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【パナソニック株式会社 アプライアンス社】MotionBoard事例紹介

事例紹介

IoTを基軸に高品質・高効率の工場を目指して、4M3Hの変化点、生産進捗、品質データなど、製造管理指標を25項目にわたり一元的に見える化。

パナソニック株式会社 アプライアンス社のMotionBoard活用事例です。
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このカタログについて

ドキュメント名 【パナソニック株式会社 アプライアンス社】MotionBoard事例紹介
ドキュメント種別 事例紹介
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このカタログの内容

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パナソニック株式会社 アプライアンス社 事例紹介 IoTを基軸に高品質・高効率の工場を目指して、 4M3Hの変化点、生産進捗、品質データなど、 製造管理指標を25項目にわたり一元的に見える化。 パナソニック アプライアンス社では、家庭用燃料電池「エネファーム」 の製造工程において、高品質・高効率を目指した工場 IoTの導入に取り 組み、その進化を加速させている。工場のあらゆるプロセスをつなぎ、 デジタル化されたデータをMotionBoardで統合・一元管理すること で、4M(Man、Machine、Material、Method)の変化点、生産進捗、品 質データなど、全25項目の製造管理指標の見える化を実現。「人モノづ くり」をはじめ、製品・工程設計力の向上、職人技の汎用化・自動化、バ ラつきのない尖った品質などをテーマとした生産革新と品質革新を推 進している。 Company Profile 採用の背景 ●「 人モノづくり」をベースとした工場 IoTへの取り組みを開始 ● これまで紙の台帳で管理していたデータのデジタル化と見える化 ● 分散していたスモールデータをビッグデータ化 導入ポイント パナソニック株式会社 アプライアンス社 設立   : 2012年1月1日 ● さまざまなデータソースと柔軟に連携したデータ入力が可能 本社所在地 :滋賀県草津市 ● 製造現場が主導権をもって活用できる使い勝手の良さ 事業内容 :パナソニックの社内カンパニーとして、空調・調理・家事・ 美容家電から店舗向けショーケースや自動販売機、燃 料電池などの業務用デバイスまで、人々の豊かで快適 なくらし、快適な社会に貢献する商品を提供。 URL   : https://panasonic.co.jp/ap/ 導入効果 ● あらゆるモノとプロセスをつないだデータをリアルタイムに見える化 ● いま起こっている変化点や工程異常に対して俊敏に反応し、アクションを 起こす工場への変革を支援 www.wingarc.com [ 本 社 ]TEL:03-5962-7300(代)[ 大 阪 ]TEL:06-6225-7481 [ 名古屋 ]TEL:052-562-5300 [ 福 岡 ]TEL:092-292-1092 [ 仙 台 ]TEL:022-217-8081   [ 札 幌 ]TEL:011-708-8123 [ 新 潟 ]TEL:025-241-3108 [ 広 島 ]TEL:082-535-5291
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パナソニック株式会社 アプライアンス社 IoTは“魔法の杖”ではない でそこからどんなデータを、どのように集め、ど MotionBoard 導入後の驚きの声 最終的には“人”が鍵を握る う使うのかが問われることになるからだ。 高田氏は、「データの有効性を見極められるの Before 都市ガスやLPガスなどの家庭用ガスを利用し は、対象となるモノを知り尽くした製造現場のプ 例えば特定のパーツに設計変更が発生した際に、 て発電すると同時に湯も沸かすことができる家 ロフェッショナルのみです。どれだけモノのデー それにあわせて管理工程図や作業指図書がきち 庭用燃料電池「エネファーム」は、省エネ意識の タが増えても、それを使いこなせる人材が増えな んと修正されているかどうか、現場の作業と紐づ 高まりを背景に順調に需要を伸ばし、国内の普 ければ、生産や品質の改革につなげていくことは けてダイレクトに確認できる仕組みを作りたい 及台数は2017年に20万台を突破した。その半分 できません。また、モノは簡単に増やしたり、改 と考えた。 以上のシェアを占めるのがパナソニック アプラ 良したりすることが可能ですが、現場の人材は一 イアンス社だ。滋賀県の草津工場を拠点に、市場 朝一夕で育てることはできません」といった課題 ニーズの高まりに応えるべく生産性をさらに高 を挙げながら、「IoTは決して“魔法の杖”ではな め、2019年度末までに累計20万台の生産を達成 く、最終的なデータ活用の鍵を握っているのは、 せて管理工程図や作業指図書がきちんと修正さ するという目標を掲げている。 やはり人なのです」と強調する。 れているかどうか、現場の作業と紐づけてダイレ この計画を支える基盤として同社が注力して こうしたことから同社が IoTへの取り組みの クトに確認できる仕組みを作りたいと考えました」 いるのが、IoT(Internet of Things)の仕組みを ベースとしているのが、「人モノづくり」という と高田氏は振り返る。 活用した高効率・高品質工場の実現だ。 コンセプトである。 その基盤として導入したのが、ウイングアー 同社 スマートエネルギーシステム事業部 草津 クのMotionBoardである。パナソニック社内 工場の工場長を務める高田 泰治氏は、「私たちは、 4M3Hに関するデータを集約し、 ではすでに多くのBI製品を活用しており、そ 各地域のガス会社様に向けたB2Bのビジネスモ 変化点を見える化する れぞれの拠点や業務で高度なデータ分析の成 デルのもとでエネファームを展開しています。 果も上げているが、そうした中で今回はなぜ そうした中で、工場こそが最高のセールスマンだ 工場における生産性や品質は、「Man(作業 MotionBoardだったのか。草津工場 製造二課の と考えています。デジタルによる見える化を追 者)」「Machine(機械設備)」「Materia(l 原材料)」 課長を務める西久保正美氏は、次のように語る。 求した『現場密着の IT』の使いたおしと、AIやセ 「Method(作業方法)」のいわゆる“4M”の要素の 「私たちがMotionBoardを選んだ最大の理由 ンシングなどの技術を駆使した『先進の IT』の使 組み合わせによって決まる。また、「初めて「」変更」 は、データ入力が最も容易なツールだったことで いこなしを高度に融合させ、お客さまの期待を超 「久しぶり」の“3H”に起因するヒューマンエラー す。4M3Hをはじめ生産実績や進捗状況、品質に える付加価値をもった商品を創り出す、究極の工 を削減することで、効率を高めることができると 関するあらゆるデータを私たちはこれまで紙の 場 IoTを目指しています」と、その根底にあるモ 考えられている。 台帳で管理していました。まさにゼロからスター ノづくりのポリシーを示す。 2015年、同社 草津工場における「人モノづく トしたデジタル化への取り組みであるだけに、製 なお、同社が目指す「究極の工場 IoT」とは、単 り」をベースとした IoTへの取り組みは、まずこ 造現場のメンバー自身による試行錯誤を通じて、 にテクノロジーの導入や活用のみによって成し の4M3Hに関するデータを集約し、その変化点 究極の工場 IoTに対する思いをダッシュボード 遂げられるものではない。IoTによって多様なモ を見える化することから始まった。「例えば特定 に体現できるMotionBoardの使い勝手の良さに、 ノから情報を収集することが可能となるが、一方 のパーツに設計変更が発生した際に、それにあわ 他のBIツールにはないメリットを感じました」 スマートエネルギーシステム事業部 スマートエネルギーシステム事業部 スマートエネルギーシステム事業部 MotionBoardと動画を連携 草津工場 草津工場 草津工場 工場長 製造一課 課長 製造二課 課長 高田 泰治 氏( 写真左) 吉野 強 氏( 写真中) 西久保 正美 氏( 写真右)
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MotionBoard 導入後の驚きの声 After 品質、生産進捗や、4M3Hの変化点など全25項目に わたる製造管理指標をMotionBoardで一元管理し、 リアルタイムに見える化するとともに、情報の変化を 高感度に示す。この情報を製造現場で共有すること で、いま起こっている変化点や工程異常に対して俊敏 に反応し、アクションを起こすことが可能となった。 バラツキのない尖った モノづくりとして 職人技の汎用化を目指す 燃料電池の工場のモノづくりポリシー その後、「人モノづくり × IoT」の取り組みは分 析 /制御や最適化(標準化)を実現するフェーズに 入り、「不良が作れない」ことを狙いとする「作業 ナビゲーション」と呼ばれるシステムが作られた。 自動 人モノづくり もともと作業ナビゲーションは、各工程の担当 生 部設 産 品 製 モノの流れ 出 者に対して次に実施すべき作業の手順を音声や 計 準 管 造 荷備 理 画面で指示するなど作業のアシスト“補助”を行 デバイス:MEA ST・FP 組み立て・検査工程 うこと目的として開発され、2009年頃から運用 されてきたものだ。これをさらに作業の“保証” バーチャルモノづくり A I BigData〈 制御・最適化〉 を行うものへと進化させたのである。 ❶ 製品・工程設計力向上 ❸ 極限のモノづくり(職人技を汎用化) ❺ 人モノづくり × IoT 例えばクィックファスナーの挿入治具は、今ま ● 作業ナビとカメラの融合で では挿入治具と挿入確認治具(ポカヨケ)を使用 実機の代わりに3Dデータ活用 ● AIを活用して、センシングデータを  人・設備へFF/FB   人作業を見える化 し6つの手順で作業を実施し、気遣いし作業をし 生産準備部門が組み立て業務を ● モーションセンサーによる、 ていたのを、何とか生産性向上と更なる品質の 主体としたモノづくり検証と伝達を MEA塗工自動機バラつきなく、   作業熟練レベルの見える化支援 ● ITポカヨケ連動による不良が 担保をしたいとのことから、ワンアクション、ワ 究極の領域でのモノづくり実現  作れないシステム ンチェックの思想で、クィックファスナーの挿入 と同時に確認もできる新たな治具(ITポカヨケ) S C M ロボティクス BigData〈 変化検知〉 を開発し作業ナビゲーションとの連携を実施し、 ❷ 日々完結のモノづくり ❹ 官能作業(職人技)の自働化 ❻ バラつきの無い尖った品質 IoTの利活用を進化することができた。又電動ド 約900点/台の部品コードを管理 ● ロボテクを活用し官能作業を ● 部品メーカ×工程検査結果× ライバーと作業ナビゲーションとの連携も進め   デジタル化。データを自動設備と   市場データ連携による製品(性能)の● 員数管理をバーコードリーダー化 ながら、更なる品質の尖った商品に仕上げていっ  連動させ、高品質・高効率を実現   変化検知● SAP連携  ● 音センサーによる、製品完成度の ている。 ● 部品管理業務の汎用化  見える化 「あらゆる工程の作業を標準化し、その確実な 実施を IoTによって見届けることで、品質のバラ ツキをなくします」と高田氏は強調する。 さらに作業ナビゲーションはビデオカメラと ● モノ、プロセスをつなぎ、 も連動し、作業者の“動き”を映像データとして アナログからデジタル化 されたデータをリアルタ 一定期間保管している。「万一、製品に品質異常 イム見える化。新たな情 を検知した際には、作業ナビゲーションの時間軸 報(変化)を高感度に創出 に基づいて映像データをトレースし、その時にど んな作業が行われたのかを分析することで真因 ● 4M変化、品質情報など、 25の工場指標が見える を究明します」と西久保氏は語る。 システム これは、不良を起こした作業者を特定するため の監視を狙いとしているわけではない。作業者 に無理な姿勢を強いている作業操作や非効率な 手順を検証するなど、目的はあくまでもその工程 に潜んでいる問題を明らかにし作業改善するこ 製造管理指標を見える化するMotionBoardのトップ画面
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とにある。同時に熟練作業者のお手本となる動 すべてのプロセスをつないだデータを ラつきのない尖った品質」の追求が行われている。 きも分析するなど、多角的な観点から生産性の継 リアルタイムに見える化する基盤へ ひとつの事例として、振動センサーによる製品完 続的改善活動につなげているのである。 成度の見える化が実施されている。これまでも また、工程の「バラツキのない尖ったモノづく さらに、同社が2018~2019年度に向けて進め 完成品に対して人による官能検査は行われてき り」に向けて、職人技を汎用化するというチャレ ている IoTの全体計画を俯瞰してみよう。 たが、NG/OKの微妙な判断にはどうしても人に ンジも開始した。草津工場 製造一課の課長を務 設計および生産準備のプロセスでは、製品・ よるバラつきが生じてしまう。そこで振動セン める吉野 強氏は、「職人の動きをセンシングした 工程設計力の向上を目的とした「バーチャルモ サーで収集したデータをもとに、分析し客観的か データをAI手法で分析し、そこから得られた学 ノづくり」の取り組みが始まった。VPS(Virtual つ高精度な検査を実現する。 習モデルを各プロセスや設備にフィードフォワー Product Simulator)を導入して3D-CADと作業 今後は、部品メーカーから提供されるデータと ド /フィードバックすることで、高度な熟練を要 ナビゲーションの連携を図り、生産準備部門が組 工場のビッグデータ、さらに市場と連携させ、更 していたMEA塗工作業などの自動化を実現した み立て業務を主体としたモノづくりの検証と情 なる製品完成度の見える化 /最適化等が計画され いと考えています」と構想を示す。 報共有を支援するものである。 ている。 昨今、日本の多くの製造業が深刻な人手不足に 職人技のデジタル化(汎用化)に関しては、先 これによって同社の IoTへの取り組みは、設計 直面しており、高齢化が進む熟練工がリタイアし 述のバラツキのない尖ったモノづくりに加え、ロ から出荷に至るすべてのプロセスをカバーする てしまったあと、どうやって現在の生産性や品質 ボティクスを活用した官能作業の自動化にも着 ことになる。そして、そこから発生するすべての を維持するのか。一日も早くこの手立てを講じ 手している。IoTで収集したデータを自動設備と データを集約するMotionBoardのダッシュボー ることが求められている。そうした中でこれま 連動させることで、例えば精密な材料計量や混合 ドは、現在では100以上のボードから構成される で匠の領域とされてきた熟練工の技をデジタル 回転条件などが求められるインク作成を最適化 「草津工場 見える化システム」へと発展している。 で汎用化し、次の世代に継承可能な資産に変えて し、高品質・高効率化を実現することが考えられ 「品質、生産進捗や、4M3Hの変化点など全25項 いく同社の取り組みは、この課題の解決策として ている。 目にわたる製造管理指標を一元管理し、リアルタ も注目されるところだ。 組み立ておよび検査工程においては、製品のバ イムに見える化するとともに、情報の変化を高感 度に示します。この情報を製造現場のメンバーは、 責任者層も参加する日々のミーティングで情報 を共有し、情報に基づく迅速かつ的確な判断や、 発生している問題点の対応策をフォローします。 この見える化システムを最大限に活用すること で、いま起こっている変化点や工程異常に対して 俊敏に反応し、アクションを起こす工場への変革 を図ります」と高田氏は語る。  お客様から「工場が変わったね!」と言われ続 けることが、工場の価値を最大化するという理念 のもと、同社は2020年以降の将来に向けても草 津工場を新たな顧客価値創造の拠点として位置 づけ、未知の進化にチャレンジしていく考えだ。 導入製品・サービス MotionBoard ビジネスのあらゆるデータを可視化する BI ダッシュボード。データを必要なカタチで、 シンプルに可視化。 4M3Hの変化点など製造管理指標を一元管理 www.wingarc.com [ 本 社 ]TEL:03-5962-7300(代)[ 大 阪 ]TEL:06-6225-7481 [ 名古屋 ]TEL:052-562-5300 [ 福 岡 ]TEL:092-292-1092 [ 仙 台 ]TEL:022-217-8081   [ 札 幌 ]TEL:011-708-8123 [ 新 潟 ]TEL:025-241-3108 [ 広 島 ]TEL:082-535-5291 本リーフレット掲載の会社名および製品名等は、各社の商標または登録商標です。 掲載内容は2018年7月現在のものです。 CSM043A1807