銅箔厚/層数違いで合計断面積が同じ場合の温度上昇は？
弊社では「大電流・高放熱基板 素朴な疑問を熱解析してみよう！」キャンペーンを開催中です。
皆様が日頃気になっているプリント基板の熱に関する素朴な疑問をお寄せいただき、その中から基板を扱う技術者の方全員に役立つ内容を選定し熱解析を行い、解析結果を皆様に公開させていただきます。
第5回は、パターン幅が同じ18umの4層、35umの2層、70umの1層にそれぞれ電流を流した場合の温度上昇の違いはどうなるか？という疑問に対して解析を行いました。
ご参考になれば幸いです。
※公開している資料は、特定条件下でのシミュレーション結果であり当社が保証するものではありません。
実測とは異なる可能性があることにご注意ください。
また、資料の利用によって生じる一切のトラブル・被害・損失・損害等に当社は一切の責任を負いません。
このカタログについて
| ドキュメント名 | 大陽工業 大電流・高放熱基板／素朴な疑問を熱解析してみよう！ [第5回]◆銅箔厚/層数違いで合計断面積が同じ場合の温度上昇は？◆ |
|---|---|
| ドキュメント種別 | 事例紹介 |
| ファイルサイズ | 390.5Kb |
| 登録カテゴリ | |
| 取り扱い企業 | 大陽工業株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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スライド番号 1
大電流高放熱基板素朴な疑問を熱解析してみよう！ [第5回]
銅箔厚と層数が違うが合計断面積が同じ場合 大電流神 高放熱神にゃん にゃん
温度上昇はどうなるか？
パターンの合計断面積と合計電流値が同じ場合の
温度上昇シミュレーション
10mm
周囲温度 パターン幅一定
Ta=25℃
FR-4
100mm
t=1.6mm 銅箔厚2倍、層数は半分にして合計断面積を同じにし、
パターン幅1mm 合計電流値も同じにした場合、温度上昇はどうなる？
合計 銅箔厚 パターン 層数 各層 最高温度 18umとの 61℃
電流値[A] [um] 幅[mm] 電流値[A] [℃] 温度差[℃]
18 1 4 0.5 32.7 -
2 35 1 2 1 33.3 0.6
70 1 1 2 34.2 1.5
18 1 4 1 53.7 -
35 1 2 2 56.2 2.5
4
70 1 1 4 60.7 7.0
70 1.1 1 4 55.8 2.1
25℃
合計電流値 4A 合計電流値 4A 合計電流値 4A 合計電流値 4A
18um 1mm幅 35um 1mm幅 70um 1mm幅 70um 1.1mm幅
4層 2層 1層 1層
Tmax=53.7℃ Tmax=56.2℃ Tmax=60.7℃ Tmax=55.8℃
同一のパターン幅で、18umの4層、35umの2層、70umの1層でそれぞれ同じ電流値を流した場
合の温度上昇の違いを確認しました。
Ta=25℃、パターン幅1mmとして、合計電流値が2Aとなるように電流を流した場合、18umの4
層の場合は最高温度が32.7℃となり、35umの2層は+0.6℃、70umの1層は+1.5℃と、層を減ら
していくにつれ多少ではあるものの温度上昇がUPしています。
これは第2回と同じく、合計の銅箔断面積が同じでも放熱するための表面積が少なくなることに
影響されていると考えられます。
合計電流値が2倍の4Aの場合は、温度上昇の差はさらに大きくなります。
ただし70umの1層でパターン幅を0.1mm増やした1.1mmにすることで、35umの2層と同等以下
の最高温度となったため、銅箔厚を増やして層数を減らす場合は、多少でもパターン幅を増や
せないか検討するのが良さそうです。
※本資料は特定条件下でのシミュレーション結果であり当社が保証するものではありません。実測とは異なる可能性があることにご注意ください。
本資料の利用によって生じる一切のトラブル・被害・損失・損害等に当社は一切の責任を負いません。 (2020.12)