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EEPROM内蔵コネクタ ★ホワイトペーパー 期間限定公開中★

ホワイトペーパー

装置とコネクタの容易なペアリング、リアルタイムの接続状態確認、着脱回数のカウントおよび電子装置個体識別 などを可能にするマイクロチップを統合したコネクタソリューション

このホワイトペーパーでは、内部にマイクロチップを統合することにより
IDとメモリを備えたコネクタが、より優れた製品の創出にどのように貢献している
かをご紹介しています。

EEPROM(電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ)のような
統合マイクロチップを備えたコネクタシステムは、
装置とコネクタの容易なペアリング、リアルタイムの接続状態確認、
着脱回数のカウントおよび電子装置個体識別などを可能にします。

マイクロチップによって実現される電子識別は、何年も前から
知られている方法です。 たった1本の追加ワイヤしか必要としないコネクタ内の
EEPROMテクノロジーの統合は、ユーザに多くの利点を提供します。

個体識別、製品の追跡、違法コピーの防止、操作記録、製造データなどが
可能になり、アプリケーションを次のレベルに引き上げるための可
能性の幅が広がります。

ODUの製品が使用される各分野*のアプリケーションについてEEPROM内蔵コネクタが
どのように役立つかぜひ本ホワイトペーパーをご一読ください。

*医療分野、防衛・セキュリティ分野、試験測定分野など

このカタログについて

ドキュメント名 EEPROM内蔵コネクタ ★ホワイトペーパー 期間限定公開中★
ドキュメント種別 ホワイトペーパー
ファイルサイズ 795Kb
登録カテゴリ
取り扱い企業 オーディーユージャパン株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧)

このカタログの内容

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ODU ホワイトペーパー 07 | 2019 EEPROM内蔵コネクタ www.odu.co.jp
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目次 前書き 2 スマートな内蔵ソリューション – 市場のニーズに応えて 3 1. 医療分野市場 4 2. 防衛・セキュリティ分野市場 4 3. 試験・測定分野市場 5 テクノロジー – 知識による完全な潜在力の発揮 6 結論 8 著者について 8 前書き EEPROM(電気的消去可能プログラマブル読み取り専用 接続されたEEPROM装置は安全性の高いデータ転送を行 メモリ)のような統合マイクロチップを備えたコネクタシステム い、付属品またはPCB識別、センサ較正およびデータ記憶 は、装置とコネクタの容易なペアリング、リアルタイムの接続 装置を含む接続を確立するために電子セキュリティチェックを 状態確認、着脱回数のカウントおよび電子装置個体識別 必要とする広範囲の用途に使用することができます。この統 などを可能にします。 合ソリューションにより、セキュリティコードの保存が容易にな り、送信コードや機器設定などのアプリケーションプログラムの 実際に実現に至ったカスタムプロジェクトに基づき、簡単なシ カスタマイズが容易になります。 リアル化、貴重なスペースの節約、ならびにコネクタまたはケ ーブルアセンブリの物理的ラベル付けによる時間とコストの節 約などをシステム設計者に可能にさせる既製ソリューションを 特徴とします。 オーバーモールドされたシールドケーブルアセンブリには、オー バーモールドまたはポッティング下にあるEEPROMが、耐久性 のある標準またはカスタム仕様のコネクタのコンタクトに接続さ れています。 2 ODU ホワイトペーパー 07 | 2019
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スマートな内蔵ソリューション – 市場のニーズに応えて 接続機器の個体識別の必要性は着実に高まっています。 ションが増えます。 製品のバリエーションと付属品の数が増えると、安全性要 インターフェースの個体識別は、さまざまな方法で実行可 件、追加の記録の必要性、予知保守、さらにサービスオプ 能です: インターフェース 識別方法 メカニカル 電気的 視覚的 その他 ワイヤレス コネクタの メカニカル コーディング 電気特性 デジタル データ伝送   ラベル / ピン / (例︓異なる データ伝送 (例︓RFID / 色 バーコード / 視覚情報コーディング ジャンパ レジスタ QRコード) (有線バス) Bluetooth等) 個体識別方法の可能性: さまざまな識別方法の特徴 • 嵌合コネクタの機械的コーディング ー 適切な機器のみが • メカニカルコーディング ー 堅牢、多様なバージョン有 レセプタクルに適合 • 電気的コーディング ー 堅牢、多様なバージョン、コンタク • 嵌合コネクタの電気的コーディング - 抵抗とジャンパによっ トを追加することによるコスト増 て、限られた数の機器をその電気的特性によって識別す • 電子的識別 ー 堅牢、追加ピン2本、マイクロコントローラ ることが可能 が必要、ID数はほぼ無制限、追加メモリ機能により幅広 • 有線バスまたは無線による電子識別 いアプリケーションに対応 (例:RFID / Bluetoothなど) • 視覚的な識別 マイクロチップによって実現される電子識別は、何年も前から 知られているプロセスです。 たった1本の追加ワイヤしか必要 としないコネクタ内のEEPROMテクノロジーの統合は、お客様 とユーザに多くの利点を提供します。 コネクタ内部の内蔵メモリチップ 電力は信号線を介してマイクロチップに供給されます。 多く の場合、グランドラインはアースコンタクトまたはケーブルのシ ールドと共有できます。 EEPROM内蔵コネクタ 3
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1. 医療分野市場 医療分野市場における国際的な規制スキームは、デバイス 明らかな利点は、有効期限が切れた製品や無効な製品の のテクノロジーにコンポーネントレベルまで影響を与えます。 使用防止、設定ミスの防止、特定の機器の制限内での 医療用コネクティビティ製品には、一貫した性能と信頼性が 操作だけでなく、完全な自動記録などの安全機能の強化 求められます。 今日、医療機器の設計者は、製品の性 です。 能、安全性、法規制の順守を確実にするために、はるか に先見性のある材料や部品を選択しています。 リスク管理 と記録は必須になりました。 製品の安全性の向上は、製品の設計、コンポーネントの選 択、試験、品質検査だけでなく、製品のライフサイクル全 体での取り組みが増え続けています。 正しい製品構成、安 全な操作上の制限、正確に時間を定められたサービス、構 成部品の交換、および使用終了後の製品のタイムリーな廃 棄は、すべて製品設計段階で考慮されます。 メモリ内蔵のコネクタは、より安全でスマートな製品への移行 を支援しています。 センサ、ケーブル、ハンドヘルド機器など のコンポーネントレベルでIDとメモリを含めることで、安全性を 次のレベルに引き上げることができます。 医療用途においてますます増大する要求は、自己識別コネクタによって効率 的に満たすことができます。 2. 防衛・セキュリティ分野市場 防衛機器および装置は、通信システムの誤動作や遮断な く、高速で安全な情報の流れを必要とします。 ハイテク製 品のための信頼性と堅牢性の高い接続が最高のセキュリテ ィレベルを常に確実なものにします。 接続機器の個体識別 は、この分野のユーザにとって大きな利点です。 色や機械的なコーディングを必要としないシステムでは、コネ クタを機器の任意のレセプタクルに差し込むことができ、シス テムはそれを電子的に正しい構成にします。 貴重な時間を 節約することができ、オペレータは本当に必要な作業に集中 することができます。 防衛および安全保障の分野におけるその他のアプリケーション は車輌です。 共同開発プロジェクトでは、コンポーネントを 確実に識別することが不可欠です。 複雑なシステムから簡 単なケーブルまで、接続されているコンポーネント自体によっ て制御されると、設定ミスの防止が簡単になります。 内蔵 時間が何より大切です ー 自己識別コネクタ、電子構成管理と組み合わせ チップを備えたコネクタは、接続されているコンポーネントの識 たユニバーサルレセプタクルは救いの神になることができます。 別、システムの構成、許可されていない機器の識別、およ びコンポーネントの寿命およびサービスの管理に役立ちます。 4 ODU ホワイトペーパー 07 | 2019
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3. 試験・測定分野市場 試験・測定アプリケーションでは、精度が重要です。 超 高速モバイル通信(eMBB)、大容量マシンタイプ通信 (mMTC)、および超高信頼低遅延通信(URLLC)など の将来の通信テクノロジーは、常に測定データの正確な転 送を約束しなければならないコネクタシステムの市場を牽引 します。 eMMB EEPROMコンポーネントを使用したE-モビリティソリューションの効率的な開発 と試験 E-モビリティ分野における試験・測定の要求は、過去数年 間で進化してきました。 この分野における部品の試験は、 内燃エンジン自動車の開発における従来の試験とは異なる 要求を満たさなければなりません。 電気モーター、インバー mMTC URLLC ター、バッテリー、アクター、センサなどの多様なコンポーネントの相互作用は、様々な構成においてパフォーマンスと適切 な機能性に関して試験する必要があります。 第5世代セルラー通信 従来の電気測定技術では、電気的に絶縁された測定用 電子機器、センサ、および特殊な絶縁コネクタおよびケーブ 測定の精度、較正値、特定の機器の制限内での操作の ルを使用しています。 監視など、データを追跡することに対する要求と需要の高ま 内蔵EEPROMを使用することで、より高い精度、より良い記 りは当然のことながら、複雑で設定可能なシステムの記録 録、そしてより少ない労力で正しい試験構成を確かにするこ は、ますます要求が厳しくなります。 とで、ますます複雑になる試験設定の正確な測定が可能に なります。 幅広い範囲の個体識別は、試験・測定の分野における 様々なニーズと一致しています。 EEPROM内蔵コネクタ 5
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テクノロジー – 知識による完全な潜在力の発揮 統合チップを使用したケーブルアセンブリソリューションは、識 マイクロチップへの電力は、寄生電源として知られる概念で 別と記録を保持します。 2つの特徴により、幅広い機能を ある信号線を介して供給されます。 これにより、追加の重 実現できます。 相互接続された機器の純粋な識別とは別 量とサイズが最小限に抑えられます。 に、他の多くのオプションが可能になります: コネクタの内部に1つのマイクロチップが封入され、安全にポッ コネクタ内部のマイクロチップによりアプリケーション ティングされてコネクタハウジングの内側に密閉されます。 コ にIDとメモリが与えられます。 ネクタとの通信は、コネクタ内の1本の追加ピンによって実現 されます。 マイクロチップ内蔵角型コネクタ マイクロチップと通信するために採用されているバスプロトコル 書き込み保護やEEPROMエミュレーションモードなどの追加 は、I2Cプロトコルと似ていますが、データレートが低く、1本 の安全機能が利用可能です。バスネットワークトポロジおよ の共有データ/電力線しかありません。 IDは常にマイクロチッ びバスに接続されているマイクロチップの数に応じて、距離が プにレーザーで送られるユニークな64ビットROMによって与えら 100 mを超えることがありますが、バスプロトコルは同じバス れます。 さらに、1~4 kビットのメモリを使用してデバイス固 上の複数のコネクタ/デバイスをアドレス指定することもできま 有のデータを保存できます。 す。 セントラルユニット 第一接続デバイス 第二接続デバイス サブシステム CPU 第三以降の接続デバイス システムにEEPROMを内蔵したコネクタの使用例 コネクタは黒、EEPROMは青で示されています。 共有 GND 6 データ & 電源 (1本の線) ODU ホワイトペーパー 07 | 2019
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セントラルユニット 第一接続デバイス 第二接続デバイス サブシステム CPU 第三以降の接続デバイス 共有 GND データ & 電源 (1本の線) バスに沿った複数のコネクタ/ EEPROMを備えたバスの概略図。 アース線(GND)の横には、追加の線が1本のみ必要です。           (青色 - 共有データと電源線) アプリケーションの中央制御装置(マイクロコントローラ、産 内部メモリには追加オプションが導入されています。 最大1 業用PC、産業用コントローラなど)は、標準のデジタルI / O kBitのメモリは、コネクタ自体と接続されたデバイスの情報の ラインを介してコネクタにアクセスします。 読み取り/書き込み ための合理的なスペースを提供します。 これを使用して以 電圧範囲は2.8~5.25 Vです。標準ライブラリを使用するこ 下を保存することができます: とができ、既存のソフトウェアに簡単に統合できます。 統合 されると、アプリケーションを次のレベルに引き上げるための可 • 接 続されているデバイスの種類に関する情報 能性の幅が広がります。 (センサ、アクター、ディスプレイなど) • 動作データ (許容電圧、電力、温度など) 個体識別 簡単な個体識別は、コネクタの固有の64ビットIDを読み • 接続されているセンサおよび測定システムの較正データ 取ることによって行われます。 このIDは、承認された製 • 製造データ – ロット番号、ロットサイズ、工場、バージョン 品のリストに接続するか、デバイス上にローカルに提供さ • 操作記録 – 使用サイクル数、運転中の最小/最大値、 れる(保存される)か、リアルタイムデータにリンクされた 着脱回数、総操作時間など IoTconnectivityを介して接続できます。 • 論理データ – システム全体を構成するための情報 • 製品データ – 一般情報、マニュアルおよびスペアパーツの 製品の追跡 注文へのWebリンクなど 製品のステータスをデバイスに返すことで、安全性の向上を 図ることができます。 たとえば、リコール情報がアプリケーショ ンデバイスに表示され、リコールが影響を受ける製品に限定 より複雑な機能を実装することができます: することができます。 • 製品の有効期限 – 日付および使用時間 リアルタイムの製品リリース/状況 • 予知保守 – 適切な保守または予想される交換品に関 製品のステータスをデバイスに返すことで、安全性の向上を する情報 図ることができます。 たとえば、リコール情報がアプリケーショ • 強化された製品の安全性 – 誤用、誤った構成などの ンデバイスに表示され、リコールが影響を受ける製品に限定 防止 することができます。 • 1つのコネクタがすべてのポートに適合 – 電子システム構 成。使用可能なポートに差し込むだけで、システムが自 製品の違法コピー 動的にセットアップします。 IDは、製品の違法コピーを阻止または少なくとも明らかにす るためにも使用できます。 あるいは、シンプルにIDの存在自 多くのさらなる機能性およびアプリケーションが可能です。同 体によって使用中の重複製品を識別することができます。 じバス上に、例えば温度を測定するための、デジタルセンサ を含めることなどができます。 ドキュメンテーション(記録) 接続されている機器のIDを読み取ることで、システム構成の 記録を自動化することができます。 適切な記録の要求がま すます高まっている医療アプリケーションおよび測定アプリケー ションにおいて特に関心が高いものです。 EEPROM内蔵コネクタ 7
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結論 EEPROMを内蔵したコネクタは、製品の安全性、信頼性、 スマート機能は、1本の線でセントラルコントローラと通信す インテリジェント性を高めるための最適なソリューションです。 るコネクタにマイクロチップを追加することによって実現されま 今日、多くのアプリケーションは、安全性、性能、記録、 す。 これとその小さなフォームファクタにより、ODUのほとんど および使いやすさに対する需要の高まりに直面しています。 の製品範囲で統合が可能です。 コネクタが丸型でも角型で これらの要件を満たすために、ケーブルアセンブリに統合され も、スマート機能は統合できます。 EEPROMのサイズが小さ る際にコンポーネントは効率的で巧妙なソリューションになるこ く、必要な追加ピンが1本であるので、コネクタのサイズは変 とができます。 このホワイトペーパーでは、IDとメモリを備えた わりません。 コネクタが、より優れた製品の創出にどのように貢献している かを示しています。 著者 ルドルフ・ヴァイデンスポイン 統合されたEEPROMソリューションの分野は、医療、試験・ トナーは、ODUのケーブルア 測定、防衛・セキュリティの分野に次ぐ彼の市場調査の センブリのプロダクトマネージ 焦点です。 この分野の多くの顧客と話をするなか、彼は統 ャです。 彼は新製品の開 合ソリューションがますます重要になっていることに気付きまし 発、市場主導のそして未来 た。 志向のソリューションを担当し ています。 FIND OUT MORE お問合せください: sales@odu.co.jp オーディーユージャパン株式会社 〒106-0032 東京都港区六本木2丁目 3-9 Phone: 03 6441 3210 Fax : 050 3737 4793 E-mail: sales@odu.co.jp 寸法はミリメートル (mm) です。掲載されている画像の一部はイメージです。 こちらのQRコードより すべてのデータおよび仕様は予告なしに変更することがあります。 弊社のウェブサイトのダウンロード 最新版の本カタログの情報が、過去のすべてのバージョンよりも優先されます。 ページにアクセス頂けます。 本ホワイトペーパーのPDF版を、www.odu.co.jp からダウンロード頂けます。 www.odu.co.jp EEPROM 内蔵コネクタ / WP / 0719 / JP ODU CM MUE