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【技術資料】ピュアスチームと洗浄バリデーション

ホワイトペーパー

ピュアスチームの製造とCIPに関する規制に準拠したシステム設計やモニタリングに役立つ情報を提供します。

ピュアスチームのバリデーションならびにCIPプロセスにおける最終洗浄水の検証は、規制によって規格値が定義されており定期的に変更されます。
そのためシステムの設計者と所有者向けに、最新の薬局方要件について解説しています。

このカタログについて

ドキュメント名 【技術資料】ピュアスチームと洗浄バリデーション
ドキュメント種別 ホワイトペーパー
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取り扱い企業 メトラー・トレド株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧)

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このカタログの内容

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THORNTON Leading Pure Water Analytics ピュアスチームと洗浄バリデーション 薬局方の要件 飲料飲水料水 ピュアスチームのバリデーションならびにCIPプロ セスにおける最終洗浄水の検証は、規制によって 精製水 注射用水 ピュアスチーム 規格値が定義されており定期的に変更されます。 そのためシステムの設計者と所有者は常に最新の 要件を知っていることが求められます。本資料に は、現在の薬局方要件の概要が記載されており、 CIP ピュアスチームの製造とCIPに関する規制に準拠 最終 したシステム設計やモニタリングに役立ちます。ま 洗浄 た、ピュアスチームや医薬品グレードの水、化学薬 図1:ピュアスチーム製造で許容される水源 品によって実施されるCIPプロセスの最終洗浄バリ (供給水は最低でも飲料水と同等の水質とする) デーションの要件もカバーしています。 ピュアスチーム – 薬局方の要件 1. ピュアスチームは、精製水や注射用水の原水に 2006年、合衆国薬局方 (USP) は、USP 29 Supplement 求められるものと同じ要件に適合する原水から 1の中でピュアスチームの試験要件を掲載したモ 製造されます(図1を参照)。(例えば、米国環境保 ノグラフを発行しました。モノグラフでは規制につ 護庁第1種飲料水規則 (US EPA NPDWR)によって いての詳細などが説明されており、リストに掲載さ 規定されている水や、欧州連合(EU)、日本および れた特定パラメーターについて、エンドユーザーに 世界保健機関 (WHO)の飲料水規則に適合する飲 よって蒸気の凝縮水の試験を行う必要があります。 料水) ピュアスチームとは、WF(I 注射用水)と同等の純度 の水を蒸気にしたものです。USP 38 (2015年5月1日発 2. ピ ュアスチームに添加物は含まれていません。こ 行)にも、同じ要件が記載されています。 の「添加物なし」の意味は、水の精製プロセスで 化学物質や化合物を水に添加した場合、その水 ピュアスチーム製造の要件: を使用する前にその添加物が除去されたことを 要件は以下のように明確に定義されています: 示す必要があります。つまり、「添加物なし」の原 White Paper
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則は、腐食抑制剤の使用や「プラントスチーム」 のといわれています。サンプリング水のラボテスト でしばしば用いられるその他の添加物の使用が は、単に時間を消費させるだけでなく、システムを できないことを意味しています。 オンラインに戻す際にさらなる製造ダウンタイムや 遅延を発生させ、サンプル汚染や、誤ったテスト結 3. ピュアスチームは、100°C以上に加熱され、源水 果をもたらすリスクを抱えています。 が混入しないような方法で気化されます。水の 沸騰速度が急激に変化すると原水の混入が発生 一方、オンライン分析測定を用いることで、連続的 します。この水はまだ液体の状態にあり、蒸気へ かつリアルタイムの測定を行うことができるだけで の相転移を経ておらず、凝縮水へ戻されます。 なく、CIPの各ステップが正常に実行されている、あ るいは実行されたことを確認できます。 4. 蒸気飽和度または乾き度のレベル、凝縮してい ないガスの量を測定する必要があります。 CIPバリデーションの課題 最終的なCIP洗浄で使用される水質は、製造プロ ピュアスチームの試験とバリデーション: セスで使用される水と同じ(またはそれ以上の)品 USP 29, Supplement 1には次のように記載されていま 質でなければなりません。製造プロセスで注射用水 す: 「ピュアスチームの品質を蒸気の状態で評価す (WFI)を使用する必要がある場合、最終的なCIP ることは困難です。したがって、その品質を間接的 洗浄で使用される水は注射用水WFIの規制に準拠 に評価するために凝縮水の品質が評価されます。 していなければなりません。そして、上述のとおり、 分析用に凝縮水を作製し収集するための操作は、 CIPプロセスと製造に使用する機器において、最終 それらの品質に悪影響を及ぼしてはなりません。」 的な洗浄ステップ後にはタンクから排出される水 ピュアスチームに対する試験項目は以下の通り はWFIレベルの水でなければなりません。 です: CIP最終洗浄水の品質に関する要件は明確ではあ 1. バクテリアによるエンドトキシン <85>: 凝縮水 るものの、製薬会社はCIPプロセスを自ら開発し、 に含まれるエンドトキシン量は0.25未満(単位 文書化しなければならず大きな課題となっていま EU/mL)である。 す。CIPの実施や確認の方法についての詳細な説明 2. 全有機炭素 <643>: 凝縮水は要件を満足する。 は、薬局方あるいは容器/測定器メーカーからは提 3. 導電率 <645>: 凝縮水は要件を満足する。 供されていません。理由として、洗浄プロセスが製 造で用いられる化学薬品やプロセスそれぞれに依 CIP後の最終洗浄のバリデーション 存し、機器メーカーやFDA、EMA、その他の団体の責 定置洗浄(CIP)プロセスで利用される洗浄方法には 任範囲ではない、ということが挙げられます。従っ いくつかのタイプがあり、水 (WFI、純水、その他の て、製薬会社は、効果的かつ機器使用の最大化を 水 [しばしば温水を使用])、蒸気 (SIP)、化学薬品 図るための迅速なバリデーションを可能にする独 (酸、アルカリ、水洗浄)、加熱といったものがあげら 自のCIPプロセスを開発する必要があります。 れます。 CIP最終洗浄検証のためのTOCおよび導電率測定 製薬業界にとって大きなボトルネックは、CIPプロセ 日常的なプロセス機器メンテナンスの一部として スにおける最終洗浄のバリデーションとされていま の洗浄操作は、製造プロセスで実施されるステッ す。オフラインテストに費やされる時間は、製造の プの数と同じくらいさまざまです(図2を参照)。推 再スタートに遅延(あるいはリスク)をもたらし、そ 奨されているモニタリング用の測定器やセンサは、 の結果、稼働時間の多大な損失が発生することに 洗浄プロセスに最適なものを使用することで簡素 なります。プラントの運転が停止する時間の60%以 化できます。CIPでは水のみを用いる場合や、強酸 上はバリデーションテストでの洗浄と遅延によるも および強アルカリのような強力な化学薬品を用い 2 METTLER TOLEDO White Paper Pure Steam and CIP
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る場合があります。初期洗浄サイクルが実施され 図2: 必要とされる導電率とTOCレベルの例を示 ると、用途に合った適切な水によるリンス作業によ す可能なCIPプロセス り、洗浄が完了します。そのため、洗浄サイクル全 一般的なクリーニングステップ 体で正確な測定を行うために測定サンプルに合っ 再循環なし た複数のセンサが必要とされます。 前洗浄 運転時間: 3-5 分 温度: 30-40 °C プロセスコントロール、洗浄品質および洗浄の 運転時間:15-20 分 検証データを確保するためのCIPシステムの アルカリ洗浄 温度: 70-90 °C導電率.: 140-200mS 測定と安定化 近年、FDAはプロセス分析技術(PAT)の使用を強力 リンス 運転時間:3-5 分 に推し進めてきました。PATは、最終製品の品質を 温度: 30-40 °C 確保するという最終目標のもと、原材料や中間体、 運転時間:15-20 分 プロセスのクリティカルな品質と性能属性をタイム 酸洗浄 温度: 60-80 °C リーに測定することで製造プロセスを設計、分析お 導電率 ~20mS よび制御するためのシステムです。 運転時間:3-4 分 リンス 温度: 30-40 °C CIPシステムに導電率測定を組み込むことで、アル カリおよび酸の濃度をモニタリングし、適正な濃度 再循環なし 運転時間:3-4 分 になるよう管理して適切な洗浄を実現することが 高品質の水に 温度: ~80 °Cよる洗浄 できます。同時に、最終洗浄のモニタリングに導電 導電率.: <2.7 μS (医薬)TOC: 500ppb (医薬) 率とTOCを用いることで、水質のバリデーションが 可能になり、システムのダウンタイム(稼働停止時 間)を低減できます。 CIPおよびピュアスチームバリデーションの 導電率モニタリングをCIPプロセスに含める方法と 完全な管理 最終洗浄バリデーションのための導電率/TOC測定 複数の導電率センサ(4極式と2極式)と5000TOCiを については、その詳細を以下に記載します。 接続可能なM800変換器により、クリーニングおよ び最終洗浄バリデーションを管理するための完全 CIPでは、オンラインあるいはインライン導電率測 なパッケージシステムが実現しました。水洗浄のみ 定を活用する機会が数多く存在します。導電率は、 を採用している場合や検証すべきタンクが複数存 洗浄剤の濃度レベルをモニタリングして交換の必 在するような場合には、ポータブル型450TOC分析 要性を知らせるのに使用されます。逆洗浄フローに 装置を導入することで、最終洗浄のTOCと導電率レ おける戻りラインでの相分離は、導電率を用いるこ ベルを同時に検証することが可能になります。 とで迅速に測定および制御できます。 ピュアスチームのバリデーションについては、 加えて、CIPシステムで使用されているものと同じ変 M800、UniCond® 導電率センサ(2極式)および 換器に接続されたセンサを用いて、アルカリあるい 5000TOCiを組み合わることで信頼性の高い測定を は酸性溶液を洗い流した際に、洗浄プロセスの最 実施することができます。ポータブル型450TOCによ 終ポイントを測定するのに導電率センサが使用さ り、施設に複数の凝縮器や複数のサンプリングポ れます。そして最後に、導電率は洗浄用薬品が除去 イントがある場合でもピュアスチームのTOCおよび されていることを検証するのに使用されます。 導電率のバリデーションを実施することが可能に なります。 METTLER TOLEDO White Paper 3 Pure Steam and CIP
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図3: 導電率とTOCのPIDコントロールを活用するためのシステム設計例 2極式 4極式 導電率 導電率 センサ センサ フロー リストリ クター リレー制御信号 信号ケーブル サンプルフローライン ドレインファンネル まとめ ガイドラインを発行したことを受けて、製薬企業は USPは、製造時や滅菌およびCIPプロセスでの使用 その要件に適合させなければならないという課題 等に対応できるよう、ピュアスチームの要件を確立 に直面しています。設計品質の基本コンセプトを踏 しました。オンラインあるいはインラインの導電率 襲しつつ、分析測定による制御をシステムに含める およびTOC測定により、蒸気凝縮水ならびにピュア ことで、遅延の減少、サンプリングエラーの排除お スチーム品質の連続測定が可能になります。CIP最 よびプロセス洗浄とバリデーションのコストを削減 終洗浄水品質のバリデーションは製薬業界にとっ することが可能になります。 て課題となっており、このバリデーションによって 再稼働に遅れが生じて、生産時間の損失が発生す 本書はホワイトペーパーの簡易版です。完全版(英 るケースが発生しています。規制当局がCIP手順の 語)は、以下のサイトからご覧いただけます。 4www.mt.com/PRO-Steam-CIP メトラー・トレド株式会社  www.mt.com/thornton プロセス機器事業部 TEL: 03-5815-5512 詳しくはウェブサイトへ FAX: 03-5815-5522 製品の仕様・価格は予告なく変更することがありますの で、あらかじめご了承ください © 06/15 Mettler-Toledo Thornton, Inc. 58 087 042 改訂 A 06/15 Pure Steam and CIP