WHITE PAPER|トラック輸送・宅配 × 物流・SCM ラストマイル配送の構図
!
再配達が、 配送
拠点
荷主・ 配送
EC ルート
物流を圧迫している。
!
ラストマイル最適化と 置き配
ドライバー
再配達の削減。
宅配
ボックス
ラストマイル最適化と
再配達削減ソリューションの実践フレームワーク コンビニ
受取
受取人
約1割 2024年 多様化
宅配便の 運転者の 置き配・宅配 宅配便の再配達率の推移(%・概数)
再配達率 労働時間規制 ボックスなど
20
18
15.5
本書の内容 16 15.0
14
1 EC拡大と2024年問題が物流を追い込む理由 11.9 11.8
11.1
12 10.2
10
2 ラストマイルをめぐる主な動き 8.5
8
3 荷主・物流・受取人の連携 6
4
4 ラストマイル最適化の4層の仕組み 2
0
5 自己診断チェックと次の一手 17 19 20 21 22 23 24
15%前後 10〜12% 外出自粛期
約1割
宅配便の再配達率(国土交通省の調査)
2024年
トラック運転者の時間外労働の上限規制
多様な受取
アクセンチュア株式会社
置き配・宅配ボックス・コンビニ受取の活用
Supply Chain & Engineering(SC&E)
SupplyChain_Engineering@accenture.com
2026年 外部公開版
エグゼクティブサマリー / Why 1 2
EXECUTIVE SUMMARY
約1割の荷物が、もう一度運ばれている。
EC市場の拡大により小口の配送が増え続ける一方で、2024年からトラック運転者の時間外労働に上限が設けられ、輸送力の不足が
現実の問題になった。宅配便の約1割は再配達となっており、限られたドライバーと車両の力を奪っている。
本稿は、受け取り方法の多様化、配送ルートの最適化、荷主との情報連携を組み合わせ、ラストマイルの効率化と再配達の削減を実
現するための考え方と実践的アプローチを整理する。
Why 1 EC拡大と2024年問題が、ラストマイルを追い込んでいる
ネット通販の普及により、少量の荷物を多くの家庭に届ける配送が急増した。荷物一つあたりの手間は大きく、特に最後の配送区間であるラス
トマイルの負担が重い。
そこにドライバーの労働時間の規制と人手不足が重なり、これまでと同じやり方では配りきれなくなりつつある。再配達を減らし、一回の配送で
確実に届けることが、物流を守る最も確かな打ち手の一つである。
図1 ラストマイルの流れと効率化の要所
注文 配送計画 配送・受取 受取人 成果
!
EC・ 配送日時 再配達の
ドライバー
通販 の指定 削減
!
店舗の ルートの 配送費の
置き配 受取人
配送 最適化 低減
個人間の 在宅の 宅配ボックス CO₂の
発送 予測 ・コンビニ 削減
人手不足が深刻 最適化の余地が大きい
図1:配送計画と受け取り方法を見直すことで、一回で届ける確率を高める
約1割 2024年 多様な受取
宅配便の 運転者の 置き配・宅配
再配達率 時間外労働規制 ボックスなど
※数値は公表情報・業界調査に基づく推計値・目安を含む
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Why 1(続き)/ Why 2 3
図2 ラストマイルの効率化を阻む3つの構造的な壁
第1の壁 第2の壁 第3の壁
置き配 ・ ボックス ・ 拠点 経験頼み ・ 交通 ・ 荷物量 情報共有 ・ 日時指定 ・ 意識
受取方法の不足 配送ルートの非効率 荷主との連携不足
・置き配のルールが整っていない ・ルートがドライバーの経験頼み ・配送情報の共有が遅い
・宅配ボックスの設置が限られる ・交通や荷物量の変動に追随できない ・受取人の希望を事前に聞けない
・受取拠点の案内が不十分 ・再配達を無料と受け止めがち
・在宅しやすい時間を考慮しない
会えないと届けられない 走行と時間のロス 無駄が仕組みに残る
図2:受取方法・配送計画・荷主との連携の三つを同時に見直す必要がある
Why 2 「一回で届ける」仕組みが、再配達を大きく減らす
再配達を減らす鍵は、受取人に会えなくても届けられる方法と、会える時間に届ける計画の両立にある。置き配・宅配ボックス・コンビニなどの
受取拠点を広げ、受取人が配送前に受け取り方法や日時を選べるようにする。そのうえで配送ルートを交通や荷物量に合わせて最適化すれ
ば、ドライバー一人あたりの配達件数を増やしながら、再配達を減らすことができる。
図3 ラストマイルと物流をめぐる主な動き
宅配の負担が 物流革新の 物流関連の 荷主にも
社会問題に 政策パッケージ 法律が改正 効率化の責任
2020 2024 2025
1 2 3 4 5 6 7
2017 2023 2024 今後
外出自粛で 運転者の 改正法の
再配達率が低下 時間外労働規制 施行が始まる
負担の高まり 制度・政策の動き 次の段階
図3:規制と制度の両面から、ラストマイルの効率化が求められている
再配達は物流会社だけの問題ではない ── 荷主・物流・受取人が一体で取り組む課題になった。
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Why 3 / アプローチの方向性 4
Why 3 荷主・物流・受取人の「三者の連携」をつくる
再配達の削減は、物流会社の努力だけでは実現しない。荷主が受け取り方法の選択肢を示し、受取人が自分に合った方法を選び、物流会
社が計画的に届ける——三者の連携が必要である。そこには3つの課題がある。
1 課題 2 課題 3 課題
情報のつながり 受取人の行動を変える仕組み 費用と便益の分担
注文・在庫・配送の情報を荷主と物流会社 受け取り方法を選びやすくし、ポイントなどで 受取拠点の整備やシステムの費用を、荷主
が共有し、配送前に受け取り方法を確定さ 一回での受け取りを後押しする。 と物流会社でどう分担するかを決める。
せる。
図4 従来の配送と目指すべき姿
✕ 従来の配送 目指すべき姿
✕ 受取人への手渡しが原則 置き配・受取拠点を標準に
✕ ルートは経験頼み 需要と交通に合わせて最適化
✕ 在宅かは行くまでわからない 配送前に受け取り方法を確定
✕ 配送情報の共有が遅い 荷主と配送情報を即時に共有
✕ 再配達は無料が当たり前 一回で受け取る行動を後押し
アプローチ 再配達の実態を把握し、受取・計画・連携を順に整える
まず自社の再配達の実態と原因を把握し、受け取り方法の選択肢を広げる。そのうえで配送ルートを最適化し、荷主と情報を連携して配送
前に受け取り方法を確定させる。それを支えるのが次の4層の仕組みである。
図5 ラストマイル最適化 4層の仕組み
Layer 4 荷主・受取人との連携
事前選択 受取促進 費用分担
受取方法の事前選択と一回受取の後押し
Layer 3 配送ルートの最適化
ルート最適 在宅予測 動的変更
交通・荷物量・在宅予測に基づくルート
Layer 2 受取方法の多様化
置き配 ボックス 受取拠点
置き配・宅配ボックス・受取拠点の整備
Layer 1 配送データ基盤
配送実績 不在記録 受取データ
配送実績・不在・受取方法のデータ
図5:配送データを土台に、受取方法・ルート・三者の連携を積み上げる
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実行ロードマップ / 期待成果 5
図6 ラストマイル最適化 実行ロードマップ
STEP 1 STEP 2 STEP 3
0〜6ヶ月 6〜18ヶ月 18ヶ月〜
再配達の実態把握と ルート最適化と 継続的な改善と
受取方法の拡充 荷主との連携 配送網の最適化
再配達の原因の分析 ルート最適化の導入 再配達率の継続管理
置き配ルールの整備 配送前の受取方法確定 受取促進策の定着
受取拠点の拡充 荷主との情報連携 配送網全体の最適化
「なぜ届かないか」が見える 一回で届く荷物が増える 少ない人手で配りきれる
図6:実態把握・最適化・継続改善の3段階で、再配達を減らし輸送力を守る
STEP 1 なぜ届かないのかを知る
配送実績と不在のデータから、地域・時間帯・荷物の種類ごとの再配達の実態と原因を把握する。置き配のルールを整え、宅配ボックスやコ
ンビニなどの受取拠点を広げる。
STEP 2 会える時間に、確実に届ける
交通や荷物量、在宅しやすい時間を考慮したルートの最適化を導入する。荷主と配送情報を共有し、受取人が配送前に受け取り方法と
日時を選べるようにする。
STEP 3 数字で管理し、改善を続ける
再配達率を継続的に管理し、効果の高い施策を広げる。一回で受け取る行動を後押しする仕組みを荷主と整え、配送網全体の効率を
高めていく。
期待成果 変革が生み出す具体的な価値
短期(0〜6ヶ月) 中期(6〜18ヶ月) 長期(18ヶ月以降)
→ 再配達の原因把握 → ルート最適化の導入 → 再配達率の継続管理
→ 置き配ルールの整備 → 荷主との情報連携 → 配送網の最適化
→ 受取拠点の拡充 → 再配達率の低下 → 輸送力の確保
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自己診断 / 次のステップ 6
自己診断 あなたの会社のラストマイルは効率的か?
以下の項目に一つでも当てはまれば、対応の遅れによるリスクが潜在化している可能性が高い。
図7 ラストマイル効率化 セルフ診断チェック
☐ 自社の再配達率とその原因を把握していない
警告
→ 早急な対応が必要な可能性があります
☐ 置き配や受取拠点の選択肢が限られている
危険 安全
→ 早急な対応が必要な可能性があります
☐ 配送ルートがドライバーの経験頼みになっている
配送効率スコア → 早急な対応が必要な可能性があります
要対応レベル ☐ 荷主と配送情報を即時に共有できていない
当てはまる項目が多いほど → 早急な対応が必要な可能性があります
針は「危険」側に振れる
☐ 配送前に受け取り方法を確定させていない
→ 早期の見直しを推奨します
☐ 再配達削減の目標と指標がない
→ 早期の見直しを推奨します
図7:赤は早急な対応が必要な項目、黄は早期見直しの推奨項目
3つ以上当てはまった企業へ
輸送力の不足は今後さらに深刻になります。再配達を減らすことは、新たにドライバーを確保するのと同じ効果を持つ、最も確かな打ち
手の一つです。
次のステップ まず「再配達の実態診断」から始める
ラストマイルの効率化は、大規模なシステム投資から始める必要はない。まず自社の再配達の実態と原因を正しく把握することから始まる。アク
センチュア SC&E では、再配達の実態診断から受取方法の拡充、ルートの最適化、荷主との連携まで、段階的に支援している。
「ラストマイル最適化、まず話しませんか」
再配達の実態診断(無償)を受け付けています。
アクセンチュア株式会社 Supply Chain & Engineering(SC&E)
SupplyChain_Engineering@accenture.com
本資料のデータは公表情報・統計資料に基づく推計値・目安を含みます。個別の投資・経営判断については専門家にご相談ください。
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