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スマート工場の接続リスクを見落とさない IIoTセキュリティ実践ガイド

ホワイトペーパー

IIoTとスマート製造の基礎から、つながる工場で考えるべきサイバーセキュリティまで

産業用モノのインターネットで設備やシステムがつながることで、製造現場ではデータ活用や遠隔管理など新しい可能性が広がります。その一方で、接続範囲の拡大は新たなサイバーリスクも生み出します。

本資料では、IIoT、インダストリー4.0、スマート製造の基本的な関係から、製造現場を構成するプラットフォーム、クラウド、エコシステムまでを整理します。

IIoT環境で想定されるサイバーリスクと、製造企業がセキュリティを考える際の基本的な対策について解説しています。

このカタログについて

ドキュメント名 スマート工場の接続リスクを見落とさない IIoTセキュリティ実践ガイド
ドキュメント種別 ホワイトペーパー
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取り扱い企業 Secomea合同会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧)

このカタログの内容

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IIoT SECURITY GUIDE つながる工場の リスクを見落とさない IIoT スマート製造の基礎から サイバーリスクと対策まで IIoT スマート製造 効率化へのゲートウェイ 2026.09 Secomea合同会社
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Secomea について 2008年に設立されたSecomeaは、15年以上にわたり、製造業や機械メーカー のOTリモートアクセスのニーズに応えてきました。 Secomeaは、産業ネットワークとOT機器向けに特化して設計されたセキュア リモートアクセス(SRA)ソリューションです。現在、世界9,500社以上のお 客様が、数千の拠点で日々活用し、機械のリモートアクセス管理、サイバー セキュリティリスクの低減、ダウンタイムの防止に役立てています。 © Secomea 2024, All rights reserved. 本書に記載されている内容は、一般的な情報提供を目的としており、法的ま たはその他の専門的アドバイスを意図したものではありません。情報の正確 性と適時性には細心の注意を払っておりますが、最新の法的または技術的な 動向に基づいていない可能性があるため、受け取った時点での正確性を保証 することはできません。Secomeaでは、本書に記載された原則を、お客様 の個別の状況にどのように適用できるかについて、アドバイスをご提供して います。詳細については、secomea.com.をご覧ください。
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未来を守る IIoTの機会を捉える IIoTの力を最大限に活用する リスクを抑え、成果を最大化する 製造会社の意思決定者たちは、生産性向上をうたう 2022年後半から2023年前半にかけて、LockBitや 数多くのデジタルソリューションの中から何を選ぶ ALPHVといったランサムウェア組織の活動が急増し、 のが最適か、頭を悩ませていることでしょう。 製造業を狙った攻撃は53%も増加しました2 。 彼らが特に注力している分野のひとつが「産業用モノ 製造業は今や最大の標的となり、金融業界をも上回 のインターネット(IIoT)」です。 IIoTは、製造現場 る状況です。 のオペレーションや生産プロセス全体のモニタリング において、飛躍的な価値を発揮することが期待されて IIoTにおけるセキュリティの課題は、攻撃対象の います。実際、 IIoT市場は2024年に3,258億ドルに達 範囲、接続性、相互運用性、そして制御・運用技 すると見込まれており1、その注目度の高さが数字に も表れています。 術(OT)との統合といったさまざまな側面で、 一般的なIoTとは大きく異なります。 競争力を維持するために、今後ますます多くの産 業プロセスが、進化を続けるIIoT技術を取り入れ 製造業がデジタル化の恩恵を活かすには、サイ ていくものと見込まれています。 バーレジリエンスを高め、変化し続ける脅威に対 応できる体制を整える必要があります。 しかし、イノベーションの裏には、常にサイバー リスクの影がつきまとうのも事実です。 こうした取り組みを支援するために、本書では製造業におけ るIIoTの主要な柱について、またサイバーセキュリティ上の 懸念やベストプラクティスについて、知っておくべき情報を 網羅的にまとめています。 本書のポイント • IIoT、インダストリー4.0、スマート製造が構成する イノベーションの三位一体を見出す • 生産現場に導入できるIIoTエコシステムの具体的要 素を確認し、ビジネス全体の改善を促進する • サイバー脅威にさらされる現代のIIoT環境下で製造業が 直面しているリスクを理解する • IIoTのサイバーセキュリティリスクを軽減・防止 するために、リスク管理のベストプラクティス を実践する
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目次 01 IIoT・インダストリー4.0・スマート製造 イノベーションを可能にする三位一体のアプローチ.....................................................5 02 IIoTの変革力 製造現場を一新させる技術 .................................................................................................12 03 IIoTに潜むサイバーリスク 製造インフラを守るために ..............................................................................................15 04 IIoTサイバーセキュリティのベストプラクティス 製造企業のためのリスク管理戦略 .................................................................................22 05 SecomeaがIIoT導入の第一歩をサポート OT環境に特化した、業界最先端のSRAソリューショ..................................................26
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01 IIoT・インダストリー 4.0・スマート製造 イノベーションを可能にする三位一体のアプローチ 製造業が描く未来の展望 IIoTがスマート製造やインダスト スマート製造は、自動化とリアル この融合を支えるそれぞれの柱 リー4.0の概念と結びついたことで、 タイム分析によって、生産効率を は、イノベーションにおける新 製造業を取り巻く環境は急速は変 改善させます。 たなスタンダードを打ち立て、 貌を遂げています。 インテリジェントなシステムが インダストリー4.0は、先進的な 製造プロセスを再定義する未来 IIoTは、機器同士のシームレス デジタル技術を従来の製造現場に への展望を示しています。 な接続を可能にし、製造プロセ 取り入れ、生産性の向上を促進し スのさらなる高度化を実現しま ます。 それぞれの概要について、まずは す。 基本から押さえていきましょう。 インダストリー 4.0 スマート IIoT 製造 secomea.com 5
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01 | IIoT, Industry 4.0, Smart Manufacturing インダストリー 4.0 スマート 製造 IIoT インダストリー4.0: 製造業の新たな 進化のステージ 蒸気機関からサイバーフィジカルシステムへ: インダストリー4.0への軌跡 2011年に「インダストリー4.0」という概念が登場して以降、いわゆる第4次 産業革命はすでに現実のものとなっています。 産業の生産性・安全性・効率・透明性を高めるこの革命の特徴は、相互に 通信し、自律的かつ分散的に意思決定を行うサイバーフィジカルシステム (CPS)に支えられている点にあります。 技術革新の足跡をたどる 技術の進歩は、いわゆる産業革命の歴 20世紀後半には、コンピュータの導入 史とともに、何世紀にもわたって私た によって製造業が大きく進化し、イン ちの社会のあり方を大きく変えてきま ダストリー3.0が始まりました。 した。18世紀後半に始まったインダス トリー1.0では、水力や蒸気の力を利用 この10年ほどの間に、製造プロセスやオ した産業機械が登場し、続く20世紀初 ペレーションに革新的な技術が導入され、 頭のインダストリー2.0では、電力と組 インダストリー4.0と呼ばれる新たな産業 立ラインが導入されました。 成長の時代が幕を開けました。 secomea.com 6
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01 | IIoT, Industry 4.0, Smart Manufacturing インダストリー4.0への移行にあたっては、産業機器同士の自律的な通信を 可能にするため、IoT、クラウドコンピューティング、ビッグデータ、デジ タルツイン、拡張現実(AR)、3Dプリンティング、人工知能(AI)、そし て次世代のCPSといった破壊的技術の活用が求められます。 一元型モデルに代わる分散型の通信アーキテクチャを導入するには、サイバー 攻撃がビジネスモデルや競争力に及ぼす深刻な影響を認識し、サイバーセキュ リティを優先課題として位置付ける必要があります。 サイバーフィジカル生産システムにおいて最も柔軟な存在である人間の作業 者には、戦略の検証からモニタリング、仕様の策定に至るまで、より多くの 役割が求められるようになります3。最新技術を活用することで、従業員は自 身の能力を最大限に発揮し、戦略的な意思決定と柔軟な問題解決を担う存在 へと進化していくでしょう。 多くの研究論文において4、以下の8つの要素がインダストリー4.0を支える柱 として繰り返し言及されています。 secomea.com 7
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01 | IIoT, Industry 4.0, Smart Manufacturing インダストリー4.0を 支える柱とは 自律型ロボット アディティブ 水平・垂直統合 インダストリー4.0 マニュファクチャ 企業とサプライヤーを に欠かせない要素で リング 直接つなぐことで、ス ある自律型ロボット (積層造形) ピーディーな供給体制 は、作業の遂行、人 カスタマイズされ を実現し、生産プロセ との安全な協働、人 た製品を少量生産 スの加速を可能にしま からの学習など、多 できるため、輸送 す。 様な役割を担ってい コストや在庫コス ます。 トを削減し、イン ダストリー4.0のパ フォーマンスを高 めます。 3Dシミュレーション インダストリー4.0に 不可欠な3Dシミュ 産業用モノのインター レーションは、生産 ネット(IIoT) 開始に先立って機器 インダストリー4.0の クラウド技術 の設定を最適化し、 基盤となるIIoTは、セ インダストリー4.0 時間の短縮と品質の ンサーを備えた機器を の膨大なデータの管 改善に貢献します。 一元的に制御すること 理に不可欠なクラウ で、リアルタイムな対 ド技術は、データの 応と生産性の向上を実 保存と取得を低コス 現します。 トで強化します。 ビッグデータ& 拡張現実(AR) アナリティクス 迅速な意思決定を支え 膨大な未活用データ るリアルタイム情報を を分析することで、 提供し、産業プロセス 製品品質の最適化、 を改善します。 サービスの向上、省 エネルギーを可能に します。 secomea.com 8
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01 | IIoT, Industry 4.0, Smart Manufacturing インダストリー 4.0 スマート 製造 IIoT 製造業の パフォーマンスを高める: IIoTの役割 IIoTイノベーション:すべてがつながる製造現場の未来 産業用モノのインターネット IIoTは、重要な産業の現場において、 (IIoT)を理解するには、まずモノ 安全性・セキュリティ・通信の向上 のインターネット(IoT)の基本を を図ることで稼働の継続性を確保す 簡単に押さえておく必要があります。 ることを目的としたIoTの一形態です。 産業資産や業務を、個別の状況に応 IoTとは、センサーを備えインター じて的確に保守しながら効率よく運 ネットに接続された物理的な機器同 用・管理していくことが、IIoTの中 心的な関心領域となっています6 士がネットワークを構成し5、データ 。 の収集や共有を支える仕組みを指し ます。 “産業用モノのインターネット(IIoT)は、通信ソフト ウェアによって接続された多数のデバイスで構成され ています。これらのシステム、さらにはそれを構成す る各デバイスは、人の介在なしに、情報を監視・収 集・共有・分析し、その結果に基づいて自らの挙動や 周囲の環境を即座に最適なかたちで変化させることが できます7。” secomea.com 9
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01 | IIoT, Industry 4.0, Smart Manufacturing IIoTと広義のIoTは、クラウドコン 一般的に、こうした新しいアプリ ピューティングやセンサー、接続ソ ケーションが万一故障しても、重大 リューション、M2M(機器間)通信、 なリスクを伴うことはほとんどあり データ分析など、多くの中核技術に ません。 おいて共通しています。 一方、IIoTは製造業や石油・ガス・ しかし、その導入環境や目的には、 電力などの産業用途に特化して設計 両者の間で大きな違いがあります。 されています。システムの故障やダ ウンタイムは、安全上のリスクや多 IoT技術は、農業、医療、消費者向 大なコストをもたらおそれがあるた け製品、スマートシティといった分 め、IIoTのソリューションは運用効 野で、ウェアラブル型のフィットネ 率、安全性、システムの健全性に重 ストラッカーや自動化された家庭用 点を置いています。 システムなどのスマート機器を介し て、私たちの日常生活をより快適に IIoTを導入する際、製造企業は「プ しています。 ラットフォーム」「クラウド」「エ コシステム」の3つのレベルで、技 術に関する重要な意思決定を迫られ ます。 IIoTの 重要な側面 プラットフォーム クラウド エコシステム プラットフォームレベル クラウドソリューションは、 IIoTの成功には、分散した要素を連 では、IIoTをOT(運用技 AIや機械学習エンジンへの 携させるエコシステムの存在が不可 術)と統合する必要があ アクセス、実験用のサンド 欠です。自社で構築する場合でも、 り、従来の製造システム ボックス環境の提供など、 既存のエコシステムに参加する場合 を再設計することも少な ビジネスにさまざまな利点 でも、アプリケーションや分析機能、 くありません。そのため には、これまでの仕組み をもたらします。製造企業 データを管理するための堅固なプ を評価し、将来のあるべ は、アプリケーションのク ラットフォームが必要となります。 き姿を明確化し、ときに ラウド移行を戦略的に進め 異なるスキルや提供価値を持つ多様 は導入に向けたパート ると同時に、ガバナンスを なパートナーを確保することが重要 ナーと連携しながら、サ 強化し、効率的な運用のた であり、先進的な企業は、エコシス イバーセキュリティの課 めのインフラチームを編成 テムを最大限に活用するために、産 題に対応していく必要が あります。 することが重要です。 業分野に特化した事業開発チームを 設けています。 secomea.com 10
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01 | IIoT, Industry 4.0, Smart Manufacturing インダストリー 4.0 スマート 製造 IIoT 障壁を超える: スマート製造戦略の導入 構想を現実に: スマート製造におけるプロセス連携 スマート製造は、IIoTが従来の製 デジタルマニュファクチャリング 造を進化させた新しいモデルです。 (DM)システムを構成している場 合もあります。 生産フェーズに入る前に行われる 製造機械のコントローラーの設 プロセスチェーン全体にわたって移 計・シミュレーション・設定と 行を実現するには、接続性が前提と いった工程はほぼ完全にデジタル なります。しかし一方で、接続性は 化されており、コンピュータネッ セキュリティリスクも伴うため、プ トワークと計算資源に依存してい ロセスの各段階で、従来型・先進型 ます。ハイブリッド製造機や、積 の両方のサイバーセキュリティ対策 層加工および除去加工機などが、 を講じてリスクを低減しなければな りません8。 secomea.com 11
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02 IIoTの変革力 製造現場を一新させる技術 現代の製造業にさらなる効率性・生産性・革新性をもたらす複雑に絡み合ったテクノロジーの全体 像をご紹介します。 コネクテッドデバイス アナリティクスと 通信インフラ センサーと通信機能を備えたこれ アプリケーション IIoTシステム内のすべてのデ らのデバイスは、自身の稼働状況 IIoTデバイスから収集されたデー バイスは、データ通信インフ や周囲の情報を的確に収集・送信 タは、アプリケーションとやア ラを通じてネットワークに接 します。収集されたデータには、 ナリティクスによって保存・分 続されています。このアーキ 認可された担当者が一元化された 析されます。その結果得られた テクチャにより、デバイスが IIoTプラットフォームを通じてア データは、プロセスの最適化や リアルタイムでデータ通信を クセスし、分析することができま 保全需要の予測、生産のモニタ 行い、、遠隔からのアクセ す。 リングなどに活用されます。さ ス・管理が可能になります。 らにこの情報を応用することで、 パブリックネットワークとプ 製品やサービス全体の品質向上 ライベートネットワークの両 も期待できます。 方が、エコシステム内のノー ド間の円滑な情報連携を支え ています。 データストレージ ソリューション IIoTデバイスから生成される膨大 人とテクノロジーの連携 なデータを蓄積するリポジトリは、 すべてのデジタルシステムと同様 分析や参照のためのデータの可用 に、IIoTにおいても主導権は人に 性を確保します。また、分散型ス あります。専門家やオペレーター トレージアーキテクチャや冗長化 は、IIoTエコシステムと連携しな メカニズ、データの複製といった がら、自らの知見を活かしてデー 仕組みにより、障害時の耐性や高 タを読み解き、状況を判断し、適 い可用性を実現し、データ損失や 切な対応を行います。ユーザーは、 ダウンタイムのリスクを最小限に IIoTシステムを通じてデバイスへ 抑えることができます。 の遠隔アクセスや管理を行うこと ができます。 secomea.com 12
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02 | The transformative power of IIoT 効率とセキュリティを両立: IIoTが製造現場のパフォーマン スを高める IIoTを導入することで、製造企業は正確かつ信頼性の高い データをもとに自社の現状や課題を把握し、生産プロセス を効率化することができます。本章では、IIoTが企業にも たらす効果について詳しく見ていきましょう。 製造現場におけるIIoTの具体的な効果 オペレーションの効率化 また、知見を一元管理するこ IIoT技術により、製造企業は自 とで、継続的な改善が進み、 動化と最適化を通じて業務効 専門家が場所を問わず問題に 率を大きく向上させることが 対応できるようになります。 できます。ロボティクスや自 動化システムが精度とスピー オペレーターのための優れた ドを高め、生産性の向上と製 インターフェース 造プロセスの合理化を実現し 直感的なヒューマンマシンイ ます。 ンターフェース(HMI)を備 えた接続ソフトウェアにより、 IIoTのツールやプラット オペレーター、エンジニア、 フォームを活用することで、 管理者がデータを効率的に監 生産フローをきめ細かく最適 視できます。 化でき、生産量の拡大や収益 性の向上につながります。 これらのインターフェースは、 さらに、精密なモニタリング 複数の情報源から集めたデー によって製品品質の改善も期 タを統合し、ITスキルの異な 待できます。 る担当者でも容易にアクセ ス・分析できる環境を提供し 工場間でノウハウを共有 ます。 工場間でノウハウを共有する ことは、組織全体の成果を高 この一元的な仕組みにより、 めるうえで不可欠です。現場 担当者はIT部門に大きく依存 に知見を定着させることで、 せず、特別な研修なしで 重要な情報を継承しながら、 ツールを使いこなすことが 業務プロセスの標準化を推進 可能です。 できます。 secomea.com 13
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02 | The transformative power of IIoT 事故の予防と安全性の向上 プロセスと挙動のモニタリング 産業機械から得られるデータを プロセスと挙動のモニタリング 継続的に監視・分析することで、 は、製造現場のパフォーマンス 機器の故障や重大なインシデン 向上につながります。IoT対応 トを事前に予測・防止すること デバイスやソフトウェアから収 が可能になります。 集されたデータは、作業者のパ フォーマンス改善に役立つ洞察 センサーデータを解析する予知 をもたらします。管理者はこれ 保全ソフトウェアで機械の潜在 を活用して、特定の工程で繰り 的な故障を事前に特定し、対処 返されるミスや不良といったボ しておくことで、事故の発生を トルネックや改善点を特定しま 未然に防ぐことができます。 す。 資産のリアルタイム監視と管理 IIoTは製造現場の遠隔監視にお プロセスエンジニアはこれらの いて重要資産のモニタリングを 情報をもとに根本原因の分析を 担い、センサーを通じて生産状 行い、改善を推進するとともに、 況を把握し、関係者へ的確な情 進捗を評価する基準としても活 報を提供します。 用することができます。 こうした機能は包括的な資産管 予知保全の高度化 理にも展開され、資産の活用を 生産設備の故障は、高額な修 最大化するとともに、先を見据 理費を招くおそれがあります。 えた製造判断を支える高度なプ しかし、AIによる予知保全の導 ラットフォームを提供します。 入により、そうしたコストを 大幅に抑えることが可能にな IIoTで機械や製品の状態をリア ります。 ルタイムに追跡することで、生 産スケジュールの最適化、在庫 しかし、対象となるハードウェ コストの削減、物流の効率化が アに関する正確な情報がなけれ 図れます。 ば、産業向けの機械学習手法も 十分に機能しません。 IIoTによる資産トラッキングは、 品質トラブルの予防や、紛失・ IIoTに接続されたセンサーは、 盗難資産の正確な位置特定を可 ネットワーク内の複数の機器か 能にし、製造現場における資産 らデータを収集します。その情 の活用方法を根本から見直す 報をもとに、どの設備にいつ予 きっかけとなります。 防保全が必要かを判断すること が可能になります。電力使用量、 温度、振動などを測定するだけ でなく、将来的な故障の兆候を 予測することもできます。 secomea.com 14
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03 IIoTに潜む サイバーリスク 製造インフラを守るために サイバーリスクに備えながら、 IIoTのメリットを活かす 製造業界では今、セキュリティへの関心がかつてない えに、個々の組織の理解や管理の範囲を超えること ほど高まっています。 も少なくありません。 世界経済フォーラム9は「製造業がサイバー攻撃の最大 の標的となっている」と警告を発し、IBM10の推計で 製造業のエコシステムにおいては、すべての生産者 も、2022年に発生した脅迫の3割以上が製造業を狙っ が同時に消費者でもあり、生産拠点は世界中に分散 たものであったとされています。その背景には、わず しています。そのため、ひとつの組織を狙ったサイ かなダウンタイムも許されない業界特有の事情があり バー攻撃が、エコシステム全体に深刻な影響を及ぼ ます。 す可能性もあるのです。 SonicWallのサイバー脅威レポート11は、 2023年半 こうした環境では、故障リスクの高さからIIoT資 ばの時点で、 IoTマルウェアの発生件数が前年同期 産がサイバー攻撃にさらされ、機密情報の流出か の5,700万件から37%増加し、7,790万件に達した ら深刻な収益損失に至るまで、被害が拡大しかね と報告しています。その結果として生じるリスク ません。 は、システム全体に波及しやすく、伝播性が高いう secomea.com 15
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03 | IIoT cyber risks unveiled IoTをはじめとする従来型のネットワークに比べ、 強固なIIoTセキュリティは、産業向けのインテリジェ IIoTは、その規模、構造の複雑さ、果たす役割の重 ントな機械やデバイスを守る盾となります。 大さ、そして高い堅牢性ゆえに慎重な管理が求めら 私たちが自宅に鍵や警報を装備するように、IIoTセ れる、より繊細なシステムです。 キュリティもまた、サイバー攻撃やその他のデジタル リスクから産業用システムや機器を守るための、多層 従来型のネットワークは、サーバーやワークステー 的な手法と技術の組み合わせで構成されています。 ション、ルーター、スイッチといったITインフラで 構成されています。一方、IIoTは、制御システム、 適切なIIoTプロバイダーを選定することで、製造企業 センサー、アクチュエーター、SCADAシステム、 や機械メーカーは時代の変化に先手を打ち、サイバー フィールド機器などの多様な産業機器に加え、産業 リスクに効果的に対応することができます。 用通信プロトコルも活用しているため、攻撃対象領 域が大幅に拡大しています。 製造業のセキュリティ強化: IIoT導入時の落とし穴を避けるために IIoTデバイスは、運用効率を高め 想定されるセキュリティ脅威には、 システムがクローズドな構成から るうえで大きな利点を持つ一方で、 脆弱性の悪用、マルウェアの侵入、 接続型のサイバーフィジカル構成 多くのセキュリティ上の脆弱性を DoS・DDoS攻撃などが含まれま へ移行するなかで、新たな脆弱性 抱えていることから、サイバー犯 す。OTセキュリティと物理的な が顕在化しており、迅速な対応が 罪者にとって格好の標的となり得 安全の両面において強固なセキュ 求められています。 ます12。一度侵入を許すと、攻撃 リティ戦略を効果的にに導入する 者はネットワーク内を横断的に移 には、スマート製造企業による一 高度なサイバーセキュリティ対策 動し、他のサーバーやデバイス、 貫性のあるアプローチが必要です。 の必要性が高まっているにもかか 機密情報にまでアクセスするおそ わらず、多くの製造企業は、こう れがあります。 もともと産業環境はサイバーセ したリスクに十分対処できるセ キュリティを前提に設計されてお キュリティ成熟度を備えていると スマートファクトリーでは攻撃 らず、IPベースのサイバーフィジ はいえません。 対象領域が拡大しており、商 カルシステムへの移行に伴い、深 業・産業インフラへの「侵入 刻な脆弱性が生じるようになりま 安全なIIoT導入を実現する過程で 口」が数多く存在するため、攻 した。 見落とされがちな代表的な誤りを、 撃者にとって発見しやすい状態 次ページに示します。 になっています。 secomea.com 16
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03 | IIoT cyber risks unveiled IIoT導入時に 陥りがちな失敗例 IoTデバイスの 暗号化通信の検査の軽 セキュリティ機能の アップデートとパッ 視 不備 チ対応の遅れ 暗号化は重要なセキュ 多くのIoTデバイスに IoTデバイスの更新 リティ対策である一方、 は基本的なセキュリ やパッチ適用を怠る 悪意ある活動を隠す手 ティ機能しか備わって と、既知の脆弱性を 段にもなり得ます。 おらず、高度化するサ 狙った攻撃に常にさ 暗号化された通信を精 イバー脅威を防ぐには らされることになり 査せずにいると、その 不十分です。 ます。こうした脅威 中に潜む脅威を見逃し、 こうしたデバイスの脆 からデバイスやシス 組織をリスクにさらす 弱性を突かれ、攻撃者 テムを守るには、定 危険性があります。 が企業ネットワーク全 期的なアップデート 体へ侵入するおそれが が不可欠です。 あります。 ネットワーク 可視性の欠如 認証プロトコルの不 接続デバイスの増加 備 IoTインフラにおけ デバイスへの過信 に伴い、ネットワー 十分なセキュリティ ク全体を把握するこ る代表的な脆弱性の ひとつが、認証・認 対策が施されていな とは大きな課題と い、あるいは未承認 なっています。 可の仕組みの弱さで す。推測されやすい のIoTデバイスに過度 誰がどのデバイスに な信頼を置くことは、 接続し、どのような パスワードや初期設 定のままのパスワー リスクを招きます。 操作を行っているか 組織のセキュリティ を把握できない状態 ドの使用、多要素認 証(MFA)の未導 ポリシーに準拠して では、ネットワーク いないこうした 内に潜む脅威を見逃 入、不十分なアクセ ス制御などが、不正 「シャドーIoTデバイ し、組織の脆弱性を ス」は、セキュリ 高めることになりま アクセスを許す原因 となります。 ティ侵害の新たな経 す。 路を生み出します。 secomea.com 17
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03 | IIoT cyber risks unveiled 立ち向かう相手を知ることが 成功への第一歩 どのようなネットワークであっても、以下に挙げるサイバー攻撃にさらされる リスクを抱えています。しかし、IoTの普及により、こうした脅威はこれまでと は違った次元で現実化するようになりました。特にITとOTが融合するIIoTの領 域では、サイバー空間で発生した問題が、実際の現場に深刻な被害をもたらす 可能性が高まっています。 次のページでは、製造業において特に警戒すべき主なサイバー攻撃の種類と、 組織を守るために取るべき対策をわかりやすく解説します。 secomea.com 18
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03 | IIoT cyber risks unveiled 代表的なサイバー攻撃 製造企業による対策のポイント DoS攻撃 DoS攻撃やDDoS攻撃は、ネットワークや機器に過剰な負荷 高度な脅威検知と緩和策を導 DDoS攻撃 をかけ、サービスを妨害する行為です。IoT機器を悪用した 入し、ネットワークの耐性を強化 ボットネット「Mirai」による大規模なオンライン障害は、その典 してDDoS攻撃に備える 型例です13。DDoS攻撃をサービスとして提供する手段が広 まったことや、Miraiのソースコードが公開されたことにより、 IIoTインフラへの脅威は今後さらに深刻化すると考えられます。 中間者攻撃 スマートファクトリー内で機器やシステム間の通信を傍受し、 すべての通信経路を保護し、暗号 送信中のデータをデータを改ざんしたり機密情報を盗み出し 化を徹底することで、不正な傍受 たりするのが、中間者攻撃です。通信プロトコルに十分なセ や改ざんを防止する キュリティ対策が講じられていない場合、このリスクはさらに高 まり、攻撃者によるデータの不正操作を許す可能性がありま す。 脆弱性の悪用 スマートファクトリーでは、多数の機器がひとつのネットワークに ネットワークに接続されたすべ 接続されており、わずかな脆弱性からでも攻撃者が侵入するお てのデバイスを保護するため、 それがあります。Stuxnetワーム14は、特定の脆弱性を突いて 定期的なセキュリティアップ 重要インフラを攻撃した実例であり、こうしたリスクを浮き彫りに デートと脆弱性の包括的な評 しました。このような脅威に備えるには、ソフトウェアの継続的な 価を優先して行う アップデートを含む強固なセキュリティ対策が不可欠です。 マルウェアの 脅威アクターは、産業用制御システム(ICS)を狙ってマル 多様化するマルウェアの手口 仕込み ウェアを仕込むことがよくあります。産業用の安全システム に対応するため、包括的な防 を妨害する目的で設計された特化型トロイの木馬「Triton」15 御体制を整えるとともに、従業 は、そのリスクを顕著に示す例です。最近では、欧州の水処 員のサイバーセキュリティ意識 理施設が暗号資産のマイニング用マルウェア16を通じて侵 を向上させる 害されるなど、脅威は日々進化しています。 監視と 攻撃者は、露出したヒューマンマシンインターフェース(HMI) 強固な侵入検知システムでネット 情報窃取 を狙い、顧客データベースや個人識別情報(PII)を標的として、 ワークの防御力を高め、機密 データの窃取や監視システムへの不正侵入を行うおそれがあ データを不正アクセスから守る ります。また、業務データの窃取を目的とした不正アクセスも 確認されており、侵入を効果的に検知・予防するための仕組 みが欠かせません。 デバイスの スマートファクトリーには膨大な数のデバイスが接続されてお デジタル脅威と物理的な改ざんの ハッキング り、それぞれがハッキングの標的となり得ます。たった1台の 両方に対応した包括的なデバイス デバイスが侵害されるだけで、ネットワーク全体が危険にさら セキュリティを徹底し、事業の継 される可能性があります。デバイスの物理的な改ざんも、運用 続性とネットワークの信頼性を確 の信頼性に深刻な影響を及ぼしかねません。 保する secomea.com 19
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03 | IIoT cyber risks unveiled 収益損失と安全リスク: サイバーセキュリティ軽視の 代償 システムやプロセス、データの保 サプライチェーンの混乱によって、 護を怠り、悪用を許してしまうと、 取引先との関係にも悪影響が及ぶ 深刻な財務・業務上の損失を招く 可能性があります。 だけでなく、企業の信頼も失墜し ます。 さらに、製造の停止は現場での事 故リスクを大幅に高めます。 製造業にとってサイバーインシデ 調査によれば、労働災害は生産の ントは、設備の故障や突発的なダ 立ち上げや停止のタイミングで約 ウンタイム、部品や資材の供給不 40%増加するとされており、安全 足など、さまざまな問題につなが な作業環境を保つうえでも、ダウ りかねません。 ンタイムの回避は極めて重要です。 生産が止まれば、収益も同時に止ま り、直ちに経済的な損失が発生しま す。 数字が示す現実: ダウンタイムがもたらす実際のコスト Siemensの2023年の報告によれば、直近2年間(2021 〜2022年)でダウンタイムのコストは大幅に増加し、 Fortune Global 500企業では突発的なダウンタイムによ り年間売上の11%、およそ1.5兆ドルもの損失が生じて います。 業種によって差はあるものの、現在、1時間のダウンタ イムによる損失額は平均で3万9,000ドルから200万ド ル超に及び、なかでも自動車業界が最も高額です。石 油・ガス業界では、この2年で損失額が倍以上に膨らみ、 現在では1時間あたり約50万ドルに達しています。 secomea.com 20