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高周波多点振動試験装置

製品カタログ

大型の試験品に対して10kHzまでの高周波振動試験を可能にするシステムを開発

掲載内容
・高周波多点振動試験装置(単体)
・高周波多点振動試験装置の構成(例:振動試験装置・アンプ4X4台)
・高周波多点正弦波試験結果

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このカタログについて

ドキュメント名 高周波多点振動試験装置
ドキュメント種別 製品カタログ
ファイルサイズ 571.4Kb
登録カテゴリ
取り扱い企業 IMV株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧)

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このカタログの内容

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10000Hzの試験例 目ではとらえられない100ミクロンほどの動きをキャッチ! 電球のフィラメント 解析画面 高周波多点振動試験装置 High Frequency Multipoint Vibration Test System 車載用のLED 解析画面 https://www.imv.co.jp DSS事業本部 MES事業本部 本社・大阪営業所 〒555-0011 大阪市西淀川区竹島2-6-10       IMV先端技術研究所 営業本部 東京営業所   〒104-0045 東京都中央区築地7-2-1 THE TERRACE TSUKIJI 4階 EAST  品質保証部 人事・総務部 CN/14640E 大阪サイト 名古屋営業所  〒470-0217 愛知県みよし市根浦町5-2-18       JQA-1573 Cat.No. 2107①H_F
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01 はじめに 04 高周波多点正弦波試験結果 従来、産業界の各分野では、部品・製品の信頼性を評価する手段として、一般的に周波数2kHz以下の振動試験が広く行われ 制御に使用したのは多点正弦波試験用ソフトウェア(Multi-SINE)です。このソフトウェアは、入力チャンネル(制御点応答)× てきましたが、2kHzを超える耐久試験はこれまであまり行われてきませんでした。それは数キログラム~数十キログラムの 出力チャンネル(アンプへの出力電圧)の伝達関数マトリックスを測定し、その結果を元にして各制御点の応答加速度の振幅 試験品に対して加振可能な大型振動試験装置の上限周波数が2~ 3kHz と低く、逆に、10kHz程度の振動試験が可能な装置 と位相の制御を行います。図3、4に示す試験では、一次共振周波数800Hz のテストウエイトを本装置に搭載し、高周波 は、数十グラムほどの軽量試験品を対象とする為、大型試験品を3kHzを超える高周波で試験することは不可能でした。そこ (2kHz ~ 10kHz)での同加速度振幅、同位相を目標とした加振制御を行いました。 で、IMVは上限周波数が10kHzの小型振動試験装置を複数台利用し、加振点付近の加速度振幅と位相を適切に多点制御す テストウエイトの高次共振モードに一致する周波数では、各4点の加速度振幅の誤差や位相差が発生し易く、また、完全な一 る事により、大型の試験品に対して10kHz までの高周波振動試験を可能にするシステムを開発いたしました。IMV高周波多 致を目指して強いフィードバック制御を行なうと、制御困難な周波数で振動試験装置能力の限界を超えてしまう可能性が高 点振動試験装置について、概要をご説明させていただきます。 くなります。通常の1点加振では、共振によって振動が増幅される周波数で振動試験装置の出力を絞って加速度を制御、多点 加振では、発生する共振の加速度を加振力によって抑え込み、他点と位相を合わせる動きをする場合があります。 したがって本装置を使用する場合、振動試験を成立させる事を優先して制御精度(加速度振幅や位相の一致度合)を妥協する 02 高周波振動試験装置(単体) のが、妥当な方策です。 なお、ここで紹介した試験は正弦波掃引試験ですが、この装置を使用して高周波多点ランダム試験も実施可能です(。各点のラ 高周波振動試験装置(m030H、図1)は、磁気回路に永久磁石を使用しており、複数台配置を考 ンダム加速度PSDと位相を一致させる制御をする) 慮して、振動試験装置直径を必要最小限(直径190mm)に抑えています。 また、複数台配置の自由度を高めるために、コイルの冷却ブロワを振動試験装置内臓型とし、振 動試験装置―アンプ間の接続ケーブルも、ワンタッチコネクタで接続する1本としています。 m030Hは 1kHz 以上の高周波試験に特化した構造となっており、可動部の機械的ストロークは ほぼ0に等しいです。多くの高周波専用振動試験装置で採用されている数ミリメートルの機械的 ストロークを不採用とする事で、可動部の高周波特性を損なう振動台の弾性体支持構造や、振動 試験装置配置(加振方向)に制約を与える可動部ガイド機構を排除し、高周波加振に適した剛性の 高い可動部を実現しています。これにより、従来の小型・高周波振動試験装置では顕著だった、負 図1: 高周波加振機 m030H(実験機) 荷搭載によって生じる加振可能上限周波数が大きく低下する問題を緩和しています。 型式 : m030H/MA1 なお、1kHz 200m/s2 時の正弦波変位両振幅は10μmであり、10kHz 200m/s2 時の正弦 周波数範囲 : 1000Hz ~ 10000Hz 振動台1次共振周波数 : 9000Hz 波変位両振幅は0.1μmに過ぎません。したがって、上記の様な極小の機械的ストロークでも、 加振力 : 80N 可動部質量 : 1.9kg 高周波加振の実施に影響することはないと考えます。 無負荷加速度 : 200m/S2 適合アンプ : MA1 (1.1kW) 図 4: 高周波多点正弦波試験結果 03 高周波多点振動試験装置の構成(例:振動試験装置・ アンプ 4×4台) 05 むすび 4台の振動試験装置と4台のアンプで駆動し、各アンプへの指令電圧は制御器からそれぞれ独立に与えられます。また、制御に 本装置は基本アクチュエータとなる高周波小型振動試験装置の数を紹介例(4台)より増加させる事で、更に大型の試験品の 使用する加速度センサの数は振動試験装置数に等しい4個で、4入力・4出力で加振制御を行う構成になっています。(図2) 高周波試験が可能になります。ただし、加振点と加速度計測点を可能な限り近づけ、その場所の加速度を制御する事で目的の 図3は本装置にテストウエイト(9.13kg)を搭載した状態の写真です。 試験が成立したものとする試験計画の立案が前提となります。 加振点、制御点以外の場所の加速度分布が一定の範囲に収まる事を期待する従来の試験計画を、高周波加振試験で大型の試験 品に適用する事は困難です。冶具は試験品の加速度制御点と加振機を最短距離で連結する部品とし、小型高周波振動試験装置 の配置を試験品に合わせた適切なものにする事が、高周波多点加振成功の鍵となります。 図2: 高周波多点振動試験装置の構成 図3: 高周波多点振動試験装置(実験機)