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【技術資料】ラボにおける食品規制_理解と実施 規格適合のために確認すべき点とは

その他

このガイドの目的は、プロセスの改善、適切なラボ用計量/測定機器の選択をする時に、お客様が十分な情報を得て規制に適合した意思決定するお手伝いをすることです。

食品/飲料業界の急速に変化する規制に対応します。
食品の安全性を求める傾向と要件により、検査、エラーのない文書化、トレーサビリティの要求が高まっています。ますます規制化が進む食品産業では、作業、管理、コストの増加に直面しています。同時に、これはプロセスの合理化を図り、適切な人材と機器が適切な場所にあることを確認するためのとてもよい機会です。

このカタログについて

ドキュメント名 【技術資料】ラボにおける食品規制_理解と実施 規格適合のために確認すべき点とは
ドキュメント種別 その他
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このカタログの内容

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性能検証 データの整合性 トレーサビリティ サービス/サポート ラボにおける食品規制 理解と実施 Food and Beverage
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免責事項 このガイドでは使用可能なアプリケーション例を厳選して紹介しています。これらの例は、そのアプリケーショ ンで指示された分析機器を使用し、メトラー・トレドのラボで可能な限り慎重に試験を行ったものです。当社 の最新情報に基づいて実験し、結果データを評価しています。 ただし、お客様が意図するメソッド、機器、目的にふさわしいかどうかについては、お客様ご自身でご確認くだ さい。アプリケーション例の使用と転用に関してはメトラー・トレドの管轄外であり、当社は一切の責任を負い かねます。 化学薬品や溶媒を使用する場合は、メーカーの一般的な安全規則と指示に従ってください。
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Editorial 読者のみなさまへ 食品・飲料業界の業務は困難ですが、やりがいがあります。多様な組成を持つ天然物から、常に高い品質 を提供し、消費者の期待に応える消費者製品を作り出す必要があります。原材料にはそれぞれ固有の違 いがあり、製造条件も異なるため、求められる品質レベルを達成するには、わずかな、しかし本質的な補 正が求められます。厳しい衛生仕様が前提条件となるため、作業を確実に行う必要があります。 食品の安全性を求める傾向により、試験、エラーのない文書化、トレーサビリティの必要性が高まってい ます。規制がますます強まる食品業界は、作業量、管理、コストなどの増加に直面しています。同時に、これ は、プロセスを合理化し、適切な人員と機器を適切に配置し、将来に向けて無駄のない企業を根本から作 り上げるための絶好の機会でもあります。 消費者は、健康に良い食品や自然食品を高く評価します。完全で正確な試験と優れたデータ管理は、目標 を達成するための重要なステップです。 Luciano Pavarotti 「人生の中で最も素晴らしいことの1つは、どん なことをしていても、我々は定期的にその手を休 め、食事に没頭する必要があるということだ。」
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目次 1. はじめに 6 1.1 食品における高品質の維持 6 1.2 長くなるサプライチェーン 6 1.3 食品安全性に関するニーズの高まり 6 1.4 インスタント食品に対する需要の高まり 7 2. 食品規制 8 2.1 認証:監視、責任、利点 8 2.2 規格の選択 9 2.3 GFSI承認規格 9 2.4 規格の比較 10 3. メトラー・トレドによる規格適合のための支援 12 3.1 性能検証 12 3.1.1 天びん 12 3.1.2 自動滴定装置 15 3.1.3 カールフィッシャー滴定装置 19 3.1.4 水分計 22 3.1.5 pHメータ 26 3.1.6 UV/VIS分光光度計 29 3.1.7 融点測定装置 31 3.1.8 滴点/軟化点測定装置 34 3.1.9 材料の特性解析用の機器 38 3.2 機器の適格性評価 40 3.2.1 4つのステップによる設置の適格性評価 40 3.2.2 適切な設置パッケージの選択 41
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3.3 メンテナンス/校正サービス 43 3.3.1 予防保守 43 3.3.2 校正 44 3.4 ユーザートレーニング 44 3.5 トレーサビリティ 45 4. まとめ 49 5. 詳細情報と推奨文献 50
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1. はじめに 1.1 食品における高品質の維持 食物は、常に健康と生命そのものの極めて重要な源と考えられてきました。しかし、ここ数10年の間に、 その選択と機能に関する期待が劇的に高まっています。この結果、食品/飼料分野における新製品開発の ペースがこれまでになく上がっています。1つの極めて重要なポイントは一貫性です。現代の消費者は、特 定の製品の見た目、手触り、香り、味が、買うたびに同じであることを期待しています。 消費者は、優れた食物が健康に与えるプラスの影響に気づきつつあります。今日、消費者は、食品が天然 由来であることを期待するだけではなく、自身の健康を維持するために特定の製品を積極的に選択する ようになっています。このような要求を満たすことは、太りすぎや肥満、心臓病、骨粗しょう症、糖尿病など、 今日の健康上の問題への対応に貢献することになります。消費者の期待と経験が一致しない場合には評 判低下のリスクが発生します。 このような動きに加えて、人々の個別のライフスタイルに一致する食物を求める方向へと向かう傾向があ ります。食品は、糖や脂肪の消費を抑える、食物繊維の摂取を増やす、または味や舌触りを損なわずに乳 製品の代替製品を提供するといったバランスの取れた方法で健康を促進することが期待されています。 同時に、食品は現代の忙しい消費者のニーズに応える必要もあります。つまり、便利で容易に調理できる 食品の需要が伸び続けている一方、現代の食物は、増え続ける他のさまざまな期待にも応える必要があり ます。 1.2 長くなるサプライチェーン 現代の食品業界は、複雑なグローバルサプライチェーン、作物の栽培、食品の加工・配送を業務として扱っ ています。この結果、業界は新鮮で手頃な価格の食品を1年を通じて消費者に提供し、製品の広がりを後 押しすることができます。食品メーカーにとって、他国からの製品調達は、コスト削減と継続的な原材料の 調達につながります。全体として見ると、原材料や製品のグローバルな流れが生じるマスカスタマイゼー ションと捉えることができます。 このようなメリットがある一方、食品が地理的に離れた地域で衛生的かつ安全に製造されていることや、 消費者に届くまで安全に消費できる状態を維持していることの確認は、ますます複雑に、困難になってい ます。サプライチェーンが長くなると、輸送時間、損傷のリスク、全体的な品質低下、さらには輸送中の商品 の損失なども増加します。このような複雑なサプライチェーンを通じた製品の効果的な追跡には多大な 労力が必要となります。 食品の品質と原産地を食品や食品製品のすべてのユーザーに保証するためには、食品のサプライチェー ンの透明性が不可欠です。さまざまな食品特性についての透明性を確保するには、サプライチェーンのす べての要素に関する分析の強化と統合された情報システムが必要です。 1.3 食品安全性に関するニーズの高まり 食品サプライチェーンを通じた食品の安全性と品質の保証は、人々が最も求めていることです。病原体の 有無やその潜在的リスクなど、食品の安全性と品質に関する基本的な側面は、消費者にとって重要な問題 です。完全な透明性を求める社会では、食品への遺伝子組み換え生物(GMO)の使用など、その他の懸念 も大きなテーマとなります。食品の安全性と品質を保証し、消費者の要件を満たすには、食品業界が効率 的な分析方法を確実に用意する必要があります。最近の食品業界では、微生物をモニタリングし、GMOを 検出することが重要です。 6 METTLER TOLEDO Food Regulations in the Laboratory Introduction
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食品アレルギーの問題は、ここ10年の間に食品業界の問題として重要性を増しています。特定の食品に対 してアレルギー反応を起こす患者の数は増え続け、主なアレルゲンが含まれる食品へのラベル付けを食 品会社に求める法案が提出されています。このため、食品メーカーでは、その製品が正確にラベル付けさ れていること、また潜在的な危険性のある未申告のアレルゲンが含まれていないことを確実に行うことが 大きな問題となってきています。食品中のアレルゲンについてさまざまな規制措置が講じられ、分析試験 が開発されてきましたが、アレルゲンに関する数多くの製品リコールの発生が、そのような措置や試験が 不十分であることを示しています。しかし、研究によってそのような情報のギャップを一部埋めることがで きるため、さらに有効な規制と試験戦略をただちに実現する必要があります。 グローバル化が続く食品サプライチェーンと、より安価な食品の提供といった経済的な動機によって食 品偽装の問題が発生しています。先頃、牛肉製品に馬肉が含まれるというニュースがこのような問題の広 がりに世界の目を向けました。グローバル化という特性と、生産地から消費地まで直線的な経路をたどる ことがなくなった今日のほとんどの食品により、これはむしろサプライ「ネットワーク」に近いものと言えま す。原材料の由来を遡ることは、グローバルな取り扱い業者、サプライヤー、仲介業者のネットワークのこ のような広がりにより、ますます困難になっています。サプライネットワークのグローバル化が検出をより 困難にし、粗悪品の生産をより容易にしているだけではありません。価格を低く抑えるよう食品業界には 常に圧力がかかっているため、コスト削減も食品偽装の増加に影響を与える1つの要因になっています。 このため、ときによっては、安全性や確実性、誠実さを犠牲にし、原産地を偽った代用品を使用したい誘惑 にかられることがあります。粗悪な食品の摂取により健康被害が発生する可能性は高いため、食品偽装や 妨害行動は健康への脅威として認識されています。 1.4 インスタント食品に対する需要の高まり テレビの料理番組や食通のブログにより家庭料理には変わらぬ人気があります。家庭料理はファッショナ ブルで、楽しく、社交的であると同時に、健康的で低コストであると考えられています。このため、多種多様 な新鮮な食品、一から調理するための食材、メーカーや小売業者が提案する幅広いレシピの使用に対す る需要が高まっています。これと同時に、調理済み食品の需要も増加しています。 新鮮な食品が持つ健康的な魅力や便利な缶詰食品との競争に勝つために、既に定着している冷凍食品 (野菜、シーフード)はマーケティングでその新鮮さに注目し、冷凍食品の優れた栄養含有量を強調して います。ブランド拡大には、野菜や果物の種類を増やすことも含まれます。同時に、冷凍食品分野では、新 たなカテゴリーの製品(スープ、果物、飲料、軽食、ソース、ペストリー、香草)の販売も始まっています。 METTLER TOLEDO Food Regulations in the Laboratory 7
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2. 食品規制 2.1 認証:監視、責任、利点 認証とは基本的に、特定の製品またはプロセスが対応する規格に適合していることを、認定された認証機 関が書面により保証する手続きと定義することができます。規格は、公共部門(政府機関)または民間部門 (小売業者/業界団体)が設定することができます。 認証の利点:ISO9001、GMP、HACCPなどの既存の品質規格に加えて、食品メーカーや小売業者にとって、 食品に固有のGFSI承認規格での認証を受けることがますます重要になっています。それには次のような 利点があります。 • 顧客からの信頼の向上 • ブランド保護の強化 • 標準的なプロセス/品質の尺度 • 非適合製品流通後の「後処理」が不要であることによるコストの最小化 世界食品安全イニシアティブ(GFSI) GFSIは、国際的な小売業者の約30名のCEOの要請により2000年に設立された非営利組織です。現在は コンシューマーグッズフォーラムにより管理されています。このイニシアティブは、BSEなどの食品安全性 に関するさまざまな危機を背景に、世界中の消費者の食品安全性への信頼を確保する目的で設立されま した。 GFSIは、認証を標準化して、複数の監査を回避することを目標とし、既存の食品規制を食品安全性の基準 に従って評価しています。次の図(図1)に示すように、GFSIは、第三者/認定機関よりも高い優先度で、その すぐ上に導入されています。主要な要素とその他の要件は、GFSIガイダンス文書(本書巻末のリンク)にま とめられています。 国際認定フォーラム コンシューマーグッズフォーラム (IAF) 認定機関 GFSI 認証機関 GFSI認定規格 SGS、QMI SAI Global... BRC、SQF、IFS、FSSC 22000... メーカー/サプライヤー 図1:GFSIは、第三者/認定機関よりも高い優先度でそのすぐ上に導入されています 8 METTLER TOLEDO Food Regulations in the Laboratory FFoooodd RReegguullaattiioonnss
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2.2 規格の選択 各認証方法の正当性を保証するための継続的な取り組みの結果、GFSIは、承認されたすべての規格を等 しく受け入れることを促進しています。つまり「一度認証を受ければ、どこでも認められる」ということです。 ただし、実際には、小売業者、メーカー、さらには業界全体に優先する認証がある場合もあります。 規格または一連の規格を決定する前に、お客様とともに、お客様が受け入れる規格、つまりお客様が優先 する規格を決定します。このような優先事項を理解している一部の認証機関は、1回の統合監査プロセス で組み合わせ監査(BRCとFSSC 22000など)を提供する場合もあります。 2.3 GFSI承認規格 次の規格は、2011年代半ばからGFSIで認定された製造スキームです。太字で記載したものは、世界中で現 在最も頻繁に使用され、認められているものです。 • BRC世界規格 • オランダHACCP • FSSC 22000 • 世界水産養殖同盟BAP • 国際赤肉規格 • IFS (International Featured Standard) • SQF 2000 • Synergy 22000 最も一般的に使用されているGFSI承認の食品安全性および品質規格の概要を、今日の市場における普及 度の順に示します。 BRC(英小売協会) 元来、英小売協会の英国の会員のニーズに応えるために開発されたBRC規格が世界的に使用されるよう になり、EU、北米、その他の諸国で数多くの小売業者やブランドメーカーによって受け入れられるように なっています。BRCはサプライチェーンを対象とするもので、BRC国際食品規格、BRC保管および物流、食 品パッケージに関するBRC IOP、BRC消費者製品の4つの関連規格があります。 BRC国際食品安全規格が初めて導入されたのは1998年ですが、現在では100か国以上、約14,000箇所 の事業所において認証が取得されています。これは、食品メーカーが規制に準拠して消費者を保護する ために必要となる安全性、品質、運用条件を定めるために開発されたもので、2000年にGFSIにより初め て承認された規格です。 International Featured Standard (IFS) ドイツの小売業者協会により2002年に設立され、2011年には、12,000社のIFS認証サプライヤーを含む 90か国の190社がIFSに加盟しています。この規格は、食品加工企業における安全性と品質に関わる一連 の統合された確認事項を提供し、第一次農産業部門生産を除く食品加工の全範囲を網羅する認証を提供 するものです。 IFSは、IFS食品、IFS仲買人、IFS物流、IFS現金店頭販売/卸売、IFS HPCの5つの関連規格からなります。 METTLER TOLEDO Food Regulations in the Laboratory 9
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安全品質食品(SQF)2000規格 SQF 2000規格は、食品の製造と物流に加えて第一次生産(SQF 1000)を対象とした二部構成のスキーム の半分の部分です。西オーストラリア州で開発されたものですが、現在は米国の食品マーケティング協会 (FMI)が所有しており、世界中の購入業者とサプライヤーのニーズに応えることを目的としています。この 規格は、サプライヤーの食品安全性と品質管理システムが国内外の食品安全性規制に準拠していること を認証するものです。 国際的な食品認証機関としては唯一欧州外に本拠地を置くものであり、SQFの認証は5,000社以上に承 認されています。 FSSC 22000 この規格は、ISO 22000食品安全管理規格を、前提条件プログラムを対象とした一般仕様書(PAS)220と 組み合わせたものです。これは2010年にGFSIにより承認されたものであり、FSSC 22000認証組織の約 400社がリストに記載されています。ここには、動物性/植物性の生製品、保存期間の長い製品、食品成分、 食品添加物を製造する株式公開会社と非公開会社が含まれます。 既にISO 22000認証を取得しているメーカーは、GFSI承認認証を取得するために、PAS 220とその他の追 加条件のみに関して再審査を受ける必要があります。既にISO 22000に準拠している企業では、これが最 も簡単な認証ルートとなりますが、この認証スキームそのものは、顧客に広く理解または承認されていな い可能性があります。 その他の規格は主に業界に固有のものです(赤肉、養殖魚など)。しかし、これらの業界における食品安全 性仕様は、その多くの範囲が1つまたは複数の主要認証スキームに含まれています。 2.4 規格の比較 すべてのGFSI承認規格は、それが一次的または二次的な生産に関するものであっても、以下の3つの主要 領域の認証要件を満たさなければなりません。 • 企業は、食品安全管理システムがあることを実証する必要がある • 企 業は、Good Manufacturing Practices (GMP)、Good Distribution Practices/Good Agricultural Practicesを実証する必要がある • 企 業は、危険分析を実施していること、またHACCPの原則に基づいて保証されている場合には重要管 理点を特定していることを実証する必要がある それぞれのスキームは適用範囲と構造が異なります。次の表1で、最も広く使用されている規格の基本的 な相違点を分析します。 件名 BRC IFS SQF FSSC 22000 システム要件 品質と食品安全性 品質と食品安全性 レベル2の食品安全性、 食品安全性 レベル3には品質が含ま れる(食品安全性分析を 実行し、重要品質管理点 を定義する必要がある) システムの構築と 規範的要件 規範的要件 一部の要件は規範的要 企業の枠組みを提供し、 実装 件であり、SQFプラクティ 規格準拠の方法と食品 ショナーが必要 安全システムを実証する (正社員) レポート/データ管理 認証機関と規格所有者 認証機関と規格所有者 認証プロセスを開始す 認証機関と規格所有者 による による る前に企業はQuick fire による に登録する必要がある 10 METTLER TOLEDO Food Regulations in the Laboratory Food Regulations
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件名 BRC IFS SQF FSSC 22000 認証プロセス 第1段階なし、企業は現地 第1段階なし、企業は容易 第1段階は現地または現 第1段階は現地、第2段 での認証監査を直接受 に現地での認証監査を直 地外で実施。第2段階は 階も現地で実施。第1段 ける 接受けることができる 現地で実施。第1段階で 階での重要な項目を 大きな不適合が見つかっ 第2段階の監査で解決 た場合は、第2段階の監 する 査に進む前に解決する 必要がある 認証の有効性 認証の有効期間は1年 認証の有効期間は1年間 認証の有効期間は1年 認 証 の 有 効 期 間 は 間、C級認定の更新は6か 間、C級認定の更新は6か 3年間 月以内 月以内 統合監査 認証の更新は監査の結果 ISO管理システム規格との 管理システムの構造は異 ISO規格と同じ管理シス によって異なる(C級は 統合は認められず、製品 なるが、統合監査は可 テム構造のため、他の 6か月で実施する必要が 認証スキームとの統合は 能。SQFレポートはデー 管理システム規格との あるため、間隔または統 認められている タベースにアップロード 統合が容易 合条件は結果によって異 されるため、個別のレ なる) ポートが必要 認証の更新/メン 認証のための訪問と同じ 認証のための訪問と同じ 現地での第2段階と同じ メンテナンスのための テナンスのための 監査時間 監査時間 監査時間 監査では、最初の認証 訪問 または認証更新よりも 現地での監査に必要な 時間は短い 認証マーク 製品への表示は不可 製品への表示は不可 レベル3の認証 — 製品 製品への表示は不可 に認証マークを使用可 表1:GFSI承認規格 申請前にメーカーが考慮すべき要素: • 製品の特性 • サプライチェーンにおける企業の位置づけ • 現在の管理システム • 既存の規制に関する企業のこれまでの規制遵守 • 顧客/業界の優先条件 前述のように、申請しやすいだけで、受け入れ不可と見なされるため認証の利点がない規格もあります。 METTLER TOLEDO Food Regulations in the Laboratory 11
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3. メトラー・トレドによる規格適合のための支援 前述のすべての規格には、モニタリングや測定を行う機器についての正式な言及があります。これらの機 器は、承認済みの試験または性能検証、校正などで触れられています。 このような場合にメトラー・トレドをお役立てください。 3.1 性能検証 3.1.1 天びん 天びん取り扱いの基本ルール • 天びんを使用する前に、あらかじめ十分な時間(天びんの取扱説明書に記載)天びんが電源に接続され ていることを確認します。 • 天びんが水平になっていることを確認します。 • 開いている窓、直射日光、強い通気などの環境の影響を最小限に抑えます。 • 風防に手を入れないでください。手袋や長いピンセットを使用してください。 • 物体を計量皿の中央に静かに載せます。 分銅取り扱いの基本ルール 点検用分銅 • 天びんがトレーサブルであるのは、校正証明書付きの外部点検用分銅を使用した場合のみです。 • 点検用分銅は必ず清潔な計量皿に静かに載せ、使用後は直ちに保管場所に戻します。 • 点検用分銅は指定された間隔(ISO 9001)で再校正する必要があります(測定機器の一部でもある ため)。 • なんらかの事故があった場合は、点検用分銅の値に影響が出る可能性があるため、直ちに再校正する 必要があります。詳しくは、メトラー・トレドの校正サービスまでお問い合わせください。 点検用分銅の保管方法 • 点検用分銅は元のケースで保管してください。 • 点検用分銅と周囲との温度差が原因で測定誤差が生じる場合があるため、点検用分銅は天びんと同じ 室内で保管してください。 • 同じ温度で保管していない点検用分銅は環境に順応させる必要がありますが、これには数時間かかる ことがあります。 分銅の移動方法 • 点検用分銅は、ピンセット、フォーク、ハンドル、手袋など、必ず適切なツールを使用して取り扱う必要が あります(メトラー・トレドの分銅用アクセサリを参照)。 • 汚染の可能性を回避するため、これらのツールは必ず点検用分銅の専用ツールとして使用してくだ さい。 偏置誤差試験 準備 3 4 3 4 • 試験を実行する前に、点検用分銅を天びん周辺の温度に順応させる必要があり 1 1 ます。 2 5 2 5 • 偏置誤差試験の読み取り値を記録するシートを準備します。 12 METTLER TOLEDO Food Regulations in the Laboratory Where METTLER TOLEDO Can Help Meet Regulations
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試験手順 • 計量皿の中央(1)に点検用分銅を載せ、風袋引きをします(必要に応じてゼロ ボタンを押す)。 3 4 3 4 • 点検用分銅をポジションの2「左前」に置1き ます。 1 備考:分銅は持ち上げて移動し、計量2 皿の上5で 引きずらないでください。 2 5 • ディスプレイ上の安定値を読み取り、記録します。 • ポジション3、4、5で測定を繰り返します。 評価 • 4つのいずれかのコーナー(2~5)の最大の読み取り値(正または負)が偏心荷重の偏差です。 • 偏心荷重の偏差が設定されている「警告限界」を超えているかどうかを評価します1)。 • 偏心荷重の偏差が設定されている「管理限界」を超えているかどうかを評価します2)。 偏差 警告限界1() 定義されている場合) • 警告限界を超えた場合は、天びんを水平にし、試験を再び実施します。 • 再度警告限界を超えた場合は、警告限界を満たさないことをラボの責任者または天びんの責任者に報 告します。メトラー・トレドのサービス部門に連絡することも選択肢のひとつです。 管理限界2) • 管理限界を超えた場合は、ラボの責任者または天びんの責任者に問題を報告します。 • 該当する天びんに「管理限界外」のマークを付けます。 • メトラー・トレドのサービス部門までお問い合わせください。 繰返し性試験 準備 • 試験を開始する前に、点検用分銅を天びん周辺の温度に順応させる必要があります。 • 繰返し性試験ポイントの読み取り値を記録するシートを準備します。列のタイトルに「点検用分銅なし」、 「点検用分銅あり」、「差」と記入した記録シートを用意します。 試験手順 • 計量皿を空にします。 • 必要に応じて計量皿に風袋荷重を加えます。 • 天びんの風袋引きをします(必要に応じてゼロを押す)。 • ディスプレイ上の安定値を読み取り、「点検用分銅なし」の列に記入します。 • 計量皿の中央に点検用分銅を載せます。 • ディスプレイ上の安定値を読み取り、「点検用分銅あり」の列に記入します。 • 点検用分銅を取り除きます。 •「 天びんの風袋引き」から「点検用分銅の取り除き」まで、顧客が定義した回数の「点検用分銅なし」と 「点検用分銅あり」の読み取りが完了するまで測定を繰り返します。 評価 •「 点検用分銅なし」の各値を対応する「点検用分銅あり」の値から引いて、差を計算します。 • 差の標準偏差を計算します。 • 標準偏差が設定されている「管理限界」を超えているかどうかを評価します3)。 1) – 警告限界内の値:いかなる措置も不要です。 – 警告限界と管理限界の間の値は許容範囲内ですが、監視を続ける必要があります。 その値が変化する方向によっては是正措置が必要になることがあります。 2) – 管理限界内の値:1)を参照してください。 – 値が管理限界を超えた場合は、計量プロセスのそれ以上の制御は困難であり、直ちに措置を講じる必要があります。 3) – 管理限界内の値:いかなる措置も不要です。 – 値が管理限界を超えた場合は、計量プロセスのそれ以上の制御は困難であり、直ちに措置を講じる必要があります。 METTLER TOLEDO Food Regulations in the Laboratory 13
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偏差 管理限界1) • 管理限界を超えた場合は、ラボの責任者または天びんの責任者に問題を報告します。 • 該当する天びんに「管理限界外」のマークを付けます。 • メトラー・トレドのサービス部門までお問い合わせください。 感度テスト 準備 • テストを実行する前に、点検用分銅を天びん周辺の温度に順応させる必要があります。 • 感度テストの読み取り値を記録するシートを準備します。 試験手順 • 計量皿を空にします。 • 必要に応じて計量皿に風袋荷重を加えます。 • 天びんの風袋引きをします(必要に応じてゼロを押す)。 • 点検用分銅を計量皿の上に載せます。 • ディスプレイ上の安定値を読み取り、記録します。 評価 • 記録した値が設定されている「警告限界」を超えているかどうかを評価します2)。 • 記録した値が設定されている「管理限界」を超えているかどうかを評価します3)。 偏差 警告限界2() 定義されている場合) • 警告限界を超えた場合は、試験を再び実施します。 • 再度警告限界を超えた場合は、警告限界を満たさないことをラボの責任者または天びんの責任者に報 告します。 • 天びんを水平にし、内蔵または外部調整分銅で調整し、試験を再び実施します。 • それでも警告限界を超えた場合は、ラボの責任者または天びんの責任者に問題を報告します。または、 メトラー・トレドのサービス部門までお問い合わせください。 管理限界3) • 管理限界を超えた場合は、ラボの責任者または天びんの責任者に問題を報告します。 • 該当する天びんに「管理限界外」のマークを付けます。 • メトラー・トレドのサービス部門までお問い合わせください。 天びんの正確さを高める極めてシンプルで有効な方法は、FACTを使用することです。対応する設定がお 客様のニーズに適しているかどうかをご確認ください。 1) – 管理限界内の値:いかなる措置も不要です。 – 値が管理限界を超えた場合は、計量プロセスのそれ以上の制御は困難であり、直ちに措置を講じる必要があります。 2) – 警告限界内の値:いかなる措置も不要です。 – 警告限界と管理限界の間の値は許容範囲内ですが、監視を続ける必要があります。その値が変化する方向によっては是正措 置が必要になることがあります。 3) – 管理限界内の値:2)を参照してください。 – 値が管理限界を超えた場合は、計量プロセスのそれ以上の制御は困難であり、直ちに措置を講じる必要があります。 14 METTLER TOLEDO Food Regulations in the Laboratory Where METTLER TOLEDO Can Help Meet Regulations
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FACT FACTとは「Fully Automatic Calibration Technology(全自動調整機構)」の略です。天びんの機種と直線性 に応じて感度の自動調整が行われます。調整過程は、あらかじめ設定した温度変化を超過すると開始さ れます。 内蔵分銅は工場にて国際質量標準にトレーサブルな分銅を用いて「一次調整(一次校正)」され組み込ま れています。この過程で内蔵分銅の質量は校正済み分銅にて値付けされ、その値が天びんに保存されて います。 3.1.2 自動滴定装置 pH終点滴定で結果の正確さに影響を与える重要な要素は、センサの傾きとゼロ点です。この両方のパラ メータを使用し、ネルンストの式を用いて、センサで得られた生のmV信号をサンプル溶液のpHに変換し ます。 p H = p H – E 、ここでo S E = 測定信号(mV) S = センサの傾き = – 2.3 RT / nF pH0 = センサのゼロ点 = E0/S センサは実際の「測定機器」であるため、あらゆる滴定の結果に非常に大きな影響を与えます。挙動に影 響を与える要素には以下のようなものがあります。 応答:長期間の使用や不適切なメンテナンスのためにセンサの感度が低下している場合は、センサが検 出するmV値が「真の」値と異なる場合があります。 図:自動滴定装置ExcellenceとInMotionオートサンプラー METTLER TOLEDO Food Regulations in the Laboratory 15
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校正:終点滴定(主にpH終点)では、センサの校正が特に重要です。測定値の正確さは、サンプルに含まれ る滴定対象物の含有量の測定値に直接関連があります。センサでメンテナンス手順(洗浄、再生など)を 実施するたびに、センサを再度校正する必要があります。 pHの場合は2点校正または3点校正をお勧めします。通常のサンプルのpHが7程度の場合は、pH 4、7、9 (または10)の3つの校正点をお勧めします(図2)。これにより、7前後のpH値を確実に正しく測定できる ようになります。サンプルが酸性の場合は、4と7の間の2点校正も通常は認められており、信頼性の高い 結果が得られます。 mV 実際値 0 pH 4 9 理想値 図2:3点校正のグラフ 比較電極:比較電極は、測定信号の基準となる安定した比較信号を提供しなければなりません。 コンディショニング:すべてのpHまたはイオン選択電極の測定膜は、センサを使用する前にコンディショニ ングする必要があります。 pHセンサを非水性媒質で使用する場合は、水素層を復元するために、次の使用の前に、水またはpH 4の 標準溶液などでセンサをコンディショニングする必要があります。 16 METTLER TOLEDO Food Regulations in the Laboratory Where METTLER TOLEDO Can Help Meet Regulations
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推奨事項 • センサで正しく測定できるように、1日に1回以上など、センサの校正頻度を定義してください。 • 頻繁に校正を行う代わりにセンサの点検を実行することもできます。点検によってセンサの動作確認は できますが、校正データは変更されません。センサの点検には1分間の信号ドリフトを含めなければな りません。これは、応答時間と信号安定性の重要な指標です。点検にはpH4または9の標準液を使用して 下さい。 • 校正は適切な頻度で行われるように自動メッセージなどの対策が必要です。 - メトラー・トレドのExcellence滴定装置は、センサの寿命に加えて使用可能期間をモニタリングする機 能を備えています。校正を実行する必要がある場合、またはセンサの交換が必要な場合は、ユーザー に自動的に通知します。設定の選択によってセンサの使用を防ぐこともできます。 • 校正結果の承認限界を定義してください。 - メトラー・トレドのすべての滴定装置では、このような限界値をメソッドで設定できます。この限界値を 超えるとユーザーにメッセージが表示され、校正データは保存されません。 • 使用しないときは、センサは特定の電解液内で保管してください。 図3:pH電極の測定膜の詳細 METTLER TOLEDO Food Regulations in the Laboratory 17
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滴定液の性能 サンプル溶液中の滴定対象物の含有量を測定するには、滴定液の濃度を正確に知る必要があります。滴 定液の濃度が不明または不正確な場合は、ある程度の誤差は避けられません。 力価 測定した滴定液の濃度と公称滴定液濃度から力価の値を計算することができます。力価とは「測定濃度/ 公称濃度」の比であり、通常は1に近くなります。 t = 現在の滴定液濃度/公称滴定液濃度 例: 現在の滴定液濃度、測定値:0.1036mol/L 公称滴定液濃度、公表値:0.1mol/L 力価t = 0.1036 / 0.1 = 1.036 力価測定では1次標準物質を使用します。1次標準物質とは、滴定液と既知の比(「化学量論的に」)で反応 する物質です。その純度は高く、明確に定義されています。非常に安定性が高く、大きい分子量を持ってい ます。 1次標準物質の例: 酸用のトリスヒドロキシアミノメタン(THAM) 塩基用のフタル酸水素カリウム(KHP) 銀滴定用のNaClまたはKCl 滴定液の寿命 滴定液は、酸化、沈殿、二酸化炭素の吸収、紫外線による劣化など、外部からのさまざまな影響によって徐 々に劣化します。ペレット状のNaOHを充填した乾燥管の使用(アルカリ滴定液中のCO2を吸着)や褐色瓶 (遮光)の使用などでこのような問題の一部に対応することができます。 劣化速度によって、再標準化の前の滴定液の使用期間が決まります。これは滴定液の「使用可能期間」と 呼ばれます。使用可能期間が過ぎた後は、それ以降の分析を実行する前に新たに力価を測定しなければ なりません。ほとんどの滴定装置では特定の滴定液の使用可能期間を定義できるため、分析の継続を許 可する前に標準化の間隔を守らせることができます。 滴定液の寿命が経過した後は、滴定液を交換する必要があります。寿命は滴定液の種類によって異なりま す。たとえば、酸性の滴定液はアルカリ性の滴定液よりも安定性が高く、寿命は最大で1年などになります。 これに対し、塩基性のものは6か月などです。寿命までの間は、信頼性の高い結果を保証するために定期 的に標準化を実行する必要があります。 推奨事項 • 滴定液の補正係数(力価t)が正しいことを保証できる標準化の頻度を定義します。 • 滴定液の寿命を定義します。 • 使用可能期間を超えて滴定液を使用しないように、ユーザーに校正時期を自動的に伝えるための適切 な対策をとってください。 - メトラー・トレドのExcellence滴定装置は、滴定液をモニタリングして、ユーザーに自動的に警告やリマ インダーを送り、不適切な滴定液の使用を防ぐ機能を備えています。 • 0.96 ≤ t ≤ 1.05 - メトラー・トレドのすべての滴定装置では、このような限界値を標準化メソッドで設定できます。この限 界値を超えるとユーザーにメッセージが表示され、新しい力価の値は保存されません。 • 滴定液は慎重に調製し、保管してください。 18 METTLER TOLEDO Food Regulations in the Laboratory Where METTLER TOLEDO Can Help Meet Regulations
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• 水酸化ナトリウムや水酸化カルシウムなどのアルカリ性滴定液の場合は、二酸化カルシウムを含まない 溶媒や水で調製すること、また、空気中の二酸化炭素に触れないように保護することが重要です。吸収剤 (粒状の場合はNaOH)が含まれる乾燥管を滴定液のボトルに取り付けます。 • ヨウ素、過マンガン酸塩、重クロム酸塩などの滴定液は感光性があるため、褐色ガラス瓶で保管して保 護する必要があります。カールフィッシャー試薬は、光や大気中の湿度から保護する必要があります。 このためには、シリカゲルやモレキュラシーブが含まれる乾燥管を滴定液のボトルに取り付けます。 図4:5つの滴定液(ビュレット)を備えた自動滴定装置 3.1.3 カールフィッシャー滴定装置 容量法KF滴定:滴定液の濃度 滴定液の濃度は以下の理由により変化することがあります。 1. 一液型用滴定液など、滴定液が化学的に安定していない。 2. 滴定液が大気中の水分を吸収し、濃度が下がる。 ( 滴定液中の無水メタノールの吸湿性が非常に高いことに注意) • 滴定液のボトル上の乾燥剤が(「使い切った」のではなく)消耗している場合 • 滴定液のボトルが密封されていない場合 3. 大 きな温度変化が発生することがある:カールフィッシャー滴定液は、約90%のメタノールまたはエタ ノールからなります。その体積は温度によって大幅に増えるため、濃度は大きく低下します。 濃度の測定頻度 濃度の測定頻度は、滴定液の選択、滴定液のボトルの密封度、希望する正確さのレベルによって決まり ます。 滴定液の化学的安定性に基づいて考えると、1週間に一度の力価測定で十分です(一液型用滴定液の濃 度は1週間あたり0.01mg/mL変化し、2成分の場合はこれよりも安定している)。 METTLER TOLEDO Food Regulations in the Laboratory 19
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メトラー・トレドでは滴定液の濃度を毎日測定することをお勧めしています 1日の温度変化が大きい国で、ラボにエアコンがない場合は、2~4時間ごとに濃度を測定することをお勧 めします。滴定スタンドの密封度とビュレットの正しい機能、また終点指示も濃度測定と同時に確認しま す。したがって、力価測定によるシステム全体の点検は、正確で繰返し性の高い結果を得るための不可欠 の条件です。 容量法KF滴定装置により滴定液の使用可能期間と寿命をモニタリングできます。リマインダーを設定し、 滴定を開始するたびに、事前に定義した時間範囲(日)内に使用可能期間が切れることをユーザーに警告 することができます。滴定装置の設定メニューのグローバル設定で、実際に使用可能期間や寿命を過ぎた ときに適用する処理を定義することができます。ユーザーに警告だけを表示することも、それ以降の滴定 の実行を防ぐように、期限が切れた滴定液の使用を禁止することもできます。 備考: 1. 濃 度を測定する前に、ビュレットを2回すすいで廃液ボトルに廃棄します。プラスチック製チューブは完 全に水蒸気を遮断しないため、長期間置いておくと、滴定液の濃度はわずかずつですが継続的に低下 します。 2. 次のように、サンプル分析と同じ条件で濃度を測定します。 • 同じ滴定スタンドで同じ体積の溶媒を使用する • 同じ温度を使用する 酒石酸ナトリウム二水和物を使用した濃度測定 概要 酒石酸ナトリウム二水和物、Na2C4H4O6•2H2O(M = 230.08g/mol)は、安定性が高く、吸湿性がないため、 カールフィッシャー滴定の1次標準物質として使用されます。通常の条件下では15.66%の水が含まれま す。メタノールにゆっくりと溶解するため、最初に砕いて微粉体にしてから使用するか、カールフィッシャー 滴定用の特殊な酒石酸ナトリウム二水和物を使用します。 手順 • 最適化されたメトラー・トレドのメソッドM301を使用します。 • 計 量ボートを使用して、0.04~0.08gの酒石酸ナトリウム二水和物を計量します。このサンプルサイズ では、5mLビュレットで1.3~2.5mL、つまりビュレット容積の26~50%の最適な量の滴定液が消費さ れます。 • これを滴定容器に添加します。ビーカーの壁や電極に何も付着しないように注意します。 • 逆計量により計量し、これをサンプルサイズとして入力します。 • 滴定開始前に3分間混合して、完全に溶解させます。 酒石酸ナトリウム二水和物の溶解度 正しい結果を得るには、酒石酸ナトリウム二水和物を完全に溶解しなければなりません(透明な溶液にな る)。溶液が曇っている場合は間違った結果が得られます(高すぎる力価など)。したがって、カールフィッ シャー滴定で最も一般的に使用される溶媒での酒石酸ナトリウム二水和物の溶解度の限界を常に考慮し なければなりません(表2)。 20 METTLER TOLEDO Food Regulations in the Laboratory Where METTLER TOLEDO Can Help Meet Regulations