WHITE PAPER|倉庫・物流センター × 人材・組織 倉庫内の作業とロボット
!
作業員が足りなくても 保管
入荷 ピッキング
倉庫を止めない。
!
倉庫の自動化と 仕分け
AMR
AMRの導入。
梱包
倉庫自動化・AMR(自律走行ロボット)
導入支援の実践フレームワーク 出荷
配送へ
人手不足 AMR 段階導入
倉庫作業員の 人と協働する 小さく始めて
確保が困難 搬送ロボット 広げる
ピッキング作業時間の内訳(概念・%)
60
本書の内容 50%
50
1 倉庫作業員の不足が出荷を脅かす理由
40
2 倉庫の自動化の歩み
30
3 人とロボットの協働の設計 20%
20 15% 15%
4 倉庫の自動化を支える4層の仕組み
10
5 自己診断チェックと次の一手
0
歩行・移動 探す 取り出す 確認・記録
最も大きな無駄 改善の余地 その他
人手不足
倉庫作業員の採用が年々難しくなっている
移動の削減
作業時間の多くを占める移動をロボットが担う
協働
アクセンチュア株式会社
人とロボットが同じ空間で作業する
Supply Chain & Engineering(SC&E)
SupplyChain_Engineering@accenture.com
2026年 外部公開版
エグゼクティブサマリー / Why 1 2
EXECUTIVE SUMMARY
作業員が集まらなければ、どれほど注文があっても、荷物は出荷できない。
ネット通販の拡大により倉庫の作業量は増え続ける一方で、倉庫作業員の確保はますます難しくなり、人件費も上昇している。特に、
棚から商品を集めるピッキングでは、作業時間の多くを歩いて移動する時間が占めている。
本稿は、AMR(自律走行ロボット)をはじめとする倉庫の自動化を、人の働き方の見直しとあわせて段階的に導入するための考え方と
実践的アプローチを整理する。
Why 1 倉庫作業員の不足が、出荷能力の上限を決めている
倉庫では、繁忙期に合わせて多くの作業員を確保する必要があるが、労働力の減少により採用は年々難しくなっている。人が集まらなければ、
受注があっても出荷が滞り、販売の機会を失う。
倉庫の作業を見直すと、ピッキングでは商品の棚まで歩く時間が大きな割合を占めることが多い。この移動をロボットが担えば、少ない人数でも
同じ量を出荷できるようになる。
図1 倉庫の作業の流れと自動化の要所
入荷・保管 ピッキング 仕分け・梱包 倉庫管理 出荷
!
歩行・
入荷検品 仕分け 出荷
移動
!
商品を 倉庫管理 配送への
格納 検品
探す システム 引き渡し
保管 取り出し 梱包 返品処理
最も大きな無駄 改善の余地が大きい
図1:ピッキングの移動と探す時間が、倉庫の作業時間の大きな割合を占める
人手不足 移動 協働
倉庫作業員の ピッキング時間の 人とロボットが
確保が困難 大きな割合 同じ空間で作業
※数値は公表情報・業界調査に基づく推計値・目安を含む
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Why 1(続き)/ Why 2 3
図2 倉庫の自動化を阻む3つの構造的な壁
第1の壁 第2の壁 第3の壁
初期投資 ・ 回収 ・ 補助金 倉庫管理 ・ 改修 ・ データ 働き方 ・ 役割 ・ 不安
投資判断の難しさ システム連携の負担 人の役割の変化
・ロボットと設備の初期投資が大きい ・倉庫管理システムとの連携が必要 ・作業員の不安への配慮
・新しい作業手順への移行
・回収期間の見通しが立てにくい ・既存システムの改修費用
・ロボットの監視・保守の役割
・補助金の活用が煩雑 ・商品データの整備
効果の試算が欠かせない 連携の設計が成否を分ける 現場の理解が前提
図2:投資・システム・人の三つの壁を越える計画が、自動化の前提となる
Why 2 AMRが倉庫の自動化を「小さく始められる」ものに変えた
かつて倉庫の自動化は、大規模な設備工事を伴い、大型の倉庫でなければ採算が合わないことが多かった。AMRは決まった軌道を必要とせ
ず、既存の倉庫のレイアウトを大きく変えずに導入できる。台数を少しずつ増やせるため、効果を確かめながら段階的に投資できる。人が棚まで
歩く代わりにロボットが運ぶことで、作業員は取り出しや検品などに集中できる。
図3 倉庫の自動化の歩み(概念)
人の手作業 自動倉庫 人とロボット データで動く
が中心 (大型投資) の協働 倉庫
段階1 段階3 段階5
1 2 3 4 5 6 7
以前 段階2 段階4 到達点
コンベヤ・ AMRの 倉庫管理との
固定設備 登場 一体運用
固定設備による自動化 柔軟な自動化
図3:大型設備による自動化から、段階的に導入できる柔軟な自動化へと移ってきた
自動化は大型倉庫だけのものではなくなった ── 小さく始めて、効果を見ながら広げられる。
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Why 3 / アプローチの方向性 4
Why 3 人とロボットの「協働」を設計する
AMRの導入で成果を出すには、ロボットを入れるだけでなく、人の作業手順と役割を合わせて見直す必要がある。人とロボットが同じ空間で働
くための設計には、3つの課題がある。
1 課題 2 課題 3 課題
作業手順の見直し 安全の確保 新たな役割の育成
ロボットが運び、人が取り出すという分担に合 人とロボットが同じ通路を使うため、走行のル ロボットの監視・保守・例外対応を担う人材
わせて、作業の流れと配置を見直す。 ールと安全対策を定める必要がある。 を育て、働き方の変化を前向きなものにする
。
図4 従来の倉庫と目指すべき姿
✕ 従来の倉庫 目指すべき姿
✕ 作業員が棚まで歩いて集める ロボットが運び人は取り出しに集中
✕ 出荷量は作業員の数で決まる 少ない人数で同じ量を出荷
✕ 自動化は大型投資が前提 小さく始めて段階的に拡大
✕ 繁忙期は臨時の人手頼み 台数の調整で繁閑に対応
✕ 作業の記録は限定的 作業データで継続的に改善
アプローチ 作業を分析し、効果の大きい工程から小さく始める
まず倉庫の作業を分析し、移動や探す時間など無駄の大きい工程を特定する。投資効果を試算したうえで少ない台数から導入し、倉庫管理
システムと連携させながら台数と対象工程を広げる。それを支えるのが次の4層の仕組みである。
図5 倉庫の自動化・AMR導入 4層の仕組み
Layer 4 人の役割と運営
作業手順 安全 人材育成
協働の作業手順・安全ルール・人材育成
Layer 3 倉庫管理との連携
指示連携 在庫連携 繁閑対応
注文・在庫・ロボットへの指示を一体で管理
Layer 2 ロボット・設備
AMR 自動仕分け 充電
AMR・自動仕分け・充電設備の導入
Layer 1 作業の分析
作業時間 移動距離 人手
作業時間・移動距離・人手の把握
図5:作業の分析を土台に、ロボット・倉庫管理・人の運営を積み上げる
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実行ロードマップ / 期待成果 5
図6 倉庫の自動化・AMR導入 実行ロードマップ
STEP 1 STEP 2 STEP 3
0〜6ヶ月 6〜18ヶ月 18ヶ月〜
作業分析と パイロット導入と 台数と工程の
投資効果の試算 協働の設計 拡大
作業時間と移動の分析 少数台での導入 台数の段階的な追加
対象工程の選定 倉庫管理との連携 対象工程の拡大
投資効果の試算 作業手順の見直し 作業データでの改善
「どこから始めるか」が決まる 効果が数字で見える 人手不足でも出荷を守る
図6:分析・パイロット・拡大の3段階で、人とロボットが協働する倉庫をつくる
STEP 1 作業の無駄を数字で見る
倉庫の作業時間・移動距離・人手を分析し、自動化の効果が大きい工程を特定する。導入費用と削減効果を試算し、補助制度の活用
を含めて投資の回収を見通す。
STEP 2 少ない台数で協働を確かめる
対象の工程に少数のAMRを導入し、倉庫管理システムと連携させる。人とロボットの分担に合わせて作業手順と安全のルールを見直し、効
果を数字で確かめる。
STEP 3 台数と工程を広げる
効果を確かめながら台数を増やし、対象の工程を広げる。作業データを使って配置や手順を改善し続け、ロボットの監視・保守を担う人材を
育てる。
期待成果 変革が生み出す具体的な価値
短期(0〜6ヶ月) 中期(6〜18ヶ月) 長期(18ヶ月以降)
→ 作業の無駄の把握 → 少数台での導入 → 台数と工程の拡大
→ 対象工程の決定 → 作業時間の短縮 → 人手不足の緩和
→ 投資効果の試算 → 協働手順の確立 → 継続的な改善
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自己診断 / 次のステップ 6
自己診断 あなたの倉庫の人手不足への備えは?
以下の項目に一つでも当てはまれば、対応の遅れによるリスクが潜在化している可能性が高い。
図7 倉庫の自動化への備え セルフ診断チェック
☐ 倉庫の作業時間と移動の内訳を把握していない
警告
→ 早急な対応が必要な可能性があります
☐ 自動化の投資効果を試算していない
危険 安全
→ 早急な対応が必要な可能性があります
☐ 倉庫管理システムとロボットの連携を確認していない
自動化準備スコア → 早急な対応が必要な可能性があります
要対応レベル ☐ 繁忙期の人手を臨時雇用に頼っている
当てはまる項目が多いほど → 早急な対応が必要な可能性があります
針は「危険」側に振れる
☐ 人とロボットの協働の手順を検討していない
→ 早期の見直しを推奨します
☐ 物流の自動化の補助制度を把握していない
→ 早期の見直しを推奨します
図7:赤は早急な対応が必要な項目、黄は早期見直しの推奨項目
3つ以上当てはまった企業へ
倉庫作業員の確保は今後さらに難しくなります。小さく始めて効果を確かめられるいまこそ、自動化に着手する好機です。
次のステップ まず「倉庫作業診断」から始める
倉庫の自動化は、大規模な設備工事から始める必要はない。まず作業の無駄を数字で把握し、効果の大きい工程を見極めることから始まる
。アクセンチュア SC&E では、倉庫作業の診断から投資効果の試算、AMRの導入、人とロボットの協働の設計まで、段階的に支援している。
「倉庫の自動化、まず話しませんか」
倉庫作業診断(無償)を受け付けています。
アクセンチュア株式会社 Supply Chain & Engineering(SC&E)
SupplyChain_Engineering@accenture.com
本資料のデータは公表情報・統計資料に基づく推計値・目安を含みます。個別の投資・経営判断については専門家にご相談ください。
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