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ロボット導入|課題解決提案事例⑫導入インタビュー編①【ALFIS】

事例紹介

ロボットシステムをご導入されたお客様へのインタビュー&事例紹介3選!

事例1:ミートボールパウチの帯掛機投入、箱詰め、パレタイズ
    【導入インタビュー】石井食品株式会社
    社内で改善アイデアを練り、SIerの力を借りて実現

事例2:酒瓶梱包ライン自動化
    【導入インタビュー】梅乃宿酒造様
    多品種化・生産量増加に向けて、梱包工程にロボットを導入し省人化

事例3:ロボットパレタイズシステム導入
    【導入インタビュー】エクセルパック・カバヤ株式会社様
    設置面積の小さいパレタイズシステムで、導線を確保しながら省人化

このカタログについて

ドキュメント名 ロボット導入|課題解決提案事例⑫導入インタビュー編①【ALFIS】
ドキュメント種別 事例紹介
ファイルサイズ 1.7Mb
取り扱い企業 株式会社JRC(ALFIS) (この企業の取り扱いカタログ一覧)

このカタログの内容

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ロボット導入 課題解決事例集 導入インタビュー編① 06-6543-8180 〒 550-0011 大阪市西区阿波座2丁目1番1号 CAMCO西本町ビル9階
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課題解決提案事例 ミートボールパウチの帯掛機投入、箱詰め、パレタイズ Before After 帯掛機への投入、製函機で組み立てた段ボールへの 手作業工程をそれぞれロボットを用いて自動化。 箱詰め、封函後の段ボールのパレタイズを作業者 人の作業は機械のオペレーション、エラーの復帰等 4~ 5名が手作業で行っていた。 対応のみとなり、2~3名の省人化。 納入先 石井食品株式会社 工程・用途 帯掛機投入 箱詰め パレタイズ ワークの種類 ミートボールパウチ 2 種類 束ねたミートボールパウチ 段ボール 4 種類 重量:約120g 2種類 2P / 3P x 10束入 / 20束入 1束 2P / 1束 3P 重量:3㎏~8㎏ プロダクト パラレルリンクロボット搭載 ロボットケーサー ロボットパレタイズシステム 高速ピッキングシステム 課題 人手不足解消のため、工場の自動化が社内の課題となっていた。工場全体で初の ロボット導入となるため、費用対効果がもっとも見込める工程からロボット化を検討していた。 ご提案 各工程に最適なロボットを提案。  帯掛機投入:高速で動くパラレルリンクロボット  箱詰め:スピードと動作速度のバランスが最適なスカラロボット  パレタイズ:人の行き来があるエリアでも使用できる協働ロボット 工程の概要 ①ミートボールパウチを、パラレルリンクロボットで帯掛機へ投入。 ②ラベルで結束されたパウチをコンベヤで箱詰め工程へ搬送しながら間隔を調整。 ③製函機で組み立てた段ボールに、スカラロボットでミートボールを詰め、封函機で封函。 ④協働ロボットで、箱のサイズごとに決められた積み方でパレタイズ。 株式会社 JRC ロボットSI 事業本部 課題解決事例集
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導入事例インタビュー 石井食品株式会社 様 社内で改善アイデアを練り、SIerの力を借りて実現 チャレンジングな完全自動化に向けた “はじめの一歩”のロボットシステム 導入の決め手は、要求仕様を満たしているか、省スペース、設置 期間の短さ、そして相談のしやすさ。 弊社の製品はパウチ状のパッケージで、やわらかくて形にばらつ きもあります。 こういったものは正確に運ぶのが難しいだろうと思っていたので、 「一緒に協力して解決していきましょう」という心強い言葉で、 導入に踏み切りました。 石井食品株式会社 京丹波工場 東古 昌樹 様 導入のきっかけ  そしてちょうど弊社にもそういう工程があるので、まずはそこ からやりましょうという話になりました。 生産ライン全工程の自動化に向けた、ロボット導 景利(JRC営業) なるほど。まず動画等で勉強して、実現性 入の第一歩 の高い工程からまず着手することにされたのですね。 景利(JRC営業) ロボットを導入しようと思ったきっかけについ 東古様 なおかつ、単純作業で人手がかかる工程ですね。 て、教えてください。  やはり、技術力を要したり、職人気質な作業を自動化するの 東古様 はなかなか難しいじゃないですか。そこで単純作業の工程に  もともと弊社としても、自動化ロボットというのを取り フォーカスすると、今回装置を入れていただいたミートボールの 入れようというチャレンジの取り組みがありました。 箱詰めラインになりました。  まずはFOOMA(展示会)を見学したり、いろいろな業者の方に 電話をしたり、情報収集していたんです。自動搬送ロボット関連 景利(JRC営業) 最初のロボット導入に選ぶには難しいとおっ でお知り合いになったメーカー様にその他の自動化もできますか しゃられていた製造周辺の工程については、今のところは自動化 という相談をして行く中で、最終的に JRCさんとつながりました。 を予定していないですか?ゆくゆくは導入を目指したいと考えられ 景利(JRC営業)  ていますか? 会社としてロボットの導入を進めていこうと していたとのことですが、どういった工程に導入したいと考えて 東古様 もちろん一番理想的なのは、全工程自動化して、各ラ いたか、どんな部分に課題を抱えていたかなどを、教えていた インにオペレーターが数名いる状態ですね。 だけますでしょうか。 東古様 いきなり難易度の高い工程、弊社で言うとミートボールの 製造から袋詰めまでの工程は、難しいだろうと思っておりました。  YouTube やテレビで工場紹介などを見ていても、最終の箱詰 めやロジスティクスの部分はよく見かけます。そういった工程は (SIerの)知見が高いだろうと考えました。 石井食品株式会社様は八千代工場 主力製品のミートボールは、冷蔵タイ (千葉県)、京丹波工場(京都府)、 プで4種類の味付けを展開。他にも、 唐津工場(佐賀県)の全国3か所の より賞味期限の長い冷凍タイプ、 工場で生産を行っています。 非常食にもおすすめの常温タイプ、 弊社のロボットシステムは、京丹波 特定原材料 8 品目不使用の食物アレ 工場の梱包ラインで導入されました。 ルギー配慮食品など、生活に寄り添っ ◀ 京丹波工場 た製品を開発・製造しています。 株式会社 JRC ロボットSI 事業本部 課題解決事例集
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導入事例インタビュー 石井食品株式会社 様 社内で改善アイデアを練り、SIerの力を借りて実現 チャレンジングな完全自動化に向けた“はじめの一歩”のロボットシステム 導入の決め手 えなくなるぞ。」と言われたことがありました。  それを聞いて、「それから20年も経っているのだから、今回 ピックしにくいパウチ状パッケージを扱う上で、 は絶対成功させてやるぞ!」という気持ちになりましたね。 相談のしやすさは重要 景利(JRC営業) 今回の箱詰め工程自動化では不定形という点 景利(JRC営業) 次に、ロボット導入を決定する決め手となっ もですが、箱の形を変えてはいけないという部分が一番難しかっ た部分をお伺いさせてください。特に重視していたポイントとい たです。 うのはどういった部分でしょうか。 東古様 本来なら、ロボットシステムに合わせて箱の形を設計 東古様 そうですね。要求している生産能力があるという点は大 したリするのが普通なんでしょうけど、今回は既存の箱の形に 前提として、弊社のようにスペースが限られている工場では、狭 システムの方を合わせてもらうことになりました。 いスペースに設置できるかどうか。加えて工期の長さ、短けれ  箱のサイズ変更については、結構がんばって社内でも交渉した ば短いほど生産を止める期間が短くなるので、それがどの程度 んですが、変動費の上昇が理由で変更できなかったんです。 で済むのか、などを重視していました。 景利(JRC営業) 当初は箱の形を変える想定で話を進めていた  後はやっぱり、最初からすべてうまくいくとは思っていないので、 んですよね。ところが納品予定日の4か月前ごろに「やっぱり箱 相談のしやすさも重要でした。 の形は変えないことになりました。」という連絡を頂きまして。   形の決まったものを並べたり運んだりはどこのメーカーさんも あの時は焦りました。設計チームも大急ぎで対応することになり 得意だと思うんですが、弊社はミートボールという製品の特性上、 ましたが、何とか4ヶ月で仕様変更を間に合わせることができま 形が一定にはなりません。包材がよれたり折れたり、ミートボー した。 ルの位置によって凹凸の位置も変わりますし。 東古様 箱の仕様変更についてはもう1つ事情があります。箱詰  そういった理由でハンドリング時の吸着もうまくいかない可能 めの自動化のプロジェクトが走り出した当初は、もっと箱が大き 性が高いと想定していたので、「そこは一緒に協力して解決して かったので、ワークを並べやすい十分な大きさがありました。 いきましょう」という景利さんの心強い言葉を信じて、今回は  それが、装置の設計図を描き詳細を詰めていた段階で、小さ 導入に踏み切りました。 いものに変わったんです。 景利(JRC営業) 現在進行形で、そのあたりは一緒に対応中で 景利(JRC営業) 今回導入された箱詰め装置はミートボールパ すね。頑張ります! ウチを4袋つかんでから、ハンドツールできゅっと間隔を寄せて 東古様 それ以外ですと意外とよかったのが、製造拠点の近さ 箱に詰めています。 です。JRCさんは京都に一拠点置かれていますよね(JRCロボッ  本来はそのまま横に平たく並べて詰める予定だったんですが、 トSI 事業部宇治工場)。 それでは入らなくなったので、持ち上げた後ちょっと傾けてピッ  箱詰めのところで、空き箱の仕様に急な設計変更が発生してし チを寄せる特殊なハンドを開発して搭載させていただきました。 まったんですが、急遽京都にお邪魔して打ち合わせをし、図面を 引いて製作していただく、ということもありました。  弊社から車で40分くらいなので、そういう近さが便利に感じ ました。そちらが忙しいならこちらから行きます、というのが気 軽にできたので。 景利(JRC営業) 本当に申し訳ございませんでしたが、弊社と してもお越しいただくことができて、非常に助かりました。  要求仕様の中で、事前に課題になりそうだ、難しそうだと感じ ていた部分は何でしたか? 東古様 やはりワークが不定形だという点です。実は弊社も以前 に一度、梱包装置を導入しようとしたことがあったんです。  その当時から働いている方から「自動化は難しいぞ。すぐに使 箱詰め装置のハンドツール ▶ 株式会社 JRC ロボットSI 事業本部 課題解決事例集
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導入事例インタビュー 石井食品株式会社 様 社内で改善アイデアを練り、SIerの力を借りて実現 チャレンジングな完全自動化に向けた“はじめの一歩”のロボットシステム 導入後の効果 以外にもたくさんあると思うんです。  これからもいろいろと要望を言うことがあるとは思いますが、 導入効果の引き上げを目指し、ロボットSIerと二人 JRC さんの知見も深まると思いますのでぜひよろしくお願いしま 三脚で改良 す。 景利(JRC営業) 最後に、今回の梱包ラインの自動化は当初目 景利(JRC営業) 実際にそういったような、ワーク形状がネッ 標としていた状態と比べて、現時点ではどのあたりまで進んでい クで困難な自動化のご相談を頂くことはよくあります。こちらこ るとお感じですか。 そ今後ともよろしくお願いいたします。 東古様 ロボットシステムの導入により当初5人ほどで対応して いた工程が、今では2人でまかなえるようになっています。ただ、 装置のオペレーションや細かな対応を含めて、最終的には1人で 石井食品株式会社 様 ライン全体を見られる体制を目指していますので、そこに向けて 50年以上愛されている『おべんとクンミート はまだ改善の余地があると感じています。 ボール』で知られる、1945年創業の食品メー 景利(JRC営業) 改善の余地について、具体的な内容をお聞 カー。 きしてもよろしいでしょうか。 長年培ってきた食品製造の技術、地域の生 産者とのネットワークを強みに、「農と食卓を 東古様 製品に起因するような部分が大半です。不定形なので つなぎ、子育てを応援する」企業として、地 吸着ミスが起こって落としてしまうといったことですね。ロボット 域食材を使った商品開発や、食育活動にも システムでの完全自動化に向けては、そういった部分をいかに減 力を入れています。 らしていくかが課題として残っています。  試行錯誤して改良していきたいので、一緒に協力して取り組 んでいきたいと考えております。 景利(JRC営業) 現状足りていない部分を、これからどのくら いの期間で達成したいとお考えですか。 東古様 あと半年くらいです。半年後には完成させて、それをご 相談中のもう1つのラインに展開したいと考えています。  ロボットシステムの不完全な部分に手を取られすぎることがな いように、2本目のラインへの導入までに1人で装置のオペレー ションができる状態に持っていきたいです。  いろいろ手は考えているので、それを JRC さんに形にしても らって、達成まで行ければと。 景利(JRC営業) これまでもいろいろと、「こんなふうにでき ないか。こんなことを試してみたい。」とかなり積極的にご意見 をくださっていて、とてもありがたく思っております。 東古様 「全部そちらで考えてください。」と投げるのは弊社のス タイルとは違います。一般的には SIer さんにお任せすることが 多いと思うのですが、弊社は自力でも考え、それを形にするとこ ろで専門的な知識や技術のある JRC さんの力をお借りしていき たいです。景利さん以外にも、設計の方など多くの有能な方にご 協力いただいていますので、これからも頼りにしています。  正確にハンドリングしやすい固形の製品とは違い、弊社製品の ような柔らかいものは、まだまだ自動化できていない工程が弊社 株式会社 JRC ロボットSI 事業本部 課題解決事例集
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課題解決提案事例 ロボットパレタイズシステム導入 Before After 2ラインのコンベアから流れてくる段ボールを ロボット1台で、2ライン分のパレタイズ作業を自動化。 それぞれのパレットに手作業で積み付け。 人の作業は空パレットの設置と、積みつけ後の パレットの排出のみ。 納入先 エクセルパック・カバヤ株式会社 ワークの種類 段ボール箱 工程・用途 パレタイジング プロダクト ロボットパレタイズシステム 課題 紙の入った重い段ボールのパレタイジング作業が1日中行われており、作業員の 負担が大きい。 工程次第では段ボールの重量検査も同時に行う。 ご提案 コンベア2ライン分のパレタイズを1台で行う装置で、パレタイジング作業を自動化。 重量検査モードも搭載。一度秤の上に段ボールをプレイスし、良品のみパレットに 積み付け、NG品はNG品置き場に排出する。 装置の動き ①コンベアから段ボールが流れてくると、在席センサで検知し、ロボットがピック。 ②通常モードの場合、そのままパレットに積みつける。  重量検査モードの場合は、秤の上に段ボールをプレイスし、検査を行う。  検査結果が良品の場合は再度ピックし、パレットに積みつける。  検査結果が不良品の場合は、NG品置き場にプレイスする。 ③パレットへの積み付けが完了すると、ブザーが鳴りランプが点灯する。 ④ハンドリフター等でパレットを排出し、新しいパレットをセットする 株式会社 JRC ロボットSI 事業本部 課題解決事例集
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導入事例インタビュー エクセルパック・カバヤ株式会社 様 設置面積の小さいパレタイズシステムで、導線を 確保しながら省人化 工場の採用難からロボットパレタイズシステムの導入に舵を切り、 3 社の合見積もりの中で最も小型な装置の提案だったことから JRC社を選びました。 省人化の効果に加え、生産の全数に対し品質が担保できるように なったことも導入効果の1つです。 エクセルパック・カバヤ株式会社 生産部 次長 石岡 佳大 様 導入のきっかけ 導入の決め手 採用難に悩み、工程のロボット化を決断 作業動線を広くとるために、設置面積の小さい 景利(JRC 営業) ロボットを導入しようと思ったきっかけにつ ロボットを採用 いて、教えてください。 景利(JRC営業) 弊社ロボットシステムを導入する決め手となっ 石岡様 私は工場の採用も担当しており、2交代制で働いていた たのは、どういった点でしょうか。 だくパートの方がなかなか採用できず困っていました。そこで、 石岡様 3社に相見積もりを取っていたのですが、その中で JRC ロボットを導入することに決まりました。 社の良かった点はサイズが一番小さかったところです。 景利(JRC営業) 採用難が背景にあり、省人化のためにロボッ  3社の提案はともに弊社の求める可動域は確保できており、要 ト化に踏み切られたということですか。 望の達成度合いは同程度、価格帯も同程度でした。そこで、最  今回導入いただいたロボットパレタイズシステム以外で、ロボッ も設置面積が小さい JRC社を選びました。 トを導入されている工程はありますか? 景利(JRC 営業) 設置面積の小ささが良いと思われたのは、 石岡様 ロボットを使った自動化装置の導入自体が、弊社にとっ 導線確保のためでしょうか? ては初めてです。 石岡様 そうですね。  以前に一度、工場内の導線改善のためにロボットの設置を検討 したことがあるのですが、その際は工場全体の改善の見積もりを エクセルパック・カバヤ株式会社 様で 取ってみたところ予算が大幅にオーバーしたため、断念しました。 は、日ごろスーパーやコンビニなどで見 景利(JRC 営業) なるほど、それで今回のパレタイズ工程への かける様 な々製品のパッケージを製造し ています。 スポット的なロボット導入が初めてとなったわけですね。今後御 食品や医療品などに使用されるパッ 社としてはロボット導入を進めていこうという方向性でしょうか? ケージを手がけられており、製造現場は 隅 ま々で衛生管理が行き届いています。 石岡様 そうですね。将来的には進めていきたいと考えています。 今回導入いただいた装置の名称は「IH パレタイザ01」。ロボット導入に携わら れた「石岡様」「萩原様」のお名前か ら1文字ずつ頂いて名づけられました。 1台目のパレタイザなので「01」と ナンバリングされており、現在「02」 の導入のお話も挙がっています。 株式会社 JRC ロボットSI 事業本部 課題解決事例集
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導入事例インタビュー エクセルパック・カバヤ株式会社 様 設置面積の小さいパレタイズシステムで、導線を 確保しながら省人化 導入後の効果 エクセルパック・カバヤ株式会社 様 省人化に加えて、品質の全数担保も実現 パッケージ・包装資材等の製造・販売を 景利(JRC 営業) ロボットパレタイズシステムを導入頂いた効 行うメーカー。 果はいかがでしょうか。 「さくさくぱんだ」などの人気商品で知ら れる菓子メーカーであるカバヤ食品のパッ 石岡様 省人化については、作業者が 2名から1名に減ったので ケージ製造事業からスタートし、 達成できています。夜勤帯もロボットが働いてくれるので、シフ 現在は食品以外にも雑貨・化粧品など ト管理も楽になりました。 様々な製品パッケージを製造しています。  省力化はしていませんが、上流工程の生産能力上生産スピード をあげることができないため、要求仕様にも生産速度上昇はあり ませんでした。現状の生産スピードに合わせた積み付けを行って います。 景利(JRC 営業) 導入前は人手で重量チェックをなさっていま したよね。パレタイズシステムとウェイトチェッカーを組み合わせ て入れたので、自動計量に加え重量データの引き出しも可能に なっています。この点も便利になっているのではないでしょうか? 石岡様 はい。以前は重量チェックが必要なお客様や製品の時 にのみチェックを行っていましたが、いまは全部の重量を測って いるので、生産した全数に対して品質が担保できるようになりま した。 景利(JRC 営業) ロボット導入に際し、不安に感じていたこと はありましたか? 石岡様 弊社は生産するアイテム数が非常に多いので、それらに 対応できるのかという懸念がありました。パレタイザ自体はグルー プ会社で他メーカーの物を導入済みだったので、導入のイメージ 自体は沸いていました。 景利(JRC 営業) 導入してすぐのころは操作面などで弊社がい ろいろとサポートさせていただいていましたが、2~3か月くらい経 つと概ねお手伝いすることがなくなりましたよね。 石岡様 いまはオペレータも操作に慣れ、全然問題がなくなりま した。使いやすいです。  導入してすぐの慣れていない頃は億劫に感じていたのか積極的 に使えておらず、生産数が少ないものの時にはロボットを止めて 手で積みつけたりしていました。現在は対応サイズの範囲内のも のは、全数ロボットで積み付けています。 株式会社 JRC ロボットSI 事業本部 課題解決事例集
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課題解決提案事例 酒瓶梱包ライン自動化 Before After 1時間当たり1400本~2000本の瓶を作業者3~4名 箱詰め工程とパレタイズ工程それぞれに、ロボット1台 で手作業で箱詰めし、パレットへ積み付けていた。 ずつ用いて自動化。作業者1名が段ボールを供給、 もう1名が機械の起動・停止操作等を行うのみで、 人手による重労働は不要に。生産性 25%向上。 納入先 梅乃宿酒造株式会社 4合瓶 (約1.5kg) 段ボール       (約18kg) ワークの種類 1升瓶 (約 3kg) プラスチック製瓶ケース(約23kg) 工程・用途 お酒が入った瓶の箱詰め パレタイジング プロダクト ロボットケーサー ロボットパレタイズシステム 課題 重い瓶を素早く段ボール詰めしたり、高く積み上げる作業は重労働であるため、 自動化の必要があった。 瓶はリユースされるものもあり、作業中に割れるリスクが高い。段ボールに詰める際、 ラベルが仕切りと擦れ、破れたり、剥がれたりすることがある。 ご提案 ロボット2台+封函機で自動化することで、人の作業は装置の操作や箱の供給と いった身体的な負担の少ない作業のみに。 パレタイズ工程のハンドツールはチャック式を採用し、停電時の落下を防止。 箱詰め時には箱の内側にガイドを差し込み、間仕切りや箱と瓶が接触することを防止。 今後予定のある品種追加(より小さい瓶への対応)や、上流工程の生産性向上に 向けて、改造可能な設計に。 装置の動き ■箱詰め工程  ①段ボール・瓶ケースを手作業でロボットケーサーへ供給。  ②コンベヤで1列に並んで送られてきた瓶を、詰め方に合わせて1箱分ずつ整列。  ③箱にガイドを差し込む。1箱分の瓶をまとめてつかみ、箱に詰める。  ⑤コンベヤで封函機へ送り、封函機で段ボールを閉めてテープを貼る。   ※瓶ケースの場合は素通りする。 ■パレタイズ工程  ①コンベヤで運ばれてきた段ボール及び瓶ケースをチャックして、既定の積み方で   パレット上へ積みつける。片側が満載になるともう片方に積みつける。  ②満載になったパレットを、フォークリフト等を用いて空のパレットと交換する。   交換中は、ロボットの動作は停止する。 株式会社 JRC ロボットSI 事業本部 課題解決事例集
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導入事例インタビュー 梅乃宿酒造株式会社 様 多品種化・生産量増加に向けて、梱包工程に ロボットを導入し省人化 人の手はより付加価値の高い作業へ 設備を導入して、次の未来が見えました。 弊社の代表を始め、社員、アルバイト、パートの皆さんが、これ まで手作業で行っていた作業がだんだん機械化されていることを 実感しています。 今日の生産活動だけでなく、ひとりひとりが先の未来について考 えられるチームになってきました。加えて、社員一人一人の安全 に対する意識が高まってきたことも大きな効果だと感じています。 ケーサー・パレタイザの導入をきっかけに、生産性向上だけでは ないシナジー効果が生まれています。 梅乃宿酒造株式会社 物流部 副部長 桐 隆大 様 導入のきっかけ 導入の決め手 新しい酒文化を創造し、より多くのお客様に 付加価値の高い新たな商品に人の手をかけ、既存の梱包 梅乃宿のお酒を召し上がっていただきたい。 工程をロボットでの作業に切り替えリードタイムを短縮。 景利(JRC 営業) ロボットを導入しようと思ったきっかけにつ 景利(JRC営業) 弊社ロボットシステムを導入する決め手となっ いて、教えてください。 たのは、どういったことでしょうか。 桐様 弊社は創業 130 年の日本酒蔵ですが、日本酒蔵のなかで 桐様 生産性を高めたい、社員の作業負担を軽減したいという は歴史が長い方ではありません。だからこそ常に新しいことに挑 思いがありました。加えて自社のオンラインショップから直接お 戦し続ける必要がありました。 客様に購入いただくような高付加価値商品は、多品種少量生産  「新しい酒文化を創造する」をパーパスに掲げ、2022 年 7月に での対応になります。 現在の所在地に新しい蔵を構え、製造・営業・物流と本社の機  これら高付加価値の商品を製造するためには、人の手での作 能を1箇所に集中させスタートしました。 業割合が高くなる。「だったら、既存の製造ラインを機械化して、 空いた人の手を活用しよう。」と考えました。  新しい蔵で造った梅乃宿のお酒を、今後はより多くのお客様に 召し上がっていただきたい思いが、ロボットを導入する大きな背  次に、投資回収性の高さです。これまで 3 人の作業員で行っ 景です。またこれまでは男性の手による力仕事がメインの作業 ていた工程を機械化し、別のお仕事を担当いただくことになりま でしたが、作業に携わっている社員は「このままでは長く続か す。また段ボールを事前に組み立てたり、移動したりしていた ない」と考えていました。 「見えないコスト」が多くかかっていました。これらの作業工程 は大幅に短縮され、設備投資の回収が早くできると考えました。  より多くのお客様に提供できる体制整備、労働力確保の課題 の両方を解決することに加えて、地元である奈良葛城に貢献した いという思いは、必ずしも人の手でしなくてもいいのではないか と考えたことがきっかけです。 昨年新設された蔵では丁寧に人手で 濃厚な果物の味わいと果肉感で人気の 酒造りを行いながら、瓶詰め・検査・ 「あらごしシリーズ」。取材当日はこの中 梱包などの工程は機械による効率化 の「あらごしみっく酒」が、箱詰め作 を進め生産量を伸ばしています。 業の真っ最中でした。梅乃宿酒造 130 広い敷地内にはその場で購入できる 周年を記念して作られた期間限定でし ショップが併設されており、試飲をし たが、再販希望の声多数により定番商 ながらお気に入りの1本を選べます。 品としてリニューアルされたそうです。 株式会社 JRC ロボットSI 事業本部 課題解決事例集
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導入事例インタビュー 梅乃宿酒造株式会社 様 多品種化・生産量増加に向けて、梱包工程に ロボットを導入し省人化 人の手はより付加価値の高い作業へ 導入後の効果  これまで製造現場の社員は、今日の生産活動を無事に終わら せることだけに心血を注ぎ、1年後も同じことをやっているイメージ 生産性向上だけでなく、未来へ向けた意識改革 を持っていました。 のきっかけに。  しかし、機械は時間がたてば劣化します。営業や販売担当は、 お客様から新しい商品やサービスを求められる。ここにギャップ があるのに、製造現場が今日を終わらせることだけを考えていた らいつまでもギャップが埋まらない状況がありました。  導入をきっかけに1年先、2年先の未来を考えるチームになり つつあります。  ケーサー、パレタイザの導入が生産性の向上だけでなく、いろ いろな面でシナジーを生んでいます。 景利(JRC 営業) ロボットケーサーとロボットパレタイズシステ ムを採用いただき、封函機を含めて梱包ラインが自動化されまし た。導入効果はいかがでしょうか。 梅乃宿酒造株式会社 様 桐様 次の未来が見えました。実際に工程が自動化されたのを 目の当たりにして、梅乃宿の社員は、自社の設備の機械化が進 「梅乃宿」「あらごしシリーズ」などの人気商 んでいくことを実感しています。 品で知られる、昨年創業 130 周年を迎えた  手作業工程を自動化することについては、弊社の設備技術者と 奈良県の酒造メーカー。 景利さん(JRC 営業)とで進めていたので、我々はイメージして 新製品の開発・製造に力を入れており、製 いました。でも大多数の社員は直接かかわっていないので、「突 造キャパシティを確保するため、設備の自動 然大きな機械が入ってきた」という驚きがありました。 化を進めているとのこと。  実稼働後、操作する作業者はこれまでとは異なるスキルの獲 得と、安全確保に対する提案や発言をされるようになりました。  ガラス瓶に入った商品は重く、割れると危険であるものの、全 体的に社員の安全に対する意識が高くないと感じていました。ロ ボットアームが力強く運転していると、自主的に立ち入り禁止線 を引いたり、ルール化したりと変化があったことは、私は意外な 効果があったと感じています。  生産性における効果は、導入前に算定して目標としていた見立 て通りでしたので、こちらの要望に応えていただけたと考えてい ます。 景利(JRC 営業) 1つ装置を導入してから、他の現場の方から も「これもできるんじゃないか」という相談をもらうようになりま した。 桐様 もともと設備技術者は、機械化を進めていきたいと考えて いたので、導入をきっかけにいろいろな相談をしていますね。  いくら商品力があっても、おなじことをやり続けているだけで は模倣されて、自社の優位性は維持できません。多品種少量生 産に対応できる体制を整えることは必然です。そのためにも既存 商品の生産ラインの機械化を進めていきたい、という声が社内 から出てくるようになりました。 株式会社 JRC ロボットSI 事業本部 課題解決事例集