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自動車業界における3Dプリンターの活用事例

製品カタログ

このカタログについて

ドキュメント名 自動車業界における3Dプリンターの活用事例
ドキュメント種別 製品カタログ
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登録カテゴリ
取り扱い企業 株式会社日本HP (この企業の取り扱いカタログ一覧)

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このカタログの内容

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HP 3Dプリンティング お客様導入事例 |株式会社 SUBARU × 株式会社SUBARUがDMM.make 3Dプリントの 協力のもとHP Jet Fusion 3Dプリンターで製造した 部品をコンセプトカーに採用 株式会社SUBARU(以下、SUBARU社)は、合同会社DMM.comの3Dプリント事業部である DMM.make 3Dプリントと共同で、自動車業界における新たなパーツ開発に付随する課題を 3Dプリンターの活用で解決し、自由なデザインとカスタマイズ性の可能性を示しました。 車の新しい部品の開発には、これまで金型製造や流通による負荷、カスタマイズ性の制限など、 様々な課題がありましたが、HP 独自の3Dプリンティング製法であるMulti Jet Fusion(MJF)テクノロジーによる 3Dプリント製造を採用することで、こうした課題を解決するだけでなく、短期間で部品を仕上げる ことが可能になりました。
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HP 3Dプリンティング お客様導入事例 |株式会社 SUBARU × 業種 適用分野 自動車メーカー 自動車の意匠部品(カーアクセサリー) 目的 アプローチ 展示用コンセプトカーのオーバーフェンダーに装着する新たな部品の製造 DMM.make 3Dプリントが有するHP Jet Fusion 3Dプリンターとそのノウハウを 活用し、展示会までの限られた時間の中で、将来の応用を見据えた4種類の 新たな部品を製造することに成功 テクノロジー/ソリューション 材料 HP Multi Jet Fusionテクノロジー/HP Jet Fusion 3Dプリンティング HP 3D High Reusability PA 12, enabled by Evonik ソリューション 要約 車の展示会に出展するコンセプトカーは、メーカーが将来を見据えた最先端のデザインを発表する場です。世界的な自動車メーカーの SUBARU社は、東京オートサロン2024に出展したコンセプトカー「SUBARU LEGACY OUTBACK BOOSTGEAR PACKAGE」に搭載する4種類の新しい 部品をHP Jet Fusion 3Dプリンターで製造し、最先端の3Dプリント技術と、それが可能にする自動車の新たなあり方を提案しました。
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HP 3Dプリンティング お客様導入事例 |株式会社 SUBARU × 課題 自動車メーカーのSUBARU社では、東京オートサロン2024に出展するコンセプトカー「SUBARU LEGACY OUTBACK BOOSTGEAR PACKAGE」の ための新たな部品を設計するにあたり、製造における様々な課題の解決に加え、将来を見据えた新たな車のあり方を提案したいと考えていました。 自動車業界における新たな部品開発の課題は多岐にわたり、金型製造や物流による負荷などが挙げられます。通常、部品を作るには専用の型を 作らなければならず、開発費用がかかる上に、型抜き方向を考慮しなければならないため、デザインにも制限がかかってしまいます。さらに、型に 依存するため、カスタマイズや、最近特に求められている少量多品種の部品開発がしにくいという側面もあります。また、工場で製造した部品の在庫 管理の他、輸送によるコストやCO2排出などの課題もありました。 今回のコンセプトである「BOOSTGEAR」とは、お客様がこれまで行けなかったところに行く、やれなかったことをやるための「あと押し」を意味しています。 そのため、遊び心がある最先端の意匠部品のデザインを通じて、車との新たな関わり方を提案したいと考えていました。さらに、新たに作る部品は 展示用のみならず、将来的に実装できるものを想定していたため、それに耐えうる強度と量産性が重要となってきます。 こうしたことから、SUBARU社のアクセサリーデザイナーである須崎兼則氏は、最先端の3Dプリント技術であるMJFに興味を持っていました。 3Dプリント技術の情報収集をかねて3Dプリンターの展示会に赴き、多種多様な材料や工法に対応し、知識やノウハウが豊富なDMM.make 3Dプリントの ブースへ向かいました。 DMM.make 3Dプリントでは、生産性の高いHP Jet Fusion 4200 3Dプリンターを5台、アジア初導入のHP Jet Fusion 5420W 3Dプリンターを1台を 揃えています。そのため、稼働率を高く保つことでコストがおさえられ、経験豊富なスタッフによるサポート体制も万全です。 新たな部品開発の課題などに関してSUBARU社から相談を受けたDMM.make 3Dプリントは、様々な課題について伺っているうちに、MJFで解決できると 確信したことから、SUBARU社とDMM.make 3Dプリントの共同のプロジェクトが動き出しました。 ソリューション 金型が不要な3Dプリンターは、コストや環境負荷をかけずに少量多品種の部品を開発することができます。さらに、金型によるデザインの制限もなく、 革新的な部品のアイディアを試すことができ、基本のデザインを自分好みに変えるなどのカスタマイズがしやすいのも重要なポイントです。さらに、 3Dデータを送るだけでどこでも部品を造形することができるため、製造した部品の在庫を抱える必要がなく、物流面での負荷も大幅に軽減できます。 数ある3Dプリンターのなかでも、MJFテクノロジーのHP Jet Fusion 3Dプリンターを勧めた理由について、DMM.make 3Dプリントのセールスマネージャーで ある井上悠氏はこう語ってくれました。「デザイン性、精度、強度などの特性を踏まえて、物性とコストのバランスがいいMJFを提案させていただきました。 今回は展示用の部品でしたが、今後カスタムパーツを3Dプリントで提供していきたいという展望もお持ちでしたので、量産まで見据えたコストや生産性を 考慮しても、MJFが最適と考えました」他にも、サポート構造が必要ないため、廃棄パーツが出ないことや、3Dプリンターの中では非常に高い 最大80%という材料リサイクル率を誇るなど、環境に優しい製造方法という面もアピールポイントとなります。 材料はPA12(ナイロン12)を採用しました。今回実装する部品の耐熱性、耐候性の面で希望物性を満たし、強度も持ち合わせています。MJFの 特性として、特定の方向から力をかけると壊れやすいという異方性が少ないことも、最終製品の強度に信頼を与えています。
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HP 3Dプリンティング お客様導入事例 |株式会社 SUBARU × 結果 納期までの時間が非常に限られた中、DMM.make 3Dプリントの豊富な経験とHP Jet Fusion 3Dプリンターのスピーディな製造技術により、制限時間内に オーバーフェンダーに着脱可能な以下の4種類の部品を製造することができました。 左前用:スマートフォンを差し込むとスピーカーになり、車の外で音楽が楽しめる部品。 左後用:サーフィンなどをする時などに車の鍵を一時的に入れておける鍵付きロッカー。 右前用:磁石が組み込まれ、工具やキッチンツールなどをつけることができる部品。 右後用:3Dプリンターでしかできない形状のハンガー。 DMM.make 3Dプリントの井上氏は、「通常、新たな部品を作る際は、デザインをアウトプットしたものに修正を加え、再度アウトプットするという 工程を何度か繰り返すのですが、3Dプリントの場合は、デザインがしっかりとしていれば、頭の中のイメージと出来上がりの乖離が少ないのが特徴の 一つです。今回も、送っていただいたデザインを造形し、修正なく採用いただけたので、短い時間で完成させられました」と語っています。 一方、SUBARU社の須崎氏は、MJFを採用した感想をこのように述べています。「従来の3Dプリンターと違い、平滑度が素晴らしく、またシボ感も出るので、 プリンターから出てきたままの状態で使うことができます。後処理の加工もいらないため、その分、時間の短縮にもつながり、タイトなスケジュールだったので とても助かりました」 須崎氏は、東京オートサロン2024での同車の展示を見にきた多くの来場者の方々に、オーバーフェンダーの部品を3Dプリンターで作った旨を 説明したところ、その仕上がりに驚かれ、かなりの好評を得たとのことで、「金型が必要ないので、デザインの制限がなくなり、『自由になった!』と 全世界のデザイナーに伝えたい」と話してくれました。また、「これからは、お客様が自分のデザインをカスタマイズして、自分の車に装着していくように なると考えています。MJFはまさにそうした需要に最適です。3Dデータを世界中にすぐ送ることができますし、グローバル展開がしやすいのも魅力です」とも 語っていました。 3Dプリンターは試作品の製造でとどまってしまいがちですが、MJFでは設計の段階から量産を視野に入れることができ、新たな選択肢となり得ると DMM.make 3Dプリントの井上氏は考えています。「いきなり3Dプリンターを購入することは難しいですが、まずはDMM.make 3Dプリントのような受託 造形サービスで3Dプリントを試すことでその可能性を追求してみてほしいです。SUBARU様のような世界的な自動車メーカーに採用していただいたという ような事例を増やし、MJFの可能性をもっと広めていきたいです」と井上氏は語っています。 © Copyright 2024 HP Development Company, L .P. HP 製品およびサービスに対する保証は、当該製品およびサービスに付属の保証規定に明示的に記載されているものに限られます。ここに記載のいかなる内容も、当該保証に新たに保証を追加する ものではありません。本情報の内容につきましては万全を期しておりますが、本情報の技術的あるいは校正上の誤り、省略に対して責任を負いかねますのでご了承ください。 本事例はユーザー様の体験を反映するものであり、すべての方に同じまたは同様の結果が得られることを表明または保証するものではありません。結果は造形材料や条件によって異なる場合があります。 4AA8-4135JPN , Oct 2024