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制御機器の基礎知識 (10) リミットスイッチ

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スイッチ・表示灯編

操作用スイッチや表示灯の仕組みや選び方を説明した制御機器の基礎知識【スイッチ・表示灯編】。
下記章がありますが、本章では、リミットスイッチの仕組みや選び方を解説。
他の章や操作用スイッチのカタログは操作用スイッチ特集 https://jp.cluez.biz/feature/page/101/ にてご確認ください。

1.安全規格と用語の説明
2.押しボタンスイッチ
4.表示灯
5.カムスイッチ
6.多方向スイッチ
7.トグルスイッチ
8.設定/信号入力用スイッチ
9.マイクロスイッチ
10.リミットスイッチ
11.ドアインタロックスイッチ(安全スイッチ)
12.3ポジションイネーブルスイッチ
13.資料編

※第3章は統合による欠番
※第1,2,4,5,6,7,8,9,11,12,13章はNECA Webサイトにてご確認を
お願いいたします。http://www.neca.or.jp/standard/howto/switch/
※規格に関しては、必ず現行規格のご確認をお願いいたします。

このカタログについて

ドキュメント名 制御機器の基礎知識 (10) リミットスイッチ
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NECAが目指す ものづくりの将来像 ~5ZERO マニュファクチャリング~
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このカタログ(制御機器の基礎知識 (10) リミットスイッチ)の内容


Page 1:スイッチ・表示灯編リミットスイッチリミットスイッチ

Page 2:目次10.1 定義.......................................................................................................................................................... 210.2 種類.......................................................................................................................................................... 210.2.1 JIS 規格による分類.......................................................................................................................... 210.2.2 NECA 規格による分類..................................................................................................................... 210.3 原理と構造............................................................................................................................................... 510.3.1 原理................................................................................................................................................... 510.3.2 構造と動作........................................................................................................................................ 610.3.3 セーフティリミットスイッチ............................................................................................................ 1110.4 定格と特性............................................................................................................................................. 1310.4.1 定格................................................................................................................................................. 1310.4.2 特性................................................................................................................................................. 1310.5 正しい選び方 ......................................................................................................................................... 1710.5.1 環境条件.......................................................................................................................................... 1810.5.2 機械的条件...................................................................................................................................... 2110.5.3 取付条件.......................................................................................................................................... 2210.5.4 負荷条件.......................................................................................................................................... 2310.6 上手な使い方 ......................................................................................................................................... 2410.6.1 一般的注意事項............................................................................................................................... 2410.6.2 ドッグの角度と速度........................................................................................................................ 2510.6.3 動作後の動き(OT)の適正な取り方 ................................................................................................. 2610.6.4 振動・衝撃のある場合の取付方法.................................................................................................. 2610.6.5 コンジット部の処理方法 ................................................................................................................ 2710.6.6 取付方法.......................................................................................................................................... 2810.6.7 電気回路設計上の注意事項............................................................................................................. 2910.6.8 保守、点検...................................................................................................................................... 2910.7 故障と対策............................................................................................................................................. 3010.8 検査........................................................................................................................................................ 31制御機器の基礎知識 【スイッチ・表示灯】10.リミットスイッチCopyright 2013 NECA All rights reserved.  http://www.neca.or.jp/ 1

Page 3:10.1 定義リミットスイッチの定義は、古くは NEMA 規格(米国電気製造業者協会)に、次のように表されている。「リミットスイッチとは、動力で働く機械または装置のある部分の動きにより、機械的な作動をするスイッチで、機械または装置に付随する電気回路を開閉する機能をもっている電気的スイッチのことである」。また、JIS C 8201-5-1(低圧開閉装置及び制御装置-第 5 部:制御回路機器及び開閉素子-第 1 節:電気機械式制御回路機器)では「位置検出スイッチ(position switch) 」と呼び、「操作部が機械の可動部によって作動され、この可動部が所定の位置に達したとき作動するパイロットスイッチ(非手動制御スイッチ)」と定義されている。しかし、上記の表現では広範囲のスイッチを含むため、業界では構造的な内容を表すように「封入形マイクロスイッチ」(NECA C 4508 封入形マイクロスイッチ)あるいは、単に「封入スイッチ」と呼ばれて、「マイクロスイッチを外力、水、油、じんあいなどから保護する目的で金属ケースに組み込んだスイッチ」として一般的に定義されている。現在でも「リミットスイッチ」の名称は、この種のスイッチの通称として広く使用されている。10.2 種類ここでは、前半は JIS C 8201-5-1 による分類について述べ、後半は一般に広く使用されている NECA C 4508(封入形マイクロスイッチ)に準拠して述べる。10.2.1 JIS 規格による分類JIS 規格では、接点素子、制御スイッチ、制御回路機器、時延開閉素子、制御スイッチの取付け方法などによる分類がなされているが、ここでは特にリミットスイッチに関連する接点素子の分類について説明する。接点素子は、次のように分類されている。(1) 使用負荷種別開閉素子の使用負荷種別については、安全規格と用語の説明 1.3.3 項を参照願いたい。(2) 使用負荷種別にもとづく電気定格使用負荷種別にもとづいた電気定格は、JIS C 8201-1(低圧開閉装置及び制御装置-1 部:通則)の付属書 A(規定)を参照願いたい。(3) 接触形式開閉素子の接触形式は、JIS C 8201-5-1 の付図 4 を参照願いたい。10.2.2 NECA 規格による分類リミットスイッチは封入ケース、取付方式、内蔵マイクロスイッチ、アクチュエータ及びアクチュエータの数の違いにより多くの種類に分けられ、それぞれの違いを表わす文字や数字の組合わせで形式が形成される。形式を例で示すと次のようになる。M 1 Z1 P2 3封入ケース 取付方法 マイクロスイッチ アクチュエータ アクチュエータの数(文字) (数字) (文字と数字) (文字と数字) (数字)リミットスイッチ10Copyright 2013 NECA All rights reserved.  http://www.neca.or.jp/ 2

Page 4:(1) 封入ケース封入ケースの形状による分類は、表 10.1 の文字で表す。各々の外形と構造、その特徴については、10.3 原理と構造で説明する。表 10.1 封入ケースの表示表示文字 封入ケースN 横型E 分割形F 平形L 縦型M マルチプランジャ形(2) 取付方式取付方式は、封入ケースがどのような面で取付けられるかを分類するものである。取付方式は表 10.2 に示す数字で表す。正面取付形が最も汎用性の高い方式であり、その他の方式は、取付場所の制限や、特定の取付方向を要求される場合に使用されることが多い。表 10.2 取付方式の表示表示数字 取付方式1 正面取付形2 正面取付左勝手(1)3 正面取付右勝手(2)4 底面取付形注 1) 取付面が一面だけで、アクチュエータが封入ケースの正面から見て左側にあるものをいう。2) 取付面が一面だけで、アクチュエータが封入ケースの正面から見て右側にあるものをいう。(3) 内蔵マイクロスイッチ封入ケースに内蔵されるマイクロスイッチの種類を表 10.3 に示す文字及び数字で表す。表 10.3 マイクロスイッチの表示文字及び数字NECA C 4505(マイクロスイッチ)による種類Z1Z4D3A5V1V3T2T3S1S2Z1GZ4GD3GA5GV1FV3FT2G T2HT3G T3HS1G S1HS2G S2H備考 数字は定格通電電流と対応し、次のとおりである。1…1A、2…5A、3…10A、4…15A、5…20ACopyright 2013 NECA All rights reserved.  http://www.neca.or.jp/ 3

Page 5:(4) アクチュエータアクチュエータは、作動体の動きをリミットスイッチに伝える重要な部分である。作動体に応じた形状、方式のものが数多くあるが、代表的な種類を表 10.4 に示す文字及び数字で表す。作動体の動きの範囲、精度、周囲条件、作動体の形状などにより各々の特徴を生かすことができる。表 10.4 アクチュエータの種類文字及び数字種 類 形 状 用 途 と 特 徴P1プッシュプランジャ形直線上下、運動用として、位置決めなどの確実な検出に高い精度を有す。シールブーツのあるものは、防塵性に優れている。P2ローラプランジャ形直線水平運動用として、位置決めなどに高い精度を有す。シールブーツのあるものは、防塵性に優れている。P3べベルプランジャ形高い精度を必要と摺る直線水平運動用として最適で、マルチブルリミットスイッチに採用している。L1 ローラレバー形操作方法が広範囲であるが、回転運動、直線運動に使われ、プランジャ形に比べ精度はラフになるが、OF が小さく、OTが充分あり使い易い。レバー位置を任意の角度に調整できる。L3ローラ調整レバー形ローラレバー形に更にローラの位置調整が可能になる。動作位置の調整に便利。L4 ロッドレバー形アクチュエータのロッドを検出体や作動体に合わせて任意曲げ加工や切断が行える。S1コイルスプリング形左右の操作方向の制限がなく任意な操作が行える。F1フォークローラレバー形ローラレバー形に更に維持接触動作が行える。ただし往復運動を要す。Copyright 2013 NECA All rights reserved.  http://www.neca.or.jp/ 4

Page 6:(5) アクチュエータの数通常、一つのリミットスイッチには、一つのアクチュエータを装備しているが、M 形リミットスイッチは複数のアクチュエータを有している。表 10.5 の数字で、その数を表している。表 10.5 アクチュエータの数の表示数字 アクチュエータの数数字 なし23451 個のもの2 個のもの3 個のもの4 個のもの5 個のもの10.3 原理と構造10.3.1 原理リミットスイッチの原理は定義にも表されているように作動体の動きによってアクチュエータを操作し、このアクチュエータの動きを封入されたマイクロスイッチに正確に伝達し、マイクロスイッチの機構を駆動して電流を開閉するものであり、特に機械的強度や耐環境性を要求されるところに適用できるように作られたスイッチである。リミットスイッチは基本的には図 10.1 に示すように、大別して五つの構成要素から成り立っている。一例として代表的な縦形リミットスイッチの構造を示します。図 10.1 代表的縦形リミットスイッチの構造図Copyright 2013 NECA All rights reserved.  http://www.neca.or.jp/ 5

Page 7:10.3.2 構造と動作NECA 規格で規定されている封入スイッチの種類に従って外形図および動作特性、構造、その特徴について説明する。(1) N 形(横形)リミットスイッチ① 外形および動作特性図 10.2 に N 形リミットスイッチの一例を示す。形名動作に必要な力(OF) Nもどりの力(RF) N動作までの動き(PT) mm応差の動き(MD) mmN2Z4P1 最大 27.5 最小 4.4 最大 1.5 最小 0.15図 10.2 N 形リミットスイッチの外形図及び動作特性② 構造図 10.3 に構造の一例を示す。ローラレバーを矢印 M の方向に作動させるとプランジャが押し下げられ、プランジャの下端と連動してリンケージが作動する。リンケージはリンケージスプリングを介して支点を構成しており、リンケージの他端が、内蔵マイクロスイッチを駆動する。配線は前もって行われており、コンジット部より引出されている。なお、ローラレバーに加わる力を取除くと、マイクロスイッチの復帰力、リンケージスプリング、リターンスプリングが働き、リミットスイッチが復帰する。アクチュエータの種類にはプッシュプランジャとローラレバーがある。図 10.3 N形リミットスイッチの構造③ 特徴この形のリミットスイッチはアクチュエータに加わる衝撃、振動などの衝撃的操作力が、内蔵スイッチに直接加わることのないような構造をとっている。このため機械的な強さにすぐれ、動作位置の精度と安定性に優Copyright 2013 NECA All rights reserved.  http://www.neca.or.jp/ 6

Page 8:れている。取付方法は左勝手形と右勝手形があり、キャブタイヤケーブルの引き出し方向に応じて使い分けることができる。耐環境性としては防滴、防じん性を備え、当初よりキャブタイヤケーブルが接続されている場合がある。内蔵スイッチは、Z 形マイクロスイッチであり、高精度の動作位置を確保することができ、高精度形とも呼ばれている。(2) E 形(分割形)リミットスイッチ① 外形および動作特性図 10.4 に E 形の一例を示す。形名動作に必要な力(OF) Nもどりの力(RF) N動作までの動き(PT) mm応差の動き(MD) mmE1Z4P1 最大 9.8 最小 1.0 最大 2.0 最小 0.2図 10.4 E 形リミットスイッチの外形図及び動作特性② 構造図 10.5 に構造の一例を示す。分割形といわれる封入ケースに、マイクロスイッチの Z 形、D 形、Y 形を内蔵したものである。プランジャ(アクチュエータ)に外力 P を加えると、内蔵マイクロスイッチが動作する。外力を取除くと復帰する。マイクロスイッチを収納したケース(ハウジング)は取付ねじによって機械、装置に取付けられており、配線はカバーを開きコンジット部を通して、マイクロスイッチに結線される。シールブーツ、パッキンなどはシールを保つための部品である。取付方法は正面取付形と底面取付形に大別される。アクチュエータの種類には、プッシュプランジャ、ローラプランジャ、ローラレバーなどがある。図 10.5 E 形リミットスイッチの構造Copyright 2013 NECA All rights reserved.  http://www.neca.or.jp/ 7

Page 9:③ 特徴ダイカストケースが 2 分割できるため、本体を機械や装置へ取付けた状態で配線や点検が容易にできる。アクチュエータ部と本体との間にシールブーツのあるものは、防じん、防滴など耐環境性を重視する場合に用いられる。シールブーツのないものは、機械的強度や、外力からの保護だけを必要とする場合に用いられる。E 形のリミットスイッチは、アクチュエータ、内蔵スイッチ、取付方法などの種類が多く、広い用途をもっているため、汎用形とも呼ばれる。(3) F 形(平形)リミットスイッチ① 外形および動作特性F 形リミットスイッチの一例を図 10.6 に示す。形名動作に必要な力(OF) Nもどりの力(RF) N動作までの動き(PT) mm応差の動き(MD) mmF3A5P1 最大 14.0 最小 1.0 最大 3.5 最小 1.0図 10.6 F 形リミットスイッチの外形図及び動作特性② 構造図 10.7 に構造の一例を示す。プランジャ(アクチュエータ)に外力 P を加えると、内蔵マイクロスイッチが動作する。外力を取除くと復帰する。マイクロスイッチを収納したケース(ハウジング)は取付ねじによって機械、装置に取付けられており、配線はカバーを開きコンジット部を通して、マイクロスイッチに結線される。シールブーツはシールを保つための部品である。図 10.7 F 形リミットスイッチの構造③ 特徴E 形に比べ機械的強さを増し、環境条件の悪い場所で使用するのに適している。Copyright 2013 NECA All rights reserved.  http://www.neca.or.jp/ 8

Page 10:アクチュエータの種類はプッシュプランジャ、ローラレバーやコイルスプリングなどがあり、これらのアクチュエータにはすべてシールブーツが装着されている。取付方法には、左勝手と右勝手がある。取付は本体の 3カ所に取付座があり、本体を機械や装置に取付た状態で内蔵スイッチの交換や保守点検が行える。内蔵スイッチは、一般に A 形のマイクロスイッチであるため電流容量が大きく、F 形のリミットスイッチを高容量形と呼ぶこともある。なお、A 形のマイクロスイッチに代えて Z 形、Y 形、D 形等を内蔵したものもある。(4) L 形(縦形)リミットスイッチ① 外形および動作特性図 10.8 に外形図及び動作特性の一例を示す。形名動作に必要な力(OF) Nもどりの力(RF) N動作までの動き(PT) mm応差の動き(MD) mm全体の動き(TT) 度L1T3L1 最大 14.0 最小 2.1 15±5 最小 12 最小 40図 10.8 L 形リミットスイッチの外形図及び動作特性② 構造図 10.9 に構造の一例を示す。ローラレバーを M1 方向に回転させると、回転軸が回転し、回転軸に設けられた切欠部を用いて操作プランジャを押し下げる。操作プランジャによってボックスに収納されたマイクロスイッチを動作させる。ローラレバーに加わる外力を取り除くと復帰ばね力によってローラーレバーは初期の位置に復帰する。ローラレバーの回転方向が M1、M2 のいずれでもマイクロスイッチが動作する両方向動作が一般的であるが、M1 または M2 のいずれかの方向のみマイクロスイッチが動作するように設定できる一方向動作形もある。配線はカバーを外し、コンジット部を通して、マイクロスイッチに結線される。アクチュエータの種類には、プッシュプランジャ、ローラプランジャ、ローラレバー、可変ローラレバー、ロッドレバー、コイルスプリング、フォークローラレバーなどがある。Copyright 2013 NECA All rights reserved.  http://www.neca.or.jp/ 9

Page 11:図 10.9 L形リミットスイッチの構造③ 特徴現在最も多く使用されている代表的なリミットスイッチである。内蔵マイクロスイッチは、封入形マイクロスイッチ用双断形の T 形である。このため端子の配置が分かりやすく、配線の誤りが起こりにくい。ローラレバー形はローラ位置を回転軸に 360°任意の位置に設定できるためドッグで作動させる際の動作位置の調節が容易である。さらにローラレバー形にはアクチュエータヘッドの方向は 4 方向いずれにも設定できるようにしたもの、及びローラレバーの動作の方向によって、内蔵スイッチの動作・不動作を切り替えられるようにしたものがある。L 形リミットスイッチには配線や交換の容易なプラグイン形や、動作確認、点検を容易にするためのネオンランプまたは LED を内蔵したものもある。L 形リミットスイッチは、封入ケースの形状から、一般に縦形とも呼ばれている。(5) M 形(マルチプランジャ形)リミットスイッチ① 外形および動作特性図 10.10 に M 形リミットスイッチの外形図及び動作特性の一例を示す。Copyright 2013 NECA All rights reserved.  http://www.neca.or.jp/ 10

Page 12:形名動作に必要な力(OF) Nもどりの力(RF) N動作までの動き(PT) mm応差の動き(MD) mmM1Z1P24 最大 20.0 最小 3.9 最大 1.5 最小 0.1図 10.10 M 形リミットスイッチの外形図及び動作特性② 構造図 10.11 に構造の一例を示す。矢印 M の方向に移動するドッグ(操作体)が可動プランジャを下方に押し下げ内蔵マイクロスイッチを動作させる。ドッグの形状に従って、マイクロスイッチは動作・復帰を行う。多数個並んでいるマイクロスイッチはカバーを外し、コンジット部にケーブルを通して、結線される。アクチュエータの種類には、ベベルプランジャ、ローラプランジャなどがある。内蔵マイクロスイッチの種類には Z 形、W 形、V 形、S 形などがある。図 10.11 M 形リミットスイッチの構造③ 特徴1 個のダイカストケースに複数個のマイクロスイッチを内蔵し、各々のマイクロスイッチに対応して、アクチュエータが配置されたものが M 形リミットスイッチである。工作機械などは狭い場所で多くの順次動作を必要とするので M 形がよく使われる。10.3.3 セーフティリミットスイッチ機械の安全性を確保するため、ガードによるインタロック装置にセーフティリミットスイッチを組込み、安全制御回路を構成する用途が最近、増加している。一般にセーフティリミットスイッチには、JIS C 8201-5-1 の一般要求事項に加え、附属書K(規定)の直接開路動作機能付制御スイッチの特別要求事項が適用される。また、その附属書Kでは「操作部と接点の間に、弾性構造(例えば、ばね)を介在することなく、遮断接点素子を動作させる制御スイッチで、製造業者の指定する力を加えることによって、直接開路動作までの動作距離を操作部が移動した時、遮断接点素子のすべての接点が開路するスイッチ」と定義されている。規定事項の詳細については、JIS C 8201-5-1 の附属書K(規定)を、また、安全の考え方やインタロックの回路事例ついては、11.安全スイッチを参照願いたい。ここでは、セーフティリミットスイッチの一般的な直接開路メカニズムや構成要件、使い方について概要を述べる。MMCopyright 2013 NECA All rights reserved.  http://www.neca.or.jp/ 11

Page 13:(1) 直接開路メカニズムについて直接開路メカニズムを図 10.12 に示す。図 10.12 直接開路メカニズム(2) フォームロック構成についてセーフティリミットスイッチでは、接点溶着時などアクチュエータに大きな力が加わって変形したり、外れたりしないように直接開路動作に関連する構成部品は弾性がなく凹凸形状の部品のかみあわせを行っています。図 10.13 にローラレバータイプによる事例を示す。図 10.13 ローラレバータイプのフォームロック構成(3) ネガティブ動作とポジティブ動作の使い方についてネガティブ動作とポジティブ動作の使い方について、図 10.14 に示す。Copyright 2013 NECA All rights reserved.  http://www.neca.or.jp/ 12

Page 14:図 10.14 ネガティブ動作とポジティブ動作10.4 定格と特性リミットスイッチはマイクロスイッチを内蔵していることから、定格や特性についてお互いに関連がある。従って、マイクロスイッチの定格と特性を合わせて参照願いたい。10.4.1 定格リミットスイッチの適用範囲は、JIS では 1000Hz を超えない周波数において定格電圧 1000Va.c.以下 または600Vd.c.以下と規定している。10.4.2 特性10.4.2.1 静的特性(1) 絶縁抵抗(NECA C 4508)DC500V の絶縁抵抗計で、次の各部の絶縁抵抗を測定し 100MΩ以上であること。測定個所は同極端子間、異極Copyright 2013 NECA All rights reserved.  http://www.neca.or.jp/ 13

Page 15:端子間、各端子と非充電金属部間、各端子と接地端子間とする。(2) 耐電圧(JIS C 8201-5-1,8201-1)製造業者が定格インパルス耐電圧 (Uimp) を宣言しているときは,JIS C 8201-1 の表 12 の試験電圧でインパルス試験を実施する。測定個所は異極端子間、各端子と非充電金属部間、各端子と接地端子間としている。なお、同極端子間については特に規定がなく、一般的に NECA 規格の内蔵マイクロスイッチの種類 S1、S2 に対しては耐電圧値 600V、それ以外は耐電圧値 1000V を適用している。(3) 接触抵抗(NECA C 4508)スイッチに 6~8V の直流電圧で 1A の電流を通電し電圧降下法にて測定する。この場合、極性を変えて測定し 100mΩ以下であること。(4) 強度(NECA C 4508)① アクチュエータ強度アクチュエータの動作方向に、動作に必要な力の 5 倍の荷重を 1 分間加える。ただし、コイルスプリング形のアクチュエータは水平にし、その先端 5mm 以内の箇所におもりで荷重を加える。試験後電気的及び機械的に異常のないこと。② 封入ケース強度スイッチを厚さ 30 ㎜以上の堅木板の上に置き、封入ケースの表面に呼び系 23.8mm(質量約 55g)の鋼球を1m の高さから垂直に各面に 1 回落下させる。試験後に破損、その他使用上有害な支障を生じないこと。アクチエータ取付側、コンジット部の方向には、この試験は行わない。(5) 動作特性(NECA C 4508)力とストローク特性を測定し、各動作特性の数値を読み取る。 図 10.15 に代表的なプランジャ形とローラレバー形のアクチュエータの位置と動作特性の記号を示す。一般的に動作特性値はバラツキを考慮し、最大や最小またはゾーン表記(±、~)で製造業者が規定している。 なお、動作特性の用語や説明についてはマイクロスイッチ編を参照願いたい。図 10.15 アクチュエータの位置と記号(6) 端子の機械的特性(JIS C 8201-1)① 締め付け強度最大断面積の導体で、5 回脱着する。ねじ端子の締め付けトルクは、JIS C 8201-1 の表 4 で規定された締め付けトルク、または製造業者が指定するトルクの 110%の値で、いずれか大きい方の値で締め付けを行う。試験中に締め付け具や端子部に緩みや損傷がないこと。② ねん回試験Copyright 2013 NECA All rights reserved.  http://www.neca.or.jp/ 14

Page 16:端子に指定された本数の導体を、JIS C 8201-1 の表 4 で規定された締め付けトルク、または製造業者が指定するトルクで締め付け、JIS C 8201-1 の図 1 に示す、ねん回試験装置で試験を行う。JIS C 8201-1 の表 5 で規定するおもりを導体の先端につるし、10 回/min.の回転速度で直径 75 ㎜の円を描くように、135 回連続回転させる。試験中に、導体が端子から抜けたり、締め付け具付近で破損のないこと。③ 引張試験ねん回試験に引き続き、JIS C 8201-1 の表 5 で規定する引張力を1分間、導体に加える。試験中に、導体が端子から抜けたり、締め付け具付近で破損のないこと。なお、導体の種類や試験条件など、詳細な規定事項については、JIS を参照願いたい。10.4.2.2 動的特性(1) 動作位置繰返し精度(NECA C 4505)スイッチを無負荷で 20 回開閉し、毎回動作位置を測定し、その最大値と最小値の差を求める。操作速度は 0.1~1 ㎜/s、動作位置からのアクチュエータの移動量は OT の値の 70~100%で開閉を行う。この時、動作位置繰返し精度は、プランジャ形で 0.1 ㎜以下、ローラレバー形で 0.3 ㎜以下、縦形のロ―ラレバー形で 1 度以下であること。(2) 耐久性(JIS C 8201-5-1)従来、NECA 規格による開閉動作試験が一般的に適用されていたが、今後は JIS による下記の耐久性試験に移行していくと思われる。一般的な試験条件として、操作力は最大動作力(OF または TTF)の 1.5 倍以下または操作ストロークは OT 値の 50%~80%のどちらか一つの条件を満足させる。また、接点部を開閉する操作速度は0.05m/s から 0.15m/s に調整する。耐久性は試験回数の 90%以上の回数で定義する。詳細は、安全規格と用語の説明 1.3.5 項を参照願いたい。(3) 投入容量および遮断容量(JIS C 8201-5-1)一般的な試験条件は、前項の耐久性と同じである。投入容量および遮断容量は、正常条件下および異常条件下の投入容量および遮断容量の試験を行う。試験中に電気的、機械的な故障や接点溶着、アークの持続、フューズの溶断があってはならない。また、正常条件の投入容量および遮断容量の試験中、発生する開閉過電圧は製造業者が宣言する定格インパルス耐電圧値を超えないこと。試験後、定格使用電圧(Ue)の2倍の耐電圧試験に耐えること。ただし、試験電圧は 1000V以上とする。① 正常条件の投入容量および遮断容量スイッチを規定の負荷条件のもとに、故障することなく規定の動作回数を開閉する。詳細な規定事項については、安全規格と用語の説明 1.3.4 項を参照願いたい。② 異常条件の投入容量および遮断容量スイッチを規定の負荷条件のもとに、故障することなく規定の動作回数を開閉する。詳細な規定事項については、安全規格と用語の説明 1.3.4 項を参照願いたい。(4) 温度試験(JIS C 8201-5-1,8201-1)スイッチに JIS C 8201-1 の表 9 に該当する電線を接続し、定格通電電流を通電し、次に示す方法で測定する。周囲温度は、スイッチの高さで約1mの距離で、スイッチの周囲に均等に配置した最低二つの熱電対などの温度測定器で記録する。試験中、周囲温度は 10~40℃とし、かつ 10K を超える変化がないこと。試験は、8 時間を超えない範囲で温度上昇が十分飽和に達するまで実施される。温度変化が1時間当たり 1Kを超えなくなったとき、飽和状態に達したとみなす。端子部の温度上昇限度とアクセスできる部分の温度上昇限度については、安全規格と用語の説明 1.3.2 項を参照願いたい。Copyright 2013 NECA All rights reserved.  http://www.neca.or.jp/ 15

Page 17:(5) 短絡試験(JIS C 8201-5-1)接点素子は、JIS C 8201-5-1 の付図 8 に示すような単相回路に直列に挿入した別の投入スイッチで電流を投入し、製造業者が指定した短絡保護装置(SCPD)が動作するまで維持する。試験回路の負荷インピーダンスは一般的には推定電流が 1000A、力率は 0.5~0.7 になるように調整する。試験は同一接点素子で、3 分以上の間隔で SCPD を交換し 3 回行う。試験後、電気的及び機械的に異常がないこと。また、定格使用電圧(Ue)の 2 倍の耐電圧試験に耐えること。ただし、試験電圧は 1000V以上とする。詳細な規定事項については、JIS を参照願いたい。10.4.2.3 環境特性(1) 衝撃(NECA C 4508)スイッチのアクチュエータの自由位置と動作限度位置との二つの場合において、それぞれ表 10.6 に示す大きさの衝撃を最も誤動作の起こしやすい方向に連続 3 回加える。この時スイッチは 1ms をこえて閉路接点が開路することなく、また開路接点の閉路がないこと。電気的及び機械的に異常のないこと。なお、基本パルスの波形は正弦半波パルスとする。表 10.6 衝撃値単位 m/s2封入ケース アクチュエータ 衝撃値N P1,L1 294EP1 196L1 196FP1 196L1 98LP1,P2,L1,L2 294L3 196L4 294F1 196M P2,P3 196(2)振動(NECA C 4508)スイッチの自由位置と動作限度位置と二つの状態について、上下、左右、前後の 3 軸方向にそれぞれ次の条件で連続 2 時間振動を与える。振動条件は、片振幅 0.75 ㎜、振動数 10~55Hz の範囲内で連続的にほぼ均一に変化する単弦運動で行う。ただし、振動数の変化の 1 周期に要する時間は 3~5 分とする。この時スイッチは 1msを超えて閉路接点が開路することなく、また開路接点の閉路がないこと。なおコイルスプリング形のアクチュエータについては、この試験は行わない。(3)温湿度サイクル(NECA C 4508)スイッチを試験槽内に入れ、相対湿度 90~100%の下で試験槽内の温度を 22℃から 55℃に 3 時間かけて上昇させる。55℃の相対湿度は 90~96%に保つ。25℃の温度を初期(温度上昇しはじめた時点)より 24 時間まで保つ(図 10.16)。以上を 1 サイクルとし、これを連続 6 サイクル行う。この時、絶縁抵抗は 10MΩ以上、耐電圧は規定の試験電圧に耐え(同極端子間は除く)、電気的及び機械的に異常のないこと。Copyright 2013 NECA All rights reserved.  http://www.neca.or.jp/ 16

Page 18:図 10.16 温湿度サイクル試験(4)耐寒耐熱(NECA C 4508)スイッチを-40~45℃の温度中に 48 時間以上保ち、直ちに 85~95℃の温度中に 48 時間以上保った後常温に保つ。この時、絶縁抵抗は 10MΩ以上、耐電圧は規定の試験電圧に耐え(同極端子は除く)、電気的及び機械的に異常のないこと。(5)塩水噴霧(NECA C 4508)JIS Z 2371(塩水噴霧試験方法)に規定する方法でスイッチを 100 時間塩霧にさらし、水洗、乾燥後絶縁抵抗を測定する。このとき絶縁抵抗は 10MΩ以上であること。また耐電圧は規定の試験電圧に耐えること。ただし、同極端子は除く。電気的及び機械的に異常のないこと。(6)保護構造(JIS C 8201-1, NECA C 4508)保護構造の試験は、固形物の侵入および水の浸入に対する外郭の保護等級(IP コード)で表示される。詳細については、規格編を参照願いたい。また、JIS で規定する保護構造の他に、NECA 規格では、油点動作試験の規定がある。その試験条件は、次のとおりである。スイッチを毎分 10 回の割合で動作させ、これに JIS K 2241(切削油剤)不水溶性 2 種 5 号、またはこれと同等の油を毎時 0.5l の割合で 48 時間滴下する。なお、全動作を通じ、スイッチには定格電流の 10%の抵抗負荷をかけて開閉を行うものとする。試験後、電気的及び機械的に異常のないこと。以上の特性において、「電気的及び機械的に異常のないこと」とは、NECA 規格では、動作特性の値の 30%を超えないこと。絶縁抵抗は 100MΩ以上であること。ただし、塩水噴霧及び湿度試験は 10MΩ上であること。開閉試験後の接触抵抗は 2Ω以下であることをいう。10.5 正しい選び方リミットスイッチはマイクロスイッチ、リレー、タイマなどパネルや機器の内部で使用するものと異なり、様々な過酷な環境のもとで使用されるため、「現場形」とも呼ばれるセンサと言える。従って機械や装置の故障の 70~80%はリミットスイッチで占められているのが現状の姿である。機械や装置のメンテナンスフリーを追究するためには、フィールドにおける従来の実績、故障の現象、原因を分析し、あるいはこれが使用されるであろう環境を予測して、設計当初からリミットスイッチの適切な機種の選定が必要とされる。そのためには図 10.7 に示すCopyright 2013 NECA All rights reserved.  http://www.neca.or.jp/ 17

Page 19:スイッチをとりまく四つの選択条件(要素)について、あらかじめチェックすることが重要である。図 10.17 スイッチをとりまく四つの選択条件10.5.1 環境条件リミットスイッチにおいては、環境条件は最も重要な選択上のポイントである。その中でもリミットスイッチの保護方式とシール用ゴム材料の選択がその要となる。防塵性、耐油性、耐水性、耐候性等などのグレードはどの程度のものが必要か、周囲の温度、湿度範囲はどの程度か、腐食性雰囲気、爆発性雰囲気の有無、振動、衝撃の有無などを十分確認することが必要である。10.5.1.1 リミットスイッチの保護方式リミットスイッチの保護方式を考えるとき、実際にスイッチが使用される環境条件を十分に検討し、下記に述べる点に注意して、保護方式を選択することが必要である。(1) スイッチにふりかかるじんあい、油、水などの量はどの程度か、直接的または間接的にふりかかるか、圧力をもってふりかかるか。(2) じんあいが多量に存在する場所ではプッシュプランジャ形及びローラプランジャ形はプランジャ部へのじんあいの蓄積によりプランジャの復帰不良が懸念されるので、ローラレバー形、またはシールブーツ付きプッシュプランジャ形が好ましい。(3) シールブーツを使用したタイプを金属の切削屑の存在する場所で使用する場合は、シールブーツを切損するので好ましくない。(4) 水がかかる場合はアクチュエータ部のサビの発生により、動作に支障をきたさない構造のものが好ましい。10.5.1.2 シール用ゴム材料リミットスイッチに使用されるシール用ゴム材料を表 10.7 に示す。表 10.7 リミットスイッチに使用されるシール用ゴム材料シール用ゴム材料 封入スイッチの適用範囲 使用上の注意ニトリルブタジエン(NBR)屋内で使用、耐油用使用温度範囲-20~ 80℃耐候は不可クロロプレン(CR)屋内屋外で使用、耐候用使用温度範囲-20~ 80℃耐油は不可シリコン(Si)屋内屋外で使用、耐寒耐熱用使用温度範囲-55~ 120℃耐油は不可ふっ素(FPM)屋内屋外で使用、耐油、耐候、耐寒、耐熱、耐薬品用使用温度範囲-55~ 12℃-スイッチ取付条件①寸法②重量③取付け④結線方法①力②動き③動作特性④精度⑤感度⑥動作形式⑦動作状態⑧開閉頻度⑨機械的耐久性機械的条件 負荷条件①電圧②負荷内容③負荷電流④回路構成⑤電気的耐久性環境条件①温度②湿度③圧力④雰囲気⑤加速度⑥環境Copyright 2013 NECA All rights reserved.  http://www.neca.or.jp/ 18

Page 20:一般的に標準品としては耐油性のニトリルブタジエンゴム(NBR)が使用されているが、機種によってはクロロプレンゴム(CR)を使用したものもある。リミットスイッチのシール性を左右するのは、ゴム材料の選定ばかりでなく、シール構造、シール形状などによるものも大である。シール選定に当たっては次の点に注意を要する。(1) 耐油性ゴムを日光のもとにさらすと短期間でヒビ割れを起こし、一方耐候性ゴムを油のかかる場所で使用すると膨潤または硬化してしまう。このように耐油性と耐候性はまったく相反した関係にあることを把握しておくことが必要である。(2) シールは極力、スイッチハウジング内部に設けられ、外部から見えない構造のものが耐環境性上好ましい。外部にシールブーツを設けてあるものは使用環境に左右されやすい。(3) シール形状には O リング、平板パッキン、ブーツなど各種あるが、いずれもシール性はそのつぶし代により決まる。ユーザがカバー、ヘッド部などを取付ける際、片締めを起こさないようなシール構造のものを選ぶのが得策である。(4) 耐熱形、耐寒形スイッチにはシリコンゴム、ふっ素ゴムなどが使用されるが、シリコンゴムは耐油性でニトリルブタジエンゴムに劣り、ふっ素ゴムは高価であることが難点である。10.5.1.3 使用温度、湿度範囲標準使用状態として、JIS では周囲温度が-5℃~+40℃、相対湿度は+40℃で 85%RH以下としている。また、NECA 規格では周囲温度が-10℃~+50℃、相対湿度は 45%RH~85%RHとしている。いずれも、温度変化による氷結や結露しないことが前提条件となる。一般にリミットスイッチの標準品は-20℃からまたは-10℃から+70℃または+80℃までの範囲で使用可能である。標準品の温度範囲を連続して超える用途では耐熱形または耐寒形の選択が必要である。(1) 耐熱形…最大 120℃まで使用できるもので、標準品との相違点は次のとおりである。①シールゴム材はシリコンゴムまたはふっ素ゴム②グリースは耐熱性グリース③内部スイッチの樹脂は耐熱性フェノール(2) 耐寒形…-40℃または-50℃まで使用できるもので標準品との相違点は次のとおりである。①シールゴム材はシリコンゴムまたはふっ素ゴム②グリースは耐寒性グリース湿度が高い場所においてはやはりシール性の優れた機種を選択する必要がある。実際にリミットスイッチが使用される機械、装置においては温度と湿度が存在し、それぞれが高低の繰返しを行う状態が比較的多いので、フィールドにおける試用が必要である。10.5.1.4 腐食性雰囲気腐食性雰囲気には化学プラントなどにおける酸、アルカリの噴霧状の気体及びガスによる弊害、船舶及び海岸近くの各種プラントにおける塩害などが考えられる。次にこれらの雰囲気がスイッチの各部の部品に及ぼす影響を述べる。(1) 外部の金属部一般的に標準品のハウジング材質はアルミ合金、ねじ及び座金の材質は鉄である。従って、前述の腐食性雰囲気においては、ハウジングには耐食アルミ合金を、ねじ及び座金にはステンレスを使用したものを選択する必要がある。ただしハウジングなどの材質変更はどの機種でもできるものではないので、メーカで用意してある耐食形を選択するのが得策である。Copyright 2013 NECA All rights reserved.  http://www.neca.or.jp/ 19