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質量分析計導入ガイド

ハンドブック

質量分析計を使ったデバイスの品質分析、ガス分析についてわかりやすく解説

質量分析とは?あるいは質量分析計を使った真空プロセス質量分析、極微小リーク分析、大気圧サンプリング分析などの分析手法をわかりやすく解説
極微小リーク分析としてはデバイスの質量ガス分析について解説。
近年、半導体製造プロセスにおいて「3D構造化」や「チップレット」といった技術進化に伴い工程、材料の開発・評価が加速しています。そのような状況から品質保証の点で質量分析による残留ガスのリーク検査のニーズは非常に高まっています。例えばウェハのガラス基板中の気泡や各積層間の残留ガス等はデバイスの品質劣化に直結しますので、どんな微小なガスも検知する必要性があります。また、EVの促進、自動運転化が進む自動車業界においても車載デバイス、
MEMSセンサーなどに対するリーク検査のニーズは高まっております。デバイスやMEMSのチップは真空に封止されていますので、そこにガスが混入すると品質は一気に劣化します。そこでガスが混入しているかどうかのリーク検査が必要となるわけです。車載デバイスの品質は安全性に直結するため、自動車メーカー、デバイスメーカーが規定する値は非常に厳しいものがあります。実際にはE-15Pa・m3/s(He)という値を規定しているところもあります。東京電子の質量ガス分析システムWATMASS-MPH GA Systemは高精度質量ガス分析を実現しデバイスの品質管理に貢献をします。

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このカタログについて

ドキュメント名 質量分析計導入ガイド
ドキュメント種別 ハンドブック
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登録カテゴリ
取り扱い企業 東京電子株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧)

このカタログの内容

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スライド番号 1

真空プロセス質量分析 極微小リーク分析 大気圧サンプリング分析 質量分析計導入ガイド 東京電子株式会社 Copyright © Tokyo Electronics Co., Ltd.
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スライド番号 2

質量分析について Copyright © Tokyo Electronics Co., Ltd.
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スライド番号 3

質量分析とは? 質量分析とは 質量分析 分子をイオン化し、そのm/zを測定することに 四重極型 よってイオンや分子の質量を測定する分析法です。 代表的なものは、イオンを4本の電極内に通し電極 に高周波電圧を印加することで試料に摂動をかけ イオントラップ型 目的とするイオンのみを通過させる四重極型、イ オンを電極からなるトラップ室に保持し、電位を 変化させることで選択的にイオンを放出すること 磁場型 で分離を行うイオントラップ型、イオンを磁場中 に通しその際に受けるローレンツ力による飛行経 路の変化を利用する磁場型、イオン化した試料を 飛行時間型 パルス的に加速し、検出器に到達するまでの時間 差を検出する 飛行時間型(TOF)に分類するこ とができます。 四重極型質量分析とは 平行に配置された4本の電極ロッド(四重極)に直流電圧と高周波電圧を与え、そ の大きさをコントロールすることである特定の質量(m/z値)のイオンだけがに通 過できる電場を形成させます。四重極を通過したイオンを検出するために二次電 子増倍管を用い放出された多数の二次電子を増幅しそのイオンを電流として検出 しています。 四重極質量分析計の構造 Copyright © Tokyo Electronics Co., Ltd.
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スライド番号 4

東京電子が提供する 真空プロセスの 質量分析計 極高真空対応のハイスペックな質量分析計 WATMASS-MPH より高度なアプリケーションに対応した ハイパフォーマンス型質量分析計 Transpector©MPH 質量分析におけるスタンダード型 Transpector©MPS 簡単操作の QMS 制御ソフトウェア 卓越した使い易さ FabGard Explore Copyright © Tokyo Electronics Co., Ltd.
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スライド番号 5

極高真空対応のハイスペックな質量分析計 WATMASS-MPH ハイスペックな WATMASSの特徴 WATMASS-MPH XHVにおける10-13Pa台の分圧測定が可能 構造体 BeCu による低温化により自らのガス放出を大きく低減。 よって、極高真空下での計測が可能。 10-15Pa・m3/sec (He)の極微小分析を実現 超高感度だから極微量ガスを検出可能 水素分圧の高精度計測が可能 デバイス製造における厄介な水素放出。自らの放出ガスを抑え 真の水素ピークを測定。 Copyright © Tokyo Electronics Co., Ltd.
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スライド番号 6

なぜ極高真空下で10-13Pa台の 分圧測定が可能なのか? 0.2%BeCu の高熱伝導率・低輻射熱率 がもたらす低ガス放出 従来の真空構造材のステンレス(SUS) 熱伝導率が小さく,熱輻射率が大きい 新しい真空構造材のベリリウム銅(BeCu) 熱伝導率が大きく,熱輻射率が小さい ガス放出量が非常に少ない SUS304 と 0.2%BeCuの熱特性 硬度もSUSの 約1.3倍 SUS304 と 0.2%BeCuの特性 極高真空を実現する真空構造材 としては最適な素材 0.2%BeCu製イオンソース Copyright © Tokyo Electronics Co., Ltd.
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スライド番号 7

なぜ 10-15Pa・m3/sec (He) の 極微小分析が可能なのか? 新しい方式のイオンソースによる低温効果 徹底した熱対策の構造 熱フィラメントおよび、 イオン・ソースをBeCuの フランジで囲むことにより ・フィラメント加熱電力を1/3に低減 ・発生した熱を四重極、2次電子増倍管 、ICFニップル管に伝えない 低温化により ガス放出量を極力抑える BeCu製イオンソース 自らのガス放出量が非常に少ないため 極微小ガスも見逃さない 10-15Pa・m3/sec (He) の極微小ガス分析が可能 Copyright © Tokyo Electronics Co., Ltd.
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スライド番号 8

高精度な水素分圧計測 自らのガス放出量が少ないため真のピークが見えてくる 熱フィラメントの点灯によるノイズ成分を抑える 従来型(左グラフ)は熱フィラメントによる温度上昇で 水素分圧が2桁以上高い 残留ガスの主成分は水素と判断してしまう BeCu型は従来型QMSと比べ放出量が1/100まで低い 熱フィラメントによる圧力上昇は数%程度(右グラフ) その他の残留成分 H2O, CO, CO2も大きく低減 正確な水素分圧および、その他の成分の計測が可能! Copyright © Tokyo Electronics Co., Ltd.
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スライド番号 9

WATMASSとは 一般的な四重極残留ガス分析計にて 10-7Pa 以下の超高・極高真空領域 (UHV/XHV) の残留ガス分析を行うと、 センサー先端部イオン源からのガス放出が無視できなくなり、そのままでは高精度のガス分析を行うことは困難 となります。WATMASS は、10-7~10-13Pa 台の残留ガス分析が高精度で行えるようにイオン源を改良した製品 です。  WATMASS の低ガス放出化への徹底したこだわり 1. 熱陰極イオン源および、センサーニップル管(ICF70)を低輻射/高熱伝導の 0.2% BeCu 製 を採用することで、低省費電力化とイオン源の低温化により、ガス放出を大幅に低減 2. グリッドを白金イリジウム (Pt-Ir) 合金で製作することで、ESD ガス放出を低減 (ハイパワー 電子ボンバードの併用) 3. 電気炉による徹底した低ガス化処理にて水素の排出および、酸化 Be 層の形成  アプリケーション例 1. XHV/UHV の高精度なガス分析 2. 表面分析 3. 半導体デバイスの劣化とガス放出 4. 光刺激、電子刺激によって発生するガス分析 5. 微量ガス分析 (TDS/Out Gas) 6. 封止デバイス/MEMS のガス分析および、 10-15Pa・m3/s レベルのリーク試験 7. ガラスのHe透過試験および、微小気泡ガス分析 低ガス放出の原理 電子ボンバード1000℃脱ガス 時 図中の Q2 & Q4 は、センサー本体からガス放出量を 従来品 オリフィス法で求めた値です。改良前のガス源は、セン サー先端の熱フィラメント部から発生しているため局部 的にガス圧が高い状態です。 この高い状態 (Local Pressure) の残留ガスを分析する ため、得られる強度は更に 10~100倍も高くなり、真値 の 1000~10000倍も大きいガスピークとなっています。 これに対して、低ガス放出化改良後のセンサーは、熱 フィラメントを点灯しても、ガス放出量の2倍程度である ため、真のガス分析が可能となります。 ガス放出量の測定結果 条件 従来品 WATMASS フィラメント消灯 到達真空 P = 2.4 x 10-7 Pa P = 2.8 x 10-8 Pa ガス放出 Q1 = 2.3 x 10-10 Pa・m3/s Q3 = 1.4 x 10-11 Pa・m3/s フィラメント点灯 到達真空 P = 3.5 x 10-6 Pa P = 2.5 x 10-8 Pa ガス放出 Q2 = 3.4 x 10-9 Pa・m3/s Q4 = 2.5 x 10-11 Pa・m3/s * 250℃, 24h ベーク後の値、測定値圧 P はコンダクタンス1L(N2)/s で制限された値 ** Qは測定系のオリフィス法で求めたガス放出量 1.2 x 10-11 Pa・m3/s を引いた値 フィラメント消灯:Q1  Q3, 1/10 まで減少 フィラメント点灯:Q2  Q4, 1/100 まで減少 WATMASS: Q3  Q4, 2倍程度の変化に改善 *詳細は下記の別添資料を参照ください 表面と真空Vol. 62, No. 5, pp. 256–259, 2019 特集「質量分析計の基礎と応用」 Copyright © Tokyo Electronics Co., Ltd.
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スライド番号 10

超高感度質量分析計 WATMASS-MPH 10-13Pa台のXHVガス分析が可能 ■低輻射/高熱伝導の0.2%BeCu合金製イオン源フランジで フィラメント熱の影響を減らし、10-13Pa台のガス分析を 可能にした超低ガス放出RGA ■Ptlr合金グリッド+強力電子ボンバード脱ガス機構の採用 により、水素とESDの疑似ピークを従来製品に比して 1/1000以下に低減. ■全構成部品を分解し電気炉で脱ガス処理. ■インフィコン社製Transpector MPHを改造 ■使用ソフト:最新FabGurad Explorer 主な仕様 WATMASS-MPH 標準品とXHVセンサの比較 イオンソース Copyright © Tokyo Electronics Co., Ltd.
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スライド番号 11

INFICON 質量分析計 Transpector © MPH/MPS 優れたパフォーマンス 卓越した信頼性 INFICONの質量分析計 Transpector © MPS Transpector © MPH より高度なアプリケーションに対応した ハイパフォーマンス型質量分析計 Transpector©MPH 質量分析におけるスタンダード型 Transpector©MPS Copyright © Tokyo Electronics Co., Ltd.
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スライド番号 12

Inficon質量分析計 Transpector MPH/MPS トランスペクターMPS ガス分析におけるスタンダード型 トランスペクターMPSは、これまでに実証されたトラ ンスペクターブランドRGAの確かな性能をベースとし、 一般的な真空アプリケーション用に設計されています。 トランスペクターMPSの質量範囲は100または 200amuであり、標準レベルの性能を備えています。 検出器は標準のファラデーカップ、またはより低濃度 のガス検出能力を必要とするアプリケーションに電子 増倍管をオプションで装備できます。 トランスペクターMPH より高度なアプリケーションに 対応したハイパフォーマンス型 特長 トランスペクターMPHは、最高水準のRGA性能を必要 ■超高速データ収集 とするアプリケーション用に設計されています。質量 ■標準校正器(オプション) 範囲は100、200、または300amuであり、MDPP ■TCP/IP イーサネット接続 (最小検知分圧)は業界最小です。トランスペクター ■デュアルフィラメント MPHは、ファラデーカップおよび電子増倍管を任意で ■現場で交換可能な電子増倍管 装備でき、オプションの標準校正器を使用することに ■アノード、カソード、反射電極を統合した よりマススケールを容易に自動調整可能です。 フィラメントキット ■ 互換性を備えたセンサとエレクトロニクス ユニット ■RoHS 指令適合 Copyright © Tokyo Electronics Co., Ltd.
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スライド番号 13

WATMASS/Transpector MPH/MPS/CPM 専用ソフトウェア FabGard Explore FabGuard Explorerは WATMASS Transpector MPH/MPS Transpector CPMの 専用ソフトウェアです 特徴 ■FabGuard Explorerは、最も頻繁に使用するRGA 機能(モニター、リーク検出、レシピーに よる操作、チューニング/ 校正)などを簡単にすばやく提供するシステムです。FabGuard Explorer は、代表的なプロセスに即応できるように予め設定されていますので、一般的に必 要とされる水素や水、窒素、酸素、アルゴン、二酸化炭素などのガス種であれば、直ちにバー グラフやトレンド表示を用いてモニタリングを実行できます。また、ウィザードのガイドに従 ってレシピエディタを使用すればFabGuard Explorerをカスタマイズすることも可能です。 FabGuard Explorerの特徴は、通常必要とされるRGA機能に焦点を合わせてシンプルに設計さ れた高速性とその使い易さにあります。インテリジェント設計のユーザーインタフェースによ り、最小限のキーとマウス操作のみでアクセスでき、Windows11に対応しております。 1 台のトランスペクターのみを操作する場合には、シングルセンサー、またマルチセンサー用 を使用すればタイプの異なる複数のトランスペクターを1台のコンピューターから制御できま す。 ■FabGuard ExplorerのMonitor Modeでは、すべてのデータを常に取り込みながら、それを同 時に最も見易い形で表示するように設定できます。アナログ、バー、トレンド、分圧などを表 示できるほか、ピークを選択して表示させることができます。File Open機能を使用すれば、 全てのデータを素早くスクロールしてデータを素早く見つけ出すことができます。また、デー タを変換してスプレッドシートに表示することも可能です。
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スライド番号 14

東京電子が提供する WATMASSを活用した 超高感度質量分析システム 極微小リークを検出するために Copyright © Tokyo Electronics Co., Ltd.
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スライド番号 15

極微小リーク分析 極微小リーク量の測定が求められる 自動車用のMEMSセンサーデバイス 自動車を取り巻く環境は「安全」「環境」 自動車を取り巻く環境 「快適・便利」の追求、また「自動運転」化から刻々 と変化をしています。その中で自動車用エレクトロニ クスとしてのMEMSセンサーデバイスは非常に重要部 「安全」「環境」「快適・便利」 品となり、高い信頼性を求められるものとなっており 「自動運転」 ます。 自動車用エレクトロニクスに 求められる高い信頼性 多く使用される自動車用エレクトロニクス MEMSセンサーデバイス(封止デバイス)への気体混 入は(リーク)は僅かでも劣化し信頼性を著しく損う 可能性があります。信頼性を担保するためには破壊試 験による10-15Pa・m3/s(He)の極微小リーク計測が求 められます。 センサーデバイス(封止デバイス) の信頼性担保 パッケージの破壊分析 によるガス分析 封止デバイスの破壊計測 10-15Pa・m3/s(He)の (イメージ) 極微小リーク計測が求められる Copyright © Tokyo Electronics Co., Ltd.
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スライド番号 16

半導体デバイスの残留ガス・放出ガス測定 先端半導体・接合デバイスの品質チェック 先端半導体では2Dから3Dへ、実装ではチップレットがトレンドと なっています。 ウエハーの貼り合わせ部分の 残留ガスの課題解決に。 工程の改善につながります。 積層部分の残留ガスの課題解 決に。 どのように残留ガスを除去す るか?こちらも工程の改善に つながります。 半導体デバイスの不良解析、品質改善、 品質管理から高信頼性に貢献します。 Copyright © Tokyo Electronics Co., Ltd.
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スライド番号 17

限界を計測する 極限を分析する WATMASS-MPH DA System 10-15Pa・m3/s(He)の極微小ガスを検出する Copyright © Tokyo Electronics Co., Ltd.
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スライド番号 18

デバイス破壊分析装置 WATMASS-MPH DA System 破壊分析型超高感度ガス分析装置 WATMASS-MPH DA System 0.2%BeCuの分析室を備え極高真空下で極微小リーク分析が可能な 質量ガス分析装置です。 サンプルを分析室に設置し真空排気後 L1を閉じた状態で分析管内を10-7Pa 台に保持す る。サンプルからの放出ガスおよび、直線導入器による破壊後のガス分析から、真空度 ・残留成分・各分圧を測定する。 Copyright © Tokyo Electronics Co., Ltd.
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スライド番号 19

デバイス破壊分析 サンプルを0.2%BeCuの分 析室にセットし、真空排気 を行い、直線導入機でサン プルを破壊し混入した極微 小ガスを計測します。0.2% BeCuテクノロジーにより、 アウトガスを極限まで抑制 し、極高真空状態を造り、 ノイズ源一切排除すること で、極微小リークを検出す ることを実現します。 1.BeCu台座にチップをセットする。 2.E-8Pa台まで真空引きする。(ベーキング含) 3.真空排気のバルブを閉める。(蓄積法) 4.E-7Pa台を維持する。 5.直線導入機で破壊する。 6.分析する。 分析室カットモデルでのチップの破壊イメージ 10-15Pa・m3/s(He)の極微小リーク計測を実現 Copyright © Tokyo Electronics Co., Ltd.
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スライド番号 20

MEMS: 破壊による残留成分の分析の事例 減圧封止MEMSのガス分析やガラス微細気泡の分析など、 非常に 小さい部分に封じ込められたガスを真空中に膨張させてガス分析 をします。 Heのリーク量1.7×10-15Pa・m3/s を検出 Copyright © Tokyo Electronics Co., Ltd.