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過酷な産業環境におけるタイム・クリティカル通信用の堅牢なイーサネット物理層ソリューション

ホワイトペーパー

インダストリ4.0やスマート・ファクトリに関してメーカーが抱える通信上の重要課題を解決するために、産業用システムにイーサネット接続を採用する例が増えています。このような課題として、データ統合、同期、エッジ接続、システムの相互運用性などがあります。

また、従来の問題の1つは、過酷な産業環境に合わせて設計されたイーサネット物理層(PHY)がないということでした。産業用通信装置の設計者は、これまで長い間、大量消費市場向けの標準的なコンスーマ・グレードのイーサネットPHYを使用して、妥協の上どうにか対応してきました。

この記事では、過酷な産業環境に耐え得る産業用イーサネット物理層の条件である以下を解説し、弊社のソリューションを提案します。

・消費電力と高い周囲温度
・EMC/ESD耐性
・イーサネットPHYの遅延
・イーサネットPHYデータ・レートのスケーラビリティ
・ソリューション・サイズ
・製品寿命

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このカタログについて

ドキュメント名 過酷な産業環境におけるタイム・クリティカル通信用の堅牢なイーサネット物理層ソリューション
ドキュメント種別 ホワイトペーパー
ファイルサイズ 2Mb
取り扱い企業 アナログ・デバイセズ株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧)

このカタログの内容

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Technical Article 過酷な産業環境における タイム·クリティカル通信用の 堅牢なイーサネット物理層 ソリューション Maurice O'Brien、 ストラテジック・マーケティング・マネージャ 産業用アプリケーションにイーサネットを使う ITイーサネット接続とOTイーサネット接続 理由 充実したサポート、スケーラブル、柔軟、広帯域といった利点を インダストリ4.0やスマート・ファクトリに関してメーカーが抱 備えた通信ソリューションであるイーサネットは、これまで長期 える通信上の重要課題を解決するために、産業用システムにイー にわたり、IT分野における優れた通信方法として使われてきまし サネット接続を採用する例が増えています。このような課題とし た。また、IEEE標準に準拠していることから、相互運用性の面 て、データ統合、同期、エッジ接続、システムの相互運用性など でも利点がありました。しかし、イーサネット技術に基づいてIT があります。イーサネット接続された工場では、情報技術(IT) ネットワークとOTネットワークをつなぎ、シームレスな接続を のネットワークと制御・運用技術(OT)のネットワークを接続 実現する際の重要な課題の1つは、タイム・クリティカルな接続 可能にすることによって、生産性が向上し、より柔軟でスケー が求められる過酷な産業環境下で展開をすることです。 ラブルな製造を行うことができます。これにより、シームレスで 安全な広帯域タイム・クリティカル通信に対応した単一のネット 産業用イーサネット・アプリケーションと ワークを使って、工場のすべてのエリアをモニタし制御すること イーサネット展開に関わる課題 が可能となります。 スマート・ファクトリ向けの産業用イーサネット接続を基本とす 適切な規模のコンピューティングと堅牢な通信インフラストラク るネットワーク化モーション・アプリケーションを、図1に示し チャは、コネクテッド・ファクトリに不可欠な要素です。今日の ます。多軸同期と高精度のモーション制御は、スマート・ファク ネットワークは、増え続けるトラフィック負荷や多数のプロトコ トリ内での高品質の製造と機械加工に不可欠です。また、生産ス ルをまたぐ相互運用性の課題に直面しており、工場内の様々なト ループットと出力品質への要求の増大が、サーボ・モータ駆動の ラフィックを変換するための複雑で消費電力の大きいゲートウェ 応答時間短縮と精度向上のニーズを牽引しています。システム性 イが必要となっています。産業用イーサネットは、これらの課題 能をこのように向上させるには、最終製品に使われる複数のサー への対応に不可欠な決定論的性能を工場のエッジ部分にシームレ ボ・モータ軸を、より高い精度で同期させる必要があります。今 スに行き届かせることにより、相互運用性の問題を単一のネット 日のモーション制御システムには、リアルタイム100Mbイーサ ワークで解決します。従来の問題の1つは、過酷な産業環境に合 ネットが広く使われています。しかし、同期に関係するのは、ネッ わせて設計されたイーサネット物理層(PHY)がないということ トワークのマスタとスレーブ間のデータ・トラフィックだけです。 でした。産業用通信装置の設計者は、これまで長い間、大量消費 各ネットワークでは、1µsを下回る程度からサーボ・モータ制御 市場向けの標準的なコンスーマ・グレードのイーサネットPHYを のPWM出力までの範囲で、ネットワークの境界を越えてアプ 使用して、妥協の上どうにか対応してきました。エッジ・ノード リケーション内まで同期を可能にする必要があります。こうする 数が加速度的に増え、コネクテッド・ファクトリの実現に決定論 ことで、IEEE 802.1タイム・センシティブ・ネットワーキング 的な性能が極めて重要なインダストリ4.0の時代においては、機 (TSN)規格に沿い、より高いデータ・レートのギガビット産業 能が強化された、産業環境に耐え得る産業用イーサネットPHYが 用イーサネットに基づいて、ロボットやCNC加工機といった多 不可欠です。 軸アプリケーションの機械加工精度と生産精度が向上します。ま た、エッジとクラウドを接続するためのリアルタイム産業用イー サネット・プロトコルを使って、すべてのデバイスを1つの広帯 域コンバージド・ネットワークに接続することが可能となります。 VISIT ANALOG.COM/JP
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RS-485 100 Mb Industrial Ethernet Standard Ethernet Gb Industrial Ethernet TSN Enterprise/IT Gateway PLC and DCS PLC and DCS PLC and DCS Cell Cell Controller Controller HMI HMI Control/OT Motion Motion Planner Drive PLC and DCS Planner Drive CNC CNC Field/OT Conveyor Machine Robots Pump Conveyor Integrated Machine Robots Pump End Node/OT Pulley Tools Fan Pulleys Drive Tools Fan Today: Real-Time Industrial Ethernet Protocols Future: Converged TSN with Real-Time Industrial Ethernet Protocols 図1 産業用イーサネットにより可能となったネットワーク化モーション・アプリケーション。 産業環境においては、堅牢性と高い周囲温度への対応が、イーサ 産業用イーサネット物理層の条件 ネットを展開するネットワーク設置者にとって主要な課題となり ます。長いケーブルはモータや生産設備から生じる高い電圧トラ 1:消費電力と高い周囲温度 ンジェントにさらされ、データが破損したり装置が損傷したりす 産業アプリケーション用のイーサネット接続デバイスは、多くの るおそれがあります。図1に示すような産業用イーサネットを首 場合、密封されたIP66/IP67エンクロージャに収納されていま 尾よく展開するには、堅牢、低消費電力、低遅延、小型といった す。IP等級は、水や汚れ、埃、砂などに対して、電気機器がどの 特長を備え、ノイズの多い高温環境下でも使用できる高機能の 程度の保護性能を有するかを表します。「IP」の後に続く最初の イーサネットPHY技術が必要です。以下では、コネクテッド・ 数値は、固形物に対する保護性能を表す単位で、IECが指定しま ファクトリ内にイーサネットPHYソリューションを展開する際の す。この場合の数値は6で、これは8時間にわたって有害な埃や 課題について検討します。 汚れに直接さらされた場合でも、それらの物質が装置内に入り込 まないことを意味します。その次にある数値の6と7は、水に対 産業用イーサネット物理層とは する保護性能を表します。6は強力な噴流として吹き付けられた 水に対する保護を意味し、7は装置を最大1mの深さの真水に30 産業用イーサネットPHYは、OSIネットワーク・モデルに基づい 分間浸漬できることを意味します。 てイーサネット・フレームを送受信するための物理層トランシー バー・デバイスです。イーサネットは、OSIモデルでは第1層(物 密封型エンクロージャは熱伝導が小さいので、この種のエンク 理層)と第2層(データ・リンク層)の一部を受け持ち、IEEE ロージャを使用している場合は、消費電力と高い周囲温度の2つ 802.3標準によって定義されています。物理層は、電気信号のタ がイーサネットPHYデバイスにとっての大きな課題となります。 イプ、信号伝送速度、メディア、およびネットワーク・トポロジ 産業用イーサネットを展開するには、最大105ºCという高い周囲 の仕様を規定し、 1000BASE-T(1000Mbps)、100BASE-TX(銅 温度の下で、消費電力を非常に小さい値に抑えながらPHYデバ 線使用で100Mbps)、10BASE-T(10Mb)標準のイーサネット イスを作動させる必要があります。 物理層部分を実装します。 代表的な産業用イーサネット・ネットワークは、ライン・トポロ データ・リンク層は、メディアを介した通信の方法と、送受信さ ジとリング・トポロジで展開されます。これらのネットワーク・ れるメッセージのフレーム構造に関する仕様を規定します。すな トポロジはスター型ネットワークと比較して配線長が短く、リン わち、ビット・ストリームからデータを取り出すには、ビットを グ・ネットワークは冗長パスも備えています。ライン型またはリ どのようにワイヤから取り出し、どのようなビット配列にするの ング型ネットワークに接続する各デバイスには、ネットワークに かを示します。イーサネットでは、これはメディア・アクセス制 イーサネット・フレームを渡すためのイーサネット・ポートが2 御(MAC)と呼ばれ、ホスト・プロセッサやイーサネット・スイッ つ必要です。これらの使用事例では接続デバイスごとにPHYが チに組み込まれます。第2層の接続用にアナログ・デバイセズが 2つ存在するので、イーサネットPHYの消費電力が一層重要にな 提供する組み込み型の2ポート産業用イーサネット・スイッチの ります。ギガビットPHYの消費電力は全体的な消費電力に大き 例としては、fido5100とfido5200の2つがあります。詳細につ く影響し、PHYの消費電力が小さければ、使用可能なパワー・ いては、各サイトを参照してください。これらのスイッチは、マ バジェットの中で、より多くの電力をデバイス内のFPGA/プロ ルチプロトコルのリアルタイム産業用イーサネット・デバイスの セッサやイーサネット・スイッチに割り当てることができます。 接続に使用できます。 2  過酷な産業環境におけるタイム·クリティカル通信用の堅牢なイーサネット物理層ソリューション Produciton Facility Office
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Industrial Ethernet Network Topologies Are Typically Line and Ring <700 mW PHY PHY 1.8 W FPGA/ Switch Processor Device 1 Device 2 Device 3 Device 1 Device 2 Device 3 Total 2.5 W Device Connections Require Two Ports to Form a Line or Ring 図2 低消費電力の産業用イーサネットPHYデバイス。 Industrial Ethernet Network Topologies Are Typically Line and Ring Ethernet Packets Robot 1 Robot 2 Robot 3 Robot 1 Robot 2 Robot 3 図3 産業用イーサネット・ネットワークのイーサネットPHY遅延。 図2は、消費電力バジェット2.5Wのデバイスを使用する場合の 3:イーサネットPHYの遅延 例です。このデバイスはFPGA、DDRメモリ、およびイーサネッ 図1のように高精度のモーション制御が極めて重要なアプリケー ト・スイッチを内蔵しており、これらの要素は1.8Wのバジェッ ションでは、リアルタイム通信が求められ、PHYの遅延が産業用 トを必要とします。したがって、2つのPHYに残された消費電力 イーサネット・ネットワーク全体のサイクル時間を左右する決定 バジェットは700mWです。デバイスの熱条件を満たすには、消 的な要素となるので、これが重要な設計仕様の1つとなります。 費電力が350mW未満のGb PHYが必要です。現時点では、こ ネットワーク・サイクル時間は、コントローラがすべてのデバイ の消費電力目標を満たすために使用できるPHYオプションは限ら スのデータを収集して更新するために必要な通信時間です。ネッ れています。 トワーク・サイクル時間が短ければ、タイム・クリティカルな通 信で高いアプリケーション性能を実現することができます。低遅 2:EMC/ESD耐性 延のイーサネットPHYは最小限のネットワーク・サイクル時間を 産業用ネットワークでは、生産設備のノイズによる高電圧の過渡 実現する助けとなり、より多くのデバイスをネットワークに接続 現象が伴う過酷な工場環境下で最長100m程度のケーブルが敷 することを可能にします。 設され、設備の設置や操作を行う作業者からESDが発生する可 ライン型とリング型のネットワークでは1つのデバイスから次の 能性も低くありません。したがって、工業用イーサネットの展開 デバイスへデータを送るのに2つのイーサネット・ポートが必要 を成功させるには、堅牢な物理層技術が不可欠です。 なので、デバイスあたり2つのポート(データ入力ポートとデー 産業用の装置は、通常、以下のようなEMC/ESD標準とEN標準 タ出力ポート)があるイーサネットPHYでは、遅延の影響が2倍 を満たす必要があります。 になります。図3を参照してください。32個のデバイス(64個 のPHY)からなるネットワークでPHY遅延を25%削減したとす X IEC 61000-4-5、サージ ると、この産業用イーサネットPHYの遅延削減の影響は著しい IEC 61000-4-4、電気的高速トランジェント(EFT) ものとなります。接続可能なノード数は大幅に増え、その産業用X イーサネット・ネットワークの性能も大きく向上します。 X IEC 61000-4-2、ESD X IEC 61000-4-6、伝導耐性 X EN 55032、放射エミッション X EN 55032、伝導エミッション これらの標準に基づく製品証明のコストは高く、更にこれらの標 準のいずれか1つでも適合のために設計の繰返しが必要になった 場合は、新製品の導入に遅れが出てしまうのが通常です。しかし、 IEC標準とEN標準へのテストが既に完了しているPHYデバイス を使用すれば、新製品開発に伴うコストとリスクを大幅に減らす ことができます。 Visit analog.com/jp  3 DDR
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Legacy 4 mA to 20 mA Gb Industrial Ethernet TSN Standard Ethernet 100 Mb Industrial Ethernet 10BASE-T1L Industrial Ethernet Enterprise/IT Gb Gb 10BASE-T1L Power PLC and DCS PLC and DCS PLC and DCS Switch Control/OT Remote I/O 100 Mb 10BASE-T1L 4 mA to 20 mA 10BASE-T1L 10BASE-T1L Field Switch Field Switch Software I/O 4 mA to Field/OT 20 mA 10BASE-T1L SIL SIL Zone 0, 1 Zone 0, 1 Legacy 4 mA to 20 mA Brownfield Ethernet Future Seamless End Node/OT Connection and 4 mA to 20 mA Edge-to-Cloud Connectivity 図4 プロセス制御、エッジからクラウドまでのシームレスな接続。 4:イーサネットPHYデータ・レートのスケーラビリティ 5:ソリューション・サイズ 10Mb、100Mb、1Gbなど、異なるデータ・レートに対応した 産業用ネットワークのエッジ方向にイーサネット技術が普及する 産業用イーサネットPHYデバイスを使用することも重要です。 のに伴い、接続されるノードのサイズは小型化しています。イー PLCとモーション・コントローラ間の接続には、高帯域のギガ サネット接続を使用するセンサー/アクチュエータは小型のもの ビット(1000BASE-T)TSNイーサネット接続が必要です。 が多いので、PHYも産業用アプリケーション向けに開発された小 フィールドレベルの接続は、100Mb(100BASE-TX)PHY上で 型パッケージのものが必要になります。ピンのピッチが0.5mm 産業用イーサネット・プロトコルを実行するイーサネット接続が のLFCSP/QFNパッケージはその堅牢性が実証されており、高価 基本です。エンド・ノード/エッジ・デバイスの接続については、 なPCB製造フローを必要としません。また、高温環境下で動作時 IEEE 802.3cg/10BASE-T1Lの下に策定された新しい物理層標準 の消費電力増大を想定して、下面に露出パッドを備えているのも が存在します。この標準はシングル・ツイストペア・ケーブルを 利点です。 使い、帯域幅10Mb、最大距離1kmの低消費電力のイーサネッ トPHY技術を実現するもので、プロセス制御用の本質安全アプリ 6:製品寿命 ケーションに使用できます。PLCとエンド・ノード・アクチュエー 産業機器は15年以上にわたり現場で使用されることが多いので、 タおよびフィールド計装機器との間のプロセス制御用イーサネッ 製品の寿命はメーカーの関心事の1つです。製品が旧式化した場 ト接続、およびスケーラブルなイーサネットPHYデータ・レート 合、その再設計には大きなコストと長い時間がかかるからです。 の必要性については、図4を参照してください。 産業用イーサネットPHYデバイスは十分に長い製品寿命を備え ていなければなりませんが、コンスーマを対象とした大量消費市 場向けイーサネットPHYのサプライヤの場合、この条件を満たし ていないことが多々あります。 4  過酷な産業環境におけるタイム·クリティカル通信用の堅牢なイーサネット物理層ソリューション Production Facility Office 10BASE-T1L
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堅牢な産業用イーサネット・アプリケーションを実現するため産業用イーサネットPHYに求められる条件 表1  コンスーマ用および産業用イーサネットPHYの条件 PHYの主な特長 コンスーマ用イーサネットPHY 産業用イーサネットPHY 利点 動作時の周囲温度 0ºC~70ºC –40ºC~+105ºC 過酷な産業環境での確実な動作 Gb PHY 遅延(RGMII) >400ns <300ns ネットワーク・サイクル時間の短縮 Gb PHY 消費電力 >500mW <350mW ファンやヒートシンクのない IP66/IP67製品 サージ、EFT、ESD、放射耐性、 EMC/ESD 耐性 不要 伝導耐性、放射エミッション、 製品の開発と証明に要する時間の 伝導エミッション 短縮とコストの削減、堅牢な製品 パッケージ・サイズ 48ピン、7mm × 7mm 40ピン、6mm × 6mm 製品の小型化 製品寿命 短い 20~25年間 長期にわたる製品の使用 表2  ADIN1200とADIN1300の特性 部品番号 データレート MAC IO電圧 ケーブル長 リンク喪失検出 遅延 消費電力(Mbps) インターフェース (V) (m) (µs) (ns) (mW) 温度範囲 パッケージ ADIN1200 10/100 MII/RMII/RGMII 1.8/2.5/3.3 180 <10 300(MII) 139 –40ºC ~ 32-LFCSP +105ºC (5mm × 5mm) ADIN1300 10/100/1000 MII/RMII/RGMII 1.8/2.5/3.3 150 <10 294(RGMII) 330 –40ºC ~ 40-LFCSP +105ºC (6mm × 6mm) 表3 A DIN1300、堅牢な産業用イーサネットGb PHYのEMC/ESD耐性テスト テスト方法/標準 関連標準の限界値 評価性能 CISPR 32 330MHz~230MHz QP 50dBµV/m 230MHz~1GHz QP 57dBµV/m 産業用クラスA環境限界値に適合 1GHz~3GHz PK 76dBµV/m、AVE 56dBµV/m 放射エミッション(距離 3m) 3GHz~6GHz PK 80dBµV/m、AVE 60dBµV/m CISPR 32 0.15MHz~0.5MHz: QP:53dBµA~43dBµA、 AVE:40dBµA~30dBµA 産業用クラスA環境限界値に適合 0.5MHz~30MHz: QP:43dBµA、 伝導エミッション AVE:30dBµA IEC 61000-4-2 ±4kV(接触)、 ESD クラスB性能 ±6kV、RJ-45シールドに対するクラスB性能 IEC 61000-4-5 ±1kV(ライン―アース間)、I/O信号/制御、 サージ クラスB性能 ±4kV、クラスA性能 IEC 61000-4-4 ±1kV I/O信号/制御、 EFT クラスB性能 ±4kVクラスB性能 IEC 61000-4-6 3V、150kHz~80MHz、 AM動作モードとCW動作モードの両方で、 伝導耐性 クラスA性能 10V、クラスAに適合。 距離3mで10V/m、80MHz~1GHz、クラスA性能 1GHz超で産業用クラスAに適合。 放射耐性 距離3mで3V/m、1.4GHz~2GHz、 80MHz~1GHzで3V/m、クラスAに適合。 IEC 61000-4-3 距離3mで1V/m、2GHz~2.7GHz、 距離3mで1V/m、2.7GHz~6GHz CWおよびAM干渉モードでテスト。 ADIN1300:EMC/ESD機能に関わる性能分類: X クラスB X クラスA ■ リンクの喪失がない。 ■ リンクの喪失がない。 ■ パケットの喪失やエラーは許容される。 ■ パケットの喪失やエラーが連続して2パケットを超えな ■ ストレスが加わった後でも、システムは、ユーザが介在す い*。 ることなくエラーなしで通常どおり機能しなければならな い。 ■ ストレスが加わった後でも、システムは、ユーザが介在す ることなくエラーなしで通常どおり機能しなければならな X クラスC い。 ■ テスト中にリンクが失われる、またはシステムがユーザの 介在を必要とする。例えば、ストレス・テスト後のリセッ トや電源再投入による通常動作への回復。 * 機能テスト・ソフトウェアは、問題のあるパケットが連続しているか否かを判定できない点に注意。 Visit analog.com/jp  5
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1.2 V Regulator ADIN1200 PHY ADDR #1 MDI Interface Port #1 Port #1 MII MII PHY MAC MAC AFE RJ-45 Interface Interface TRAFFO Host Controller Management Clocking,Host fido5200 Interface Power, LED Interface REM Switch Timers ADIN1200 PHY ADDR #3 MDI Clocking Interface Port #1 Port #2 MII PHY MII MAC AFE RJ-45 MDIO MAC Interface Interface TRAFFO Management Clocking, Interface Power, LED 図5 マルチプロトコルのリアルタイム産業用イーサネット・デバイスの接続にADIN1200とfido5200を使用。 ADIN1300 Apps Board PHY Apps Board Software GUI ADIN1200 Apps Board 図6 ADIN1300およびADIN1200カスタマ評価用ボードとソフトウェアGUI。 新しい産業用イーサネットPHY技術 ADIN1200およびADIN1300産業用イーサネットPHYの機能概 アナログ・デバイセズは、最近、最大105ºCまでという広い周 要については、表2を参照してください。 囲温度範囲で過酷な産業条件下でも高い信頼性を維持して動作 ADIN1300は業界最小の消費電力、遅延、パッケージ・サイズ するように設計された、2つの新しい産業用イーサネットPHYを を実現した10Mbps/100Mbps/1000Mbps産業用イーサネッ 発表しました。産業用エンド・マーケットに対するアナログ・デ トPHYです。EMC耐性とESD耐性について広範なテストを実施 バイセズの果敢な取り組みによって、産業アプリケーション向 済みで、最大105ºCの広い周囲温度下で使用することができま けに開発された新製品は長い製品寿命が確保されています。本 す。ADIN1300 PHYは、表3に示すEMC/ESD標準についてテ 稿で示した課題を解決するために開発されたADIN1300および ストされています。IEC標準とEN標準に従った広範なテストを ADIN1200のPHYの強化機能を以下に示します。 実施済みのイーサネットPHY技術を使用することにより、製品適 X 10µs未満でリンク喪失を検出するよう強化されたリンク喪失 合性に関わるテストと証明に要するコストおよび時間を大幅に削 検出機能 減することができます。 ■ リアルタイム産業用イーサネット・プロトコル(例えば ADIN1200は、低消費電力で堅牢な10Mbps/100Mbpsの産業 EtherCAT®)のための条件 用イーサネットPHYです。EMC耐性とESD耐性に関する広範な X IEEE 1588タイム・スタンプのためのパケット検出の開始 テストを実施済みで、最大105ºCの広い周囲温度範囲で使用す ることができます。ADIN1200をfido5200と共に使用すれば、 ■ ネットワーク全体を通じた正確なタイミング設定に必要 図5に示すように、Profinet®、EtherNet/IP™、EtherCAT、 X MDIピンのESD保護強化 Modbus TCP、Powerlinkをサポートするマルチプロトコル・リ アルタイム産業用イーサネット・デバイス接続用のシステムレベ ■ RJ-45コネクタのESD耐性 ル・ソリューションを実現して、組み込みの2ポート・デバイス X 15ms未満のPHYパワーアップ時間 をネットワークに接続することができます。 ■ パワー・グッド状態になってから管理インターフェース/ レジスタが使用可能になるまでの時間 X 内蔵電源モニタ ■ パワーアップ時のシステムレベルの堅牢性が向上 6  過酷な産業環境におけるタイム·クリティカル通信用の堅牢なイーサネット物理層ソリューション
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Beckhoff EtherCATおよびEtherCAT G産業用 イーサネット・プロトコルのサポート 著者について ADIN1200 PHYはEtherCAT産業用イーサネット・プロトコ Maurice O'Brien ルのすべての条件を満たしており、EtherCAT PHYのセレク アナログ・デバイセズで産業用ネットワーク接続を担当す ション・ガイドにも含まれています。また、ADIN1300 PHYは るストラテジック・マーケティング・マネージャ。産業用 EtherCAT G産業用イーサネット・プロトコルのすべての条件 イーサネット接続ソリューションのサポート戦略を担当。 を満たしており、EtherCAT G PHYのセレクション・ガイドに 現職以前は、アナログ・デバイセズでパワー・マネージメ も含まれています。詳細については、BeckhoffのApplication ント分野のアプリケーションとマーケティング業務に15年 Note—PHY Selection Guideを参照してください。 間従事。アイルランドのリメリック大学で電子工学の学位 を取得。 カスタマ・サポート 連絡先:maurice.obrien@analog.com ADIN1300とADIN1200にはカスタマ評価用ボードが用意され ており、迅速な判定を行うことのできるソフトウェアGUIも使用 できます。アプリケーション・ボードのソフトウェアGUI機能に 関するビデオ・チュートリアルについては、analog.com/jpに掲 載されているADIN1300とADIN1200の製品ページを参照して オンライン・ ください。アプリケーション・ボードとソフトウェアGUIを図6 サポート・ に示します。 コミュニティ アナログ・デバイセズのオンライン・サポート・コミュニ ティに参加すれば、各種の分野を専門とする技術者との連 まとめ 携を図ることができます。難易度の高い設計上の問題につ ITネットワークとOTネットワークのシームレスな接続を可能に いて問い合わせを行ったり、FAQを参照したり、ディス し、インダストリ4.0の価値を最大限に引き出すには、産業アプリ カッションに参加したりすることが可能です。 ケーション用に設計された機能強化型の物理層技術を採用するこ とが設計上、重要な選択肢となります。消費電力、遅延、ソリュー ez.analog.com にアクセス ション・サイズ、105ºCの周囲温度、堅牢性(EMC/ESD)、 長い製品寿命といった課題を解決する堅牢な産業用イーサネッ トPHY技術は、コネクテッド・ファクトリの基礎となります。 *英語版技術記事はこちらよりご覧いただけます。 本 稿 で 概 説した 課 題 を 解 決 するために、アナログ・デ バ イ セ ズ は、 最 近2つ の 新し い 堅 牢 な 産 業 用 イ ー サ ネット PHY、ADIN1300(10Mbps/100Mbps/1000Mbps) およびADIN1200(10Mbps/100Mbps)を発表しました。 産業用イーサネット・ソリューションで構成されるアナログ・デ バイセズのChronous™ポートフォリオの詳細と、それらの製品 が実際の産業用イーサネット・ネットワークの実現をどのように 加速するかについては、analog.com/jp/Chronousを参照して ください。 本    社 〒105-6891 東京都港区海岸1-16-1 ニューピア竹芝サウスタワービル10F 大 阪 営 業 所 〒532-0003 大阪府大阪市淀川区宮原3-5-36 新大阪トラストタワー10F 名古屋営業所 〒451-6040 愛知県名古屋市西区牛島町6-1 名古屋ルーセントタワー38F ©2020 Analog Devices, Inc. All rights reserved. 本紙記載の商標および登録商標は、各社の所有に属します。 Ahead of What’s Possible はアナログ・デバイセズの商標です。 TA21939-3/20 VISIT ANALOG.COM/JP