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ロボットアームとは?-ALFIS自動化お役立ちコラム

製品カタログ

ロボットアームの仕組みと選定ポイント

1 ロボットアームとは?
2 ロボットアームの仕組み
3 ロボットアームを選ぶ際のポイント
4 ロボットアームの使用例

このカタログについて

ドキュメント名 ロボットアームとは?-ALFIS自動化お役立ちコラム
ドキュメント種別 製品カタログ
ファイルサイズ 147.8Kb
登録カテゴリ
取り扱い企業 株式会社JRC(ALFIS) (この企業の取り扱いカタログ一覧)

このカタログの内容

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株式会社 JRC ロボットSI 事業本部 ロボット導入・自動化お役立ち情報 基本編 ロボットアームとは? ロボットアームの仕組みと選定ポイント  作業者が受け持つ工程を、ロボットによって負荷軽減・効率化したいと思った場合、最初に 思いつくのが「ロボットアーム(垂直多関節式ロボット)」ではないでしょうか。  この記事では、産業用ロボットのなかでも代表的なロボットアームの仕組みや、ロボットアー ムを選定する際のポイントについて解説します。 1 ロボットアームとは? きるため、ジョイントの数が多いほど滑らか に動かすことができます。リンクは「力を伝  ロボットアームは、垂直多関節式ロボット える」役割を持つため、ロボットアームの動 ともよばれ、人間の腕の動きを再現すること きによって掛かる負荷に耐えられる剛性が必 ができる産業用ロボットです。産業用ロボッ 要です。 トのなかでも、もっとも多く採用されており、  関節部分にあたるジョイントを動かすため 自動車製造や食品工場、また機械加工などの には、アクチュエータや減速機、エンコーダ 金属加工や、医療業界などでも広く使われて などが必要です。 います。  その種類も多く、用途が多岐にわたるため、 ・アクチュエータ 特定のアプリケーションに特化させたロボッ  アクチュエータには、高機能なサーボ トアームの開発も進んでいます。  モーターが使われており、位置や速度を高 2つのリンクと、3つのジョイントを組みあ  い精度で制御することが可能です。このア わせた、「6軸」の稼働が可能なロボットアー  クチュエータによって、ロボットアームを ムが一般的です。  上下・回転運動させることができます。  産業用ロボットのアクチュエータには、 2 ロボットアームの仕組み  サーボモーター以外にも油圧式や空圧式の  ものがあります。特に油圧式は大きな力を  ロボットアームはどのような要素で構成さ  出しやすいため、大型のロボットアームに れ、どのように運動するのか、その仕組みを  採用されることがあります。 解説します。 ・減速機 ロボットアームの構成要素  減速機は、モーターと組み合わせることで  その力を大きく増幅させるための装置で  ロボットアームは、主に人間の関節にあた  す。 るジョイントと、間接以外の骨にあたるリン  自転車のギヤを重くすると、少ない回転数 クによって構成されています。  で大きな推進力を生み出せるように、減速 ジョイントはリンクの向きを変えることがで  機でモーターの力を増幅させることで、小 4
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株式会社 JRC ロボットSI 事業本部 ロボット導入・自動化お役立ち情報 基本編  さなモーターで重いロボットアームを制御 3 ロボットアームを選ぶ際の  することができます。 ポイント ・エンコーダ  エンコーダは、モーターがどの程度回転し  ロボットアームにはさまざまな種類があり  ているかを検出する装置です。エンコーダ ます。どのような観点で選べばよいのか、そ  によって、ロボットアームがどの方向にど の選定ポイントを紹介します。  の程度動いたかを把握することが可能で 先端の可動範囲と自由度  す。ロボットアームの場合、光を用いた光  学式エンコーダを採用する場合が多いで  ロボットアームの可動範囲とその自由度  す。 は、ジョイントの数と可動範囲、リンクの長 6 軸ロボットアームの運動 さによって決まります。ロボットアーム導入 後に工程の変更があった場合、必要な動きに  6軸ロボットアームのそれぞれの軸が、ど 対応できなければ、あらたに導入しなおす必 のような役割を持っているのかを確認しま 要があります。あらかじめ余裕を持った仕様 しょう。(ここでは、土台に近い方から第 1 が必要です。 軸、もっともロボットハンドに近い方を第 6  ロボットアームの駆動軸は、「6 軸駆動」 軸とします) が一般的です。軸数が増えれば増えるほど、  ロボットアームは、各軸の動きを人間の体 自由度は増しますが、メンテナンスやプログ の動きに合わせることで、これまで人が行っ ラムが複雑になるため、コスト増や段取り時 ていた作業を効率よく代替することが可能で 間の増加につながります。 す。  これらは、どちらかだけを考慮するのでは なく、バランスを取った選定が重要です。 ロボットアームの土台を回転させる 第 1軸 動きで、腰を回して上半身の向きを 持ち運びできる可搬重量 変える役割を持ちます アーム全体を上下に動かし、作業を  可搬重量は、ロボットアームが持ち運びで 第 2軸 行う高さを調整します。肩を上げ下 きる重量のことで、ジョイントのトルクやリ げする役割です ンクの剛性によって左右されます。可搬重量 アームの中央部分の間接を曲げ伸ば の検討をする際には、持ち運びする製品だけ 第 3軸 しする役割を持ち、ひじの動きにあ ではなく、ロボットハンド自体の重量も考慮 たります する必要があります。 ロボットハンドとの接合部にあた 第 4軸 り、手首を回転させるような動きの 動作速度・精度 役割です  工場において、ロボットの動作速度と位置 第 5軸 ロボットハンドとの接合部分で、手 精度は、重要なポイントです。 首を曲げる役割を持ちます 生産性を上げるためには、速い動作速度が求 ロボットハンドの先端部分を回転さ められますが、ロボットを停止させた際に「振 第 6軸 せる役割を持ち、指先を回転させる 動が残らず、高い精度で停止できるか」も重 動きにあたります 要です。 5
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株式会社 JRC ロボットSI 事業本部 ロボット導入・自動化お役立ち情報 基本編  ロボットアームの停止時に揺れが残ってし なるワークに対応することができます。 まう場合、精密部品の組み立てなどでは、揺 れが止まるまで次の工程に移ることができま せん。移動速度が速くても、振動の収束に時 間がかかってしまっては、生産性を上げるこ とができません。  周辺機器との連動性  生産ラインの一部にロボットアームを組み 込む際には、周辺機器との連動性にも配慮が 必要です。  ロボットの動作速度が速くても、周辺機器 の処理能力がついてこれなければ、その性能 を発揮することができません。遅すぎる場合 には、ロボットの待ち時間が発生し、生産効 率の悪化につながります。  また、生産管理システムなどと連動させる 場合には、既に導入しているシステムと新た に導入するロボットアームがスムーズに連携 できるかどうか、選定時に必ず確認する必要 があります。 4 ロボットアームの使用例  汎用性の高いロボットアームの使用例を紹 介します。 重量物のパレタイジングを自動化  重量物のパレタイジング工程に、出力の高 いロボットアームを導入。 負荷の高いパレタイジングをロボットに任せ て自動化することで、作業者への負担を大幅 に軽減します。 多様な荷物のデパレタイジングを自動化  多様な荷物のデパレタイジング工程に、自 由度の高いロボットアームを導入。 ロボットハンドを工夫することで、種類の異 6