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Fuse 1採用事例:甲子化学工業株式会社

事例紹介

Fuse 1 & Siftでものづくりがもっと面白く。

オフィス家具や飲料器具部品など、様々なプラスチック部品の製造を手掛ける甲子化学工業(大阪府大阪市東成区)は、新しいモノづくりのための取組みの一環として、数年前にFormlabs のForm2 を導入。その後、FFF 方式など数種類の3D プリントシステムを経て、2021 年にFuse 1 & Fuse Sift を導入。今回、いち早くFuse 1 を導入し、自社生産ラインの効率化などに役立てている甲子化学工業の南原氏を取材した。

このカタログについて

ドキュメント名 Fuse 1採用事例:甲子化学工業株式会社
ドキュメント種別 事例紹介
ファイルサイズ 1Mb
登録カテゴリ
取り扱い企業 Formlabs株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧)

このカタログの内容

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JAPAN USER STORY Fuse 1 & Siftで ものづくりが もっと面白く。 甲子化学工業株式会社 SLS方式の3Dプリントシステムは、設計の自由度、生産性やスループットの高さ、部品あたり のコストの低さなど多くメリットを有しているが、従来の産業用モデルの多くは非常に高額で あると同時に、システムの運用に伴う環境構築に時間とコストを必要としてきた。 そこでFormlabsは、7年間の開発期間を経て、この強力な技術を、品質を損なうことなく手頃 な価格で提供できるよう、Fuse 1 & Fuse Siftを市場投入。2021年6月から、日本国内でも本格的 な展開を開始した。 本顧客はFormlabs正規販売代理店 Brule Inc.より製品を購入されています April 2022 | formlabs.com
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USER DATA 企業名: 甲子化学工業株式会社 所在地: 大阪府大阪市東成区 事業内容: プラスチック部品の製造、試作、部品・製品量産、電動模型製作等 導入製品: Fuse 1 & Fuse Sift 材料: Nylon 12 用途: 受託製造部品、自動組立機部品 オフィス家具や飲料器具部品など、様々なプラスチック部品の製造を手掛ける甲子化学工業(大阪府大阪市東 成区)は、新しいモノづくりのための取組みの一環として、数年前に Formlabs の Form2 を導入。その後、 FFF 方式など数種類の 3D プリントシステムを経て、2021 年に Fuse 1 & Fuse Sift を導入。今回、いち早く Fuse 1 を導入し、自社生産ラインの効率化などに役立てている甲子化学工業の南原氏を取材した。 Fuse 1導入のきっかけについて Fuse 1 を導入したきっかけは、シンプルに「使ってみたい」 存在です。実際に他社製品も見学し検討してみましが、あ という発想から始まりました。ただし、Fuse 1 は弊社が まり現実的ではないと思ったんです。他社の 3Dプリント 今までに導入してきた 3Dプリンタよりも高額なため、単 システムでは、プリント後の後処理工程で粉末の管理がと に欲しいという思いだけでは購入が難しく、導入前の段階 ても大変で、移動やふるいに掛けている際もずっと粉が舞 から、様々な利用方法を考えていました。SLS方式は、サ うため、整備された専用の空間が必要になってきます。し ポート材が必要ない上に造形品質も高い点で優れています かし、Fuse 1 では、3Dプリントから後処理までの一連の し、プリント用材料であるナイロンは、長期間使っても材 プロセスが効率化されていて、凄く使いやすく、自分が作 料的に安定しているということもあり、最終用途製品にも 業ミスさえしなければ粉が舞い散ってしまうようなことも 使えると考え、購入を決めました。 ありません。 Fuse 1 を選択した理由は、後処理システム Fuse Sift の Fuse 1の運用について Fuse 1 を使いはじめてまだ日が浅いので、今のところメ でした。当初考えていたよりも手間が掛からないので安心 ンテナンスは全くしていません。導入前に一番心配してい して使えています。唯一気にしていると言えば、湿度です たのは後処理なんですが、Fuse 1 はそこが完全にシステ ね。弊社が Fuse 1 を設置している専用の作業部屋は、湿 ム化されていて、後処理専用のシステム(Fuse Sift)もあ 度が常に最適になるよう、空調に気を使いながらコント り、粉末材料が極力流出しないような設計になっているた ロールしています。 め、心配していたほど粉末に対する対策は要りません
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他の造形方式を用いた3DプリンタとFuse 1の使い分け FFF 方式の 3Dプリンタで対応できるものも多いですが、 また、お客様に提供するものなど、見栄えを重視したもの サポート材を付けないと造形が上手くいかないようなもの については、ほぼ Fuse 1 一択になっています。以前は、 がある場合、例えば、エア配管のように、内部に細かい空 FFF 方式で出力したものを研磨して仕上げていましたが、 気の通り道が必要な場合など、難易度の高いサポート材の 積層痕を消す作業が大変なので Fuse 1 で対応するように 設置が必要なものは Fuse 1 を使うようにしています。 なりました。作業が省けて非常に助かっています。 Fuse 1導入後のメリットについて 今までは、金型を作って確認するのに最低でも 2~ 3カ 生産現場に関して言うと、改善のサイクルが非常に早くな 月掛かっていましたが、3Dプリンタ導入後は 1日単位で りました。弊社では、自動化することが大きな命題になっ 提案ができるようになり、本当に大きく変わりました。お ており、それを達成するために日々いろいろなことを考え 客様からの要望に合わせ設計案を提案する際、私みたいに ているのですが、それを実現しようと思うと、新しい治具 経験の少ない若い技術者は、年配の技術者に比べて設計力 が必要になってきます。ではその治具を、どのようにして という点では弱い部分があるのですが、3Dプリンタを活 作ろうかという時、今までは外注なども利用して金属加工 用することで、その能力差を縮め、早いピッチで設計技術 をしていましたが、それには多くの時間が必要になります。 も鍛えることができるようになりました。 金属加工による治具製作は、数十時間掛かるのも珍しくな いため、時間が掛かるという理由から後回しになり、思う ように進まないことが多かったのですが、社内に 3Dプリ ンタがあると短時間で必要なパーツが完成するので、治具 製作のスピードが格段に向上しました。 また、コスト削減という点でも大きなメリットがあります。 例えば、自社で金属加工する場合、ボール盤で穴をあけた り、金属棒を切断したり、そういった工程に多くの時間が 必要になります。加工時の金属粉の掃除など、余計な手間 が掛かり大変ですが、3Dプリンタを使うとその時間が殆 ど必要ないため、一連のプロセスに費やすコスト、人件費 なども考えると、ものすごい差がでてきます。 切削加工と3Dプリント併用時のコストの差異。50%以上の削減が可能という。 Fuse 1の粉末材料について ような SLS 3Dプリントシステムもより一層利便性が向上 弊社では基本的に強度の高いNylon 12 を使用しています。 して普及するのではないかと期待しています。今後リリー できれば、Nylon 11 と 12を頻繁に使い分けたいのですが、 スして欲しい材料としては、エラストマー系ですね。また、 まだ現在の SLSシステムではそれが難しく、専らNylon 原理的に難しいかとは思いますが、PP(ポリプロピレン) 12を使用しています。 等の汎用樹脂も使えるようになれば、実製品同様の材料で 唯一の不満は、粉末を使用するタイプの 3Dプリンタは材 造形が行えます。もちろん現行のナイロン材も優れた材料 料の切替が簡単にはできない点です。近年、射出成型機で ですが、汎用性の高い材料がより多くラインナップされれ は材料が簡単に切り替えられるようになっているので、そ ば、生産コストもより低くできるのではないかと考えてい れ同様に簡単に材料交換ができるようになれば、Fuse1 の ます。 設計の自由度が向上 Fuse 1 を導入することで、設計の自由度が向上したと感じています。逆に向上し過ぎてしまい、設計能力が追いついてい ないところもあります(苦笑。我々は、従来の量産設計等に慣れてしまっているため、金型で作れるような形状で設計し がちですが、3Dプリンタだとそれをする必要がありません。自由度が高い分、本当はもっとできるはずなので、今後も 研究が必要だと感じています。FFF 方式の場合、どうしてもサポートのことを考えないといけないので、その制約を考え ながら設計していますが、Fuse 1 はそれをしなくて良いため、これからもっと面白い設計にも挑戦できると思います。 内部にカーブ付流路を備えた自動機の部品。 Fuse 1では半割でなく一体造形が可能に。 造形準備ソフトウェア PreForm上で パッキングしたFuse 1での造形品。同一 のパーツでも異なるパーツでもバッチ 生産に対応し、高い生産能力を発揮する。
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自社開発のプラスチック成形品の自動組立 装置の部品にも活用 自社開発した FA機器(プラスチック成形品の自動組立装 置)では、Fuse 1 を活用して、主要部品を開発。Fuse 1 を活用することで、大幅な時間およびコスト削減を実現し ている。FA機器の構築に当たり、南原氏は次のように述 べている。 「Fuse 1 を活用することで、従来の切削加工の際に必要と していた製造を意識した最適化設計の時間を省けること や、部品点数や組立時間も大幅に削減することができまし た。更に、加工図の作成や細かな加工指示も不要となった ため、作業効率は格段に向上しています。」 甲子化学工業製の自動組立機にはリフトやグリッパ部をはじめ、Fuse 1で製作した部品が多用されている。 高強度なNylon 12は直接ボルト留めすることもできる。 Fuse 1 で造った FA機器用部品には、敢えてロゴを配置し ので受注件数は少ないですが、そのサービスでは基本的に ています。このロゴは別に無くても良いですが、ロゴを配 Fuse 1 を使用しています。 置することで、材料の使用量を減らすことができるんです。 今後の計画としては、私自身 3Dプリンタが好きなので、 従来の金属加工だと、肉抜きすればするほど加工時間が増 射出成形機が全て 3Dプリンタに置き換わる未来があるの え、コストも増えるのですが、3Dプリンタだと逆に材料 ではないかなと思っています。最近では、メーカーも大量 コストがどんどん下がります。それにより造形時間が延長 生産をほとんどせず、少量多品種が主流になってきました。 されるかと思えば、実際にはまったく変わらないので、従 今後もその傾向は強くなると思うので、例えば Fuse 1 を 来とは全く真逆の考え方になります。ここは少し慣れも必 5台、10台並べ、3Dプリンタで作る時代が来ると考えて 要で難しいところではありますが、とても面白いですね。 います。そんな時には、色々と買い足して、システムを構 また、弊社では、3Dプリンタを利用した造形サービスも 築したいなと思います。弊社が Fuse 1 を設置する部屋に 提供しています。既存のお客様に対してのみ対応している はパソコンもあり、塗装ブースも併設されていますが、他 ので受注件数は少ないですが、そのサービスでは基本的に 社の SLS方式 3Dプリンタの場合、同じ空間にパソコンや Fuse 1 を使用しています。 塗装ブースを置く事はできません。これができるのも また、弊社では、3Dプリンタを利用した造形サービスも Fuse Sift を含めたシステムのおかげだと思います。 提供しています。既存のお客様に対してのみ対応している
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Learn more on formlabs.com Formlabs のWebサイトでは、Fuse 1 & Fuse Sift の詳細情報や、バーチャルに製品が体験できるインタラクティ ブツアー等のコンテンツをご用意しています。以下のボタンをクリックして、Fuse 1 製品ページをご確認くだ さい。また、オンラインでのミーティングや製品デモは、右下のQRコードをスキャンいただければオンライ ンでのご予約が可能です。併せてご利用ください。 Fuse 1の詳細を確認 右のQRコードからオンラインでのミーティン グや製品デモのご予約をいただけます。PC上 でご覧の場合は以下ボタンをご利用ください。 Formlabs株式会社 〒140-0001 オンラインミーティングを予約 東京都品川区北品川 3-6-9 Ubiz 品川 1 階 Tel: 03-6718-4004 Email: jp-sales@formlabs.com formlabs.com