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筐体の耐衝撃性の指標「IKコード(衝撃保護等級)」基本情報

ホワイトペーパー

本ホワイトペーパーは、筐体の耐衝撃保護等級「IKコード」に関する基本情報をまとめています。

本ホワイトペーパーでは、筐体の耐衝撃保護等級「IKコード」について詳しく解説しています。IKコードは、IEC 62262規格に基づき、筐体が外部からの機械的衝撃にどの程度耐えられるかを示す国際的な保護等級です。

このカタログについて

ドキュメント名 筐体の耐衝撃性の指標「IKコード(衝撃保護等級)」基本情報
ドキュメント種別 ホワイトペーパー
ファイルサイズ 1.9Mb
取り扱い企業 リタール株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧)

このカタログの内容

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ホワイトペーパー - IKコード :耐衝撃保護等級 IEC 62 262規格に準拠 By Sven Schnautz
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目次 はじめに .................................................................................................................................... 3 基本原則 ................................................................................................................................... 4 IEC 62 262規格について ...........................................................................................................5 耐衝撃試験 ............................................................................................................................... 7 試験値と手法 .............................................................................................................................9 リタールでの試験 .....................................................................................................................1 0 参考 ........................................................................................................................................ 11 2/12ページ
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はじめに 筐体が損傷すると、搭載された機器(例:機械の制御システムなど)の正常な機能が損なわれ、最 悪の場合動作しなくなることもあります。そのため、IPによる保護(埃、接触、水に対する保護)だけ でなく、外部からの機械的な衝撃に対しても適切な保護が必要です。 図1 筐体の耐衝撃性を規定する関連保護等級のことをIKコード(耐衝 衝撃を受けて変形した筐体 撃保護等級)といいます。IKのクラス分けは、IEC 62 262規格に準 拠した試験方法を用いて規定されます。 しかし、試験機関でのテストでは、筐体におけるすべてのポイント の耐衝撃性レベルを検証することができない場合があります。そ の代わりに、意図的にテストするポイントを選択する事が可能で す。実際には、高いIKを達成するために重視すべきポイントがテ ストされないことが多く、メーカーの品質に対する理解と、メーカ ー自身が適用する基準によって異なる場合があります。本資料 では、IKコードの基本情報、IEC 62 262の説明、IKの試験と本社 ドイツ(ヘルボルン)にあるリタール試験機関での現在の試験方 法についてご紹介します。 3/12ページ
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基本原則 筐体や制御盤は、世界中のあらゆる場所で使用されており、厳しい安全性が求められています。 そのためには、異物や水などの外部からの影響がどの程度筐体内に侵入するかに着目した保護 等級試験が重要な役割を果たします。 この分野では、IEC 60 529に準拠したIP保護等級(Ingress Protectionの略)、北米で重要視され ているNEMA(National Electrical Manufacturers Association)による250-2003の規格「最大 1000Vまでの電気機器に使用される筐体(Enclosures for Electrical Equipment (1000 Volts Maximum))」に対応した試験が使われています。低電圧制御盤向け空の筐体の要件について は、IEC 62 208規格で定められています。 図2:筐体にかかるストレス また、IP保護等級だけでなく、IEC 62 262に準拠したIKコー ドも重要です。この規格は、筐体の耐衝撃性:外部から筐体 にかかる機械的ストレスやエネルギーの影響のレベルを分 類するものです。IEC 62 208に準拠した空の筐体の場合、 筐体とその内部構造のIP保護等級、絶縁、機能を維持しな ければなりません。筐体は、特にリフトやフォークリフトによ る損傷のリスクがある環境では、高い品質が求められま す。 しかし、IKの試験を行う際には、規格に定められた条件だけでなく、規格上が試験に許容される 範囲を考慮することも重要です。 筐体の強い部分と弱い部分の両方を試験し、その結果に応じてIKコードが段階に振り分けら れ、付与されます。 試験機関での実践的なテストの分析については、「リタールでの試験」項目を参照ください。 4/12ページ
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IEC 62 262規格について IEC 62 262規格は、筐体の耐衝撃保護試験の実施方法を規定しています。この規格は、保護対象機 器が外部ストレス(筐体への損傷または衝撃・エネルギーの影響)に対して適応すべき保護性能を決 定するために使用されます。保護の対象機器は、定格電圧72.5kV以下と定められています。 IKは、00~10の範囲で低いものから高いものまでを表し、その前に "IK "を付けます(例 IK05)。IK10 よりも高い保護レベルに達した場合、追加の影響度合いにかかわらず、コードはIK10+となり、規格で は50J(ジュール)の値を推奨しています。 国際規格であるIEC 62 262は、欧州規格であるEN 50 102をベースにしており、内容は同じです。 (EN 50 102はドイツの規格VDE 0470 Part 100とも同様の内容です) 次の表に示すように、IKコードの各桁は、機能や防塵・防滴性を損なうことなく筐体に衝撃を与え ることができる特定のレベルを示しています。 表1:衝撃エネルギーの分類 IKコード IK00 IK01 IK02 IK03 IK04 IK05 IK06 IK07 IK08 IK09 IK10 衝撃エネルギー J(ジュール) a) 0.14 0.2 0.35 0.5 0.7 1 2 5 10 20 a) 本規格では保護されない 中でも、空筐体のメーカーが指定した衝撃保護は、メーカーが指定したIP(接触/異物および水に 対する保護)を確実に維持する必要があります。高いIKで低いIPを指定することは可能ですが、こ れによってIPが損なわれる場合は、高いIKを指定することはできません。 例: IK08に準拠した衝撃エネルギーで筐体の衝撃保護試験を行った結果、IP66が維持されているが、 IK10ではIP54しか維持されていない場合、仕様書に「IK10へのテストでIP 66」と記載してはいけませ ん。 IPとIKの複合保護等級が常に適用されるため、この場合正しくは「IK08でのテストでIP 66 」と記載し ます。 5/12ページ
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IKコードは、筐体全体を対象としています。モジュール式筐体のサイドパネルなど、個々のパー ツに異なるIKがある場合は、個別に表示する必要があります。 IEC 60 529に準拠したIP(異物および水に対する保護)は、最初の2桁で識別されます。1桁目は 接触や異物に対する保護を、2桁目は水に対する保護を示します。 表2:IP保護カテゴリ、接触および異物に対する保護1 1桁目 接触に対する保護 異物からの保護 0 保護なし 保護なし 体の大きな部分に対する保護 1 大きな異物(Ø 50 mm以上) (Ø 50 mm以上) 中型の異物 2 指の保護 (Ø 12 mm 以上) (Ø 12.5 mmから、長さ80 mmまで) 工 具 や ワ イ ヤ ー 3 小さな異物(Ø 2.5 mm 以上) (φ2.5mm以上) 工具やワイヤー 4 (Ø 1 mm以上) 顆粒状異物(直径1mm以上) ワイヤー保護(IP5に準拠)、 5 ダメージを与える塵埃の付着 塵埃に対する保護 6 ワイヤー保護(IP5に準拠) 防塵 塵埃の侵入がない 表3:IP保護カテゴリ、水の保護1 2桁目 水に対する保護 0 保護なし 1 垂直に滴り落ちる水に対する保護 2 斜め(15°まで)に滴下する水に対する保護 3 垂直から60°までのスプレー水の落下に対する保護 4 全面的なスプレー水に対する保護 5 あらゆる角度からの噴流水(ノズル)に対する保護 6 強力な噴流水(フラッディング)に対する保護 7 一時的な浸漬に対する保護 8 連続的な浸漬に対する保護 9 高圧水に対する保護 1 出典: ドイツ国立物理工学研究所(Physikalisch-Technische Bundesanstalt)。 6/12ページ
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耐衝撃試験 IEC 62 208に準拠した空の筐体の衝撃保護試験(外部からの機械的ストレスに対する保護カテ ゴリの分類)は、IEC 62 262試験規格に沿って実施され、以下の試験条件を遵守する必要があ ります。 1) 設置 試験の間、筐体は日常的な使用状況と同じ状態で適切に固定しなければなりません。 例えば、ただ吊り下げた状態での試験は、筐体が適切に固定されておらず、通常の使用状況にも 沿っていないため認められません。筐体を床や壁への取り付けする場合は、従来の使用場所や規 格の仕様に沿って取り付ける必要があります。 2) 衝撃保護試験の実施 図3:試験機関の筐体 衝撃試験は、通常の使用の際に影響を受けるすべての表面に 対して行われます。試験する範囲の1辺長さが1m未満の筐体 には、3つの打撃(筐体への衝撃・エネルギーによる損傷、また は影響)を、長さ1m以上の筐体には合計5つの打撃を加えま す。打撃は、同じ箇所に3回以上加えてはいけません。 ただし、すべての衝撃は対象物に均等に分散していなければなりません。言い換えると、テス トする部分が恣意的に選択されてはならず、対称的に配置されていなければなりません。 7/12ページ
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3) 筐体の試験箇所 ヒンジ、ロックなどの筐体上の部品は試験の対象外です。試験後、IPが維持されるだけでなく、絶 縁、ドアの開閉、カバーの取り付けと取り外しも保証されなければなりません。IEC 61 439-1に沿っ て制御盤に(部分的に)構成された筐体を試験する場合、機器の信頼性(例:クリアランスおよび沿 面距離の維持)は引き続き確保されなければなりません。 試験結果は、筐体のどの箇所に衝撃試験を行うかによって異なります。筐体の最も弱い箇所は、 最大で3つの隣接するポイントに応力を加えることで、最も集中的に試験することができます。しか し、これに関する規則は存在せず、それほど重要ではない衝撃を受けにくい箇所も同様に効果的 に試験することができます。その結果、場合によってはIKが低くなったり高くなったりすることがあり ます。このように様々な枠組みの中で、衝撃保護試験の結果は製造者によって左右される可能性 があります。原則として、関連箇所を選択することができ、2)の基準にのみ従う。すなわち、衝撃に 対して特に弱い箇所で筐体に衝撃保護試験を行う必要があるとする規制は存在しないのです。 4) 試験時の気候条件 - 温度範囲 15°C~35°C - 空気圧 86 kPa~106 kPa(860 mbar~1060 mbar) - 高度 0~2000m 結論として; IEC 62 262に準拠した衝撃保護試験の実施にはある程度の余地が認められているため、IKは必 ずしも100%の正確性を持っているわけではありません。試験機関での試験の精度や筐体の試験 箇所は場合により異なり、ある程度はメーカー側の裁量に委ねられています。より繊細な箇所で の試験結果は、耐衝撃性のある個所での試験結果とは全く異なる効果があります。 8/12ページ
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試験値と手法 次の表は、試験される保護等級に必要とされる様々なエネルギー源の値を示しています。また、 必要な試験手法とその機能も定義されています。 表4:試験の関連仕様 IK01~ IK IK00 IK06 IK07 IK08 IK09 IK10 IK05 ジュールのエネルギー * < 1 1 2 5 10 20 R (mm) * 10 10 25 25 50 50 材質 * ポリアミド 1) スチール 2) 質量 (kg) * 0.2 0.5 0.5 1.7 5 5 D (mm) * 20 25 35 60 80 100 f (mm) * 10 4 7 10 20 20 r (mm) * - 2.5 - 6 - 10 l (mm) * 57.5 120 60 65 110 63 振り子ハンマ * ● ● ● ● ● ● スプリングハンマー * ● ● ● - - - 自由落下式ハンマー * - - ● ● ● ● 落下の高さ 0.408 m 0.300 m 0.204 m 0.408 m *保護なし 1) R 100、ロックウェル硬さ(ISO 2039/2準拠) 2) Fe 490-2、ロックウェル硬さ(ISO 10152準拠) この表からわかるように、IKは3種類のハンマーでテストされています。打撃の種類に応じて、特 定のハンマータイプを選択する必要があります。 図1:テストツールの次元 9/ 12ページ
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リタールでの試験 リタールは認定された試験機関を社内に持っています。ここではIKを決定するために筐体の耐衝 撃性に重要な箇所を試験することに重点を置いていますが、これは最も脆弱な部分との関連が最 大となる箇所になります。試験は通常、筐体の折り曲げた端の部分で行われます。この場所の材 質は最も安定していますが、この場所にはパッキンがついており、衝撃によって筐体の端が変形 した場合、IPが損なわれる可能性があります。高い耐衝撃性を実現するだけでなく、筐体の機能 を正常に維持することも重要視しています。 画像4:IKテストの効果 制御盤において(部分的に)構成された筐体をIEC 61 439-1に基づ いて試験する際には、クリアランスや沿面距離などの安全空間も 維持しなければなりません。凹みは最小限に抑えるか、全く発生し ないようにする必要があります。 この非常に集中的にIKを方法試験する方法は、最悪の条件下で筐 体を試験することに相当します。 また、試験機関での試験は常に試験者の主観に左右される恐れがあり、筐体のIKを高く設定する と誤解を招く恐れがあるため、IKの範囲内で様々なレベルの試験を行うことが考えられます。 10/ 12ページ
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参考 Rittal GmbH & Co.KG IEC 62 262:2002 「外部からの機械的衝撃に対する電気機器の筐体が提供する保護等級(IKコード)」 IEC 62 208:2011「低電圧スイッチギヤおよびコントロールギヤアセンブリ用の空の筐体」 IEC 60 529:2013 「エンクロージャーによる保護等級 (IP コード)」 IEC 61 439-1:2011「低電圧スイッチギヤおよびコントロールギヤアセンブリ」 Physikalisch-Technische Bundesanstalt (PTB): IP 保護等級指示 http://www.ptb.de/cms/fachabteilungen/abt3/exschutz/ex-grundlagen/ip- schutzartkennzeichnung.html 11/ 12ページ
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