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計量・ピペット・熱測定等の計測手法のヒントとコツ:高品質の測定を行うためのガイド

ホワイトペーパー

当ガイドでは、計量、pH測定、ピペッティングなどにおける基本的な測定手法に関する有用な情報を提供します

当ガイドは、測定ミスを起こす可能性のある原因を認識・排除し、最終的に研究室の効率を高めるのに役立つガイドです。具体的には以下についてご案内しています。

• 計量、滴定、ピペッティングなどの測定方法と原理
• メソッドについての考察とアプリケーションの例
• 当社の製品の中から厳選したソリューション

このカタログについて

ドキュメント名 計量・ピペット・熱測定等の計測手法のヒントとコツ:高品質の測定を行うためのガイド
ドキュメント種別 ホワイトペーパー
ファイルサイズ 3Mb
登録カテゴリ
取り扱い企業 メトラー・トレド株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧)

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このカタログの内容

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測定手法 ヒントとコツ 代表的な ソリューション 主要な測定手法 研究室で高品質の測定を行うためのガイド Laboratory Solutions
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解説 本書をご利用の皆様へ 当ガイドでは、計量、pH測定、ピペッティングなどにおける基本的な測定手法に関する有 用な情報を提供します。ここでは時間のかかる理論の詳細説明は省き、主に測定と分析 の実用面について説明します。 内容は次のとおりです。 • 測定手法と原理 • さまざまなメソッドのメリット • アプリケーションの例 • 代表的なソリューション これまでの経験から、天びんや分析機器の近代化ならびに高度化に伴い、使いやすさや 操作時の安全性、結果の精度も向上したと言えます。ただし、最先端のソリューションを 使用したとしても、オペレーターが個々の操作を適切に行い、高い信頼性と一貫性を達 成するには実践的なノウハウが必要です。 実践的な情報を集めた当ガイドが、皆様の日々の測定作業で精度向上のお役に立つこと を願っています。 METTLER TOLEDO 免責事項 当ガイドでは、関連するアプリケーションの例からいくつかを選んで解説しています。これらの例は、当ガイド でご紹介した分析機器を使用し、細心の注意を払ってメトラー・トレドの研究室でテストを行っています。アプ リケーション例の使用や転送は弊社で管理できないため、当ガイドに含まれるアプリケーションの使用や実 行の結果に関する責任は負いかねます。実験と結果データの評価は現時点の知見に基づいて行いました。当 ガイドの他の内容も現在の知見に基づくものです。ただし、当ガイドを使用することによって、目的のメソッド、 機器、目的への適合性をご自身で確認する必要がなくなるわけではありません。 化学薬品、試薬、溶剤を使用する場合は、メーカーの一般的な安全規則、注意事項、指示に従ってください。
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目次 1. はじめに 5 2. 計量 7 3. ピペッティング 10 4. pH値測定 13 5. 水分率測定 16 6. 滴定 18 7. 融点・滴点・沸点・曇点・上昇融点 20 8. 熱分析 27 9. 代表的なソリューション 35 10. まとめ 41 11. 参考文献 42 12. その他の補足情報 43 METTLER TOLEDO Essential Measurement Techniques 4 Content
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1. はじめに 1.1 正しい測定を行うために すべての研究室が高い精度と効率を求めて努力しています。使用している測定機器にかかわらず、目標とす る精度とワークフローの効率は基本的でわかりやすいものです。 ただし、変化し続ける環境で高い測定精度を達成することは決して容易ではありません。また、検出できな かったエラーは指数関数的に大きくなるため、この総合的な目標を果たせない場合には有害な結果が生じ ることがあります。品質の低い1つの結果は、対象の測定だけではなく、その後のすべての測定に影響を与え ます。また、精度が低い場合は、研究室の成果と利益率にも悪影響があります。多くの時間を費やす操作を 繰り返す必要があり、エンドユーザーにさえも損害が及びます。 高い精度を確実に達成するためには、まず、研究室のオペレーターが基本的な測定技術と使用している装 置の動作原理を明確に理解していなければなりません。この理解が、潜在的なエラーの原因を認識し、回避 するうえで役立ちます。また、ワークフローの設計を変更し、最終的に効率を向上することもできます。 最新の研究室では、信頼性の高いサンプルの品質評価とシームレスな測定プロセスのために複数の機器の 「適切な協働」が必要です。 1.2 精度とワークフロー効率を向上するための要素 どのような研究室においても、現在の測定精度とワークフロー効率の向上を続けるには、以下の3つの基本 的な運用の構成要素を適用する必要があります。 1. ユーザーのトレーニング:どのような研究室においても、現在の測定精度とワークフロー効率の向上を 続けるには、以下の3つの基本的な運用の構成要素を適用する必要があります。 2. 日常的なメンテナンス: すべての実験器具の適切なメンテナンススケジュールを設定するといった重 要な活動が、信頼性の高い機器性能と完全な機器の稼働時間の確保に役立ちます。 3. プロセスのセキュリティ:確実なデータ管理、ワークフローの自動化、ユーザー管理は、すべてデータの 整合性とセキュリティに貢献します。 この3つの要素はいずれも重要ですが、当ガイドは、研究室でのトレーニングを補足し、オペレーターが個 々の測定メソッドの複雑な問題を理解するうえで役立つ情報とヒントの提供に重点を置いています。この 情報はエラーの削減に役立つだけではなく、自動化によって生産性を向上できる状況についての手掛かり にもなります。 METTLER TOLEDO Essential Measurement Techniques 5
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1.3 測定原理の確認 当ガイドでは、以下の基本的な測定手法について説明します。 • 計量 – ほどんどの研究室で行う重要な作業ですが、過小評価されることが頻繁にあります。当ガイド は、計量に影響を与える要因と、その影響を最小限に抑える、または回避する方法を理解するうえで役立 ちます。 • ピペッティング – バイオテクノロジー研究室や研究ラボを支える大黒柱のようなものです。ピペッティン グは簡単に見えますが、液体処理の技能はオペレーターによって大きく異なります。当ガイドは、研究室 のオペレーターがばらつきの原因を取り除き、長期的な精度を向上するうえで役立ちます。 • pH測定 – 多くのアプリケーション、製品、プロセスにおける重要な値です。オペレーターは、常に正しく信 頼性の高いpH測定の結果を得るためのpHメータと電極に関するヒントとコツを当ガイドで習得できま す。 • 水分率 – 多くの製品や業界にとって非常に重要な水分率は、製品の品質と性能から保存可能期間まで を左右します。当ガイドでは、ハロゲン水分計の原理と、日常的な水分率測定で信頼性および精度の高 い結果を得る方法を簡単に説明します。 • 滴定 – 滴定の信頼性は、信頼できる化学量論的な滴定反応、一般に承認されたメソッド、十分に実績の ある機器によって達成できます。当ガイドは、オペレーターが最適な滴定を評価し、開発するうえで役立 ちます。 • 融点・滴点・沸点・曇点・上昇融点 – 一般的な方法(固体から液体または半液体への相転移に基づく定 義済みのイベントを検出するまで制御下で加熱する)に基づいていずれも特徴的な値を提供します。操 作とサンプル調製について説明するヒントは、高精度の結果を得るための必須の前提条件です。 • 熱分析 – 管理された温度/時間プログラムを使用して材料の特性解析を実施できる幅広い技術が含ま れます。オペレーターは、さまざまな熱分析技術とメソッド開発のための系統的なアプローチを習得しま す。 各セクションは、測定技術、精度を確保するための原理、研究室での実際の経験から得られたヒント、ガイ ドやホワイトペーパーなどの他の貴重な情報源を示す参考文献の紹介といった、類似した構成になっていま す。 1.4 複数のメソッドの同時使用 最近の多くの研究室では、複数の水分計や滴定装置を同時に使用し、それぞれが1つのサンプルの1つのパ ラメータを評価するなど、複数の測定を平行して行っています。この機器の相互作用により総合的な品質を 把握することができます。実行中の品質測定の結果は、メトラー・トレドのLabXソフトウェアなどのリポジト リに集中的に保存できます。 1つのサンプルまたはサンプルタイプで複数の測定を実施することもできます。例えば、研究室で水の導電 率、pH値、アルカリ度を測定する1台の自動化システムを使用することも、複数の滴定装置を1つのワークフ ローに結合し、電気めっきサンプルのニッケル含有量や次亜リン酸塩含有率を測定することもできます。こ こでも、LabXなどの中心的なデータリポジトリが測定結果を有用な品質スナップショットにまとめます。メト ラー・トレドの専用のソリューションについては、第9章を参照してください。 METTLER TOLEDO Essential Measurement Techniques 6 Exploring Measurement Principles
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2. 計量 2.1 研究室における計量 計量は、研究室で行われる最も一般的な作業の1つです。通常は直接計量または質量差測定を行います。直 接計量は、サンプル、標準液、緩衝液、試薬などの調製に使用します。質量差測定では、加工手順の前後の 重量の差を測定します。代表的なアプリケーションに乾燥減量があります。 一般にミクロ天びん、分析天びん、上皿天びんは、お客様のあらゆるニーズを満たすことができる程完璧な ものになっています。電子機器とソフトウェアの進歩によって天びんの操作が大幅に簡略化されており、研 究室のワークフローに天びんを直接組み込むことができます。 2.2 測定原理 電子スケール/天びんでは2つの測定原理が適用されます。 1. 高分解能アプリケーションにはMFR(magnetic force restoration)技術が使用されています。磁力によ ってサンプルの重量(質量)を補正することで天びんの梁が平衡状態に維持されます。最大5200万ポ イントの分解能を達成し、52gのひょう量で1μgの読み取りを実現しています。 2. 低分解能計量作業には歪みゲージ(SG)技術が適用されます。分解能(代表値)は200000ポイントで す。SGは天びん上の重量(質量)に対応して電気抵抗を変化させて計量します。より堅牢な計量セルを 使用できます。 いずれの場合も、最近の電子機器とソフトウェアによって初期信号が希望の単位/最小表示の重量に変換さ れます。 2.3 計量のヒントとコツ 最初に、最適な計量結果を得るための、研究室で天びんを配置する方法に関する基本的なヒントをいくつ か下に示します。 • 分析天びんは、振動の影響を避けるために安定した計量台の上に置きます。人が計量台に寄りかかっ たり計量ステーションに近づいたりした場合に天びんのディスプレイが変化しないように、計量台も安定 している必要があります。 • 長い計量台の中央部分ではなく、計量台の脚の真上に天びんを置きます。ここが振動の影響を最も受 けにくい場所です。 • 空調や換気による通風を避けます。天びんはドアの近くに置かず、往来が頻繁な場所は避けてくださ い。 • 研究室の室温をできるだけ安定した状態に保ちます。 天びんの温度上昇を避けるために、天びんに直 射日光が当たらないようにしてください。温度変化は計量の結果に 影響を与えます。変動の代表値は1~2ppm/℃です。 • FACTとproFACTの使用を検討してください。FACTとproFACTは、時 + 30° C max. 間と温度が管理された全自動の内部調整機能であり、計量の結果 に影響する環境要因を避けるために役立ちます。したがって、FACT Optimal またはproFACTを備えたメトラー・トレドの分析天びんは一貫して正 しい計量を提供します。 - 5° C min. Table図1:天びんの推奨温度範囲 METTLER TOLEDO Essential mMe raasnugreem 2e0nt Techniques 7mu -8 Ma xi 0% 40 60 20 80 0 HYGRO 100 % Weighing
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+ 30°C max. Optimal - 5° C min. imum range 20- ax 80% M 40 60 20 80 0 HYGRO 100 % 図 2 :推奨温度 図 3 :エルゴクリップ 図 4 : SmartPrep • 理想的な湿度は、相対湿度(RH)45~60%に維持することです。20~80% RHを超える、または下回 る測定範囲で天びんを動作させてはいけません。 次に、従来の実験器具をわずかに更新または変更しただけでも、精度 と計量作業の生産性の向上に役立ちます。 • 風袋容器に直接分注します。容易に充填できるように、人間工学 的に適切な位置に風袋容器を配置します。 エルゴクリップが役立ちます。エルゴクリップは風袋容器ホルダー で、どのような種類の容器とバイアルにも使用できます。容器を計量 に適した位置に維持します。エルゴクリップは、メトラー・トレドのす べてのExcellence XPR、XSR分析天びんに使用できます。 図 5 : XPR56 ミクロ分析天びん上の • サンプルの損失を避けるために、別の容器で間接的に計量したり、 エルゴクリップとフラスコ 薬包紙を使用することは避けてください。 • メトラー・トレドのSmartPrep計量容器の使用をご検討くださ い。SmartPrepはすべてのメスフラスコに対応する、人間工学に基 づいて設計された計量容器です。耐汚染性プラスチック製で、薬品 がこぼれない大きい分注エリアと効率的なすすぎのための滑らか な表面が特長です。このようにSmartPrepは精度の向上に直接役立 ちます。 • 自動メソッドガイダンスの使用を検討してください。メトラー・トレド のLabXソフトウェアなどのソリューションが、操作の各手順を天び 図 6 : SmartPrep計量容器 んのディスプレイに表示し、計量プロセス全体 をガイドします。さらに、LabXは後で行う評価、ア ーカイブ、監査のためにデータを収 集し、転記ミスのリスクを防ぎます。研究室の作 業もスピードアップします。 図 7 : LabXソフトウェア、標準液調 製アプリケーション METTLER TOLEDO Essential Measurement Techniques 8 Weighing
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• SmartSample™ワークフローソリューションを使用します。 メトラー・トレドのRFIDベースの新しいSmartSampleソリューションによって結果が適切なサンプルに確 実に割り当てられます。 Excellence分析天びんのRFIDオプションにより、計量終了時に滴定ビーカーのRFIDタグにサンプルの重 量が書き込まれます。サンプルの識別情報もRFIDタグに保存できます。タグは、後にオートサンプラーに よって読み取られ、データが滴定装置に送信されます。 RFIDタグはビーカーに個別に貼付されるため、サンプルチェンジャー(InMotion™など)にどのような順 序でもビーカーを置くことができ、結果は該当するサンプルに安全に関連付けられます。ビーカーに番号 を割り振る必要も、ビーカー、紙、実験ノートにサンプルの重量を記録する必要もなく、サンプルの取り 違えもありません。 Beaker Weight Weight RFID tag Sample ID Sample ID 図 8 : SmartSample ™のワークフローの原理 2.4 参考文献 Proper Weighing with Laboratory Balances, Guide Book, Mettler-Toledo, 720906, ©01/2015 Dictionary of Weighing Terms, Springer Verlag Berlin, 2009, ISBN 978-3-642-02013-1 METTLER TOLEDO Essential Measurement Techniques 9 Weighing Excellence Balance RFID Option RFID Option InMotion Sample Changer Excellence Tritator
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3. ピペッティング 3.1 ピペッティングの説明が必要な理由 ピペッティングはμLからmLの範囲の少量の液体を測定し、移すための一般的な方法であり、おそらく研究 ラボで最も頻繁に行われている作業です。品質管理ラボでもピペッティングは非常に頻繁に行われます。 研究室での作業を成功させるには、この作業を迅速で正確に実行できることが絶対的な前提条件となりま す。 高いレベルの生産性と、それに対応するオペレーターの作業時間の短縮が、最近の高品質のピペットとチッ プの使用により実現されています。 3.2 測定原理 空気置換式ピペット 少量の液体を効果的に分注するには空気置換式ピペットが理想的です。このピペットは研究室のほとんどの 作業で使用されており、数多くの利点があります。チップの先端を液体サンプルに入れ、プランジャーボタン を離すと動作します。ピペットのピストンが上昇してピペット本体の内部へ入ると、内部の空気が陰圧状態に なり、設定した容量の液体サンプルを採取することができます。 ポジティブディスプレイスメント式ピペット ポジティブディスプレイスメント式ピペットは研究室で頻繁に見られるピペットです。このようなピペットで は、使い捨てタイプのピストンとキャピラリーシステムを採用しており、これらが設定した容量の物理的空間 をつくっています。ピストンはサンプルに直接接触し、ピストンが上がるとサンプルがキャピラリ内に吸引さ れます。 ポジティブディスプレイスメント式ピペットは、水溶性、粘性、高密度、揮発性、腐食性の溶液での使用をお 勧めします。ポジティブディスプレイスメント式ピペットのキャピラリとピストンは使い捨てのため、汚染やキ ャリーオーバーを防ぎます。 Piston Shaft Shaft Partial Vacuum Piston Disposable Tip Capillary Sample Sample 図 9 :エアーディスプレイスメント式 /ポジティブディスプレイスメント式ピペット METTLER TOLEDO Essential Measurement Techniques 10 Pipetting
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3.3 ピペッティングのヒントとコツ 正しい角度での吸引 ピペットチップを浸す角度は垂直にできる限り近づけ、垂直から20°以上傾けてはいけません。角度が20° を超えるとチップに液体が過剰に吸引され、吸引精度が下がることがあります。例えば垂直から30°では、 最大で0.7%多くの液体が吸引されることがあります。 一貫したピペッティングのリズム サンプルからサンプルへ一貫したリズムを維持してピペッティングします。慌てたり急いだりすることなく、 一定のリズムでピペッティングサイクルの各手順を進めてください。 スムーズなプランジャーの操作 一定の速度を保ち、スムーズにプランジャーを押して離してください。吸引を制御しないと、気泡、飛散、エ アロゾル、ピペットシャフトとピストンの汚染の原因となることがあります。 大容量ピペット 一般に1mL以上の大容量ピペットでは、サンプルを吸引した後、およそ1秒以上チップを液体に入れたままに します。この操作によってサンプルを完全に吸引できます。吸引が完了してからチップを引き上げます。 2回以上のチップのプレリンス ピペットから液体を分注した後は液体の被膜がチップに残るため、本来の量よりも吐出量がわずかに少な くなります。新しいチップを使用する場合は、この液膜を補正できるように、ピペッティングの前に分注対象 の液体で2回以上プレリンスします。プレリンスによって微量ピペットの毛細管効果も緩和されます。大容 量ピペットでは、ピペット内部の空気の温度がサンプル温度と平衡に達します。 プレリンスの例外 非常に高温または低温の溶液をピペッティングする場合は、プレリンスが結果に悪い影響を与え ることがあります。アイスバスなどから出した非常に低温の溶液のピペッティングや、37℃を超え る溶液のピペッティングでは、最大で5%のエラーが発生することがあるため、お勧めしません。 平衡状態になるまでの時間を見越す ピペットは、分注するサンプルの温度の変動の影響を受けます。低温の液体は予想よりも多くの量が、高温 の液体は少ない量が分注される傾向があります。特に指定のない限り、使用前にピペットと液体の温度が 平衡に達するまで十分な時間をとります。 手のぬくもりによる影響 長時間ピペッティングを行うと、手のぬくもりによってピペット内部の空気が温められて膨脹し、結果の精度 が低下することがあります。 • ピペッティングサイクルの間はピペットを手に持ったままにしないでください。 • ピペッティングの後は必ずピペットをスタンドに戻してください。 • ハイグレードPVDF、低熱導電率ポリマー製のピペットを使用してください。 適切なタッチオフの確保 最高の精度とサンプル間の再現性は、最後に残った液滴を完全に吐出し、チップ先端に付着していない状 態にした場合に達成できます。チップの先端を容器の壁面に当てて吐出すると、チップに残るサンプルの量 が減ります。またはそのようなサンプルがなくなります。ピペットを離すときにチップの先端を壁面に沿って 滑らせ、チップ開口部に残ったすべての液滴を出します。この方法を使用すると、1%以上精度を上げること ができます。 METTLER TOLEDO Essential Measurement Techniques 11 ピPピipピeピtピtiピngピ
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空気置換式ピペットとポジティブディスプレイスメント式ピペットからの選択 ポジティブディスプレイスメント式ピペットに使用される使い捨てタイプのキャピラリとピストンは、空気置 換式ピペットで使用される使い捨てチップよりも高価なため、どちらのピペットを使用しても同様の結果が 得られる場合は、空気置換式の使用が推奨されます。 3.4 参考文献: Get Better Results, Quick Guide to Good Pipetting, Mettler-Toledo, ©02/2014 Pipetting Tips and Tricks, Mettler-Toledo, ©01/2013 METTLER TOLEDO Essential Measurement Techniques 12 Pipetting
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4. pH値測定 4.1 pH値 pH値は、サンプルに含まれる酸またはアルカリの量と強度を示します。pH7未満のサンプル溶液は酸性で す。pHが7を超える場合、その溶液は塩基性(アルカリ性とも呼ばれる)です。pH7.0では、溶液は中性で す。 pHを測定する代表的な理由は以下です。 • 特定の性質を持つ製品を生産するため。pHは、外観や味など、最終製品の特性を劇的に変化させること があります。 • 製造コストを下げるため。製造プロセスの収率はpHに左右されます。 • 規制要件を満たすため • 研究開発のため pH値は、硫酸、硝酸、クエン酸、酢酸などの酸が水に溶解したときに形成されるヒドロニウムイオンH3O+ の濃度に対する相対値と定義されています。 4.2 導電率測定の原理と重要性 導電率測定は100年以上実用化されており、現在でも重要な分析項目です。導電率の高い信頼性、感度、 短い測定時間と比較的低いコストで行えることから品質管理には重要なツールです。 導電率測定値は溶液に溶解している全てのイオン(塩化物、酸、アルカリ、一部の有機溶媒)を反映します。 導電率測定ではイオンの種類を識別する事は出来ません。よって導電率は幅広い水質管理(純水、飲料 水、湧水、製造水等)に適しています。その他用途としては、伝導性がある成分の濃度管理にも使われてい ます。 導電率センサは2極の間に電圧を通し、導電率メータはこの2極間の電流を測定する事でサンプルの導電 率を測定します。 図 10 : METTLER TOLEDO Essential Measurement Techniques 13 pH Value Determination
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and ethanol or acetic acid is used as solvent for non-aqueous systems. A brief overview of the possible reference system/electrolyte combinations is given below: Electrolyte for Electrolyte for aqueous samples non-aqueous samples ARGENTHAL™ reference Conventional reference ARGENTHAL™ reference 3 mol/L KCl + H2O 3 mol/L KCl + AgCl + H2O LiCl + Ethanol LiCl + Acetic acid table 6: overview of reference electrolytes to be used In addition to the above-mentioned liquid electrolytes, there are also gel and solid polymer electrolytes. Electrodes delivered with these electrolytes cannot be refilled. 4.3 pHおよび導電率測定のヒントとコツ The electrode response time is strongly dependent on the type of electrolyte used. Liquid electrolyte electrodes show a very quick response time and give the most accurate measurements. Gel and solid polymer electrolyte 4.3.1 pHおよび導電率メータ electrode both have longer response times, but they are virtually maintenance-free. and ethanol or acetic acid is us各aendメd a esーt hsカaonlvーoeln はot rf o顧arc ne客toicnの -aacニqiduー eisoズ uussに esdy対 sate応sm sすso.l vるAe nbさtr ifeまofr oざnvoeまnrv-aなieqwuモ eooデf uthsル es をypsot提sesmi供bsl.eし A てbriいef まovすerv。ie簡w 単of なthe日 p常os作sib業le 用の小さいメ reference system/electrolyte comーrebfeタinreaかnticoらen s、 yisカ tegラmive/ーenl eデbcetィrlolwスy:teプ cレomイbi、nタatiッonチs iスs gクivリenー bンelo、w高: 解像度、データ保存機能、その他の多くの機能を備 えた高機能モデルまであります。 Electrolyt3e. 4for Types of MembrEalneect rGollaystes faonrd Membrane Shapes Electrolyte for aqueous sampleEslectrとoly導te電 for率 a• pH 測 que定ou値s のsam結p果lesをプロセnoスn-とaqエueTンohueタs psーHam プgplaラlsessイ mズemコbンranトnoen ロo-af ーqaunルe eolシuescス trsoaテdmeムp claeにns h送avるe 必sev要eraがl dあiffるere場nt 合shapes and properties, depending on the ARGENTHAL™ reference ARGCEoNnTvHeAnLti™は、転記ミo nrスeafle をrre回fnecr避en ™ ™ しce、デーCタoセnvキenAュtRioGリnEaテNlT ィrHeaAfをpeLpr向elinrce上cafeteiしorenn、 tch効e e率leをctro上AdReげ GisるE NuたTsHeめdA Lfにor. r自 eThf動eer esデnecleーectタion転 cr送iteをriaお he勧re めarしe sまample consistency, volume and temperature, 3 mol/L KCl + H2O 3 m3o lm/Lo Kl/CLl K+C Hl +2O AgCl + H2O 3 mol/Li CKlC +l +E tAhgtahCnelo r+le qHu2iOred measurement range and the concentration of ions present in the sample.す。この場合は、Ethernet、USB、RLSi2C3l +2 なAcどeticの適 LiCl + Ethanol acid切な接続インLiタClー +フ Acェetイic スacやid適切なソフトウェア(LabX table 6: overview of reference electrolytaesb lなteo 6bど:e o uv)seerをvdie備w oえf reたfereメncーe elタectがroly最tes高 to のbe ソusリedューショThンe mをo提st 供obしvioまusす p。roperty is the shape of the membrane. In figure 7 a selection of membrane shapes is shown In addition to the above-mentioI•ne 基add ld本iqitui的oidn な etoleア cthtrプeo layリbteoケsv,e ーt-hmeシreenョ taiorンen eaでdls はoliq gu、eiプdl aeリnledcン stroタlliydにt teops接go, elytth続hmeere可re r wae能ilrtehcな atrhlos小eloiyr さt gepesrいol. paメnerdtー iessoタ laidがn dp最 oplyrもompe適ors e切lde でcutsroすalgy。ete. s. • 研究室外のさまざまな場所でもpHと導電率を測定する必要がある場合は、ポータブル型メータをお勧 Electrodes delivered with these Eellecttrodlyetse sd cealivnenroetd b we irthef itlhleeds.e electrolytes cannot be refilled. めします。ポータブル型メータは防水・防塵(IP67など)構造で、後で読み取れるようにデータを保存す The electrode response time is sTthreo neglelyc tdroedpe nredsepnot nosne t htiem tey pise sotrf oenlegclytr odleyptee nudsendt. oLniq uthide teylepcet rofl yetle cetlreoclytrtoed uese d. Liquid electrolyte electrodes show a very quick response timseh oaるwndこ a g とviveeがry t hでqeu iきmckoま sret すsapc。ocnusraet eti mee asnudr egmive ntthse. Gmeol sat nadc csuorlaidte p moleyamseurr emlecetnrtosl.y tGee l and solid polymer electrolyte electrode both have longer respeolencster otidme ebso, tbhu ht athvey l oanreg evri rrteusaplloyn msea itnimteensa,n bcuet- ftrheeey. are virtually maintenance-free. 4.3.2. pH電極 各種の電極から選択することができます。ガラス膜の形状(円形、平坦、穿刺など)、シャフトの材料(ガラ 3.4 Types of Membrane Glas3スs. 4a、nPdTE MyEpeKem、s bポorfa リMnスe mSルhbarホapneンes G)l、as液s a絡nd部 Mのemタbイraプne をSh選ap択esすることができます。 The pH glass membrane of an eTlheec tproHd ge lacassn mhaevme bsreavneer aolf dainffe erleenctt rsohdaep ceas na nhda vper ospeveertriaels ,d idffeeprentd sinhga poens t haen d properties, depending on the application the electrode is useaガd pfopラrli.cス Taht膜ieo ns etlheec teiolenc tcrroitdeeri ais huesred a froer .s aThmep sl e lceocntiosins tcSerpnihtceeyrr,ii acva ohl leurme ea raen sda mtemplpe ecroantusHrieesm,t eisnpchye,r ivcoallume and tempeCryalitnudrrei,c al the required measurement rangt•eh ea一 nred般q tuhi的ere cdなo mnpceHean電sturar極etimoのne noガtf riラaonスgs ep膜 arenのsde n形tht ei状n c toはhnec 半sean球mtrap型tlieo.まn oたf iはons球 p状resでenすt in。 the sample. • 先端が平面なガラス膜は、皮膚や紙などをFo測r lo定w tすemるper時atuにre 使います。Small sample volume: Highly sensitivesamples: pH membrane only membrane: large surface The most obvious property is thT•eh es 突hmapきoes t刺 oof bしthvie型o um(se 槍pmrob状prae)nrteはy. iI半sn tfh個igeu 形sreh まa7p たae osはef lteh固cet i形moneサ morfeンb smrisaプetanmneルt. b t(oIrn ac チnofinegt ーrusarhcズetai o7pn、 ea肉s sis、e lse生hcto地iowonnn) otにhfe m b最oetmt適ombでranすe 。shapes is sahreoaw, lonw er resistance together with their properties ant•od g pミertohクpeorロ swe電idth u極 tshaeはgire 、p. r試op験ert管ies内 anなd どproのpo少se量d uサsaンgeプ. ルに使用します。 Spherical Hem S球ipshp型ehreirciacla l C半yl球inHd型erimcaisl pherical 突Spきear刺C ylしind型rical 平Fla面t 型 ミMiクcroロ型 For low temperature Sma F低lol sr温 alomwサp tleン mvopプleurmaルteu:r e H高ig感hlSy度 msea膜nlls si taivme ple volume: 半 Fo固r se形Hmigi、-hs lyo lsidesn saintidv esolids: 表For面 suやrfa微ces量 an d drop 試Sa験mp管les内 in のrea ction samples: pH m s収aem縮pblrにeasn:強 e oいnly m大eきmpbいHra nm表ee: m面labrgr積aen s、eu orfnalcye 固 pu形nctサmureンms bthプrea nsルea:m 用laprlg ee surface サsizンed プsamルpl向es:け サtubンes:プ veルry narrow resistant to contraction on t hrees ibsotattnotm to contraction a低re対a,o l抗no wtheer rbeostitsotmance 簡 ea単silyにa reサa, lンowプer rルesiにsta nce 非ver常y sにma小ll pさH-いme mbrane 非ele常ctroにde細 shいaft 突 き刺し可能 pcoHnt膜act接 are触a面積 シャフト 図 11 :様々な pH膜の形状 figure 7: differently shaped pH membranes シャフト METTLER TOLEDO pH and Conductivity Measurements 14 • PEEKやポリスルホンなどの樹脂製シャフトは衝撃から電極を守り、割れない電極を実現します。 液絡部の種類 Spear FlatS液pe絡ar部の種類も重要でMicすroFl。at液絡部はpHガラス電極Micとro比較電極をつなぐ大事な橋の役割を果たします。 液絡部から電解液がサンプル内に流出する事で電気回路がつながります。 For semi-solids and solids: For sFuor punctures the sample size•pdu snセ fasecラmesi -ミasnodli ddsr oapnd solids: SampFloers sinu rrfeaaccetsio annd drop Samples in reactionacmtupreless :thッe sクamがple最も一tu般bes的s: izveなdry s 液naamr絡rpolwe部s: の素材で、幅tu広besい: v水ery 溶nar液rowサンプルに最適です。 easily very•e sa msセialyllラ pHミ-mッemクbrはane未溶解el成ectr分voedreやy shmタaaftlンl pパH-mクem質brでane目詰まeりlecをtrod起e sこhaしft 、電解液の流出に影響する可能性がありま contact area contact areaす。 • 開放型または可動式スリーブ液絡部はこの様な目詰まりを防止します。これら液絡部は簡単に洗浄が可 figure 7: differently shaped pH membrafingeus能re 7で: dすiffe。rently shaped pH membranes METTLER TOLEDO pH and Conductivity MeasuremMeEnTtTsLER TOL1ED4O pH and Conductivity Measurements 14 METTLER TOLEDO Essential Measurement Techniques 14 pH Electrode Selection pHp EHle Vcatroludee DSeelteecrmtioinnation pH Electrode Selection
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4.3.3.  導電率センサ 高い精度と信頼性のデータを取得するには、適切な導電率センサの選択が必要です。 次に適切なセンサの選択に必要な情報を記載しています。概要は表1にまとめています。 薬品への耐性 最初に確認するべき点は、導電率センサの素材とサンプル間で化学反応が起きない事です。 化学反応が生じやすいサンプルでは一般的な薬品と化学反応が起きにくいガラスとプラチナを使ったセン サが最適です。センサ本体の衝撃への耐性も重要です。エポキシ樹脂やグラファイトはその物理的強さと 薬品への耐性から導電率センサに一般的に使われている素材です。低導電率サンプルではスチールやチタ ン製のセンサがお勧めです。 セル定数 適切なセンサの選定で次に考慮すべき点はセル定数とセンサの構造です。セル定数は測定するサンプルの 導電率と比例しています。例えばサンプルの導電率が低い場合は低いセル定数のセンサを選ぶ必要があり ます。図7は各サンプル例に適したセル定数を示しています。 導電率センサには2極と4極の構造タイプがあります。簡単な選択方法は、低い導電率には2極、比較的高 めの導電率サンプルまたは測定範囲が広い場合には4極が適しています。 電極の管理 ISM – インテリジェント センサ マネージメントは電極のIDと校正データを電極内に保存する事が可能で す。よって1台のメータで複数の電極を使用する場合、非常に便利な機能です。また特定の電極を指定する 事も可能なので間違った電極を使うリスクを排除できます。 詳細な情報や電極の選定には、www.electrodes.netをご覧ください。 4.4 Reference A Guide to pH Measurement, Theory and Practice of Laboratory pH Applications, Mettler-Toledo, 51300047, ©03/2013 METTLER TOLEDO Essential Measurement Techniques 15 pH Value Determination
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5. 水分率測定 5.1 水分 水分は、医薬品、プラスチック、食品などの多くの製品の加工性、保存可能期間、使用性、品質に影響を与 えます。ほとんどの物質には、最高の品質を達成し、できる限り最適に処理するための最適な水分率があり ます。さらに水分率は価格にも影響を与えることがあり、これが、一部の製品の最大許容水分率を管理する 法定要件(薬局方や国の食品規制などにより定義)の指定につながりました。 5.2 測定原理 製造プロセスにすばやく介入できるように、水分測定は高い信頼性と速度で実行する必要があります。水 分測定の日常的なメソッドの1つに水分計の使用があります。すばやく正確で一貫性のある結果を得るため に、できればハロゲン熱源を使用します。水分計では乾燥減量が継続的に記録され、定義済みの基準に達 したときに乾燥が終了します。水分率は重量の差から自動的に計算されます。 このメソッドにはサンプルの加熱とスイッチオフ基準の2つの部分が含まれます。 サンプルの加熱 熱源(ラジエータ)のタイプと形状は、水分測定の速度と再現性にとって非常に重要です。ハロゲンランプ は、従来の赤外線ランプに比べて非常にすばやく最大加熱出力に達します。さらに、リング形状のラジエー タによってサンプル皿エリア全体が確実に均等に加熱されます。 スイッチオフ基準 この基準によって測定を自動的に終了し、結果を表示するポイントが 決まります。ハロゲン水分計のスイッチオフ基準には、時間制御に基 づく基準と、単位時間あたりの重量損失に基づく基準の2種類があり ます。重量損失の場合は、特定の時間内に(Δt)重量損失(Δg)が事 前に指定済みの値を下回ると、乾燥プロセスが終了し、結果が表示さ れます。時間制御の場合は、設定時間が経過すると加熱プロセスが終 了し、結果が評価されます。 Sample weight = Mean weight loss ∆g per unit of time ( ∆ t ( ∆g ∆ t Switch-off criterion (1...5) 図 12 :スイッチオフ基準 METTLER TOLEDO Essential Measurement Techniques 16 Moisture Content Determination
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5.3 水分測定のヒントとコツ 日常操作で高精度の測定結果を確保するには、以下の注意点に従う 必要があります。 • サンプル皿エリアを清掃する(ブラシを使用するなど) • 加熱モジュールの温度センサと保護ガラスの埃を取り除く(詳細に ついては取扱説明書を参照) • 水分測定には清浄なサンプル皿だけを使用する - 使い捨てのアルミニウム製サンプル皿を使用すると、直前のサン プルや洗浄剤の残留物の影響を受けない信頼性の高い測定が保証 図 13 :水分計の清掃 されます。 • 変形したサンプル皿を使用しない • 粒子サイズを必ず均等にする(細粒化) • 必要に応じてサンプルを砕き、サンプルの表面積を大きくする。この処理によって乾燥時に水分の放出が 容易に、すばやくなります(表面の水分拡散速度が上がる)。 - サンプル調製時に加熱すると水分が失われるため、加熱してはなりません。 • 適量のサンプルを使用する。サンプルサイズは次の条件に左右されます。 - サンプルの水分率 推奨サンプルサイズは、ほとんどのサンプルで3~5gです。ただし、水分率が0.5%未満のサンプルでは 20~30gのサンプルを使用します。 - 均質性 不均質なサンプルでは、バッチ全体を表すことができる量が必要になるため、これよりも大きいサンプ ルサイズが必要です。 - 内蔵天びんの分解能と最小計量値 - サンプルの種類(液体、ペースト、固体、粉体) • 良好な繰り返し性を達成するために常に同じ量のサンプルを使用する • サンプルをサンプル皿全体に均質に広げる(山のように盛らない) • 温度:次のいずれかの推奨事項に従ってください。 - サンプルに関連するSOPを適用する - 類似したサンプルでは同じ設定を適用する - 従来のオーブン法の温度を適用する - 温度感応性サンプルには105℃を、その他のサンプルには150℃を適用する 図 14 :サンプル皿の充填 5.4 参考文献 Guide to Moisture Analysis, Moisture Determination with the Halogen Moisture Analyzer, Mettler-Toledo AG, ©04/2013 METTLER TOLEDO Essential Measurement Techniques 17 Moisture Content Determination
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6. 滴定 6.1 滴定 – 長年使用されている技術 天びん、ビュレット、適切な化学反応、指示薬があれば、多くの定量分析は実施可能です。ここで紹介する 定量分析は滴定または滴定分析(滴定法)です。 滴定は、多くの異なるサンプルに含まれる多様な成分の含有率測定のために数世紀にわたって使用されて きました。分析対象の化合物には、酸、腐食剤、塩、金属イオンなどがあります。サンプルタイプは、医薬 品、食品、飲料、水、化学薬品、石油化学製品から電気めっきや潤滑剤までさまざまです。滴定法は、多く のアプリケーションで好まれる定量化学分析です。 最初の電極が考案されるまでは、変色指示薬を使用して滴定の終点を検出していました。現在では、自動 滴定装置、多様なセンサ、サンプル処理アクセサリによって、迅速で信頼性の高い自動滴定分析が可能にな り、条件の厳しいユーザーの作業効率と精度の向上に役立っています。 6.2 測定原理 滴定では、分析対象の物質(定量成分)が含まれるサンプルを適切な溶媒(多くの場合は脱イオン水)に溶 解します。定量成分と反応する物質を含む滴定液を定量成分と定量的に反応するまで既知濃度の溶液と して制御下で添加します。滴定液の消費量と濃度に加えて分析に使用したサンプルの重量から、定量成分 の含有率を計算します。 自動滴定装置は事前に設定した工程に従い、サンプルと滴定液の定量反応が終了するまで滴定が自動的 に実行されます。 ビュレット 1, 5, 10, 20 mL A 自動滴定装置/プロセッサ 滴定ビーカー 滴定の制御 1. 滴定液の添加 攪拌器 データの評価 2. 滴定液の反応 希釈 / 溶解 結果の計算 3. 信号の補捉 化学反応 データの保存 4. 評価 D B センサ 検出原理: 電位差 – 光度 – ボルタンメトリ – アンペロメトリ – 比濁 – 導電率 図 15 :滴定メソッドの基本的な手順 C の略図(滴定サイクル) METTLER TOLEDO Essential Measurement Techniques 18 Titration
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6.3 滴定のヒントとコツ 滴定法の4つの主要な部分、ビュレット、ビーカー、センサ、自動滴定装置に関するヒントとコツを図12に示 します。 A - ビュレット • 適切なビュレットサイズを選択します。ビュレット容量の20~80%の滴定液を添加した時点で滴定が終 了するのが理想的です。 • ビュレットを新たに充填する場合は、確実に完全に充填できるように滴定液を十分に流します。 • 気泡ができないようにします。気泡防止のために滴定液の脱ガスが必要になることがあります。脱ガス後 もガラスシリンダに気泡が残っている場合は、ビュレットを完全に空にして再充填します。 • ビュレットを定期的に脱イオン水で洗浄します。 • ピストンのシールを慎重に扱います。漏れを防ぐために傷や損傷が発生しないようにします。 • ビュレットを適切に保管します。長期間使用しない場合は、ビュレットとチューブを空にして、脱イオン水 ですべてを慎重にすすぎます。 B - ビーカー • 清浄なビーカーを使用します。 • 液はねや渦が生じない範囲で強力に攪拌できる速度に攪拌器の速度を設定します。周囲の空気にサン プルが反応する場合、または滴定反応速度が非常に遅い場合は、低い攪拌速度に設定します。 • 十分な攪拌時間を確保します。滴定を開始する前にサンプルが完全に溶解していなければなりません。 •キャリーオーバーを防止するために、各サンプルの測定後に攪拌器と電極を完全にすすぎます。必要に応 じてセンサの安定時間(30~60秒間、適切な溶媒)を適用します。 C - センサ •センサがサンプルに正しく浸かっていることを確認します。複合型のpH電極を使用している場合は、安定 した安全な読み取りができるように液絡部までサンプルに浸します。 • SOPの要件またはメーカーの推奨事項に従ってセンサを定期的に校正し、調整します。pH終点滴定を行 っている場合は、校正が結果に直接的な影響があるため、電極を慎重に校正する必要があります。当量 点滴定では、校正はそれほど重要ではありません。結果は絶対電位値ではなく、電位の変化に基づいて 計算されるからです。。 • コンディショニングが必要なセンサがあります。主ににイオン電極(ISE)や非水溶性溶媒で使用される pH電極です。 D - 自動滴定装置 • ユーザー管理が可能になります。。ユーザー管理によって、資格を有するオペレーターだけが滴定装置に アクセスできるようになります。また各ユーザーに権限を設定する事ができるのでオペレーターは割り当 てられた作業だけを実行できます。 • メソッド(測定工程)を作成する事で作業を簡略化し、繰り返し性が高まります。 • メソッドSOPを確立する前に複数のテストサンプルシリーズを実行します。詳細については『Application Brochure 16, Validation of Titration Methods』を参照してください。 • 自動滴定装置では必要なデータだけを抽出する事が可能です。プリンターでの印字またはPCでのデー タ管理も可能です。 6.4 参考文献 Good Titration Practice Brochure, How to Achieve the Best Results, Mettler-Toledo, 51725313A, ©04/2013 Basics of Titration, Titration Theory, Mettler-Toledo, 51725228, ©09/2009 Validation of Titration Methods, Application Brochure 16, Mettler-Toledo 51724912A, ©03/2015 METTLER TOLEDO Essential Measurement Techniques 19 Titration
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methods come with the instrument, containing optimized parameters to immediately start calibration measurements with METTLER TOLEDO reference substances. The MP70 can stores up to 20 editable methods which can be started via ShortCuts. The melting point values of five METTLER TOLEDO reference substances are stored in the instrument. These values are used to validate the calibration by comparing them with the actual measurement and storing them for a subsequent adjustment, if required. Transcription errors are thus avoided and the instrument's temperature adjustment is greatly facilitated. Temperature accuracy specifications are identical to that of the MP50. Melting point videos can be recorded in color up to a maximum length of 60 min per individual measurement and up to 300 min total recording time. The MP70 and MP90 allow video storage on an SD card inserted into the instrument. For documentation purposes the MP70 provides GLP compliant printouts with the compact USB-P25 printer from METTLER TOLEDO. Comprehensive printouts including result data, transmission curves and melting point video snapshots can be stored as pdf files or printed on a network printer. Last but not least, the MP70 can be connected to LabX PC software that provides, amongst many other features, complete instrument control based on automatically processed methods, secure data storage, and result validation. The MP70 instrument can be integrated into a PC software network together with other analytical instrument solutions from METTLER TOLEDO. The MP90 Excellence is the high-end model of the MP Excellence instrument line. It includes all MP70 features plus a higher temperature range of up to 400 °C. 6 capillaries can be measured at the same time. Up to 60 methods and up to 100 reference substances can be stored. The MP90 is designed for varied and high sample throughput and high 17. 融点・滴点・沸点・曇点・上昇融点automation demands. 7.1 融点 2.3 Automatic Melting Point Determination: The Measurement Principle 融点測定は、特に有機物Th質e dのete識rmi別natとionテ ofス mトeltiのng ため point is usually performed in の最も古いメソッドの1つglでassす ca。pi融llar点iesは wit容h a易n inにter測nal定 できます。また数値特性dでiamあeteるr oたf aめppr、ox表. 1形 mm式 aでnd 表a し、分類できるため便利wでall すthi。ck融nes点s oはf 0.純1–度0.2に m大m. きく 左右されるため、物質のT品he 質fineのly 評grou価ndに saもmp使le 用is pでlacきed in the capillary tube to a filling ます。純粋な物質は明確leにvel定 of 義2–さ3 mれm たand温 he度ateでd i融n a解n するのに対し、純度の低apいpr汚opr染iateさ fuれrnaたce. 物The質 mはelti、ng通 常は長い融解時間を示しproまceすss 。is汚 vis染ualさly iれnspたect物ed.質 Thのis method is required in many local Moistening Sintering Collapse Meniscus Clear すべての成分が融解する温 Point Point Point A Point B Point Cpharm度acはop、eia通s.常は純粋な物 質よりも低くなります。 図 16 :手動による融点測定 この挙動は融点降下と呼Thばe Jれapaまneすse 。Industrial Standard 'JIS K 0064' from 1992 shows a comprehensive illustration of different stages of the melting process of a solid crystalline substance inside a capillary. We focus on the distinct stages 'Collapse point', 'Meniscus point' and 'Clear point‘ and label them A, B and C. 7.1.1 融点測定の原理 The Collapse point «A» shows the substance mostly solid and a small amount of molten material. At the meniscus point «B» most of the substance is molten but some solid material is still present. At point C, the clear point, the substance is completely molten. Obviously the temperature increases between points A and C. 融点測定は、通常は内径が約1mm、壁厚が0.1~0.2mmのガラスキャピラリで行います。細かくすり砕いた サンプルをキャピラリチAュt tーhe ブmeにltin2g ~po3intm nomt oのnly充 the填 aレggrベegaルte まstatでe c入haれnge、s;適 qu切ite aな lo加t of熱 oth炉er 内phyでsic加al c熱haしracまterすisti。cs融 als解o プロ セスを目視検査します。change significantly. Amongst these are the thermodynamic values, specific heat capacity, enthalpy, and rheological properties such as volume or viscosity. Last but not least, the optical properties birefringence 粉末化した結晶性物質は、結晶状態では不透明、液体状態では透明です。加熱炉の測定温度に対してキャ ピラリ内の6物質METTLをER TOL通EDO A過utoすmateるd M光eltin強g & D度ropのpingパ Poiーnt Anセalysンis テージ(透過率)を記録することで、この光学特性の明確な 違いを測定して融点を測定することができます。メトラー・トレドの融点測定装置MP50、MP70、MP90で は、加熱炉内のキャピラリの下部領域の穴を通過する赤色LEDを透過光源として使用しています。透過光 はビデオカメラで記録されます。 reflection and light transmission change. Compared to other physical values the change in light transmission can easily be determined and can therefore be used for melting point detection. Capillary with sample Reflection light source Window Furnace Transmission light source Camera system 図 17 :手動による融点測定 Powdered crystalline materials are opaque in the crystalline state and transparent in the liquid state. This distinct difference in optical properties can be measured in order to determine the melting point by recording the percentage of light intensity shining through the substance in the capillary, the transmittance, in relation to the measured furnace temperature. In the METTLER TOLEDO melting point instruments MP50, MP70 and MP90, a red LED is used as the transmission light source which shines through holes inside the furnace in the lower region of the capillary. The transmitted light is recorded by a video camera. METTLER TOLEDO Essential Measurement Techniques 20 As required by pharmacopeias, METTLER TOLEDO melting point instruments provide visual inspection of the melting process. White LED light shines on the furnace. The reflected light is recorded by a video camera and ×6.5 magnification allows clear observation of even dark-colored substances. The video camera serves as an artificial eye and also allows visual determination of the melting point, if required by the SOP. Furthermore, the complete melting process is recorded and can be viewed later, when required. In this diagram an overlay of several melting point curves is shown. The same substance was distributed amongst six capillaries and measured with an MP90 Excellence melting point instrument. The rise in transmittance is distinct and sharp and almost identical for each of the six simultaneously measured capillaries. This result reflects crystallinity, purity and careful and correct sample preparation. Once the whole substance has melted the transmittance curve flattens at a distinct point to a constant, usually high, level. At this point no further change in transmittance Furnace Temperature is recorded. The transmission mode recording used in the MP Excellence instrument line provides the most accurate determination of the melting process. Between ambient temperature and 200 °C a temperature accuracy of ±0.2 °C is achieved. Up to 400 °C an accuracy of ±0.5 °C is achieved. These values are unsurpassed in automatic melting point determination. METTLER TOLEDO Automated Melting & Dropping Point Analysis 7 Melting and Dropping Point Typical Light Intensity (Transmittance) in % The Melting Point