【導入事例】共同テレビジョン様

導入事例 HCNET回線サービス 株式会社 共同テレビジョン 様 2拠点間をセキュアな閉域ネットワークで直結 テレビ放送用の高精細映像データを 短時間で安全に伝送 ▲テープをデータ化するアーカイブ室 ▲今回導入したネットワーク機器 株式会社共同テレビジョン ▪ コストを抑えた10Gbpsの帯域保証型専用回線を構築 株式会社共同テレビジョン Point ▪柔軟性の高いL2ネットワークで運用が容易 1958年に株式会社共同テレビジョ ンニュースとして創立。ニュース、ド ▪ 24時間365日の常時監視サービスで万一のトラブル時も安心 ラマ、ワイドショーなどのテレビ番 組や映画、CMなど各種映像の企 画、制作を行う総合制作会社。常時 50班のENG（Electronic News 物理メディアを手渡しで運ぶ が評価され、地上波、BS、CSテレビ各局から技 Gathering）取材チームや4K中 業界の風習 術協力を請われているが、テレビ業界には映像 継車を有する高度なプリプロダク 時間とコスト、セキュリティに課題 データのやり取りに特殊な事情があるという。 ション機能と、ビデオ編集、MA、 「テレビ業界は、今でもテープやカートリッジな DVD・BDなどのパッケージングま 株式会社共同テレビジョン（以下共同テレビ どの物理メディアを使っています」と、共同テレビ で行うポストプロダクション機能を ジョン）は、国の特別名勝・特別史跡 浜離宮恩賜 ジョン 技術センター 映像制作部専任部長 溝口 有している。 庭園の景観を眼下に収める中央区築地のオフィ 健志氏は語る。そのため撮影した映像を編集す スビルに本社を構える。ニュース配信会社として る際には、映像制作部の置かれた築地本社から スタートした同社は、ドラマやバラエティー番組を 編集室のある港区台場拠点へ、メディアを物理的 はじめCM制作、イベントの企画・運営なども行う に移動させる必要があった。テレビ局へ納品する 総合制作会社だ。映像制作の企画・撮影に関わる 際もメディア自体を届ける必要がある。 「プリプロダクション」業務から、撮影後のナレー 「放送前の大切な映像のため、メディアを紛失・ ション録りや編集といった「ポストプロダクション」 破損することはあってはならないことです。また放 業務まで一貫して行えることが特徴だ。また4K 送時間までに必ず届ける必要もあります」と溝口 対応の大型中継車を導入するなど、最新の映像 氏はその重要性を説く。そのため、スタッフが電車 技術にもいち早く対応している。その高い技術力 やタクシーに乗ってメディアをハンドキャリーしてい 導入製品 ▪HCNET回線サービス 株式会社共同テレビジョン 株式会社共同テレビジョン システム管理室 室長 技術センター 映像制作部 富澤 茂明 専任部長 氏 溝口 健志 氏

築地本社-台場拠点間 閉域専用回線接続イメージ 【凡例】 …… 光回線区間 …… 論理接続 …… セグメント 築地本社 台場拠点 れており、常時エイチ・シー・ネットワークスで インターネット 築地本社側映像制作部用VLAN 台場拠点側映像制作部用VLAN 回線状況をモニタリングしている。万一トラブ 築地本社側 冗長用VPN 台場側 ルが起きた際には、お客様拠点に設置された 映像制作部用サーバー 映像制作部用サーバー 映像制作部管轄 映像制作部ラック室 パトランプが点滅して知らせるとともに、エン ジニアが駆けつけ対応する。 システム管理室サーバー室 システム管理室管轄 「専用の監視回線までサービスに含まれて 映像制作部VLAN いるとは思わず、うれしい誤算でした。今の スイッチ スイッチ ところパトランプが点滅したことはありません 長距離光伝送装置 HCNET回線サービス 長距離光伝送装置 が」と富澤氏はほほ笑む。 コンテンツバンク用VLAN スイッチ スイッチ 24時間いつでも 築地本社側 台場側 コンテンツバンク用・サーバー 長距離光伝送装置 コンテンツバンク用端末 映像受け渡しができ （APRESIA® XGMC-2101X-PSR） 働き方改革にも貢献 る。当然時間のロスが大きくなり、本来の制作 スも検討したというが「サービス提供者の顔 導入メリットについては「メディアの受け渡 業務に充てるべき時間を圧迫しているという。 が見えないので、放送前の映像をあげるのに しに時間を費やす必要がなくなり、映像をす また映像制作部とは別に、コンテンツバン 不安を感じました」と、富澤氏は振り返る。そ ぐに利用することができます。短縮できた時 クと呼ばれるアーカイブ事業も発足した。こ んな折、エイチ・シー・ネットワークスからク 間をクリエイティブな作業に充てることができ れは、HDCAM/HDCAM-SRシリーズの補 ローズドネットワークであるイーサネット専用 るということは大きいですね。築地本社で収 修用部品の提供を含め、保守に関するサービ 回線のサービスが提案された。 録された映像をサーバーに入れておけば、台 スが2023年に終了すると発表されたことに 「セキュリティを考えたら専用線がいいので 場の編集室で24時間いつでも編集作業がで 端を発する。「業務用VTR本体の製造が終 しょうが、コストが折り合いません。しかし閉 きる。場所と時間の壁を取り払うことができ、 了し、その後はメンテナンスもできなくなりま 域網サービスの多くは、予備回線や保守サー 働き方改革にもつながります」（溝口氏）。「現 す。そのため映像資産を永久保管する必要 ビスを別途組み合わせる必要がありました。 場の負担が減ることで制作のスピードがあが 性があったのです」と、共同テレビジョン シス その点エイチ・シー・ネットワークスのサービス る、それが起爆剤となって社内全体に化学変 テム管理室 室長 富澤茂明氏はその背景を語 は10Gbpsの広帯域、可用性が高く予備線 化を起こすことも期待できます」（富澤氏）と る。テープに記録された映像を順次デジタイズ が不要、保守サービスも込みなのに低コスト その波及効果の大きさを語る。 （デジタルのデータに変換する作業）して、オ と、弊社の要望を満たしていたのです」と、 また副次的な利用方法として、台場拠点 プティカルディスクアーカイブ®などに永久保 富澤氏は導入の経緯を振り返る。 に無線LAN環境を構築する際にこの閉域網 管するのだ。 約3カ月の導入期間を経て2019年の2月 を活用することができたという。築地本社と コンテンツバンク用の機材は築地本社に設 末に稼働をはじめたイーサネット専用回線は、 台場拠点がL2ネットワークでつながっている 置されたが、台場拠点にも過去の映像テープ 築地本社と台場拠点を、10Gbpsの帯域保 ということは、社内LANを延長することも可 の多くが保管されている。ここでもテープの 証型専用回線で直結している。インターネッ 能である。そのため、新たに別のネットワー 受け渡し方法が問題になった。ハンドキャリー トや他のネットワークとは物理的に分離された クを用意することなく無線LAN環境を構築 では紛失・破損のリスクと移動コストが付きま クローズドネットワークのため、専用線と同等 できたのだ。「このように想定外の利用に対 とう。そこで、築地本社と台場拠点を専用の のセキュリティを確保できる。またサービス両 しても柔軟に利用でき追加費用はLANケー ネットワークで結び映像を伝送しようという構 端の設備には通信キャリアで採用されている ブル代だけ、ポリシー共通化も簡単など、 想が持ちあがった。しかし、放送用の映像 高品質な製品APRESIA® XGMC-2101X- イーサネット専用回線は良いことづくしです」 データを伝送するには、さまざまなクリアすべ PSRを使用している。　 と、富澤氏は満足気に語る。今後は4K放送 き課題があったという。 富澤氏は「拠点間を直結しているので、セ 8K放送で素材の大容量化が広がる見込みで キュリティ面での心配は全くありません。ゲート あり100Gbps専用回線へのさらなる拡張を 大容量映像データを ウェイなどの設備も不要です。しかもL2ネット 視野に入れているという。 高速・安全に伝送できる ワークなので社内LANの延長のような感覚で、 課題だった映像の伝送手段を一気に解決 10Gbpsの専用回線 非常にシンプル。管理者に高度なITリテラシー し、高速化、効率化を実現した共同テレビ も必要がありません」とそのメリットを語る。 ジョンは、これまで以上に高品質な映像作品 1時間の放送用映像データは約25GBもの 映像制作部用のサーバーには、L2スイッチと を生み出し続けるだろう。 大容量になる。また、伝送中に劣化すること 社内VLAN経由で接続している。コンテンツバ や外部流出するようなことがあってはならな ンクと映像制作部で回線を共有しているのだ。 い。そのため、専用の回線に求める要件は非 「アーカイブ映像の伝送と同時に映像編集 常に厳しいものになる。「大容量データ伝送 作業の伝送を行っていますが、最大スペック のため十分な帯域が確保できること」、「セ でデータを流していてもまだ余裕を感じます。 キュリティが担保でき可用性も高いこと 」、 まるで回線が10本あるような印象です。もち 「24時間365日のサポート体制があること」、 ろんパケット落ちなどもありません」と、溝口 「そのうえでコストを極力抑えること」、「保 氏は笑顔を見せる。 守にも多額の費用がかからないこと」といった また、このサービスには監視用の回線も （中央）株式会社共同テレビジョン 様 具合だ。当初はクラウド型のストレージサービ セットされたネットワーク監視サービスも含ま （両端）エイチ・シー・ネットワークス株式会社 〒111-0053 東京都台東区浅草橋1-22-16 ヒューリック浅草橋ビル4階 ※記載されている会社名および製品名は、各社の商標または登録商標です。 https://www.hcnet.co.jp/ ※記載の情報（役職名、製品仕様、サービスの内容、お問い合わせ先、URLなど）は、発行時の情報です。 ※本事例に記載の製品を輸出される場合には、外国為替および外国貿易法の規制ならびに米国輸出管理規則など外国の輸出関連法 CAT.NO.HCNET-051 Printed in Japan 201907 規をご確認のうえ、必要な手続きをおとりください。なお、ご不明な場合は、弊社担当営業にお問い合わせください。