【導入事例】工場ネットワークの刷新　株式会社シグマ 様

導入事例 工場ネットワークの刷新 株式会社シグマ 様 高品質なものづくりを支えるネットワークを刷新 現場の自由度も確保しつつ、セキュリティや運用性を向上 ▪ 端末のMACアドレス認証を取り入れセキュリティを強化 Point ▪ 高信頼かつ故障時の交換作業も容易なスイッチで運用性を向上 ▪ 会議室などではLCXの活用で無線アクセスポイントの 効率的な配置を実現 株式会社シグマ 様 デジタルカメラ、交換レンズ（スチル／シ ネマ）、各種専用アクセサリーなどの光学 機器の開発・製造・販売 https://www.sigma-global.com/jp/ 世界的光学機器メーカー も重要だが、そこには多くの課題が山積してい 唯一の生産拠点 たと、同社 経営企画本部 情報システム部 チー ネットワークの管理や フの長谷川貴之氏は振り返る。 セキュリティに懸念 「ネットワーク機材は台帳で管理していたも のの、常に最新の状態にメンテナンスをするの デジタルカメラ、交換レンズ（スチル／シネ が難しく、またトラブル時も多くは使用してい マ）、各種専用アクセサリーなどの光学機器の る社員からの指摘で気づくような状況でした。 開発・製造・販売で世界的に知られる光学機器 情シス内でも主に経験や勘を頼りにした属人的 メーカーである株式会社シグマ。設立した初期 な対応をしていたため、原因究明やトラブル解 の頃から独自ブランドをめざし、「他にはない、 消にも時間がかかりましたし、スイッチが故障 これまでにない製品」づくりに取り組んできた。 した場合の交換作業などは限られた人しかでき レンズやカメラを含むさまざまな部品一つひと ませんでした」 導入サービス・採用製品 つに関して、一貫して自社生産にこだわってい る点も同社の大きな特徴だ。 ▪ 認証アプライアンスサーバー ： HCNET Account＠Adapter+ 同社のものづくりのほぼすべての工程を担っ ▪ コアスイッチ ： ApresiaNP7000シリーズ ているのが、福島県磐梯町の会津工場である。 ▪ サーバースイッチ ： ApresiaNP2100シリーズ 1973年の稼働開始から50年以上、シグマ唯一 ▪ 幹線スイッチ ： の生産拠点として膨大な種類の製品を世に送り ApresiaNP2100/3000シリーズ ▪ 支線スイッチ ： ApresiaLightGMシリーズ 出してきた。そんな会津工場の中では、多種多 ▪ 無線アクセスポイント ： 様な工程における加工データ、部品や製品の検 HPE Aruba Networking AP514/AP515 査データなどがネットワーク上を流れ、サー ▪ LCX ： プロテリアル F-8D-LCX バーに蓄積されて品質管理などに活用されてい (WFC-1756)(NJ)(NJ)-L ▪ ネットワーク管理ソフトウエア ： る。しかも、新たな加工技術の採用や設備の増 Apresia AN-ManagerStation 強によってネットワークに接続される機器が増 ▪ クラウド型無線LAN管理ツール ： える機会も多く、ネットワークインフラには柔 株式会社シグマ HPE Aruba Networking Central 軟な対応が求められる。 経営企画本部 ▪ VPNルーター ： ALAXALA AX620R 情報システム部 工場のネットワークには重要なデータが流れ チーフ るだけに、その管理性や運用性、セキュリティ 長谷川 貴之氏

シグマ会津工場ネットワーク概要 や相談などにも誠実に答えてくれるだけで AN-ManagerStation サーバー なく、追加の提案を示してくれるなど、と Account＠Adapter＋ てもやりやすかったです」と長谷川氏は説 明する。 なお、今回のネットワーク更新に合わせ HPE Aruba Networking Central て情報システム部では体制変更も進められ Apresia NP2100 AX620 ていた。経験や勘に頼った属人的対応でな Apresia NP7000 く、チームとしてさまざまな業務に対応で 別棟VPN きるようにするためだ。例えばスイッチに Apresia NP2100 Apresia NP3000 関しても、故障時の交換・復旧手順を明確化 し、主担当の長谷川氏以外にも数人が訓練 ApresiaLightGM を行うなどして対応できるようにしている。 「Apresiaは信頼性の高い機材ですが、あ Aruba AP514/515 るとき想定外の停電が生じた建屋で、その LCX 1台が立ち上がらなくなったこともありまし た。居合わせたスタッフが訓練通り予備機 に交換してSDカードで復旧し、迅速に対処 できています。これができたのは、Apresia 多様な機器の統合管理という側面でも懸 そのほか、無線LANも順次更新が進めら ならではと言えるでしょう（」長谷川氏） 念要素があったという。「ネットワークト れることになった。無線LANアクセスポイ ラフィックを適切に把握できなかったた ントにはHPE Aruba Networkingの機材 デジタル化が加速する中で め、サーバーなどの機材選定の判断材料も を採用、管理ソフトウエア「HPE Aruba さらなるネットワーク改善へ 不足していました。そしてセキュリティ面 Networking Central」や、一部にLCX（漏洩 でも、以前は接続端末の制限などをしてい 同軸ケーブル）も合わせて導入されている。 会津工場のネットワーク更新は、2024年 なかったため、悪意のある人が接続してし 「アクセスポイントの台数を削減できる 末時点で無線LAN機材の入れ替え作業が一 まう恐れもありました」と長谷川氏は語る。 というLCXのメリットは大きいですね。現 部残っている以外、ほぼ完了している。今後 時点では会議室エリアなどで使っており、 の課題の1つとして、AN-ManagerStation 認証アプライアンスも採用し 機材を集約できた上に、配線を天井裏にし やAruba Networking Centralをより活用 セキュリティを強化した構成に たおかげで見た目もすっきりしています。 してデータに基づくインフラの運用・監視 刷新 もちろん快適に使えていますし、何の問題 を進めていきたいと長谷川氏は話してい も出ていません」（長谷川氏） る。もう1点、新たに採用したMACアドレ こうして会津工場では、既存ネットワー ス認証やVLANについても、業務効率のた ク機材の保守切れに伴い、課題解決に向け 大きなトラブルなく めに自由度を高めつつもセキュリティを確 てネットワーク更新を進めることとした。 更新・導入を完了 保するべく、より最適な運用をめざしてい 複数ベンダーから提案を募り、採用された 復旧容易な機材による く構えだ。さらに、今後に向けた増強も視 のがエイチ・シー・ネットワ－クスだ。「本 運用性改善も 野に入れている。 社新社屋のネットワーク更新の際に、情シ 「デジタル技術の進歩に合わせ、帯域増強 ス内でも高く評価されている機材を中心と 会津工場のネットワーク更新は2023年の は遠からず必要となるはずです。また、業 した提案だった点も決定したポイントでし 後半から実施され、11月には有線LAN主要 務システムのクラウド化なども見据えて、 た」と長谷川氏は語る。 部分の機材更新や導入を完了、12月からは クラウドへのダイレクト接続なども検討し 情シスにとって評価が高い機材の一例 無線LAN環境の整備が順次進められている。 ていかなければなりません。今後も引き続 が、イーサネットスイッチの「Apresia」だ。 更新や導入作業、および初期運用は大きな きエイチ・シー・ネットワークスの協力を期 ユーザーループ検知機能や、SDカードによ トラブルもなく、安定しているとのことだ。 待しています」（長谷川氏） る設定復旧機能など、運用面で役立つ機能 「特に気を遣ったのは、Account＠Adapter+ を備えている。今回は、コアからエッジま に関する部分です。多くの端末を固定IPア ですべてのスイッチに採用しただけでなく、 ドレスからDHCPへ切り替えるほか、 管理ソフトウエア「AN-ManagerStation」 MACアドレス認証とVLAN導入も行うた も合わせて導入し、統合管理も図った。 め、円滑に移行できるように綿密な検討や また、ネットワークセキュリティを向上さ 事前準備を行いました」と長谷川氏は振り せるべく新たに採用されたのが、認証アプ 返る。 ライアンスサーバーの「HCNET Account スイッチの更新にあたっては工場との日 ＠Adapter+」だ。これまで行っていなかっ 程調整に苦労したというが、それでも更新 た端末認証やVLANによるネットワーク分 は無事に進んだという。「エイチ・シー・ネッ 右より長谷川様、エイチ・シー・ネットワークス 第二シ 離を新たに実施し、DHCPサーバー機能も トワ－クスの作業はとても正確で安心して ステムエンジニアリング本部 第二エンジニアリング部 活用することになった。 任せることができました。また問い合わせ 第三グループ齋藤祐樹 ※ Account＠Adapter、HCNETおよびそのロゴは、エイチ・シー・ネットワークス株式会社の登録商標です。 〒111-0053 東京都台東区浅草橋1-22-16 ヒューリック浅草橋ビル5階 ※ 記載されているその他の会社名および製品名は、各社の商標または登録商標です。 ※ 記載の情報（組織名、役職名、製品価格、製品仕様、サービスの内容、お問い合わせ先、URLなど）は、取材日現在の情報です。 https://www.hcnet.co.jp/ ※ 記載の内容は、予告なしに変更する場合がありえます。 ※ 記載の製品を輸出される場合には、外国為替および外国貿易法の規制ならびに米国輸出管理規則など外国の輸出関連法規を CAT.NO.HCNET-079 Printed in Japan 202502 ご確認の上、必要な手続きをお取りください。なお、ご不明な場合は、弊社担当営業にお問い合わせください。