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自動化サンプリングによる不純物プロファイリングの向上

ホワイトペーパー

広範囲の化学反応向に対する、無人でプロセスを代表するサンプリング

オフライン分析のための化学反応のサンプリングは標準的な作業ですが、必ずしも常に正確で再現性が高い操作にはなりません。冷却の遅れによって結果が変わり、取得される分析情報が不正確になる場合があります。Pfizer社の合成化学/プロセス開発ラボでは、困難な条件の下でも自動化された堅牢なインラインメソッドを使用し、反応から代表的なサンプルを取得することで、このような問題を解決しました。数日間に及ぶ長期安定性試験や、反応温度で迅速なクエンチが必要な反応に無人サンプリングを適用しました。

このホワイトペーパーでは、Pfizer社の研究者が無人の自動化学反応サンプリングに成功した4つの事例を示します。

1.ウルマン反応における不純物と反応速度解析の障害を取り除く
2. イミダゾール反応のプロセスパラメータの効果を計測することで信頼性を向上する
3. C-H反応の終点を検出することで生産性を向上する
4. アミノ化反応の適切なスケールアップを確実に行う

Pfizer社がサンプリングに成功した反応の一例:
・高濃度スラリー
・無機塩が存在する濃い色の混合物
・三相混合物
・酸素に敏感な反応

このカタログについて

ドキュメント名 自動化サンプリングによる不純物プロファイリングの向上
ドキュメント種別 ホワイトペーパー
ファイルサイズ 1.9Mb
取り扱い企業 メトラー・トレド株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧)

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このカタログの内容

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Pfizer社による自動サンプリングの評価 収率の向上を目指して Based on a presentation by David Place, Pfizer, May 7, 2015 自動合成装置を導入することで、研究者は、会議中、昼食中、そして夜間においても、実 験をより効率的に計画し実行することが可能です。しかし、これらの自動合成装置には、 彼らがラボを離れている間に、プロセスを代表するサンプルを採取する機能が備わって いません。サンプリング数の制限は、反応の進行、メカニズムそしてキネティクス等の情 報の欠落につながります。たとえ、ReactIR™(in-situ FTIR)やラマン等のin-situ PATツー ルの統合的な使用により、リアルタイムで反応の包括的な分析ができたとしても、不純物 のプロファイルに関する重要な情報は、これらの技術から得ることはできません。不純 物分析のための標準的な分析手法はHPLC、UPLCやGC等のオフラインの技術ですが、こ れらを利用するには、長時間にわたって、また、研究者が席をはずしている間であって も、プロセスを代表する再現性の高いサンプルを得ることが可能な自動のサンプリング システムが必要です。さらに、不均一系から一貫したサンプルを得ようとしても、ピペット や、キャピラリー・ニードルを使用する自動サンプリング装置では、吸引中に発生するサ ンプル詰りが問題をより複雑にさせます。 これらのサンプリングの課題を克服するために、製薬メーカーの研究者グループはメト ラー·トレドと提携してEasySampler™と呼ばれる自動化されたサンプリング技術の開発 に着手しました。この特許技術により、幅広い化学反応に対して、24時間体制で、プロセ スを代表するサンプルを採取することが可能になりました。 EasySamplerのプローブは サンプルを自動ですくい取り、直ちにその場で、その時の反応条件で、クエンチを行いま す。さらに、サンプルはユーザー指定の濃度に希釈され、バイアルへと運ばれ、その後の オフライン分析へと備えます。本ホワイトペーパーでは、手動のサンプリングに対する自 動サンプリングの利点、そして、Pfizer社で実施しました不純物とキネティクスに関する4 つのケーススタディーをご紹介します。 White Paper
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目次 1 Introduction 2 Unattended versus Manual Sampling 3 Case Study: Removing Barriers for Impurity and Kinetics Profiling in an Ullman Reaction 4 Case Study: Improve Confidence by Measuring the Effect of Process Parameters on an Imidazolide Reaction 5 Case Study: Extend Productivity with Endpoint Detection in a C-H Activation Reaction 6 Case Study: Ensure Successful Scale-up of an Amination Reaction 7 General Conclusions 8 Appendix: How does EasySampler Sample a Wide Range of Chemical Reactions? 9 Acknowledgments 1 Introduction オフライン分析のための、化学反応のサンプリングは標準的な手法ですが、必ずしも正確で再現性の ある操作とは限りません。また、高温に曝された環境や、スラリーや他の不均一系におけるサンプリン グは困難さが付きまといます。また、クエンチの遅れは、不都合な様々な結果をもたらし、不正確な分 析情報につながることもあり得ます。 EasySamplerは、たとえこの様な困難な条件の下でも、自動化 された堅牢なシステムがプロセスを代表するサンプルを採取できるように設計されています。Pfizer社 の研究者たちは、合成化学およびプロセス開発研究所で数ヶ月間EasySamplerを使用しました。 EasySamplerの技術はPfizer社で合成、分析、およびソフトウェアの統合を容易に可能にすることがで きました。この統合は、化学プロセスの強力で基本的かつダイナミックなモデルをもたらしました。無 人でのサンプリングを数日間に渡る長期安定性試験で行いました。そこでは、反応温度での迅速なク エンチが求められました。Pfizer社は、キネティクス実験において高品質なデータモデルを得るため に、EasySamplerを使用しサンプリングを行いました。正常にサンプリングされた反応は、次のとおり です。 • 高濃度スラリー • 無機塩含有の濃色混合物 • 三相の混合物 • 酸素敏感な反応 EasySamplerの技術、ユニークなサンプリング方法、クエンチ、そしてサンプルを調製する独自の方法が10 ページのAppendixに紹介されています。このホワイトペーパーでは、Pfizer社の研究者が行った4つのケー ススタディーを通じて、EasySamplerの信頼性、堅牢性及び精度をご紹介します。 2 White Paper METTLER TOLEDO White Paper
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2 Unattended versus Manual Sampling Pfizer社の研究者は、手動でのサンプリングとEasySamplerでのサンプリングの再現性を比較することか ら始めました。手動サンプリングにはFigure 1で示されるようにピペットやシリンジなどの典型的なサン プリングツールが使われました。溶媒中に追跡すべき対象物質を含む混合物が用意されました。均一系 の反応からのサンプリングを想定するために、ナフタリンを含むイソプロパノールを使用し、また、スラリ ーとして、アセトアミノフェンを含む酢酸イソプロピルを用いました。それぞれ10回のサンプルを採取調製 し、HPLCによって測定しました。均一系の混合物のサンプルは、シリンジを除いて、全てのサンプリングツ ールで高い再現性が得られました。しかし、スラリーのサンプリングでは、手動サンプリングは標準偏差19 から61%の高いばらつきがみられました。 EasySamplerのばらつきはわずか4%であり、非常に正確なサ ンプリングが可能でした。この結果に基づき、Pfizer社の研究者は、サンプリング精度が重要である不純物 とキネティクスの研究に対して、無人のサンプリング実験を進めるべきだと考えました。また、Pfizer社の Dr.デービッド・プレイス氏はこう言っています。「もし1度だけサンプリングを行うとすれば、どの道具を使っ ても自信を持ってサンプリングできますか?” Homogeneous Heterogeneous Variability in Sampling Variability in Sampling an Naphthalene Acetaminophen Slurry Micropipette 4 % 22 % Micropipette with Cut Tip -- 19 % Transfer Pipette 6 % 52 % Volumetric Pipette 10 % 61 % Syringe 46 % 37 % EasySampler 5 % 4 % Figure 1. Manual sampling compared with EasySampler. Comparing the sampling reproducibility of manual sampling tools and automated sampling using EasySampler. Ten samples of a homogeneous solution (dissolved naphthalene in isopropanol) and a slurry (acetaminophen solids in isopropyl acetate) were taken. White Paper 3 METTLER TOLEDO
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3 Case Study: Removing Barriers for Impurity and Kinetics Profiling in an Ullman Reaction Kristin Wiglesworth, Principal Scientist 目標:手動でサンプリングすることは困難なウルマン反応が採用され ました。反応溶液は、実験の過程にわたって一貫性を欠き、不溶性試 薬と濃色混合物のため、サンプリングが行われているのかを確認する ことは困難でした。さらに、サンプリングは夜間を通して、30時間にわ たって実施する必要がありました。 セットアップ:反応はスキーム1に示されています。アリールブロミド は、85℃で銅触媒および炭酸セシウムの存在下で、アリールフェノー ルと反応します。試薬がトルエンに不溶なので、高濃度(125 mg / ml)下での暗色の反応(Figure 2)となり、サンプリングは困難でし た。炭酸セシウムが実験の過程で分散するに従い、高度に濃縮され た濃厚なスラリーは、さらに濃厚になりました。 EasySamplerは EasyMaxの10mLのガラス管反応器に挿入され、予めプログラム時間 間隔で夜間のサンプリングを行いました。研究者は、これに続くオフ ライン分析を正確に行うために、全ての反応成分の完全な溶解を確 Figure 2. Dark Ullman reaction mixture in 実にするために、クエンチ溶媒(1v/v% water in DMSO)の最適化を行 an EasyMax tube reactor いました。 CuI Ligand Cs CO 結果: すべてのサンプルをUPLCで分析しまし 2 3Ar Br + Ar OH O た。EasySamplerが30時間の実験を通して、このウル Ar Ar85 °C, Toluene マン反応のプロセスを代表するサンプルを正確に採 Scheme 1. Ullman reaction 取することができました。データは、18時間後に生成 物の形成が終了していることを示していますが、不純 物の形成は継続していることもわかりました(Figure.3)。この実験結果は、正確なキネティクス及び不純 物のプロファイル、ならびに反応の終点情報を、たとえ長時間ラボから離れていたとしても、EasySampler を使用して収集することができることを示しています。 a. Conversion: A % Relative to Toluene (Internal Standard) b. Impurities: A % Relative to Toluene (Internal Standard) 100 9 8 Reaction Matrix Thickens Reaction Matrix Thickens 80 7 6 60 5 4 40 3 2 20 1 0 0 0 5 10 15 20 25 0 5 10 15 20 25 Time (hr) Time (hr) ArBr, ArOH, Product UK 2.15, UK 2.6, Other Impurities Figure 3. UPLC results of the Ullman Reaction. Samples were obtained by EasySampler, including sampling during overnight hours. The product formation stalls after 18 hours, yet impurity formation continues through the course of the reaction. 4 White Paper METTLER TOLEDO White Paper UPLC A % at 220 nm UPLC A % at 220 nm
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4 Case Study: Improve Confidence by Measuring the Effect of Process Parameters on an Imidazolide Reaction Shu Yu, Associate Research Fellow 目標:この実験では、研究者は、試薬添加条件を確立するために、対称尿素 不純物形成の速度と割合に対する温度依存効果を理解しようとしました。イ ミダゾールの開始材は分解してアミンを形成し、その結果、別のイミダゾリド と反応して不純物が生成されました。研究者は、不純物の形成をもたらす条 件を回避するためのモデルを構築するために、反応の熱パラメータを検討す る必要がありました。 セットアップ:イミダゾール反応(スキーム2)を22〜50℃の温度範囲 で、THF 100mg / mlの濃度で行いました。反応系は粘性が高く、攪拌する ことは非常に困難でしたので、サンプリングも容易ではありませんでした。サ ンプリングプロセスをさらに複雑にしたのは、開始材であるイミダゾールが UPLCにおいて不安定であることです。そこで、 EasySamplerが迅速なクエン チと各サンプルを誘導体化することができることに注目がされました。研究 Figure 4. The viscous Imidazolide 者は、UPLCのインジェクションに先だって、開始材を誘導化し安定したカル Reaction, at a concentration 100 mg/mL in a 10 mL EasyMax tube バミン酸メチルを形成するために、DMOS/メタノールが1:1のクエンチ過程を reactor. 適用しました。 O O O N O H NH HN N NN H NH + + N N N N N N H2N N N N N N N N O O O O Limiting Reagent (LR) SM2 Product Impurity Scheme 2. Imidazolide reaction 結果: 他のサンプリングプロセスと同様に、本システムにおいても、プロセスを代表するサンプルを得るために は、適切な撹拌と固体の分散が必要でした。しかし、10mLのガラスリアクターの中でスラリーを撹拌する ことは困難でした。EasySamplerの正確な独自のサンプリング方式によりマストランスファー効果がサン プリングの初期段階で確認することができました(Figure.5)。 White Paper 5 METTLER TOLEDO
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すべてのサンプルはUPLCで分析 a. Kinetic Traces: THF at 22 °C, 1 equiv. Me-Imidazole し、結果を図5a(22°C、22時間) 100 10 、図5b(50℃、3.5時間)に示しま した。生成物および不純物の形 80 8 成度合いが両方の実験で明確に 観察されました。著者らは、この 60 6 一連の実験の調査においては、 無人のサンプリングができなけ 40 4 れば、一貫した適切なクエンチや サンプルの誘導化は非常に困難 20 2 で退屈な作業であったろうと指摘 しています。この実験から、研究 0 0 者らは反応速度を最適化し、不 0 4 8 12 16 20 Time (hr) 純物の生成を最小限にするため に試薬添加コントロール手法を 確立津するためのモデルを構築 b. Kinetic Traces: THF at 50 °C, 1 equiv. Me-Imidazole することができました。 100 10 80 8 60 6 40 4 20 2 0 0 0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 Time (hr) SM2, LR (Methyl Carbamate), LR Degradent, Product, Symmetric Urea Impurity Figure 5. UPLC data (of samples acquired by EasySampler) tracking the product and symmetric urea impurity formation a) at 22°C, 22 hours, and b) at 50°C, 3.5 hours. 6 White Paper METTLER TOLEDO White Paper Primary Conversion, UPLC A % at 270 nm Primary Conversion, UPLC A % at 270 nm Impurities, UPLC A % at 270 nm Impurities, UPLC A % at 270 nm
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5 Case Study: Extend Productivity with Endpoint Detection in a C-H Activation Reaction Brian Vanderplas, Senior Scientist 目標:このC-H活性化反応のスラリーは酸素に対してセンシティブです。酸素 がリアクターの上部に供給されると、反応は失速します。5000ppmの濃度の 酸素ですと反応時間の50%の増加につながります。本実験の目標はキネティ クスのプロファイル、不純物形成のメカニズムを理解し、合理的な終点を割り 出すことです。    セットアップ: スキーム3は、RC1のリアクターにおいて、酢酸カリウムの存在 下パラジウム触媒を用いたCH活性化反応を示しています(Figure6)。反応は 102℃でt-アミルアルコール中33 mg / mlの濃度で行いました。反応系への酸 素の侵入を防ぐために、 自動のサンプリングが行えるEasySamplerが用い られました。12のサンプルを24時間にわたって採取しUPLCで分析しました。 Figure 6. The C-H Activation Reaction in 500mL RTCal reactor. N N N N Br O Pd(OAc)2, Ligand O + + + KBr CN OK t-Amyl Alcohol, reflux CN OH R1 N R1 N Substrate Product Scheme 3. Palladium catalyzed C-H Activation reaction 結果:24時間にわたるサンプリングから得られた反応プロファイルからは(Figure7)、反応系の中で得ら れた副生成物間の関係を考察することができます。また、反応時間に対する厳密な時間管理が必要であ ることもわかります。これらの情報に基づいて、研究者は生成率と不純物レベルの反応時間に関連するイ ンプロセス制御を設定することができました。生成物の収率が約7〜8時間で最大に達したとき、シアノ不 純物の形成を避けるために反応系は20°Cまで直ちに冷却しなければなりません。攪拌を長く継続した場 合、Des-CN副産物が直ちに形態され、後処理と反応工程では容易に除去することはできません。 100 7 hr 20 80 16 60 12 40 8 20 4 0 0 0 4 8 12 16 20 24 Time (hr) Substrate, Product, Des-CN, Impurity 2, Dimer 2, Dimer 1, Impurity 4, Impurity 5, Impurity 3 Figure 7. UPLC data trended over time. Samples acquired by EasySampler. White Paper 7 METTLER TOLEDO Primary Conversion, A % UPLC 220 nm Impurities, A % UPLC 220 nm
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6 Case Study: Ensure Successful Scale-up of an Amination Reaction Jeff Sperry, Principal Scientist NO2 NO2 F F F NH2 + 2 NH4OH + NH4F + 2 H2O Scheme 4. Amination Reaction scheme 目標:均一系のアミノ化反応からのサンプリングは a. Experiment 1: Reaction at 50 °C 困難な作業ではありません。しかし、試薬を添加す 120 る際にはアンモニアガスは系の外に放出され、ま 90 た、サンプリングのためにポートを開閉は試薬の大 規模な損失に繋がります。 60 このアミノ化生成スケールにおいて(スキーム4)、 研究者は、望ましくない副生成物であるジアミノが 30 3%のレベルに達する前に、反応中からのサンプリ 0 ング、分析、試薬添加をそれぞれ行う最適なタイミ 0 4 8 12 16 20 24 ングを与えてくれる最適なパラメーターの組み合わ Time (hr) せを理解する必要がありました。 b. Experiment 2: Reaction at 25 °C 120 セットアップ:EasySamplerは24時間にわたって、試 90 薬の損失を回避しつつ、反応サンプルを収集するた めに適用しました。 6つの独立した実験を、様々な 60 反応温度と等量のアンモニアを用いて行きました。 30 結果:生成物の収率を最大にし、副生成物であるジ 0 アミノの形成を最小限にするために必要な時間を 0 4 8 12 16 20 24 追跡するためのキネティクス・プロファイルを構築す Time (hr) るためにUPLCのデーターが使われました。2つの Conversion (%), Product (Exp), Temperature (°C), プロファイルがFigure8aおよび8bに示されていま Diamino (Exp), DFBz (Exp) す。仮想デザインスペースとスウィートスポットダイ Figure 8. a. Amination at 50 °C. Endpoint is reached at ~5 hours, アグラムをモデル化するためにDynochemが使わ with impurities present. b. Amination reaction at 25 °C. Endpoint is reached at nearly 24 hours, with minimal impurities present. れました(Figure9)。最適条件を27℃、水酸化アン モニウム5.9モル当量として測定しました。無人の自 動サンプリングのおかげで試薬の損失を避けるこ 55 とができ、24時間のサンプリングはデザインスペー 48 スのモデル化、プロセスの決定、そしてスケールアッ 41 プへの応用に必要なデーターを提供しました。 34 27 20 2.05 3.07 4.10 5.13 6.15 Equiv. Ammonia Diamino Imp @ 99 % conv: 3.0, Endpoint Time @ 99 % conv: 4.0, Endpoint Time @ 99 % conv: 8.0 Figure 9. Model of virtual design space to determine the ideal amination reaction conditions: 27°C, 5.9 molar equivalents of ammonium hydroxide. 8 White Paper METTLER TOLEDO White Paper Temperature (°C) Process Profile (see legend) Process Profile (see legend)
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7 General Conclusions 無人のサンプリング装置を自動合成装置と組み合わせて使えば、たとえ研究者がラボに不在であっても、 不純物生成、キネティクスそして様々な化学反応のパラメーターの理解を広げることができます。この考え を実証するために、Pfizer社の研究者は、サンプリングの課題を抱える特定の反応で試しました。すなわ ち、ウルマン反応、イミダゾイド反応、CH活性化反応、およびアミノ化反応です。これらは、濃密濃色なスラ リー、高粘度混合液、酸素に対して敏感な反応、サンプリングが困難な反応、そして、24時間を通じてのキ ネティクスの変化を実証するために良いサンプルでした。これらすべての場合において、EasySamplerは様 々な化学反応に対するサンプリングの信頼性を実証しました。具体的には、手動のサンプリングでは困難 なケースにおいて、EasySamplerは正確かつ精密な反応データを提供し反応の理解に貢献をしました。無 人の24時間のサンプリングにより、収率を改善し、望ましくない不純物のレベルを低減するために適切な 判断を下すことが可能となり、化学反応の過程を通じて多くの情報を提供しました。自動合成装置と EasySamplerの組み合わせは、研究者たちが時間を多く費やす作業から解放し、彼らの仕事のやり方を改 善することができます。 EasySamplerがサンプリングという面倒で骨の折れる作業を行っている間に、研 究者は貴重な時間とリソースを別の研究に使うことができるのです。EasySamplerがあれば、たとえ研究 者が他の作業のためにラボを離れていたとしても、ラボの中では引き続き生産的な活動が行われており、 まさにマルチタスクを実現させることができるのです。 White Paper 9 METTLER TOLEDO
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8 Appendix: How Does EasySampler Sample Chemical Reactions? Figure A1. EasySampler with sample pocket extended into the Figure A2. EasySampler with sample pocket drawn back into the reaction to take a sample probe for immediate quench (yellow) of the sample (blue), within the tip of the probe at reaction conditions. Click here to view the EasySampler Method of Sampling animation www.mt.com/EasySampler EasySamplerは実験中のリアクターに挿入する事が可能なインラインのサンプリングプローブを備えてい ます。このユニークな特許取得済プローブは、その先端にサンプルを補足する格納式のポケットを備えて います。このポケットにより一定(20μL)のサンプルを採取することができるのです。FigureA1参照。     ポケットがプローブ内部へ格納することで、採取されたサンプルは反応温度で直ちにプローブ内部でク エンチされます(FigureA2)。引き続き、サンプルは、ユーザーが指定した濃度に希釈され、バイアルに自 動で運ばれ、この後のオフライン分析に備えることができます。不均一系のサンプリングの場合、スラリ ー状の固形物は、クエンチ過程で溶解され、希釈過程において完全に溶解したサンプルが得られます。 サンプリングが完了した後は、次のサンプリングに備えるために、流路とポケットは洗浄されます。      自動合成装置EasyMaxワークステーションと EasySamplerを接続すれば、サンプリング反応パ ラメータの自動制御を可能します(FigureA3)。 EasySampler Connectivity Kitを使えば、サンプリ ングデーターは対応するEasySmaplerの実験デー タに自動的に転または報告されます。 Figure A3. EasySampler integrated with an EasyMax synthesis workstation. 10 White Paper METTLER TOLEDO White Paper
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White Paper 11 METTLER TOLEDO
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9 Acknowledgements - Dave Place - Kristin Wiglesworth - Shu Yu - Brian Vanderplas - Jeff Sperry - Joel Hawkins - Stephanie Dolph - George Reid - Hahdi Perfect - Barb Sitter - Daniel Price Click here to learn more www.mt.com/EasySampler メトラー・トレド株式会社 オートケムチーム www.mt.com/EasySampler TEL:03-5815-5515 FAX:03-5815-5525 For more information Email: sales.admin.jp@mt.com 〒110-0008 東京都台東区池之端2-9-7 池之端日殖ビル8F © 11/2015 Mettler-Toledo AutoChem, Inc. ●製品の仕様・価格は予告なく変更することがありますので、あらかじめご了承ください。 White Paper