WHITE PAPER|トラック輸送・宅配 × 人材・組織 物流の自動化の構図
!
人が足りなくても、 物流
拠点
幹線 自動
輸送 搬送
荷物は届けられる。
!
物流の自動化と 配送
! ロボット
ドローン
省人化の実践。
ドライバー
自動化・省人化(ドローン配送・自動搬送)
導入支援の実践フレームワーク 管理
システム
受取人
2024年 2022年 自動化
運転者の ドローンの 人の作業を
労働時間規制 レベル4解禁 機械が補う
輸送力の不足の見通し(政府試算・%)
40
本書の内容 34%
35
1 ドライバー不足が物流を脅かす理由 30
25
2 物流の自動化をめぐる主な動き
20
3 自動化と人の役割の再設計 14%
15
4 物流の自動化の4層の仕組み 10
5
5 自己診断チェックと次の一手
0
2024年度 2030年度
2024年度 2030年度
14%
対策を講じない場合の2024年度の輸送力不足
34%
同じく2030年度の輸送力不足の見通し
2022年
アクセンチュア株式会社
ドローンの有人地帯での目視外飛行が可能に
Supply Chain & Engineering(SC&E)
SupplyChain_Engineering@accenture.com
2026年 外部公開版
エグゼクティブサマリー / Why 1 2
EXECUTIVE SUMMARY
ドライバーを増やせないなら、一人あたりが運べる量を増やすしかない。
2024年からトラック運転者の時間外労働に上限が設けられ、政府の試算では、対策を講じなければ2030年度には輸送力が約34%
不足するとされる。採用の強化だけでは、少子高齢化のなかでこの差を埋めることは難しい。
本稿は、幹線輸送・物流拠点・ラストマイルの各段階で自動化と省人化を進め、限られた人手で輸送力を確保するための考え方と実
践的アプローチを、人の役割の再設計も含めて整理する。
Why 1 ドライバー不足は「2024年問題」で現実の危機になった
トラック運転者の高齢化と担い手不足に、労働時間の規制強化が加わり、一人の運転者が運べる量は減っている。対策を講じなければ、荷
物を運びきれない地域や時間帯が広がりかねない。
荷待ち時間の削減や積載率の向上など運び方の改善に加え、幹線輸送の自動化、物流拠点での自動搬送、ラストマイルでのドローンや配
送ロボットの活用など、人の作業を機械で補う取り組みが欠かせない。
図1 物流の各段階での自動化・省人化
幹線輸送 物流拠点 ラストマイル 運行管理 成果
!
自動搬送 ドローン 輸送力の
隊列走行
ロボット 配送 確保
!
自動運転 配送 運行 労働時間
自動仕分け
トラック ロボット 管理 の短縮
荷役の 置き配・ 配送費の
中継輸送
機械化 ボックス 安定
実用化の途上
図1:幹線・拠点・ラストマイルの各段階で機械が人を補い、限られた人手で輸送力を保つ
34% 2024年 2022年
対策がない場合の 運転者の ドローンの
2030年度の不足 時間外労働規制 レベル4解禁
※数値は公表情報・業界調査に基づく推計値・目安を含む
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Why 1(続き)/ Why 2 3
図2 物流の自動化を阻む3つの構造的な壁
第1の壁 第2の壁 第3の壁
許可 ・ 飛行 ・ 天候 初期投資 ・ 回収 ・ 補助金 雇用 ・ 役割 ・ 合意
制度と運用の制約 投資判断の難しさ 人の役割の変化
・ドローンの飛行には許可が必要 ・機器と設備の初期投資が大きい ・従業員の雇用への不安
・人の多い地域での運用は難しい ・採算化までに年数がかかる ・新たな役割への移行が必要
・天候や障害物への対応 ・補助金の活用が煩雑 ・現場との合意の形成
使える場面が限られる 投資に踏み切れない 人の設計が成否を分ける
図2:制度・投資・人の三つの壁を同時に乗り越える計画が必要になる
Why 2 自動化は「人を減らす」ためではなく「人を活かす」ために進める
自動化の目的は、単に人を減らすことではない。人手に頼る作業の一部を機械が担うことで、限られた人材を運行管理や顧客対応、例外の
処理など、人にしかできない仕事に振り向けることにある。自動化の範囲と人の新しい役割を同時に設計し、現場と合意しながら進めることが、
導入を成功させる条件となる。
図3 物流の自動化をめぐる主な動き
高速道路で 物流革新の 自動物流道路 輸送力不足
隊列走行の実証 政策パッケージ の構想 34%の見通し
2022 2024 今後
1 2 3 4 5 6 7
2021 2023 2024 2030年度
ドローンの 運転者の 自動運転
レベル4解禁 時間外労働規制 トラック実用化
制度・技術の進展 人手不足の深刻化 次の段階
図3:人手不足が深刻化する一方で、自動化を後押しする制度と技術が整いつつある
輸送力の不足は待ってくれない ── 自動化の導入には時間がかかるため、計画は今から始める必要がある。
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Why 3 / アプローチの方向性 4
Why 3 自動化の範囲と人の新しい役割を同時に設計する
自動化の導入は、現場の働き方を大きく変える。機械に任せる範囲、人が担う役割、移行の進め方を一体で設計しなければ、現場の協力は
得られない。そこには3つの課題がある。
1 課題 2 課題 3 課題
自動化する範囲の見極め 人の役割の再設計 現場との合意
効果が大きく、技術が成熟している作業から 運転者や作業者が、監視・保守・例外対応 雇用への不安に応え、移行の計画を現場と
始める。すべてを一度に自動化しようとしない などの新たな役割を担えるよう育成する。 共有しながら進める必要がある。
。
図4 従来の物流と目指すべき姿
✕ 従来の物流 目指すべき姿
✕ 輸送力は人手の数で決まる 機械が人を補い輸送力を確保
✕ 荷役・仕分けは手作業 自動搬送と自動仕分けを導入
✕ 過疎地の配送は採算が合わない ドローンや配送ロボットで補う
✕ 人材の確保は採用頼み 人を付加価値の高い仕事へ配置
✕ 投資判断は感覚で行う 効果を試算して段階的に投資
アプローチ 効果の大きい作業から自動化し、人の役割を広げる
まず輸送・荷役・配送のどこに人手が多くかかっているかを把握し、効果が大きく実用化が進んでいる作業から自動化を検討する。補助制度を
活用して実証し、効果を確かめながら範囲を広げ、人の新たな役割への移行を進める。それを支えるのが次の4層の仕組みである。
図5 物流の自動化・省人化 4層の仕組み
Layer 4 人の役割と組織
役割転換 育成 合意形成
監視・保守・例外対応への役割の転換
Layer 3 運行・作業の管理
運行管理 作業管理 安全監視
自動化機器と人の作業を一元的に管理
Layer 2 自動化機器
自動搬送 自動仕分け ドローン
自動搬送・仕分け・ドローン・配送ロボット
Layer 1 作業の可視化
作業時間 人手 費用
輸送・荷役・配送の作業時間と人手の把握
図5:作業の可視化を土台に、自動化機器・管理・人の役割を積み上げる
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実行ロードマップ / 期待成果 5
図6 物流の自動化・省人化 実行ロードマップ
STEP 1 STEP 2 STEP 3
0〜6ヶ月 6〜18ヶ月 18ヶ月〜
作業の可視化と 実証と 本格導入と
対象の選定 人の役割の設計 範囲の拡大
人手のかかる作業の把握 拠点での自動搬送実証 自動化機器の本格導入
自動化の効果の試算 ドローン配送の実証 運行管理との統合
補助制度の活用計画 新たな役割の設計 対象業務の拡大
「何を自動化するか」が決まる 効果と課題が見える 限られた人手で運びきる
図6:可視化・実証・本格導入の3段階で、人手不足でも運べる物流をつくる
STEP 1 人手のかかる作業を見える化する
輸送・荷役・仕分け・配送の各作業に、どれだけの時間と人手がかかっているかを把握する。効果が大きく実用化が進んでいる作業を選び、
補助制度の活用を含めて投資の効果を試算する。
STEP 2 実証で効果を確かめ、人の役割を描く
物流拠点での自動搬送や、過疎地でのドローン配送などを実証し、効果と課題を確かめる。並行して、運転者や作業者が担う新たな役割
と育成の計画をつくる。
STEP 3 本格導入し、範囲を広げる
効果の確認できた機器を本格的に導入し、運行管理と一体で運用する。現場と合意しながら対象業務を広げ、限られた人手で輸送力を
保つ体制を築く。
期待成果 変革が生み出す具体的な価値
短期(0〜6ヶ月) 中期(6〜18ヶ月) 長期(18ヶ月〜)
→ 作業と人手の把握 → 自動搬送の実証 → 自動化の本格導入
→ 自動化の効果試算 → ドローン配送の実証 → 対象業務の拡大
→ 補助制度の活用計画 → 新たな役割の設計 → 輸送力の確保
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自己診断 / 次のステップ 6
自己診断 あなたの会社の人手不足への備えは?
以下の項目に一つでも当てはまれば、対応の遅れによるリスクが潜在化している可能性が高い。
図7 物流の人手不足への備え セルフ診断チェック
☐ 作業ごとの時間と人手を把握していない
警告
→ 早急な対応が必要な可能性があります
☐ 自動化の効果と投資の回収を試算していない
危険 安全
→ 早急な対応が必要な可能性があります
☐ 国・自治体の補助制度を把握していない
省人化スコア → 早急な対応が必要な可能性があります
要対応レベル ☐ 採用以外の人手不足対策を検討していない
当てはまる項目が多いほど → 早急な対応が必要な可能性があります
針は「危険」側に振れる
☐ 自動化後の人の役割を検討していない
→ 早期の見直しを推奨します
☐ 自動化の実証に参加したことがない
→ 早期の見直しを推奨します
図7:赤は早急な対応が必要な項目、黄は早期見直しの推奨項目
3つ以上当てはまった企業へ
輸送力の不足は年々深刻になります。自動化の効果が出るまでには時間がかかるため、早く実証を始めた企業ほど、人手不足の時代
を乗り越えやすくなります。
次のステップ まず「自動化可能性診断」から始める
物流の自動化は、一度にすべての作業で進める必要はない。まず人手のかかる作業を見える化し、効果が大きい対象を見極めることから始ま
る。アクセンチュア SC&E では、自動化可能性診断から補助制度の活用、実証の計画、人の役割の再設計まで、段階的に支援している。
「物流の自動化・省人化、まず話しませんか」
自動化可能性診断(無償)を受け付けています。
アクセンチュア株式会社 Supply Chain & Engineering(SC&E)
SupplyChain_Engineering@accenture.com
本資料のデータは公表情報・統計資料に基づく推計値・目安を含みます。個別の投資・経営判断については専門家にご相談ください。
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