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モデリングとシミュレーションで高速 eVTOL のバッテリー・イノベーションを促進
掲載内容
◆輸送およびモビリティ企業が持続可能性の向上を後押しする
◆eVTOL にバッテリーを統合する際の固有の課題
◆従来のバッテリー統合プロセスは不十分
◆モデリングとシミュレーションが主要課題への取り組みを支える
◆分野を超えたコラボレーションによる改善が必要
◆統合された LCA ツールがさらなるサステナブル・デザインを実現
◆まとめと推奨事項
◆詳細はカタログをダウンロードしご覧いただくか、お気軽にお問い合わせ下さい。
このカタログについて
| ドキュメント名 | 航空機の持続可能性に向けた競争 |
|---|---|
| ドキュメント種別 | その他 |
| ファイルサイズ | 2Mb |
| 登録カテゴリ | |
| 取り扱い企業 | ダッソー・システムズ株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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航空機の
持続可能性に向けた競争
モデリングとシミュレーションで高速 eVTOL のバッテリー・イノベーションを促進
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航空機の
持続可能性に向けた競争
モデリングとシミュレーションで高速 eVTOL の
バッテリー・イノベーションを促進
目次
03 輸送およびモビリティ企業が持続可能性の向上を後押しする
04 eVTOL にバッテリーを統合する際の固有の課題
05 従来のバッテリー統合プロセスは不十分
06 モデリングとシミュレーションが主要課題への取り組みを支える
07 分野を超えたコラボレーションによる改善が必要
08 統合された LCA ツールがさらなるサステナブル・デザインを実現
09 まとめと推奨事項
02 Accelerating Engineering
航空機の持続可能性に向けた競争 Transformation
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輸送およびモビリティ企業が
持続可能性の向上を後押しする
輸送およびモビリティ(T&M)企業は、より持続可能な航空機ソリューショ
ンを構築することで排出ガスを削減し、二酸化炭素排出量を最小限に抑
えるという圧力の高まりに直面しています。こうした圧力の出所は、規制当
局、投資家、お客様、従業員など、複数あります。より持続可能なソリューショ
ンへの取り組みの一環として、より多くの T&M 企業が電動垂直離着陸機
(eVTOL)の開発に多額の投資を行っています。
eVTOL は、都市部での短距離輸送、航空タクシー・サービス、小型貨物の
輸送、救急医療サービス、高所からの監視、捜索および救助活動など、数多
くの用途に対応します。この航空機にはこのような多様で有望なチャンス
があるため、今後数年~数十年の間に電動モビリティ市場が成長していく
のは驚くべきことではありません。
しかし、eVTOL の大規模導入には依然として障壁が残っています。既存の
バッテリー・テクノロジーでは、大規模導入を実現可能にし、eVTOL の用途
で採算を取るのに必要なレベルでバッテリーを稼働させることすらできま 既存のバッテリー・テクノロジーでは、大規
せん。これらの目標を達成するには、バッテリー開発者とインテグレーター 模導入を実現可能にし、eVTOL の用途で採
がイノベーションを加速させ、eVTOL 用バッテリーの電力、充電速度、安全
性を可能な限り迅速に向上させる必要があります。しかし、従来のツールや 算を取るのに必要なレベルでバッテリーを
プロセスは、これらの成果を促進するのに十分な能力があるとは言えませ 稼働させることすらできません。これらの目
ん。代わりに、バッテリー開発者やインテグレーターは、コラボレーションを 標を達成するには、バッテリー開発者とイ
改善し、設計の反復と改善を迅速化するツールやプロセスを用いる必要が ンテグレーターがイノベーションを加速さ
あります。 せ、eVTOL 用バッテリーの電力、充電速度、
安全性を可能な限り迅速に向上させる必
Accelerating Engineering 要があります。
Transformation 航空機の持続可能性に向けた競争 03
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eVTOL にバッテリーを統合する際の固有の課題
eVTOL のバッテリー・システムを改善して効果的に統合しようとする先に アは、バッテリー性能を最大限に高め、安全上の問題を排除するために、
は、複雑な設計上の課題が待ち構えています。さまざまな分野のエンジニ 競合する多くの要件を管理する必要があります。
充電速度: eVTOL のバッテリーは、航空機がより定期的 熱管理とパッケージング効率: 熱管理は、最適なバッテ
にフライト・サイクルを完了できるように、急速充電でき リー性能を維持し、オーバーヒートを防止するうえで不
るものでなければなりません。eVTOL がこうしたサイク 可欠です。オーバーヒートはバッテリー寿命を縮め、シ
ルを多く完了できるようになるほど、経済的に実現可能 ステムの安全性を低下させます。安全性の確保には、
になります。 効率的なバッテリー・セル・パッケージングも不可欠で
す。バッテリー・インテグレーターは、バッテリー・パック
が eVTOL 上の使用可能なスペースに収まるように設
電源要件: eVTOL のバッテリーは、特に離陸や着陸な 計され、重量が安全に分散されるようにしなければなり
ど、フライト・サイクルにおいて高い負荷がかかるとき ません。
に、大量の電力を発生させる必要があります。これには、
そのレベルの電力を供給するのに十分なエネルギー密
度を持つバッテリー・パックが必要ですが、さらに小型 分野を超えたコラボレーション: バッテリー・パックの統
の航空機で使用できるほど十分に軽量かつコンパクト 合を成功させるには、航空、電気および機械工学、熱管
でなければなりません。 理、バッテリー・テクノロジーの専門知識が必要です。効
率的で信頼性の高いバッテリー・システムを開発するに
は、バッテリー・サプライヤー、エンジニア、および他の
安全性: エンジニアは、熱暴走や短絡などの危険を防止 業界のエキスパートとの連携やコラボレーションが必
する対策を講じなければなりません。 そのためには、 要です。
バッテリー・マネジメントシステム(BMS)を使用した、
セルの電圧、温度、および充電状態の監視と制御が必要
になります。熱障壁、断熱材、難燃性材料は上述の危険を
軽減しますが、航空機の重量を増加させます。
04 Accelerating Engineering
航空機の持続可能性に向けた競争 Transformation
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多くの組織では、システム設計、詳細設
計、バッテリー設計、シミュレーション、
バッテリー・パックの統合において、さま
ざまなポイント・ソリューションに頼って
います。このような分断されたアプローチ
は、複数の分野にわたるチームの効率的
なコラボレーションを困難にしています。
従来のバッテリー統合プロセスは不十分
従来の航空機に代わる eVTOL の実現可能性は、直面する複雑な技術的 連携することは、エンジニアが設計変更やその他の重要な製品情報を追
課題に対処する T&M 企業の能力にかかっています。しかし、eVTOL の 跡できなくなるリスクを高めます。その結果生じた設計上の問題は、試作
バッテリー・サイズ、統合、試験、製造を管理する従来のアプローチでは、 段階まで検出されない可能性があります。試作段階での問題の解決に必
この複雑さに対処するのに不十分です。 要なコストと時間は、プロセスの早い段階で問題を発見した場合よりも
はるかに増加します。
多くの組織では、システム設計、詳細設計、バッテリー設計、シミュレーショ
ン、バッテリー・パックの統合において、さまざまなポイント・ソリューション さらに、バッテリー設計チームは、設計完了後にのみライフサイクル評価
に頼っています。このような分断されたアプローチは、複数の分野にわた (LCAS)を実施することがよくあります。このようなアプローチだと、無駄を
るチームの効率的なコラボレーションを困難にしているため、開発サイク 削減したり、バッテリーの保守性とリサイクル性を簡素化したりするチー
ルを延ばすことになり、設計や統合に失敗するリスクも高まります。企業が ムの能力が制限されてしまいます。eVTOL のバッテリー・イノベーション
電子メール、データベース、共有ドキュメントやスプレッドシートなどの汎 を加速し、持続可能性の目標を達成するには、T&M 企業がより高度なソ
用ツールに依存している場合は、このような問題がさらに悪化することが リューションに基づく新しいアプローチを採用する必要があります。
よくあります。そのようなソリューションを使用して社内外の利害関係者と
Accelerating Engineering
Transformation 航空機の持続可能性に向けた競争 05
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モデリングとシミュレーションが モデリングとシミュレーションが
イノベーションを加速
主要課題への取り組みを支える
バッテリー・テクノロジーのイノベーションを加速する上で最も大きな障
害の一つは、試作や試験を通じて設計やと統合を改善するために要する
時間です。プロトタイプを作成し、物理的に試験を行い、設計上の欠陥を
特定し、再設計によってそれを改善するというプロセスは、持続可能性の
高い航空機ソリューションを開発する緊急性を考えると全く非効率的
です。
図 1
しかし、モデルベースの設計とシミュレーションを統合し、エンジニアが エンジニアは、モデリングおよびシミュレーション・ソリューションを
使用して、従来の設計および試験プロセスよりもはるかに速くバッテ
初期のプロトタイプを改善して設計をより迅速に繰り返すことをできるよ リー・パックの電力、効率性、安全性を最適化できます。
うにすれば、物理的な試験だけの場合よりも eVTOL 用バッテリーの性能
を大幅に向上させることができます。モデリングおよびシミュレーション・
ソリューションにより、エンジニアは設計性能を仮想的に評価できるた
め、コストと時間のかかる物理的な試験を繰り返す必要がなくなります。
また、これらのソリューションは、最もエネルギーが消費される離陸や着
陸などの動作条件下でのバッテリー・システムの性能や熱挙動に関する
重要な知見を設計チームにもたらします。その結果、設計チームは、従来
のアプローチを用いた場合よりもはるかに効率的に、競合する要件を満
たしてシステムを強化できます。
また、モデルベースの設計とシミュレーションは、再利用、リサイクル、他
の目的での使用が容易な材料や構成部品をエンジニアが特定できるよ
うにすることで、バッテリーの持続可能性を向上させます。これらの機能
により、T&M 企業はこれまで以上に迅速かつコスト効率の高い方法でイ
ノベーションを進め、業界をより持続可能な未来に向けて前進させること
ができます。
06 Accelerating Engineering
航空機の持続可能性に向けた競争 Transformation
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分野を超えたコラボレーションによる改善が必要
バッテリーの設計と統合は非常に複雑です。そのため、複数の分野のエ 機能部門の関係者に透明性を与えます。ある部分で設計変更が行われ
ンジニアが作業を慎重に調整するとともに、対象分野のエキスパート、防 ると、それらの変更は、設計が文書化されているすべての部分に反映さ
火のエキスパート、規制機関などの外部関係者からの意見も取り入れる れます。これにより、他の分野のエンジニアは、正確な製品情報に基づい
必要があります。しかし、非効率的なコラボレーション・ツールによって、 て独自の設計判断を行うことができます。その結果、設計チームは設計
特に設計プロセスの初期段階においては、T&M 企業の効果的な協力が ミスを最小限に抑え、初期のプロトタイプを改善し、コストを削減するこ
制限されてしまうことがよくあります。これにより、関係者が eVTOL バッテ とが可能になります。
リーの多数の競合要件に関連する問題を解決したり、最適化された設計
を実現するために多くのトレードオフに対処したりすることが困難になり エンジニアが設計の初期段階から作業を調整し、十分な情報に基づい
ます。 た設計を選択できるようになると、開発期間が短縮され、バッテリー・イ
ノベーションのペースが大幅に向上します。これらは、eVTOL の大規模
高度なコラボレーション機能を備える統合された製品開発プラット な普及促進にもつながり、用途においては、従来の方法での重要製品情
フォームは、より効果的な代替手段となります。これらのソリューション 報のやり取りでは考えられないペースで採算が取れるようになります。
は、最新の設計を常に正確に最新の状態に維持し、技術分野やその他の
スムーズなコラボレーションで
イノベーションの加速を実現
図 2
デジタル・エンジニアリング・ソリューションは、情報の一元
管理機能をさまざまな分野のエンジニアにもたらします。こ
れにより、エンジニアはリアルタイムの製品データに基づい
て設計判断を行うことができます。
ソフトウェア 電子機器
化学 電気
機械
Accelerating Engineering
Transformation 航空機の持続可能性に向けた競争 07
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統合された LCA ツールがさらなる
サステナブル・デザインを実現
eVTOL 用バッテリーの開発チームと統合チームは、組織の環境目標を達
成するために、製品ライフサイクル全体を通じた持続可能性を優先する必
要があります。T&M 企業は、開発の初期段階から、保守性、リサイクル性、
製品寿命の終了などの問題に重点を置くことで、無駄を最小限に抑え、市
場において大きなメリットを得ることができます。
LCA ソリューションを使用すると、エンジニアはサプライ・チェーンを皮切り
に、製品寿命の終了に関する検討事項を製品ライフサイクルの要素として
織り込むことができます。企業は、これらのツールをモデリングおよびシミュ
レーション・ソリューションと統合することで、サプライ・チェーンやリサイク
ル業務を最適化してから、材料の選択や部品注文を行えるようになります。
また、生産ラインや施設のレイアウトを計画して、初日からのリサイクルを
サポートすることも可能になります。これにより、無駄が抑えられ、後でリサ
イクルに対応するためのプロセスの変更や再設計が不要になります。こう
したアプローチは、組織の中核戦略の中心として、持続可能性を確立させ
るものとなります。その結果、これらの企業は、まだそのような業務調整を行
っていない既存の競合他社よりも優位な立場を得ることになります。
LCA ソリューションを使用すると、エンジニ eVTOL メーカーは、開発プロセスの初期段階でシミュレーションと LCA
アはサプライ・チェーンを皮切りに、製品 を組み合わせることで、バッテリーの持続可能性を高めることもできます。
寿命の終了に関する検討事項を製品ラ 設計チームは、設計が完了して LCA が実施されるのを待つのではなく、
イフサイクルの要素として織り込むことが プロトタイプの作成前に、設計上の選択肢がバッテリーの持続可能性に
どのような影響を与えるかについての知見を得ることができます。設計者
できます。企業は、これらのツールを使用 は、LCA ソリューションを高度な設計ツールと統合することで、情報に基づ
することで、サプライ・チェーンやリサイク いた設計判断を行い、リサイクルの可能性を最大限に高めることができま
ル業務を最適化してから、材料の選択や す。また、設計情報に簡単にアクセスして整備できるようにすることで、無駄
部品注文を行えるようになります。 とコストをさらに削減できます。
08 Accelerating Engineering
航空機の持続可能性に向けた競争 Transformation
Page9
まとめと推奨事項
自動車メーカーによる電気自動車開発への多額の投資を後押ししてきた 3D モデリング、シミュレーション、および LCA 機能を備えた統合デジ
のと同じ環境面および社会面の問題が、T&M の競合企業に、より持続可 タル・エンジニアリング・プラットフォームまたはソリューションが、い
能な形態の航空機である eVTOL への投資を促しています。しかし、それ かにしてバッテリー設計、性能、統合、および持続可能性の改善を加
らの企業は、持続可能なソリューションを開発して業界の二酸化炭素排 速させるかを調べておく
出量を削減するうえで、数多くの課題に直面しています。企業は、eVTOL
用バッテリーの設計と統合におけるイノベーションを加速し、無駄とコス 既存のコラボレーション手法を検証し、高度なソリューションの機能
トを削減して大規模導入を可能にし、eVTOL の製造収益性を向上させる によって、技術分野全体の作業調整や社内外の関係者間のコラボ
必要があります。 レーションをどのように改善できるかを判断する
これらの目標を達成し、業界をより持続可能なものにするため サプライ・チェーン、製造プロセス、および設計を最適化してリサイク
に、Lifecycle Insights 社は、バッテリーの設計者とインテグレーターに次 ル性と保守性を実現することで、eVTOL 用バッテリーの寿命末期段
のことを行うように推奨しています。 階で持続可能性を向上させる機会を特定する
従来の設計および通信ツールを使用する場合は、eVTOL 用バッテ
リーの開発期間と統合スケジュールの長さ、およびイノベーションの
ペースを考慮する
T&M 企業は、eVTOL 用バッテリーの設
計と統合におけるイノベーションを加
速し、無駄とコストを削減して大規模
導入を可能にし、eVTOL の製造収益性
を向上させる必要があります。
Accelerating Engineering
Transformation 航空機の持続可能性に向けた競争 09
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Accelerating Engineering
Transformation
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