WHITE PAPER|食料品 × 営業・マーケティング 食品D2Cの顧客接点
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売り場の外で、 自社EC
食品 定期
メーカー 購入
顧客とつながる。
食品メーカーの 顧客
データ
SNS
D2C戦略。
小売・
※DTC(Direct To Consumer 直販業態の一種) 卸
D2Cデジタルコマース戦略と
パーソナライゼーションの実践フレームワーク 物流
顧客
直接接点 定期購入 データ
顧客を知る 継続的な 次の商品 D2C顧客の継続率のイメージ(概念・%)
確かな経路 関係づくり 開発の源泉
100%
100
本書の内容
80
1 食品ECの定着がもたらした変化
55%
60
2 D2Cの立ち上げから定着までの道のり 40%
40 30%
3 既存流通との両立という難題
20
4 食品D2Cを支える4層の仕組み
0
5 自己診断チェックと次の一手 初回 3ヶ月 6ヶ月 12ヶ月
初回購入 継続中 定着した顧客
直接接点
小売経由では得られない顧客の声
継続購入
定期購入で長期的な関係を築く
データ活用
アクセンチュア株式会社
購買データを商品開発に活かす
Supply Chain & Engineering(SC&E)
SupplyChain_Engineering@accenture.com
2026年 外部公開版
エグゼクティブサマリー / Why 1 2
EXECUTIVE SUMMARY
「誰が、なぜ、自社の商品を買っているのか」——小売経由の販売だけでは、その答えは見えない。
食品のネット購入が生活に定着し、食品メーカーが消費者に直接販売するD2Cの機会が広がっている。D2Cは単なる販路の追加では
ない。顧客と直接つながり、購買データや声を集め、商品開発やマーケティングに活かすための戦略的な転換である。
本稿は、食品メーカーがD2Cとデジタルコマースを立ち上げ、パーソナライゼーションによって顧客との長期的な関係を築くための考え方と
実践的アプローチを整理する。
Why 1 食品ECの定着が、メーカーと顧客の距離を縮めた
これまで食品メーカーと消費者の間には、卸と小売が介在してきた。メーカーは売上の数字は把握できても、誰が、どのような理由で、どのくらい
の頻度で買っているのかを直接知ることは難しかった。
食品のネット購入が広がったことで、メーカーが自ら顧客と接点を持ち、データに基づいて商品や提案を磨く道が開かれた。この機会を活かせるか
どうかが、今後の競争力を左右する。
図1 食品D2Cの価値の流れ
集客 購入 継続・関係 顧客データ 事業への活用
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SNS・ 自社EC 会員
商品開発
動画 サイト プログラム
検索・ モール内 レビュー・ 顧客
需要予測
広告 の直営店 顧客の声 データ
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店頭の 個別の
定期購入 店頭施策
QRコード 提案
立ち上げの要所
図1:D2Cで集めた顧客データを、商品開発・需要予測・店頭施策にまで活かす
直接接点 定期購入 データ
顧客を知る 長期的な関係 商品開発と
確かな経路 の土台 需要予測の源泉
※数値は公表情報・業界調査に基づく推計値・目安を含む
Copyright © 2026 Accenture. All rights reserved. Supply Chain & Engineering(SC&E)|SupplyChain_Engineering@accenture.com
Why 1(続き)/ Why 2 3
図2 食品D2Cを阻む3つの構造的な壁
第1の壁 第2の壁 第3の壁
EC構築 ・ 運営 ・ 物流 収集 ・ 分析 ・ 活用 小売 ・ 価格 ・ 関係
立ち上げの負担 顧客データの活用不足 既存流通との摩擦
・EC運営の人材とノウハウが不足 ・データを集める仕組みが弱い ・小売との関係悪化への懸念
・小口配送・温度管理の物流費 ・分析できる人材が社内に少ない ・価格の整合性の確保が難しい
・集客に継続的な投資が必要 ・施策への反映が遅い ・社内の営業部門の抵抗
採算化までに時間がかかる 集めたデータが眠る チャネル設計が不可欠
図2:立ち上げ・データ活用・流通との両立の三つの壁を同時に設計する
Why 2 「売る場所」ではなく「顧客を知る場所」としてD2Cを設計する
食品のD2Cは、売上の規模だけで見ると小売経由の販売に及ばないことが多い。しかしD2Cの真価は、顧客の購買データ・レビュー・嗜好を直
接得られる点にある。D2Cを「顧客を知る場所」と位置づけ、得られた知見を商品開発や店頭の施策にまで活かせば、事業全体の競争力を
高める投資として回収できる。
図3 食品D2Cの立ち上げから定着までの道のり(概念)
狙う顧客と SNSでの 顧客データの データを
商品の選定 集客開始 分析開始 商品開発へ
3ヶ月 9ヶ月 18ヶ月
1 2 3 4 5 6 7
開始 6ヶ月 12ヶ月 24ヶ月〜
ECサイトの 定期購入の 個別提案の
立ち上げ 導入 本格化
立ち上げの段階 データ活用の段階
図3:販売の場をつくった後、データを活かす段階へ進むことで価値が高まる
D2Cの成果は売上だけで測らない ── 顧客から得た知見が、事業全体を強くする。
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Why 3 / アプローチの方向性 4
Why 3 既存流通と「両立」するチャネル戦略を描く
D2Cを始めると、卸・小売との関係をどう保つかが必ず問題になる。D2Cと既存流通を対立させるのではなく、役割を分けて両立させる設計が
求められる。そこには3つの課題がある。
1 課題 2 課題 3 課題
役割の分担 価格の整合性 知見の還元
D2C限定の商品や定期購入など、小売と 販路ごとに価格がばらつくと、小売との信頼 D2Cで得た顧客の知見を小売との商談や
競合しない価値を設計する必要がある。 関係を損ねる。価格方針の統一が要る。 売り場づくりに還元すれば、協力関係を強め
られる。
図4 従来の販売モデルと目指すべき姿
✕ 従来の販売モデル 目指すべき姿
✕ 販売は卸・小売経由のみ D2Cと既存流通を役割分担
✕ 顧客像は推測に頼る 購買データから顧客を理解
✕ 全員に同じ商品と広告 顧客ごとに最適な提案
✕ 一度きりの購入が中心 定期購入で継続的な関係
✕ 商品開発は社内の発想 顧客の声を起点に開発
アプローチ 狙う顧客を絞り、小さく始めてデータで育てる
まず狙う顧客と商品を絞り込み、小売と競合しない形でD2Cを立ち上げる。集客と定期購入で顧客との関係を築き、集まったデータを個別の
提案や商品開発に活かしていく。それを支えるのが次の4層の仕組みである。
図5 食品D2C 4層の仕組み
Layer 4 データの事業活用
商品開発 需要予測 店頭施策
商品開発・需要予測・店頭施策への活用
Layer 3 顧客関係・個別提案
会員制度 定期購入 個別提案
会員制度・定期購入・個別の提案
Layer 2 集客・販売
自社EC SNS 広告
自社EC・SNS・広告による集客と販売
Layer 1 物流・顧客データ基盤
小口配送 温度管理 顧客DB
小口配送と顧客データの一元管理
図5:物流とデータの土台の上に、販売・関係づくり・事業活用を積み上げる
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実行ロードマップ / 期待成果 5
図6 食品D2C戦略 実行ロードマップ
STEP 1 STEP 2 STEP 3
0〜6ヶ月 6〜18ヶ月 18ヶ月〜
顧客・商品の選定と 立ち上げと データ活用と
チャネル設計 関係づくり 事業への還元
狙う顧客層の特定 ECサイトの立ち上げ 個別提案の本格化
D2C向け商品の選定 SNSでの集客 商品開発への活用
既存流通との役割分担 定期購入の導入 小売への知見還元
「誰に何を売るか」が決まる 継続顧客が育ち始める 事業全体が強くなる
図6:設計・立ち上げ・活用の3段階で、D2Cを事業の資産に育てる
STEP 1 狙う顧客と商品を絞り込む
D2Cで最初に狙う顧客層と、小売と競合しない商品を選ぶ。限定商品や定期購入など、D2Cならではの価値を設計し、既存流通との役
割分担を明確にする。
STEP 2 小さく始めて関係を育てる
ECサイトとSNSで集客を始め、定期購入で顧客との継続的な関係をつくる。物流費や集客費を見ながら、採算の取れる規模と運営体制
を確かめる。
STEP 3 データを事業全体に還元する
購買データや顧客の声を個別の提案だけでなく、商品開発や需要予測、小売との商談にも活かす。D2Cの知見が事業全体を強くする状
態を目指す。
期待成果 変革が生み出す具体的な価値
短期(0〜6ヶ月) 中期(6〜18ヶ月) 長期(18ヶ月以降)
→ 狙う顧客層の決定 → ECサイトの立ち上げ → 個別提案の本格化
→ D2C商品の選定 → 定期購入の導入 → 商品開発への活用
→ 流通との役割分担 → 継続顧客の獲得 → 小売への知見還元
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自己診断 / 次のステップ 6
自己診断 あなたの会社のD2Cへの備えは?
以下の項目に一つでも当てはまれば、対応の遅れによるリスクが潜在化している可能性が高い。
図7 食品D2Cへの備え セルフ診断チェック
☐ 自社ECなど顧客と直接つながる販路がない
警告
→ 早急な対応が必要な可能性があります
☐ 自社商品を誰がなぜ買うかをデータで把握していない
危険 安全
→ 早急な対応が必要な可能性があります
☐ 顧客ごとの提案ができていない
D2C準備スコア → 早急な対応が必要な可能性があります
要対応レベル ☐ 定期購入の仕組みを検討していない
当てはまる項目が多いほど → 早急な対応が必要な可能性があります
針は「危険」側に振れる
☐ 既存流通との役割分担を設計していない
→ 早期の見直しを推奨します
☐ D2C事業の推進担当が決まっていない
→ 早期の見直しを推奨します
図7:赤は早急な対応が必要な項目、黄は早期見直しの推奨項目
3つ以上当てはまった企業へ
顧客と直接つながる経路を持たないことは、顧客を知る機会を他社に委ねることを意味します。小さく始めて育てるほど、早く始めた企
業が有利になります。
次のステップ まず「D2C立ち上げ診断」から始める
D2Cは大規模な投資から始める必要はない。まず狙う顧客と商品を絞り込み、既存流通との役割分担を描くことから始まる。アクセンチュア
SC&E では、D2Cの戦略設計から立ち上げ、顧客データの活用まで、段階的に支援している。
「食品D2C戦略、まず話しませんか」
D2C立ち上げ診断(無償)を受け付けています。
アクセンチュア株式会社 Supply Chain & Engineering(SC&E)
SupplyChain_Engineering@accenture.com
本資料のデータは公表情報・統計資料に基づく推計値・目安を含みます。個別の投資・経営判断については専門家にご相談ください。
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