WHITE PAPER|倉庫・物流センター × 物流・SCM マルチチャネル倉庫の構図
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EC・店舗・卸を、 店舗
補充
EC 卸
注文 出荷
一つの倉庫で回す。
!
WMSの高度化と 在庫
倉庫
マルチチャネル対応。 管理
作業
指示
WMS高度化と
マルチチャネル対応倉庫管理の実践フレームワーク 配送
顧客
多品種 一元化 予測
小口・多頻度 チャネルを越 入出荷の予測に基づ EC向け小口出荷の比率イメージ(概念・%)
の出荷 えた在庫管理 く人員配置
80
70
本書の内容 60%
60
1 EC拡大が倉庫の運営を複雑にした理由 50
40%
40
2 倉庫管理の高度化の歩み
30
3 システム更新と業務の見直し
20 15%
4 マルチチャネル倉庫管理の4層構造 10
0
5 自己診断チェックと次の一手 以前 現在 今後
以前 現在 今後
多品種・小口
EC向けの出荷は品目が多く量が少ない
在庫の一元化
チャネルごとの在庫の偏りをなくす
予測で配置
アクセンチュア株式会社
入出荷の予測で人員と作業を計画する
Supply Chain & Engineering(SC&E)
SupplyChain_Engineering@accenture.com
2026年 外部公開版
エグゼクティブサマリー / Why 1 2
EXECUTIVE SUMMARY
EC・店舗・卸の注文が一つの倉庫に押し寄せる——その複雑さに、今のシステムで対応できているか。
ネット通販の拡大により、倉庫にはEC向けの小口・多頻度の出荷が増え、店舗への補充や卸への大口出荷と同じ倉庫で処理する必
要が生じている。チャネルごとに求められる納期・梱包・優先度は異なり、従来の倉庫管理の仕組みでは、誤出荷や遅延、在庫の偏り
が起きやすい。
本稿は、倉庫管理システム(WMS)を高度化し、複数の販売チャネルの在庫と作業を一元的に管理・最適化するための考え方と実
践的アプローチを整理する。
Why 1 EC拡大が、倉庫の運営を複雑にした
EC向けの注文は、一件あたりの品目数・数量が少なく、当日・翌日の出荷を求められることが多い。一方で、店舗向けや卸向けにはまとまった
数量を決まった日に出荷する必要がある。性質の異なる作業が同じ倉庫で混在している。
チャネルごとに在庫が別々に管理されていると、ある販路では欠品、別の販路では過剰在庫という非効率が生まれる。倉庫管理を一つの仕組
みに統合し、チャネルを越えて在庫と作業を最適化することが求められている。
図1 マルチチャネル倉庫管理の全体像
注文の入口 在庫の引当 倉庫内作業 倉庫管理 出荷先
! !
チャネル別 個人の
EC注文 ピッキング
の在庫 顧客
店舗の 引当の 倉庫管理
仕分け 店舗
補充 ルール システム
!
卸・ 優先度
梱包 取引先
法人注文 の判断
在庫の偏りが生じやすい 判断が属人的
図1:チャネルごとの注文と在庫を一つの仕組みでつなぎ、作業と出荷を最適化する
多品種・小口 一元化 予測
EC向け出荷 チャネルを越えた 入出荷の予測で
の特徴 在庫管理 作業を計画
※数値は公表情報・業界調査に基づく推計値・目安を含む
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Why 1(続き)/ Why 2 3
図2 マルチチャネル対応を阻む3つの構造的な壁
第1の壁 第2の壁 第3の壁
EC ・ 店舗 ・ 卸 機能不足 ・ 不正確な在庫・改修負担 EC基盤 ・ 基幹 ・ 倉庫
作業の複雑化 既存システムの限界 データの断絶
・チャネルごとに納期と梱包が違う ・EC向けの機能が不足している ・EC・基幹・倉庫システムの分断
・優先度の判断が担当者頼み ・在庫情報が即時に反映されない ・在庫の数字が一致しない
・手入力と確認の作業が多い
・返品の処理が増えている ・改修の費用と期間が大きい
誤出荷と遅延が増える 手作業の補完が常態化 在庫の偏りが生まれる
図2:作業・システム・データの三つの壁が、マルチチャネル対応を難しくしている
Why 2 在庫の一元化が、マルチチャネル対応の土台になる
チャネルごとに在庫を分けて持つ限り、欠品と過剰在庫は同時に発生する。WMSを高度化し、EC・店舗・卸の在庫を一つにまとめて即時に把
握できれば、需要の動きに合わせてチャネルを越えて在庫を引き当てられる。さらに入荷・出荷の予測を組み込めば、人員配置や棚配置を事
前に計画し、繁忙期でも安定した出荷が可能になる。
図3 倉庫管理の高度化の歩み(概念)
紙と表計算 チャネル別 EC・基幹との データで
での管理 の管理 即時連携 最適化する倉庫
段階1 段階3 段階5
1 2 3 4 5 6 7
以前 段階2 段階4 到達点
WMSの 在庫の 入出荷の
導入 一元化 予測
従来の管理 高度化の段階
図3:在庫の一元化と即時連携を経て、予測に基づく最適化へと進む
システムの更新そのものが目的ではない ── 在庫と作業を一つにつなぐことが、マルチチャネル対応の本質です。
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Why 3 / アプローチの方向性 4
Why 3 システム更新を「業務の見直し」とセットで進める
WMSの高度化は、システムを入れ替えるだけでは成果につながらない。チャネルごとの業務ルールや在庫引当の考え方を見直し、システムと業
務を一体で設計する必要がある。そこには3つの課題がある。
1 課題 2 課題 3 課題
引当と優先度のルール システム間の連携 移行の進め方
どのチャネルの注文を、どの在庫から、どの順 EC基盤・基幹システム・WMSの間で、在庫 稼働中の倉庫を止めずに新しい仕組みへ移
番で処理するかルールを定める必要がある。 と注文の情報を即時につなぐ設計が必要と 行する計画と、現場への教育が欠かせない。
なる。
図4 従来の倉庫管理と目指すべき姿
✕ 従来の倉庫管理 目指すべき姿
✕ チャネルごとに在庫を分けて管理 全チャネルの在庫を一元管理
✕ 在庫の反映は日次 注文と在庫を即時に連携
✕ 優先度は担当者が判断 ルールに基づき自動で判断
✕ 人員配置は経験で決める 入出荷の予測で配置を計画
✕ 返品は手作業で処理 返品の処理も仕組みで管理
アプローチ 業務ルールを整え、在庫の一元化から段階的に高度化する
まず現状のWMSの機能と業務の課題を整理し、チャネルごとの引当と優先度のルールを定める。そのうえで在庫を一元化し、EC基盤や基幹
システムと即時に連携させ、入出荷の予測による最適化へと進める。それを支えるのが次の4層の構造です。
図5 マルチチャネル倉庫管理 4層構造
Layer 4 予測と最適化
入出荷予測 人員配置 棚配置
入出荷の予測による人員・棚の配置計画
Layer 3 作業の管理
作業指示 優先制御 返品処理
チャネル別の作業指示と優先度の制御
Layer 2 在庫の一元管理
在庫一元化 即時引当 欠品防止
全チャネルの在庫の即時把握と引当
Layer 1 システム連携
EC連携 基幹連携 マスタ
EC基盤・基幹・WMSのデータ連携
図5:システム連携と在庫の一元化を土台に、作業管理と予測による最適化を積み上げる
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実行ロードマップ / 期待成果 5
図6 WMS高度化・マルチチャネル対応 ロードマップ
STEP 1 STEP 2 STEP 3
0〜6ヶ月 6〜18ヶ月 18ヶ月〜
現状診断と 在庫の一元化と 予測による
業務ルールの設計 システム連携 最適化
WMSの機能の診断 WMSの高度化 入出荷予測の導入
業務課題の整理 EC・基幹との連携 人員・棚配置の最適化
引当・優先度ルール 作業指示の自動化 継続的な改善
「何を変えるか」が決まる 在庫と作業がつながる 繁忙期も安定して出荷
図6:診断・一元化・最適化の3段階で、複数チャネルの出荷を一つの倉庫で支える
STEP 1 機能と業務の課題を整理する
現在のWMSの機能を診断し、手作業での補完や誤出荷が起きている業務を洗い出す。チャネルごとの在庫引当と処理の優先度のルール
を定める。
STEP 2 在庫を一元化し、システムをつなぐ
WMSを高度化して全チャネルの在庫を一元管理し、EC基盤や基幹システムと即時に連携させる。作業指示を自動化し、稼働中の倉庫を
止めない移行計画で進める。
STEP 3 予測で作業を先回りする
入荷・出荷の予測を取り入れ、人員配置や棚配置を前もって計画する。作業データを使って継続的に改善し、繁忙期でも安定した出荷を
実現する。
期待成果 変革が生み出す具体的な価値
短期(0〜6ヶ月) 中期(6〜18ヶ月) 長期(18ヶ月以降)
→ 機能上の課題の把握 → 在庫の一元化 → 入出荷予測の活用
→ 業務ルールの設計 → システムの即時連携 → 作業時間の短縮
→ 移行計画の策定 → 誤出荷の削減 → 安定した出荷
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自己診断 / 次のステップ 6
自己診断 あなたの倉庫はマルチチャネルに対応できているか?
以下の項目に一つでも当てはまれば、対応の遅れによるリスクが潜在化している可能性が高い。
図7 マルチチャネル倉庫管理 セルフ診断チェック
☐ EC・店舗・卸の在庫を一元管理できていない
警告
→ 早急な対応が必要な可能性があります
☐ 注文と在庫の情報が即時に連携されていない
危険 安全
→ 早急な対応が必要な可能性があります
☐ 出荷の優先度を担当者の判断に頼っている
倉庫管理スコア → 早急な対応が必要な可能性があります
要対応レベル ☐ EC基盤・基幹・WMSのデータが一致しない
当てはまる項目が多いほど → 早急な対応が必要な可能性があります
針は「危険」側に振れる
☐ 入出荷の予測で人員を計画していない
→ 早期の見直しを推奨します
☐ 返品の処理が手作業になっている
→ 早期の見直しを推奨します
図7:赤は早急な対応が必要な項目、黄は早期見直しの推奨項目
3つ以上当てはまる場合
チャネルの多様化は今後も進みます。在庫と作業を一つにつなぐ仕組みを持つ倉庫だけが、需要の変化に合わせて柔軟に出荷し続け
られます。
次のステップ まず「WMS機能診断」から始める
WMSの高度化は、システムの全面的な入れ替えから始める必要はない。まず現在の機能と業務の課題を整理することから始まる。アクセン
チュアでは、WMSの機能診断から業務ルールの設計、システムの高度化と連携、予測による最適化まで、段階的に支援している。
「WMSの高度化、まず相談しませんか」
WMS機能診断(無償)を受け付けています。
アクセンチュア株式会社 Supply Chain & Engineering(SC&E)
SupplyChain_Engineering@accenture.com
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