WHITE PAPER|化粧品 × 戦略・経営企画 D2Cブランドの顧客接点
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新興D2Cブランドに 自社EC
ブランド SNS
どう立ち向かうか。
!
化粧品メーカーの 顧客
データ
定期
D2Cブランド戦略。 購入
百貨店・
※D2C(Direct To Consumer 直販形態の一種) 専門店
D2Cブランド構築と
デジタルコマース強化の実践フレームワーク 期間限定
店舗
顧客
D2C 世界観 定期購入
顧客と直接 ブランドの 長期的な
つながる 物語で選ばれる 関係を築く
販路別の粗利率のイメージ(概念・%)
80
本書の内容
70
60%
1 D2Cブランドが既存メーカーを脅かす理由 60
50 45%
2 D2Cブランドが育つまでの道のり
40
30%
3 既存流通との両立という難題
30
4 D2Cブランドを支える4層の仕組み 20
10
5 自己診断チェックと次の一手
0
卸経由 ECモール 自社EC
卸経由 ECモール 自社EC
物語で選ばれる
小さなブランドが世界観と共感で支持を集める
自社EC
顧客と直接つながり、データを得る
定期購入
アクセンチュア株式会社
継続的な関係で顧客生涯価値を高める
Supply Chain & Engineering(SC&E)
SupplyChain_Engineering@accenture.com
2026年 外部公開版
エグゼクティブサマリー / Why 1 2
EXECUTIVE SUMMARY
大手の広告と流通網がなくても、ブランドは育つ時代になった。
少人数で立ち上げたD2Cブランドが、明確な世界観とSNSでの発信によって支持を集め、既存の化粧品メーカーの顧客を取り込んでい
る。従来の流通網と広告への投資だけでは、D2Cブランドの速度と顧客との距離の近さに対抗しにくくなった。
本稿は、既存の化粧品メーカーが自らの強みを活かしてD2Cブランドを構築し、デジタルコマースを強化するための考え方と実践的アプロ
ーチを整理する。
Why 1 D2Cブランドが既存メーカーの優位を崩している
D2Cブランドは、自社のECサイトとSNSを通じて顧客と直接つながり、ブランドの世界観や作り手の思いを伝えることで支持を集める。顧客の声
をすぐに商品に反映し、少量から素早く新商品を投入できる。
既存の化粧品メーカーは、研究開発力・処方の技術・品質保証という強みを持ちながら、それを顧客に直接伝える経路と速度で後れを取って
いる。
図1 D2Cブランドの価値の流れ
ブランドの核 発信 販売 顧客 成果
!
世界観・
SNS 自社EC 継続購入
物語
!
研究・ 発信者
定期購入 顧客 口コミ
処方の力 との協業
期間限定 商品の
品質保証 ECモール
の店舗 共創
立ち上げの要所
図1:既存メーカーの研究・品質の強みを物語として伝え、顧客と直接つながる
物語 自社EC 定期購入
世界観と共感 顧客と直接 長期的な関係
で選ばれる つながる販路 の土台
※数値は公表情報・業界調査に基づく推計値・目安を含む
Copyright © 2026 Accenture. All rights reserved. Supply Chain & Engineering(SC&E)|SupplyChain_Engineering@accenture.com
Why 1(続き)/ Why 2 3
図2 既存メーカーのD2C展開を阻む3つの構造的な壁
第1の壁 第2の壁 第3の壁
EC運営 ・ 定期購入 ・ 顧客管理 企業ブランド ・ 若年層 ・ 表現 百貨店 ・ 専門店 ・ 価格
D2C運営の基盤不足 物語を描く難しさ 既存流通との摩擦
・EC運営の人材とノウハウが不足 ・企業ブランドの印象が強すぎる ・取引先との関係悪化への懸念
・定期購入の管理の仕組みがない ・若い世代に響く表現が苦手 ・価格の整合性の確保
・顧客データの分析基盤がない ・デジタルでの発信に不慣れ ・社内の営業部門の抵抗
外部任せになりがち 新しい物語が描けない チャネル設計が不可欠
図2:運営基盤・物語・流通の三つの壁を越えることが、D2C成功の条件となる
Why 2 研究と品質の強みを「物語」として伝える
D2Cで成功するブランドは、「なぜこのブランドが、この商品をつくるのか」という明確な物語を持っている。既存メーカーには、長年の研究開発や
処方の技術、品質へのこだわりという、D2Cブランドが簡単には持てない資産がある。それを企業の看板としてではなく、顧客が共感できる物語
として描き直すことが、D2Cブランド構築の核心である。
図3 D2Cブランドが育つまでの典型的な道のり(概念)
狙う顧客と SNSで 顧客の声で 独立した
物語を設計 共感を広げる 商品を改良 事業へ
3ヶ月 9ヶ月 18ヶ月
1 2 3 4 5 6 7
開始 6ヶ月 12ヶ月 24ヶ月〜
少量の商品で 定期購入 品ぞろえを
立ち上げ の導入 拡大
立ち上げの段階 成長の段階
図3:小さく立ち上げ、顧客の声で磨きながら、独立した事業へと育てる
D2Cブランドは大きく始める必要はない ── 顧客の声を最速で商品に返す仕組みこそが競争力になる。
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Why 3 / アプローチの方向性 4
Why 3 既存流通と「両立」するブランドポートフォリオを描く
自社のD2Cを強化すると、百貨店や専門店との関係が問題になる。D2Cブランドと既存ブランドの役割を分け、両立させる設計が求められる。
そこには3つの課題がある。
1 課題 2 課題 3 課題
ブランドの切り分け 価格と品ぞろえの整合 組織の独立性
D2C専用のブランドとして立ち上げるか、既 販路ごとの価格や品ぞろえを整理し、取引 既存事業と同じ意思決定の速度では、
存ブランドで直販を強めるかを見極める必要 先との信頼関係を保つ。 D2Cの強みである速さが失われる。
がある。
図4 従来のブランド運営と目指すべき姿
✕ 従来のブランド運営 目指すべき姿
✕ 百貨店・専門店経由が中心 自社ECで顧客と直接つながる
✕ 企業ブランドの信頼で売る 共感できる物語で選ばれる
✕ 新商品は年単位で開発 顧客の声で素早く改良
✕ 一度きりの購入が中心 定期購入で長期的な関係
✕ 全ブランドを同じ組織で運営 D2Cは独立した速い組織で
アプローチ 物語と組織を独立させ、小さく立ち上げて育てる
まず狙う顧客と、自社の強みを活かした物語を設計し、少量の商品でD2Cブランドを立ち上げる。速く意思決定できる独立した組織で、顧客
の声を商品に返しながら育てていく。それを支えるのが次の4層の仕組みである。
図5 化粧品のD2Cブランド 4層の仕組み
Layer 4 ブランドポートフォリオ
役割整理 価格整合 投資配分
既存ブランドとD2Cブランドの役割と配分
Layer 3 顧客関係・共創
定期購入 会員 共創
定期購入・会員・顧客との商品共創
Layer 2 発信・販売
自社EC SNS 限定店舗
自社EC・SNS・期間限定店舗での販売
Layer 1 運営・データ基盤
EC運営 物流 顧客DB
EC運営・物流・顧客データの基盤
図5:運営とデータの基盤の上に、販売・顧客関係・ポートフォリオを積み上げる
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実行ロードマップ / 期待成果 5
図6 化粧品のD2Cブランド構築 実行ロードマップ
STEP 1 STEP 2 STEP 3
0〜6ヶ月 6〜18ヶ月 18ヶ月〜
狙う顧客と ブランドの 成長と
物語の設計 立ち上げ 事業化
狙う顧客層の特定 少量の商品で立ち上げ 顧客の声で商品改良
自社の強みの物語化 SNSでの発信 品ぞろえの拡大
既存流通との役割分担 定期購入の導入 独立した事業運営
「誰に何を語るか」が決まる 共感する顧客が集まる D2Cが成長の柱になる
図6:設計・立ち上げ・事業化の3段階で、D2Cブランドを成長の柱に育てる
STEP 1 狙う顧客と物語を設計する
狙う顧客層を明確にし、自社の研究・処方・品質の強みを、その層が共感できる物語として描く。既存流通との役割分担と価格の方針もあ
わせて定める。
STEP 2 少量で立ち上げ、共感を集める
少数の商品でブランドを立ち上げ、自社ECとSNSで発信する。定期購入を導入し、顧客との継続的な関係と、声を集める仕組みをつくる。
STEP 3 顧客の声で育て、事業にする
顧客の声を素早く商品の改良と新商品に反映し、品ぞろえを広げる。独立した速い組織で運営し、成長の柱となる事業へと育てる。
期待成果 変革が生み出す具体的な価値
短期(0〜6ヶ月) 中期(6〜18ヶ月) 長期(18ヶ月以降)
→ 狙う顧客層の決定 → ブランドの立ち上げ → 商品改良の高速化
→ 物語の確立 → 定期購入の導入 → 品ぞろえの拡大
→ 流通との役割分担 → 共感する顧客の獲得 → 独立した事業運営
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自己診断 / 次のステップ 6
自己診断 あなたの会社のD2Cへの備えは?
以下の項目に一つでも当てはまれば、対応の遅れによるリスクが潜在化している可能性が高い。
図7 化粧品D2Cへの備え セルフ診断チェック
☐ 自社ECなど顧客と直接つながる販路が弱い
警告
→ 早急な対応が必要な可能性があります
☐ 自社の強みを物語として発信できていない
危険 安全
→ 早急な対応が必要な可能性があります
☐ 定期購入の仕組みがない
D2C準備スコア → 早急な対応が必要な可能性があります
要対応レベル ☐ 顧客の声を素早く商品に反映できない
当てはまる項目が多いほど → 早急な対応が必要な可能性があります
針は「危険」側に振れる
☐ 既存流通との役割分担を設計していない
→ 早期の見直しを推奨します
☐ D2Cを担う独立したチームがない
→ 早期の見直しを推奨します
図7:赤は早急な対応が必要な項目、黄は早期見直しの推奨項目
3つ以上当てはまった企業へ
D2Cブランドとの競争は、広告費の大きさではなく、顧客との距離の近さで決まります。自社の強みを物語に変え、顧客と直接つながる
仕組みを早く築くことが大切です。
次のステップ まず「D2Cブランド診断」から始める
D2Cブランドの構築は、大規模な投資から始める必要はない。まず狙う顧客と、自社の強みを活かした物語を描くことから始まる。アクセンチュア
SC&E では、D2Cの戦略設計からブランドの立ち上げ、デジタルコマースの強化まで、段階的に支援している。
「化粧品D2Cブランド、まず話しませんか」
D2Cブランド診断(無償)を受け付けています。
アクセンチュア株式会社 Supply Chain & Engineering(SC&E)
SupplyChain_Engineering@accenture.com
本資料のデータは公表情報・統計資料に基づく推計値・目安を含みます。個別の投資・経営判断については専門家にご相談ください。
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