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分光測色計CM-17dと色彩管理ソフトウェアの活用で業務効率化と色データの「見える化」でDX化進行中のトヨタ車体株式会社様の事例
このカタログについて
ドキュメント名 | 分光測色計CM-17d_ユーザー事例_トヨタ車体株式会社様 |
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ドキュメント種別 | 製品カタログ |
ファイルサイズ | 473.5Kb |
取り扱い企業 | コニカミノルタジャパン株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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分光測色計 CM-17d
分光測色計と色彩管理ソフトウェアの活用で色データの「見える化」
トヨタ車体株式会社様
課題・背景 解決策 導入効果
色彩色差計による器差と、測定データ 器差の少ない分光測色計への更新と色 器差の減少に合わせ、業務効率改善と
の紙管理による作業負荷 彩管理ソフトウェアによるデータ管理 データ管理によるDX化へ進行中
より品質の高いクルマづくりと働く人にもやさしい環境づくりを追求
トヨタ車体株式会社様では、トヨタ自動車株式会社より、ミニバン(アルファード/ヴェルファイア、ノア/ヴォクシーなど)やSUV(ランド
クルーザー300、70、LX600)、商用車(ハイエースなど)の企画・開発・生産を委託されており、今回は富士松工場で自動車の内装部品
の色差管理をされている、塗装部 技術員室 成形グループの井口様に分光測色計CM-17d導入の背景やその後の変化についてお話を
伺いました。
- はじめに、現在の色差管理について教えてください。
色彩色差計を使って、ノアやヴォクシー、ランドクルーザーのインストルメントパネル(以下インパネ)
やトリムといった自動車内装の樹脂部品の色差管理をしています。
検査するタイミングは、部品にもよりますが、例えばランドクルーザー70のインパネの場合はロット
生産時の初物と終物の抜き取りで実施しています。
色の管理方法は、材料技術部門で作成した基準となる承認板(マスタープレート)を基準として、
量産品との色差を検査しています。車格によって管理基準は異なりますが、この承認板を基準と
して、L*a*b*それぞれに上限下限を決めて管理をしています。
- 検査していく過程で色ズレは発生するものなのでしょうか?
頻繁にはありませんが、例えば、ライン立ち上げ時に透明な材料に対して着色剤を3%の比率で
設定したとしても、時間経過とともに輸送経路のフィルターに埃などが付着して詰まり、比率が
3%から少なくなってしまい、L*値が高くなってくることがあります。現在、そういった際は材料の
輸送設定を調整したり、フィルターの清掃をおこなったりなどの対応をしています。
- 色彩色差計を活用されていて、どのような課題を感じていましたか?
色彩色差計 CR-400を使用していましたが、器差があることに課題を感じて
いました。
明るい色だとそれほど差はありませんでしたが、特に黒系色・L*値の測定精度
についてはばらつきが気になっていました。
それと測定作業面においては、CR-400だとDP-400(データプロセッサー)
を首から掛けた状態で測定をし、DP-400からプリントアウトした紙を専用の
チェックシートに転記するフローになっていたので、オペレーターの作業負荷
と測定データの紙管理の効率化が課題になっていました。
測定頻度が多いので、電池交換を頻繁にしなければならない作業の煩雑さ
やコスト削減も改善したいと考えていました。
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トヨタ車体株式会社様 事例 分光測色計 CM-17d
- 課題を解決するために、製品を検討・選定したポイントを教えてください。
器差を少なくするためには、色彩色差計よりも精度の高い「分光測色計」に
置き換える必要がありました。分光測色計といってもいくつかラインアップ
がありましたが、私たちの工場で取り扱う測定物は、曲面や奥まった箇所な
ど複雑な形状も多いので、縦型タイプである分光測色計CM-17dが最適で
あるという結論になりました。
CM-17dはバッテリー式なので、頻繁に電池交換をしなくても良いというの
も選定ポイントの1つです。
あとは、色彩管理ソフトウェア SpectraMagic NX2をCM-17dと合わせ
て活用することで、測定データ管理を紙管理からデータ管理にシフトできる
ことも、業務のDX化に進むための大事な要素でした。
- 実際に分光測色計CM-17d を導入して、課題改善の効果は感じられていますか?
CM-17dを導入したことで、器差が少なくなり、特に黒系色・L* 値の測定精度が向上したと感じます。使いやすさの面でも、CR-400
よりヘッド部分がやや重くはなりましたが、握りやすくフィット感があり、画面はフルカラーで文字も大きくなり見やすくなりました。老若
男女問わず、あらゆる作業者にとって優しい検査工程になっていると思います。
あとは、CM-17dには標準付属でクレードル(※)があるので、普段はクレードルに入れて保管しながら充電もでき、電池交換の作業が
減りました。
これは想定外の副産物ですが、弊社ではCR-400を使用する時、作業要領で
白色校正をするルールになっていましたが、オペレーターの作業工程中で稀に
抜けてしまうことがあったんです。それがCM-17dでは電源を起動すると最初
に白色校正のメッセージが画面に出てくるので、抜けがなくなるという改善に
つながりました。
それと1日で膨大な量が出ていたチェックシートがデータとして残せることで紙
を減らせるだけでなく、色データの「見える化」ができました。
データを活用して解析ができたり、データがソフトウェアに入るとグラフで表
示されるので管理がしやすくなったり、数値に異常(変化)があった場合も、対
応するまでの時間短縮にもなっています。
※クレードル:充電とゼロ校正ボックスの機能を搭載したCM-17d 標準付属品
- 今後、弊社に期待していることは何ですか?
今回は、色彩管理ソフトウェア SpectraMagic NX2を通して、データを保存することまで進めることはできましたが、本来のフローで
は、作業者が測定したデータを現場の上長が承認するステップが必要になります。
現状のNX2ではそれに相当する機能がないので、次のさらなる改善としては、上長がチェック(承認する)して、OKであればデータを転
送して保存できるようになることを期待しています。
社名:トヨタ車体株式会社
本社:愛知県刈谷市
設立:1945年 8月
主な事業内容:トヨタ車の企画・開発・生産
URL:https://www.toyota-body.co.jp/
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センシング事業部
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