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液循環のノウハウ 2011・02.12

事例紹介

液循環―― テキスト&ヒント集 ――

液循環のノウハウ 2011・02.12
―― テキスト&ヒント集 ――
この資料は以下の内容です
1)「超音波」を有効に利用するための液循環に関する資料
2)「洗浄システム」を検討するための液循環に関する資料
3)「装置」を設計するための液循環に関する資料
上記1)2)3)について
参考データ・資料を羅列してあります
必要と感じる部分を利用してください
これまでに、説明していない
大変貴重で重要な内容と写真を含んでいます
是非、要点をつかんで発展させてください

液循環に関する資料について
この資料は、これまでの経験(研究・開発・解析・・)を整理したものです
体系化されていません、今後の課題とさせていただきます
読みにくい点につきましてはご了承願います
アイデア(ノウハウ)につきましては、ここで初めて公開しています

このカタログについて

ドキュメント名 液循環のノウハウ 2011・02.12
ドキュメント種別 事例紹介
ファイルサイズ 8.2Mb
取り扱い企業 超音波システム研究所 (この企業の取り扱いカタログ一覧)

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このカタログの内容

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液循環のノウハウ ―― テキスト&ヒント集 ―― この資料は以下の内容です 1)「超音波」を有効に利用するための液循環に関する資料 2)「洗浄システム」を検討するための液循環に関する資料 3)「装置」を設計するための液循環に関する資料 上記1)2)3)について 参考データ・資料を羅列してあります 必要と感じる部分を利用してください これまでに、説明していない 大変貴重で重要な内容と写真を含んでいます 是非、要点をつかんで発展させてください Ver.03 2011・02.12 超音波システム研究所
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特許案(アイデアとして自由に利用してください。 独自の特許として申請してもかまいません。) 1)マイクロバブルによる伝搬特性制御 2)伝搬特性制御を利用して洗浄効果のある状態を <数値化・グラフ化・写真化>して保持する 3)伝搬特性として時間変化(ダイナミック特性)の中で最適化する 例 連続8時間の超音波照射時の音圧データを計測すると 上記の効果・有効性が検出できます 4)周波数領域の解析からパワースペクトルの分散を制御 例 具体的な洗浄事例と「パワースペクトルの分散」値は 明確な関係があります。(良い洗浄パラメータになります)
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5)パワーが大きく分散も大きい状態を洗浄に利用する 特許対策 (対象とする特許に新しい技術を追加することで回避できます) A+B+C+D+・・・ 対象特許 特許 4159574 脱気装置およびこれを用いた超音波洗浄装置 対策(回避方法、改良方法 追加技術のアイデア ) 1) 間接水槽による水槽中心部の減衰対策 2) 間接水槽の形状(ふち、製法、黄金比) 3)間接水槽内の液循環・脱気
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4)整流板を取り付けた液循環 整流板の設計 超音波照射の対象となる液を均一な流速で液循環させるために必要な 整流板の設計方法について、注意事項を提示します 整流板の設計標準 1)50%以上の開口率のパンチング板を使用する 2)パンチング板を 2 枚使用する 3)パンチング板は5cmの距離で設置する 4)パンチング板は大きいほど良い 5)パンチング板に直接液を当てないようにする (水槽にぶつけた液が反射してパンチング板に当たるようにする) コメント:上記は原則であり、ノウハウです 設計時は各種設計状況に合わせて調整することが大切です 私は標準としては5cmのところを2cmで対応しましたが、 効果はその分だけ悪くなりました 整流板の設計とは騒音対策と 音圧の均一化対策の部品設計(配管系の構成)を意味しています 振動子の設置が上記の応用です
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5)水槽内の超音波配置(水槽底面の中央に置かない) 6)超音波(キャビテーション)強化治具の利用(固定治具) 7)加速度変化強化治具の利用(回転治具) 8)水槽固定(周波数にあわせて配置) 9)Do濃度分布(1mg/l)以内にする 10)温度分布(3℃)以内にする 11)水面から5cm以下に配管を設置(波を立てないため) 12)水槽底面から5cm以上に配管を設置(波を立てないため) 13)水槽固定(周波数にあわせて配置) 底面の面積の5-10% 14)水槽に対する超音波発生部の固定(強度の高い部分) 底面の振動を減衰させない 15)水槽の液量よりも多い間接水槽を利用する 16)複数の脱気装置を使用する 17)水槽と間接水槽にそれぞれ脱気装置を使用する 18)対角線で液が循環するように各コーナに脱気装置を設置する 19)振動子の角部に循環液をぶつける
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20)適切(キャビテーションと加速度のバランス)な液循環のため 複数のポンプを使用する 21)対角線に設置するとともに制御により安定した 加速度変化のためのバラツキ(流量変化、超音波発振の変化)を 発生させる 22)ビー玉による音圧の均一化 24)間接水槽にビー玉を配置してレンズ効果による音圧の集中を防ぎ、 全体のバラツキを小さくする 25)音圧のバラツキを小さくすることで樹脂部品の表面改質を行う (高い音圧による温度上昇をなくす) 1:改液(DM(脱気・マイクロバブル発生システム))前:水のみ 2:改液(DM(脱気・マイクロバブル発生システム))後:水のみ 3:改液(DM(脱気・マイクロバブル発生システム))後:水+洗剤(5.4%) 4:改液(DM(脱気・マイクロバブル発生システム))後:水+洗剤(10.5%) 5:連続4時間US発振後(洗剤 10.5%) 1 2 3 4 5 平均 78 301 448 443 436 標準偏差 34 97 20 26 30 単位:音圧 mV 樹脂は標準偏差を小さくすることで改質する
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26)マイクロバブルと標準偏差の小さい超音波により 表面が均一化(改質)する効果がある 27)標準偏差の小さい超音波による均一な攪拌作用がある 28)標準偏差の小さい超音波による化学反応の促進作用がある 29)液循環を追加することで制御することが可能になる 30)超音波の周波数を複数制御して使用することでより効率的で 目的に適応した処理が可能になる 31)制御手順 1) FM発振による超音波の共振状態を2-5分間継続する 2) FM発振をOFF状態にする 3) より強く、より均一で、時間変化のみが大きい状態の音圧が 2-5分間継続する 4) 大きな騒音が発生する前にFM発振をON状態にする 5) 上記の1)-4)を繰り返す 注意:上記の2-5分間は液の均一化に起因する値です より安定した状態を設定できると強い音圧の状態の継続時間は 長くなります コメント:上記は原則であり、ノウハウです 実施時は各種設定状況に合わせて調整することが大切です 特に液量が多い場合に対しても効果を確認しています (400-1200リットル)
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32)洗浄液を均一な流速で液循環させるために必要な整流板の 設計方法について、 注意事項 整流板の設計標準 1) 50%以上の開口率のパンチング板を使用する 2) パンチング板を 2 枚使用する 3) パンチング板は5cmの距離で設置する 4) パンチング板は大きいほど良い 5) パンチング板に直接洗浄液を当てないようにする (水槽にぶつけた液が反射してパンチング板に当たるようにする) 33)新しい考え方 事実1:DM(脱気・マイクロバブル発生システム)により音圧は 高くなったが洗浄結果は悪くなった 事実2:DM(脱気・マイクロバブル発生システム)により 音圧が均一化されたが洗浄結果は悪くなった 事実3:DM(脱気・マイクロバブル発生システム)と 液循環(吐出位置、循環量、他)の組み合わせにより 洗浄結果が大きく変わった 事実4:音圧測定は時間のパラメータによる特性の違いがある 事実5:DM(脱気・マイクロバブル発生システム)により 洗浄結果が良くなった (問題提起 詳細を省略し、概要を提示します ) 1) 低周波(26kHz、38kHz)でも加速度による洗浄効果がある 2) キャビテーションと加速度による洗浄効果の調整は DM(脱気・マイクロバブル発生システム)・液循環・ FM発振により制御可能である 3) キャビテーションによる洗浄力は、音圧の均一化が進むと 音圧を高くしても小さくなる 4) 音圧の均一化を進めていくと、水槽・超音波・気泡の 固有振動数に適応した状態にする必要がある 5) 洗剤と DM(脱気・マイクロバブル発生システム)の関係の 複雑さの主要原因は、洗浄液の変化・変質である (特に、洗剤の性質により溶存空気と外気の関係性の変化は洗剤毎に異なる)
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34)洗浄水槽の設計方法について、注意事項 水槽設計 1) 水量と超音波の力に対するコーナーの設計(アール加工) 2) 超音波の減衰対策としてコーナーでは溶接を行わない構造とする設計 3) 水槽構造として強度バランスから板厚を設計 (26kHz の超音波では4mmの板厚を必要とする場合があります) 4) 強度補強としてのリブや絞り部の設計 5) 水槽の固定方法(ガイド部材の取り付け 等) 6) 低振動モードを発生させない設置に対する設計 7) 最適液循環を行うための配管位置設計 8) 全体のバランス(強度) 9) サイズ効果に対する経験からの考慮した設計 10) 洗浄目的に対する合理的な設計思想 11) 製造方法と価格の想定
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35)洗浄カゴ 汚れの流れ、水滴の流れ(水槽への出し入れ時) 36)テンプラの油切りのトレイの利用 強度と洗浄かごの問題を解決する 37)ヒータと液循環による脱気 38)ヒータとオーバーフロー液循環による液の均一化 (溶存酸素濃度と温度分布の均一化) ヒータによる温度分布と溶存酸素の濃度分布を 水槽の深い液部から水面への液の流れを利用して 溶存酸素の濃度の高い部分と高温部分を、オーバーフロー水槽に 落としたときに気泡を大きくして脱気することが可能です オーバーフロー水槽の高さとヒータ容量と水槽の液循環を適正に行う ことで実際に8mg/lを3mg/lに安定させました オーバーフロー水槽により脱気の行き過ぎを調整することが 可能になります (液循環が縦に回転するようにすることで可能になります オーバーフロー水槽にヒータを取り付けると脱気効率が上がります)
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39)ポンプの吸引部の断面が急激に拡大するようにして キャビテーションを発生させる専用ポンプ キャビテーションを集める部分とインペラによる 回転分解部分により一定の脱気レベルとマイクロバブルの 発生を可能にした構造を持たせる 図 断面が急激に拡大した部品の使用例(十分な効果がある) 40)一定の液循環による各種の分布を均一にするために ゆらぎの制御、超音波の定期的な発振を行う 41)各種の液体均一化の効率を上げるための構造を持った水槽 42)各種の液体均一化の効率を上げるための超音波配置・発振制御 43)各種の液体均一化の効率を上げるための間接水槽 44)各種の液体均一化の効率を上げるためのオーバーフロー水槽構造
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45)各種の液体均一化の効率を上げるための液循環 46)揚提の高いポンプを使用する!!!!!! 47)揚提の高い流量の少ない専用ポンプを使用する!!!!!! 48)専用ポンプの小さいキャビテーションを集めて大きな気泡にする 構造を持つ(例 シリコンチューブ 気泡溜まり ・・) ポンプは理想(無限小の厚さで無限枚のインペラ)から 現実のレベルでは 効率を悪くして、キャビテーションを発生しています これを集めて大きくすると水槽からダッキすることが可能になります 配管がそのようになっている場合もあります 49)ポンプの手前で絞る代わりにエルボーを複数取り付ける チーズの組み合わせ、バルブの切り替えで流路変更で調整 (チューブを絞る量の変化に対応) 50)ポンプの手前で絞る代わりに配管径を小さくする 51)効率の悪いポンプを使用 ようていの高いポンプを利用する 52)間接水槽の反射により音圧を強く均一にする 53)回転制御 回転-> 停止 ー>反転・・・ 加速度->キャビテーション->加速度->・・・ 54)回転速度の変化 55)キャビテーションと加速度の利用レベルに合わせて 間接水槽を回転制御する 56)液循環に整流板を利用する(脱気しやすくなる) 流れによる音響インピーダンス変化でうなり騒音が発生するので 対策になる
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57)ポンプのキャビテーションによる小さい気泡を超音波で水面に送る ことで脱気する(そのために、定期的に超音波をONする) 58)チューブを絞る量を変化させることで、急速な脱気を可能にする 59)吸い込みホースの先端に注射針を取り付ける 高い吐出力のポンプ(ギアポンプ 等)であれば脱気が可能になる ポンプの吐出力にあわせた注射針あるいは 配管径のホースを利用する 図 チューブの先端に注射針を取り付けている 図 実施例
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図 注射針をゴム栓に刺して実施した例 シリコンチューブによる細かい気泡が結合するように無駄な経路を利用する 60)超音波の音響流で再溶存をふせぐ 61)再溶存することの対策(炭化水素 対応) 気泡収集構造、ポンプからの排出を水槽の上部で行う オーバーフローによる安定化
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複数の組み合わせ 62) ヒーター、オーバーフロー、立体液循環、液循環ガイド、整流部材、 出力、周波数、複数の台数、制御 **************************** 63)絞る部分を不要にして、気泡を集める部分を追加することで 新発明とする (回転数の高いポンプで実績あり) *************************** 64)超音波の均一化->制御 1)水槽(液循環と間接水槽を追求する) ANSIS(シミュレーション)による音波と構造の解析に 非線形性の実験値を考慮した検討を行う ->ノウハウになる 解析ツールの非線形性は不十分です 応力が発生し、表面弾性波・・・が大きく影響するので 現実との合わせ込みで検討する 2)別の水槽に間接照射のための 超音波・バイパス・伝搬用のパイプを設ける
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65)間接水槽の制作方法 1)パイプをまげてカットする 2)とぐろを巻いたパイプに内視鏡をセットして流水状態で洗浄・リンスする 長い部品を丸めて洗浄する方法 3)パイプに脱気水を入れて水中の洗浄物に巻きつける 曲げたパイプ、パイプ内の流水制御 図 バルブを利用した実施例(以下の通り 特許に抵触しません)
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*脱気装置の下流側に、バルブ開度を可変可能な空気供給手段を接続し、該空 気供給手段を通じて洗浄液循環路を流れる洗浄液中に空気を供給可能とする技 術は、引用文献4に記載されている(請求項8、【0102】、図1参照) してみれば、引用文献1、2のそれぞれに記載の発明に、引用文献4に記載 の上記技術を更に採用して、本願請求項8に係る発明とすることは、当業者で あれば容易になし得ることである。 *「キャビテーションを発生させることにより、洗浄液中の溶存空気を気泡化 する」という共通の技術的特徴を有している。しかしながら、当該技術的特徴 は、下記引用文献1、2のそれぞれの開示内容に照らして、先行技術に対する 貢献をもたらすものではないから、特別な技術的特徴であるとはいえない。ま た、ほかに同一の又は対応する特別な技術的特徴が存在しない。 *<拒絶の理由を発見しない請求項> 請求項2に係る発明については、現時点では、拒絶の理由を発見しない。拒 絶の理由が新たに発見された場合には拒絶の理由が通知される。 【請求項2】 前記流路を変形可能な弾性チューブで構成するとともに、該弾性チューブを 押圧することによってチューブの内腔断面積を可変可能なチューブ断面積可変 機構を付設し、該チューブ断面積可変機構の押圧動作によって前記絞り部を形 成することを特徴とする請求項1記載の脱気装置。 拒絶理 由通知書より 図 拒絶の理由を発見しない請求項の実施例( 特許に抵触します )
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図 抵触しない、より効果的な実施例1 図 抵触しない、より効果的な実施例1 図 抵触しない、より効果的な実施例2
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吸水は3か所(水面付近を主に)から、排出は水底にぶつけるように して、重い部分が大きく動くようにします 図 水槽の外部にセットした例 注:この場合ここから気体を取り込まないようにする必要があります 高価なバルブを使用するか、グリスやシリコンで隙間をなくす方 法があります 図 気泡の流れを確認してください(全体に緩やかに流れていることが必要で す、淀んでいると逆効果になります) 気泡の大きさで溶存気体の濃度がわかります ポンプの性能と脱気方法により異なりますが、小さい気泡の量が 一定以上発生すると安定して変化しなくなります この状態に対して、超音波の利用目的により制御を行います