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バッテリ管理システムと トラクション・インバータ・システムの設計、コストと性能の スイート・スポットを見いだす

製品カタログ

自動車のメーカーに対しては様々な期待が寄せられています。例えば、排気ガスを極めて少なく抑えてほしい、航続距離をできるだけ延ばしてほしい、一般消費者にとって手ごろな価格を実現してほしいといった具合です。

バッテリ技術や電気機械技術は著しく進化しましたが、そうした要望に応えるのが容易ではないことに変わりはありません。しかし、最新の技術革新を活用すれば、そうした期待に応えられる可能性が高まります。実際、絶縁、パワー・マネージメント、磁気センサー、バッテリ管理(バッテリ・マネージメント)システム(BMS:Battery Management System)といった分野では、様々な技術革新が起きています。

このカタログについて

ドキュメント名 バッテリ管理システムと トラクション・インバータ・システムの設計、コストと性能の スイート・スポットを見いだす
ドキュメント種別 製品カタログ
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取り扱い企業 アナログ・デバイセズ株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧)

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Technical Article バッテリ管理システムと トラクション・インバータ・ システムの設計、コストと性能の スイート・スポットを見いだす 著者:Timothé Rossignol、 マーケティング・マネージャ Brian O'Mara、 オートモーティブ・プログラム・マネージャ Kate O'Riordan、アプリケーション・マネージャ Guilhem Azzano、 アプリケーション・エンジニア Maurizio Granato、ストラテジック・マーケティング/アプリケーション・マネージャ Sarven Ipek、マーケティング・マネージャ Wei Gu、 アプリケーション・ディレクタ 概要 とが、電気自動車(EV)の更なる普及を実現する上での鍵にな 自動車のメーカーに対しては、様々な期待が寄せられていま ります。言い換えれば、EVにおいては、消費電力が極めて重要 す。例えば、排気ガスを極めて少なく抑えてほしい、航続距 な意味を持つことを改めて認識しなければならないということで 離をできるだけ延ばしてほしい、一般消費者にとって手ごろな す。そうすると、車載システムの設計においては、サブシステム 価格を実現してほしいといった具合です。バッテリ技術や電気 の電力効率を非常に重要な基準として用いなければならないとい 機械技術は著しく進化しましたが、そうした要望に応えるのが うことがわかります。図1に示したのは、EVのパワー・トレイン 容易ではないことに変わりはありません。しかし、最新の技術 で使用されるパワー・マネージメント・システムの例です。ご覧 革新を活用すれば、そうした期待に応えられる可能性が高まり のように、絶縁型のゲート・ドライバ、各種のセンサー、BMSと ます。実際、絶縁、パワー・マネージメント、磁気センサー、 いった最新の技術が適用されています。 バッテリ管理(バッテリ・マネージメント)システム(BMS: Battery Management System)といった分野では、様々な 技術革新が起きています。 HV 有線/ SiC バッテリ ワイヤレス のBMS MOSFET モータ EVの更なる普及を阻む最後の障壁を排除する 自動車の分野では、その将来を大きく変えるであろう技術革新が 電流用 絶縁型 電流用 モータの 磁気 ゲート・ 磁気 位置検出用 起きています。言うまでもなく、それは内燃機関エンジンから電 HVからLVへの センサー ドライバ センサー 磁気 バックアップ センサー 気モータへの移行です。一方、半導体の分野にも大きな革新がも 用DC/DC コンバータ たらされています。それは、ワイド・バンド・ギャップ材料をベー スとする新たなパワー・スイッチです。ワイド・バンド・ギャッ MCU プ材料を採用した半導体の性能指数は、シリコン・ベースの既 存の半導体と比べて10倍程度向上します。そして、この種のパ ワー・スイッチはモータ駆動システムでも使用されます。つまり、 LV 入力 降圧/ 補助 自動車の業界と半導体の業界では、相互に多大な影響を及ぼす技 バッテリ 保護 昇圧/ LDO 負荷 術革新が起きているということです。 車載バッテリのコストは、最終的な車両の総コストの25%以上 BMSの ソリューション 磁気センサー を占めます。そのため、エネルギーの利用方法を最適化するこ 絶縁型 パワー・ ゲート・ドライバ マネージメント 図1. EVのパワー・トレイン・システム VISIT ANALOG.COM/JP
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このような技術的な進化がもたらされたことにより、コストを抑 絶縁が、システムの効率向上の鍵に えつつ、システムの効率を高めることが可能になりました。言い SiCスイッチを使用するケースでは、スルー・レートの高いトラ 換えれば、設計者が自身の創造性を発揮する機会が生まれている ンジェントが生じる可能性が高くなります。そうしたトランジェ ということです。 ントは、絶縁バリアを介したデータ伝送に悪影響を及ぼす可能性 があります。したがって、トランジェントに対するシステムの脆 絶縁型ゲート・ドライバ向けの新技術 弱性を測定し、能力を把握しておくことが極めて重要です。図2 半導体業界は、SiCベースのMOSFETスイッチ(以下、SiCスイッ は、厚いポリイミドを絶縁体として使用するトランスをベースと チ)について1つの目標を掲げています。それは、EV用のドラ した技術の概念図です。この技術では、実測性能が最大200V/ イブ・トレインを構成する次世代のトラクション・インバータに ナノ秒以上という理想的なCMTI(Common-mode Transient SiCスイッチを適用するというものです。それによるメリットと Immunity)が得られます。ポリイミドを絶縁体とするこの技術 して期待されているのは、航続距離の延伸です。標準的なEVの により、安全を維持しつつSiCスイッチの制御を最大限に高速化 走行サイクルにおいて、シリコン・ベースの既存技術を使用する できる可能性が生まれます。 場合と比べ、SiCスイッチを採用すれば航続距離を4%~10%延 トランス(コイル)によって、 ばせるようになると広く期待されています1。補助用のコンポー データの双方向の伝送や、 電力の伝送を実現 ネントと共にSiCスイッチを適切に使用すれば、電力効率の向上 が図れるからです。このことは、EVの航続距離に対する消費者 電力用のコイル の信頼を築く上で大きな一歩になります。結果として、EVの普 及を更に加速することが可能になるでしょう。 20µm~30µm程度のポリイミドを 絶縁体として使用。その耐圧は5kV RMSを超える 絶縁型ゲート・ドライバを使用する目的の1つは、SiCスイッチ CMOSのインターフェースICは に印加される高電圧から人や装置を保護することです。もう1つ、 駆動回路と受信回路を内蔵 絶縁バリアを介した制御信号の伝搬遅延を確実かつ正確に短く抑 えることも目的となります。トラクション・インバータ・システ ムのように、レッグはハイサイドとローサイドの2つのトランジ データ用のコイル スタによって構成されます。これらのトランジスタが短絡するこ とを避けるためには、両者が同時にオンにならないように制御し 図2. 厚いポリイミドを絶縁体として使用したトランス。 デジタル・アイソレータで使用されており、ファウンドリの なければなりません。そこで、マイクロコントローラから送信さ CMOSプロセスで製造されます。トランスは差動型で使用するので、 れる各PWM(Pulse Width Modulation)信号についても、各 優れたCMTIが得られます。 トランジスタのゲートへたどり着く各信号についても、同等の伝 また、SiCスイッチを使えば、スイッチング・エネルギーとEMC 搬遅延が実現されている必要があります。また、いずれかの遅延 (電磁両立性)を最大限まで高められます。電力性能が向上する は補正しなければなりませんが、伝搬遅延が小さければ制御ルー ということは、EVの航続距離を延ばせるということを意味しま プを高速化できます。 す。また、駆動能力が高いほど、より高速なエッジ・レートを使 絶縁型ゲート・ドライバの役割は他にもあります。まず、スイッ 用できます。そうすると、スイッチングに伴う損失を削減できま チングの条件を最適化することで、パワー・スイッチの過熱を抑 す。加えて、駆動能力が高ければ、効率の向上につながるだけで えます。また、短絡を検出して保護の手段を適用する機能も提供 なく、各ゲート・ドライバに外付けのバッファを割り当てる必要 します。更に、ASIL Dに対応するシステムに対して、サブブロッ がなくなります。その結果、ボード上の実装スペースとコストも クを駆動/スイッチする機能を簡単に追加できるようにします。 削減できます。なお、特定の条件下では、ゆっくりとスイッチン グを行い、最適な効率を達成しなければならないことがあります。 パワー・スイッチの稼働環境には、おそらくは一般的なノイズが あるいは、段階的にスイッチング動作を行うというケースもあり 存在しているはずです。また、環境の管理が不十分である場合、 得ます(それにより、更に効率が高まるという研究結果がありま 超高速の過渡電圧や過渡電流によって、電圧が極めて高いオー す)。 バーシュートが発生する可能性があります。その場合、SiCスイッ チを採用することによる本質的な長所がすべて損なわれてしまう かもしれません。SiCスイッチの機能は、その基盤技術に依らず 比較的単純なものだと言えます。単なる3端子のデバイスですが、 システムとのインターフェースについては慎重に検討しなければ なりません。 2 バッテリ管理システムと トラクション・インバータ・システムの設計、コストと性能の スイート・スポットを見いだす
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30Aに対応可能なSiC向けのゲート・ドライバ「ADuM4177」 は、最高の駆動能力、スルー・レートの調整機能(図3)、SPI (Serial Peripheral Interface)を提供します。この製品は、DIN V VDE 0884-11の定格に対応する1500Vのピーク電圧とDC EON = 11 mJ VDC = 600 V 動作電圧に対応しています。そのため、400V/800Vのシステ ムで使用することが可能です。図4、図5は、600V/460Aで 11mJのスイッチング・エネルギーをターンオン、ターンオフす ID = 460 A る際の様子を示したものです。ターンオンする際には、リンギン グが最小限に抑えられています。また、ターンオフする際のオー VGS = +15 V/–4 V バーシュートが十分に抑えられていることもわかります。 図5. ADuM4177により、600V/460Aで11mJのスイッチング・ エネルギーをターンオフする際の様子。SiCモジュールとしては CAB450M12XM3を使用しています。 VGS 妥協が不要なレベルの堅牢性 SiCスイッチでは、ダイの小型化が進んでいます。また、熱的な 高速 制限はより厳しくなっています。そうした背景から、SiCスイッ V チでは短絡が非常に重大な障害になります。結果として、ゲー DS ト・ドライバには短絡保護の機能が求められます。同機能は、EV 低速 のパワー・トレインの信頼性、安全性、ライフ・サイクルの最適 化に不可欠なものです。 アナログ・デバイセズが提供する高性能のゲート・ドライバにつ いては、実環境でのテストによってその価値が実証されています。 重要なパラメータとしては、短絡の検出時間とトータルの障害解 消時間が挙げられます。これらについては、それぞれ最小300ナ ノ秒、800ナノ秒という値を実現することができます。その他の 安全機能や保護機能としては、調整が可能なソフト・シャットダ VGS ウン機能が挙げられます。この機能は、システムのスムーズな動 作に不可欠です。これについても、その有用性がテストによって 低速 実証されています。 VDS 電流検出向けのMRセンサー技術の登場 高速 図1に示したように、インバータの制御ループではDC電流と相 電流を検出する必要があります。SiCスイッチを使用する場合、 スイッチング・レートとスイッチング周波数を高く設定できます。 このことは、制御ループの位相余裕を十分に確保できるなら、効 図3. ADuM4177の スルー・レート制御機能 率と負荷レギュレーションの向上につながります。高いスイッチ ング周波数で一定の応答と小さな位相遅延を実現するためには、 電流の測定周波数を少なくとも1桁高くしなければなりません。 したがって、電流検出用のソリューションにおいて、帯域幅は SiCスイッチを最大限に活用する上での重要な要素になります。 VDC = 600 V EON = 11 mJ ID = 460 A VGS = +15 V/–4 V 図4. ADuM4177により、600V/460Aで11mJのスイッチング・ エネルギーをターンオンする際の様子。SiCモジュールとしては CAB450M12XM3を使用しています。 VISIT ANALOG.COM/JP 3
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ホール・センサーは性能上のボトルネックに AMRセンサーによるコアレスのセンシング これまで、トラクション・インバータの電流を測定する手段とし 図6に示したのは、システムの複雑さと統合に関わるコストを低 てはホール・センサーが利用されてきました。つまり、導体を流 減可能なソリューションです。磁気コアをベースとするソリュー れる電流によって生じる磁界を測定することで、電流値を求める ションよりも広い帯域幅、高い精度が得られるだけでなく軽量で という手法です。ただ、ホール・センサーの感度は高くありませ す。しかも、標準的なプリント基板上に構築されています。この ん。そのため、磁束コンセントレータ(磁気コア)を使用して磁 リング型のアーキテクチャは、測定する磁界を積分するために円 界を高め、測定が可能な状態を得る必要があります。結果として、 周上に配置した6つのAMR(Anisotropic Magnetoresistive) ホール・センサーと磁気コアを組み合わせたモジュールが広く普 センサーで構成されています。このソリューションでは、磁界の 及しました。しかし、この種のモジュールはシステム設計におい 積分によって外部の浮遊磁界を除去します。均一な浮遊磁界を高 て大きな制約になる可能性があります。実際、そうしたモジュー い比率で除去でき、クロストークを抑えることが可能です。個々 ルは、重く、かさばり、機械的な損傷が発生しやすいという欠点 のセンサーは、ボードの中心に配置されたワイヤ/バスバーから を抱えています。そのため、信頼性の問題が発生し、返品につな 発生する磁界を検出します。これらのセンサーの出力は、アナロ がる例も少なくありません。また、磁気コアの材料として特殊で グ領域で合算されます。その結果として得られる電圧出力は、導 高価なものを選択しない限り、周波数応答に大きな影響が及びま 体に流れる電流量に比例します。 す。この種のモジュールの帯域幅は、50kHz~100kHz程度にと どまります。帯域幅に限界があると、制御ループにおいて妥協が 電流が流れる 必要になります。結果として、システムの性能が全体的に低下す 導体 ることになります。 AMR センサー シャント抵抗を使用する方法の課題 小さな電流を測定する方法としては、もう1つ代表的なものがあ ります。それは、シャント抵抗、電流検出アンプ、A/Dコンバー 加算用 タ(ADC)を組み合わせる方法です。この手法は長年使用され のアンプ ており、継続的に改善されています。また、安定性にも定評があ ります。しかし、この方法には自己発熱(R×I2で決まる電力損失) が生じるという問題があります。また、アプリケーションによっ ては絶縁を適用しなければなりません。これら2つは大きな欠点 µ0 × I 電流に比例した 単一の電圧出力 だと言えます。自己発熱は、シャント抵抗の値を下げることで低 B = 2 × π× R 減できる可能性があります。しかし、それは測定の対象となる信 図6. コアレスのセンシングを実現する 号の振幅が小さくなるということを意味します。加えて、シャン リング型のアーキテクチャ ト抵抗には寄生インダクタンスが存在します。このことから、測 定の対象とする電流の帯域幅が制限されます。このような背景か 使用するセンサーの数を変更すれば、浮遊磁界やリング内のワイ ら、電力システムにおける電流の測定については、上記の課題を ヤの配置に関する公差に対応して様々なレベルの堅牢性を得るこ 解決することが可能な別の技術に目を向ける必要があります。 とができます。リングの直径は、システムで目標とする電流範囲 に応じて拡大/縮小することが可能です。この手法であれば、異 なるシステムやプラットフォームで1つの設計(但し、様々なサ MRセンサーによる次世代の電流測定、システム設計の イズに対応可能)を再利用することができます。そのため、開発 簡素化にも貢献 時間の短縮やシステム・コストの削減を実現可能です。 上述したような課題を解決可能なものとしては、MR(Magneto Resistive)センサーが挙げられます。この種のセンサーも、導体 アナログ・デバイセズは、計測器、産業などの市場向けのAMR を流れる電流によって生じる磁界を測定することで機能します。 センサー製品として「ADAF1080」を開発しています。これを ただ、MRセンサーではホール・センサーと比べて非常に高い感 使えば、広い磁界範囲に対応して本質的に絶縁型の測定を実施 度が得られます。そのため、磁気コアは必要ありません。このこ することができます。また、経時劣化や温度ドリフトを排除す とから、広い帯域幅、高い精度、小さなオフセットといったメリッ ることが可能です。更に、クローズドループ・システムにおい トがもたらされます。その結果、システムの設計をより簡素化す て、出力リップルを抑えつつ高い効率を実現することができま ることができます。 す。次世代の電流測定への道を開く製品だと言えるでしょう。 ADAF1080の3dB帯域幅は最高で2MHzであり、非接触、コア かさばる磁気コアが不要になる半面、MRセンサーでは、相間の レスの電流測定を実現すること可能です。このような性能により、 クロストークや外部磁場による干渉に対してより一層の注意を払 インバータの効率を改善し、航続距離を延ばすことができます。 わなければなりません。アナログ・デバイセズのソリューション では、MRセンサーが備える設計上の柔軟性を活用し、そのよう な干渉の影響を軽減しています。また、当社は、コアを使用しな い電流測定システムを設計する際に役立つ設計ガイドやツールも 提供しています。 4 バッテリ管理システムと トラクション・インバータ・システムの設計、コストと性能の スイート・スポットを見いだす
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パワー・マネージメント 極めて少ない自己消費電流 EVが最高の性能を発揮できるようにするためには、「オン」、「ス 自己消費電流を極めて少なく抑えるためには、いくつかの仕組み タンバイ」、「スリープ」の全モードにおいて、ごくわずかな電力 を導入する必要があります。負荷が軽いときにはスイッチング周 も節約しなければなりません。最先端のパワー・マネージメント・ 波数を下げる必要がありますが、最小電流の制限は維持しなけれ ソリューションを活用すれば、車両全体の効率を更に向上するこ ばなりません。その目的は、出力電圧の適切なサンプリングを維 とができます。小電流/低電圧のアプリケーションにおいても大 持しつつ消費電流を削減することです。ここでは、絶縁型のフラ 電流/高電圧のアプリケーションにおいても、そうしたパワー・ イバック・コントローラ「LT8316」を例にとります。この製品 マネージメント・ソリューションを活用することが、最高のEMC の場合、スタンバイ・モードでは、スイッチング周波数が1/16 性能を損なうことなく、航続距離を延ばすことにつながります。 (3.5kHzから220Hzへ)まで低下します。また、プリロード電流 を全出力電力の0.1%未満に抑えます。それにより、自己消費電 高電圧に対応するフライバック回路の設計上の課題 流を100µA未満に抑えます。 機能的に安全なシステムを実現するには、給電が中断しないよ うにすることが不可欠です。EVの場合、高電圧のバッテリから 18V~1000Vの入力電圧範囲に対応 ローカルの電源として使用する低い電圧を生成する方法が重要 LT8316は、最大600Vの入力電圧(電源電圧)で動作すること になります。絶縁型で高電圧に対応する従来のフライバック・コ が保証されています。入力電圧の値は、ソリューションの拡張 ンバータでは、フォトカプラを使用することによってレギュレー 性を更に高めるために、VINピンと直列にツェナー・ダイオード ションに関する情報を2次側のリファレンス回路から1次側の回 を挿入することによって拡張することができます。ツェナー・ダ 路へ転送します。それによって、厳格なレギュレーションが実現 イオードにおける電圧降下によって同ICに印加される電圧が低 されます。ここで問題になるのは、フォトカプラを使用すること 下するので、600Vを超える入力電圧にも対応できるということ によって絶縁型の設計が複雑になることです。伝搬遅延、経年劣 です。例えば、ツェナー電圧が220Vのツェナー・ダイオードを 化、ゲインの変動などが生じると、電源のループ補償が複雑にな VINピンと直列に挿入した場合、ツェナー・ダイオードの電圧公 り、信頼性が低下してしまうかもしれません。また、システムの 差によって多少の増減があるとしても、起動用の最小入力電圧は 起動時、ICに最初に電源を投入する際には、ブリーダ抵抗または 260Vとなります。なお、起動が完了したら、LT8316は260V 高電圧に対応する起動回路が必要になります。高電圧に対応する 未満の入力電圧で正常に動作します。 MOSFETを起動用の部品に追加しない限りは、ブリーダ抵抗を 図7は、異なる入力電圧に対するLT8316(フライバック・コン 使用しなければなりません。そうすると、無駄な電力損失が発生 バータ)の効率を示したものです。ご覧のように、ピーク値で することになるでしょう。 91%の効率を達成しています。 フォトカプラの排除 100 絶縁された出力電圧を3次巻線においてサンプリングする方法を 90 採用すれば、レギュレーションのためにフォトカプラを使用する 必要がなくなります。出力電圧の値は、2つの外付け抵抗と3つ 80 目の温度補償用抵抗(オプション)を使ってプログラムすること ができます。また、境界モードの動作によって、優れた負荷レギュ 70 レーションを実現することが可能です。出力電圧は、2次電流が ほぼゼロのときに検出します。そのため、負荷の補償用の外付け 60 抵抗やコンデンサは不要です。このソリューションでは部品点数 50 VIN = 800 V V = 400 V を削減できるので、絶縁型のフライバック・コンバータの設計を IN VIN = 100 V VIN = 20 V 大幅に簡素化することが可能です。 40 0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 負荷電流〔A〕 起動の最適化 図7. LT8316(フライバック・コンバータ) このソリューションでは、デプレッション型の内蔵MOSFET(閾 の効率 値が負なのでノーマル・オン)を使用するので、外付けのブリー ダ抵抗などの起動用部品が不要になります。ローカルの12Vの コンデンサが充電されると、デプレッション型のMOSFETがオ フになり、電力損失が低減されます。 VISIT ANALOG.COM/JP 5 効率〔%〕
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図8に示すように、フォトカプラを使わなくても、様々な入力電 Linear Technology(現在はアナログ・デバイセズに統合)は、 圧に対する負荷レギュレーションは厳格に維持されます。 2009年にバッテリ・セルの監視用ICを初めて発売しました。そ のICには、オペアンプ、マルチプレクサ、ADCが集積されてお 12.4 り、セルの電圧と温度を測定することができました。それから10 12.3 年以上が経過し、現在までに5世代にわたる製品が開発されまし た。それらは100種以上の車両に採用されており、路上での実使 12.2 用に耐えることが実証されています。それらの製品により、アナ ログ・デバイセズはBMSの業界をリードしてきました。 12.1 12.0 ライフ・サイクルにわたって測定誤差を小さく抑える 「ADBMS6815」は、アナログ・デバイセズが提供する最新 11.9 VIN = 800 V VIN = 400 V のBMS ICです(図9)。この製品は、業界トップクラスとなる VIN = 100 V VIN = 20 V 1.5mVのLTME(Lifetime Total Measurement Error)を実現 11.8 0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 しています。1.5mVというのは、業界でベンチマークとされる値 負荷電流〔A〕 の約1/2に相当します。 図8. LT8316(フライバック・コンバータ)の 負荷レギュレーションとライン・レギュレーション 自動車メーカーとティア1サプライヤによれば、1mVのLTMEに つきSOCの推定値に5%以上の影響が及ぶといいます。この誤 進化したBMS 差が原因で、自動車メーカーとしては、車両が走行可能な残りの BMSは、複数のセルから成るバッテリ・ストリングの充電状態 距離として、過度に控え目な値を申告せざるを得なくなっていま (SOC:State of Charge)を厳密に監視/管理します。EVで使 す。価格が9000米ドル(約103万円)のバッテリ・パックがあっ 用されるような大型で高電圧のバッテリ・パックでは、安全で信 たとして、SOCの推定値には1%の誤差があったとします。その 頼性の高い動作を維持しつつ使用可能な容量を最大化するため 場合、1mVのLTMEにつき約90米ドル(約1万円)のシステム・ に、個々のバッテリ・セルとパック全体のパラメータを正確に監 コストが費やされることになります。LTMEには、温度のヒステ 視することが不可欠です。BMSの測定精度が高ければ、バッテ リシス、ハンダ・リフロー、量子化誤差(ノイズ)、湿度に対す リからより多くの電力を引き出すことができます。このことは、 る反応、長期ドリフトなどの影響がすべて含まれています。 1回の充電でEVが走行できる距離に直接的につながります。ま た、バッテリの寿命が最大化され、所有コストを下げることが可 能になります。 + リバーシブル 16ビットの シリアル・ isoSPI™ ΣΔ ADC ポートB プログラマブルな ロジック ノイズ除去 シリアル・ isoSPI/ フィルタ ポートA 4線式SPI Mux コマンド カウンタ 一意的なID オプションの EEPROM ダイの 温度 電流 センサー Mux 7つの汎用アナログ入力 /デジタル入出力 Mux 第2の リファレンス 第1の 10 kΩ 10 kΩ リファレンス NTC NTC SCOUT 図9. ADBMS6815のアプリケーション回路図。 マルチセルに対応するBMSを構成しています。 6 バッテリ管理システムと トラクション・インバータ・システムの設計、コストと性能の スイート・スポットを見いだす 出力電圧〔V〕
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12チャンネルのBMS ICを16個使用し、800Vのバッテリで稼 wBMSは、一般的なBMSとは一線を画す極めて大きなメリット 働するシステムを構築するとします。BMS ICとしては、LTME を提供します。それは、バッテリ・パックの通信用ハーネスを排 が最高レベルでも4mVの製品を使用すると仮定しましょう。そ 除できるというものです(図10、図11)。バッテリ・パックのアー うすると、LTMEが1.5mVのADBMS6815を使用する場合と比 キテクチャにもよりますが、wBMSを採用することでバッテリ・ べて、総所有コストが約225米ドル(約2万6000円)も高くな パック・システムの配線を最大90%、体積を最大15%削減する ります。SOCの推定値の精度が高ければ、EVの航続距離も長く ことができます。つまり、バッテリ・パックを構成するための材 なります。 料を大幅に削減することが可能です。また、より高い密度(エネ ルギー密度)を実現することも可能になります。 ADBMS6815は、それぞれ8チャンネルにマルチプレクスされ るシグマ・デルタ(ΣΔ)型ADCを2つ備えています。その分 バッテリ・パックのハーネスが不要になるということは、車両を 解能は16ビットです。また、オーバーサンプリング比は8種に 設計する上での厳しい制約も排除できるということを意味しま プログラムすることが可能であり、26Hz~27kHzに対応する す。バッテリ・パックの簡素化、ロボットによる組み立て(自動 フィルタ機能を内蔵しています。加えて、同製品は300mAの電 化)、時間とコストの面で効率の高い製造プロセスを実現でき、 流に対応するセル・バランシング機能を備えており、外付けの放 モジュール式のバッテリ・パック・システムを使用できるように 電用スイッチを必要としません。そのため、1個のBMS ICにつ なります。バッテリ・パックの設計がよりシンプルになり、より き約0.50米ドル(約57円)のコスト削減を実現できます。更に、 モジュール化が進めば、EVのポートフォリオの中で設計を再利 ADBMS6815を使えば、車両のキーがオフになっている間もセ 用する可能性も開かれます。また、大規模なハーネスやコネク ルを監視することが可能です。それにより、セルの熱の問題に対 タ・アセンブリによる制約を排除でき、設計の柔軟性が高まりま して早期に警告を発するという最新の要件に完全に対応できます。 す。 BMSのワイヤレス化 モジュール モジュール モジュール モジュール モジュール モジュール アナログ検出用の ワイヤ・ハーネス アナログ・デバイセズは、wBMS(Wireless BMS)のソリュー デイジー・チェーン・ハーネス ションを提供しています。これは、性能の高いBMS、無線ソ リューション、ネットワーク・プロトコル技術という3つの技術 CMC を組み合わせることで実現されました。wBMSのソリューション CMC は、車載向けバッテリ管理のユース・ケースに応じてカスタマイ ズされています。次世代のEVに対し、安全性、セキュリティ、 12 個のモジュール 24 個のハーネス 堅牢性が高く、スケーラブルなエンドtoエンドのソリューション 48 個のコネクタ・ペア を提供します。 12 個のCMC モジュール モジュール モジュール モジュール モジュール モジュール wBMSの中核を担うのは、RF対応のネットワーク機能です。こ 図10. 12個のモジュールを備えるBMS。 のネットワークは2.4GHz帯を使用し、冗長性のあるスター・ト 標準的な有線式のバッテリ・パックを使用して構成しています。 ポロジを構成します。そのため、ネットワーク内の各ノードは、 2つのマネージャのうちの1つと直接通信できることになります。 モジュール モジュール モジュール モジュール モジュール モジュール CANによる接続 また、このネットワークは、2ホップのフェイルオーバ・モード もサポートしています。したがって、通信障害が発生した場合で も、各ノードは別のノードを経由し、ネットワーク・マネージャ に対してホップ・バックすることで通信を継続することが可能で ワイヤレス・ マネージャ す。wBMSのネットワークは、バッテリ・パックとEVの環境に 特化したものです。このワイヤレス・システムには、2.4GHzに 12 個のwBMSモジュール 対応する高性能の無線機能が組み込まれています。また、タイ 0 個のハーネス 0 個のコネクタ・ペア ム・チャンネル・ホッピングに対応するMAC層とネットワーク 0 個のCMC モジュール モジュール モジュール モジュール モジュール モジュール 1 個のワイヤレス・マネージャ 層を備えています。時間の面での確定性に加えて、パス、時間、 周波数に関するダイバーシティも提供されます。これらの主要な 図11. 12個のモジュールを備えるwBMS。 機能を組み合わせることにより、運用環境におけるリンクと干渉 ワイヤレスのバッテリ・パックを使用して構成しています。 に関連する課題を解消することができます。 VISIT ANALOG.COM/JP 7
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wBMSで、バッテリ・パックのセカンド・ライフを そうしたゲート・ドライバとSiCスイッチを組み合わせれば、高 実現 い性能をはじめとする多くのメリットが得られます。重要なのは、 車両のカーボン・バランスを更に改善するには、バッテリ・パッ そうしたすべての価値は、周辺のコンポーネントに不備や非効率 クのセカンド・ライフについて考えることが不可欠です。バッテ な点があると、すべて失われてしまうおそれがあるということで リ・パックについては、そのライフ・サイクル全体にわたって厳 す。性能を最適化するためには、設計時に考慮すべき事柄を幅広 密に監視を行う必要があります。wBMSを採用することで、これ く網羅するシステム・レベルのアプローチを採用しなければなり を容易に実現することができます。 ません。 バッテリ・モジュールは、その完成直後からバッテリ・パックと また、アナログ・デバイセズはバッテリ管理向けにも様々な製品 して組み立てられるまでに時間がかかることがあります。例えば、 を提供しています。具体的には、バッテリの各種パラメータの値 輸送に時間がかかったり、在庫として長い時間保管されたりする を測定する機能や、自動車の安全性を最高レベルで確保するため ケースがあるということです。wBMSを使用すれば、そうした の機能、BMSを構築するための多様な機能を備える製品群を用 状態にあるバッテリ・モジュールの開放電圧や温度を連続的に監 意しています。そうした最も革新的で汎用性の高いシステム・レ 視することが可能です。そうすれば、問題が顕在化する前に初期 ベルのソリューションを活用することにより、EVの設計上の課 不良を特定することができます。また、バッテリ・パックとして 題に対処することが可能になります。 組み立てられる前も含めたライフ・サイクル全体にわたり、管理 自動車メーカーがwBMSを採用する際には、1つの課題を解決す の履歴や監視の結果を、ワイヤレス対応で独立型のバッテリ・モ る必要があります。それは、新たな設計、検証、製造インフラを ジュールに継続的に保存/更新することも可能です。 導入するために多額の投資を行わなければならないというもので wBMSを採用すれば、通信用のハーネスが不要になるだけでな す。ただ、wBMSを採用すれば、長期的に見てはるかに高いコス く、このような機能も利用できるのです。そのため、バッテリ・ ト効率が得られます。また、コスト以外の面でも様々なメリット パックのセカンド・ライフへの移行を、より容易かつ高いコスト が得られるはずです。例えば、バッテリのエネルギー密度の向上、 効率で推し進めることが可能になります。 設計の再利用性と柔軟性の向上、拡張機能の実現の可能性といっ た効果がもたらされます。 まとめ アナログ・デバイセズは、EVのパワー・トレイン向けに革新 参考資料 的なソリューションを提供しています。代表的な例としては、 1 Guy Moxey「EVs With or Without SiC-Understanding 150V/ナノ秒を超えるCMTI性能を備え、1マイクロ秒未満での the Impact of SiC from‘ Sun to Wheels’(EVではSiCを使用 短絡保護を実現する絶縁型のゲート・ドライバが挙げられます。 するべきか、せざるべきか-太陽光を利用したバッテリの充電時 それらの製品は、SiCベースで性能が高い新たなトラクション・ に生じるSiCの影響を理解する)」Charged Virtual Conference インバータ・システムの可能性を最大限に引き出します。 EV Engineering、 2021年4月 著者について Kate O'Riordan(kate.oriordan@analog.com)は、アナ Timothé Rossignol(timothe.rossignol@analog.com) ログ・デバイセズのアプリケーション・マネージャです。 は、アナログ・デバイセズのマーケティング・マネージャ 主に、車載分野、産業分野で使われる磁界センサー・アプ です。2018年、アイルランド リムリックの拠点にシステ リケーション向けのソリューションを担当しています。以 ム・エンジニアとして入社。現在はフランスで、e-モビリ 前は、高精度のコンバータ、バッテリ管理システム、機能 ティ向けの電力変換システムに関する様々な職務に携わっ 安全、磁気などの分野で、計測、製品、システム・アプリ ています。フランスの自動車メーカーとティア1サプライヤ ケーション、システム・アーキテクトなど複数の業務に携 でキャリアを積み、英国ではハードウェア設計のリーダー わっていました。アイルランド国立大学コーク校で電気/ も務めました。10年にわたる自動車業界での業務を通じ 電子工学の学士号、マサチューセッツ工科大学でシステム て、サプライ・チェーン全体に精通しました。トゥールーズ /製品開発に関する準修士号を取得しています。 大学で電気工学の修士号と博士号を取得しています。 Guilhem Azzano(guilhem.azzano@analog.com)は、 Brian O'Mara(brian.omara@analog.com)は、アナロ アナログ・デバイセズのアプリケーション・エンジニアで グ・デバイセズのオートモーティブ・プログラム・マネー す。2019年に入社しました。現在は、磁気センシング技術 ジャです。欧州研究開発センター(アイルランド、リムリッ グループ(アイルランド)で磁気センサーを用いた電流検 ク)のe-Mobilityグループで、次世代のワイヤレス・バッ 出の戦略を牽引。専門は、センシング技術、ロボット、モー テリ管理システムの開発を統括しています。以前は、業界 タ、アクチュエータ、制御アルゴリズム、FPGAです。組み をリードする車載向け鉛蓄電池(12V)用のセンサー・シ 込み電子機器とロボットをテーマとして電気工学の学士号 ステムなど、車載向け製品の開発を担当するチームを率い と修士号を取得。国際的なロボット競技会における複数回 ていました。 の受賞歴を持ちます。 8 バッテリ管理システムと トラクション・インバータ・システムの設計、コストと性能の スイート・スポットを見いだす
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Maurizio Granato(maurizio.granato@analog.com) EngineerZone® は、アナログ・デバイセズのストラテジック・マーケティ オンライン・サポート・コミュニティ ング/アプリケーション・マネージャです。絶縁型の電 アナログ・デバイセズのオンライン・サポート・コミュ 力変換製品を担当するチームで、ゲート・ドライバ、DC/ ニティに参加すれば、各種の分野を専門とする技術者と DCコンバータ、アンプ製品に関する業務に携わっていま の連携を図ることができます。難易度の高い設計上の問 す。2019年にミラノ・デザイン・センターの設計マネー 題について問い合わせを行ったり、FAQを参照したり、 ジャとして入社。2020年からストラテジック・マーケ ディスカッションに参加したりすることが可能です。 ティングを担当しています。アナログ・デバイセズに入 社する前は、2008年にTexas Instruments(元National Semiconductor)に入社し、同社のR&D部門であるKilby Labsで、太陽光発電、LEDドライバ、超高周波のスイッチ Visit ez.analog.com ング・コンバータ向けのICの設計とシステム・レベルの設 計に従事しました。2018年には、Kilby Power Europeに * 設計マネージャとして入社。非絶縁型/絶縁型の電源やワ 英語版技術記事はこちらよりご覧いただけます。 イド・バンド・ギャップ半導体を担当しました。2006年に サレルノ大学で電子工学(パワー・エレクトロニクス)の 修士号を優等で取得。2012年にパヴィア大学で国際ビジネ ス・マネージメントの修士号を優等で取得しています。 Sarven Ipek(sarven.ipek@analog.com)は、アナログ・ デバイスのマーケティング・マネージャです。車載用バッ テリ管理システム(BMS)グループ(マサチューセッツ 州ウィルミントン)に所属しています。2006年の入社以 降、故障解析、設計、特性評価、プロダクト・エンジニア リング、プロジェクト管理、プログラム管理などの経験を 積み重ねてきました。ノースイースタン大学で電気/コン ピュータ工学の学士号、通信システムと信号処理に関する 電気工学の修士号を取得しています。 Wei Gu(wei-x.gu@analog.com)は、アナログ・デバイ セズでパワー製品を担当するアプリケーション・ディレク タです。2006年にLinear Technology(現在はアナログ・ デバイセズに統合)に入社。浙江大学で電気工学の学士 号、セントラル・フロリダ大学で電気工学の博士号を取得 しています。 VISI T A N A L O G . C O M /JP お住いの地域の本社、販売代理店などの情報は、analog. ©2022 Analog Devices, Inc. All rights reserved. com/jp/contact をご覧ください。 本紙記載の商標および登録商標は、各社の所有に属します。 Ahead of What’s Possibleはアナログ・デバイセズの商標です。 オンラインサポートコミュニティEngineerZoneでは、アナ ログ・デバイセズのエキスパートへの質問、FAQの閲覧がで きます。 TA23224-1/22