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高電圧の電気自動車を支える低電圧バッテリ・モニタ

ホワイトペーパー

電気自動車は、非常に大きなバッテリ・パックまたはバッテリ・スタックを搭載しています。その状態をモニタリングするために使用されるのが、バッテリ管理(バッテリ・マネージメント)システムです。通常、バッテリ管理システムは、個々のセルやパックの電圧、電流、温度、充電状態(SOC)、劣化状態(SOH)を監視する役割を担います。

このカタログについて

ドキュメント名 高電圧の電気自動車を支える低電圧バッテリ・モニタ
ドキュメント種別 ホワイトペーパー
取り扱い企業 アナログ・デバイセズ株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧)

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Vol 54, No 3—October 2020 高電圧の電気自動車を支える 低電圧バッテリ・モニタ 著者:Christopher Gobok、プロダクト・マーケティング/オペレーション・マネージャ EVの普及を促進する動き EVのすべての電子サブシステムのうち、メーカーと消費者の両 まだ電気自動車(EV)を運転したことがないという方はどれく 者が特に注目しているのは、中心的な存在であるバッテリ・シス らいいるでしょうか。現在は、ハイブリッド車(HEV)やプラグ テムです。バッテリ・システムは、再充電が可能なバッテリ(標 イン・ハイブリッド車(PHEV)、更には内燃機関エンジンを備え 準的にはリチウムイオン・バッテリ)と、バッテリ管理(バッテ ていない完全なEVの普及が進んでいる状況にあります。おそら リ・マネージメント)システム(以下、BMS)で構成されます。 くは、EVは未経験という方もいずれは運転の機会に恵まれるこ BMSは、バッテリの使用効率と安全性の最大化を図る役割を担 とになるでしょう。充電式のEVについては「あとどれくらい走 います。アナログ・デバイセズはBMS向けのソリューションとし 行できるのだろうか」という不安を抱きがちでした。しかし、そ て、バッテリのモニタリングを実施するための標準的な手段を提 れは過去の話です。現在では、「EVの充電切れによって立往生 供しています。それらは、EV向けの次世代BMSの設計を強化す することになるのではないか」という不安に苛まれることなく、 る数多くのスマートIC製品群としてラインアップされています。 環境保全に向けた取り組みに貢献することができます。世界各国 その1つが、EV用バッテリ・パックの高精度なモニタリングを可 の政府は、高価なEVの普及を促進するために補助金制度を設け 能にする「LTC2949」です。 ています。それにより、内燃機関エンジン車からEVへの移行を 促すことが狙いです。また、EVの製造/販売を自動車メーカー BMSによるモニタリング に義務づけることで、ゆくゆくはEVが市場を占有することを期 EVでは、非常に大きなバッテリ・パックまたはバッテリ・スタッ 待している国もあります。更には、強制的に移行を進めるための クが使用されます。BMSの主要な機能は、その状態をモニタリ より厳しい制限を設けている国もあります。例えばドイツでは、 ングすることです。一般に、BMSは個々のセルやパックの電圧、 2030年までに内燃機関エンジン車の販売が禁止されることに 電流、温度、充電状態(SOC:State of Charge)、劣化状態 なっています。 (SOH:State of Health)を監視する役割を担います。あるいは、 自動車の歴史を振り返ると、その大半にわたり次のような目標に 冷却フローのような関連要素の監視機能を備えている場合もあり 向かってイノベーションが実現されてきたことがわかります。す ます。BMSによってこれらのパラメータを高い精度でモニタリン なわち、内燃機関エンジン車における燃料の燃焼効率を高めて、 グすることにより、安全性と性能の面で明らかなメリットが得ら 快適なユーザー・エクスペリエンスを提供し、CO の排出量を れます。また、EVの運転者はリアルタイムにバッテリの状態を 2 抑えるということです。ただ、内燃機関エンジン車における最近 明確に把握することができるので、より快適に運転が行えるよう のイノベーションは、その圧倒的多数がエレクトロニクスの進化 になります。 に直接的に依存しています。シャシー、パワー・トレイン、自動 LTC2949は、上記の各パラメータの値を測定するために使用し 運転、ADAS(Advanced Driver Assistance Systems)、イン ます。BMSによる効果を得るには、この種のICとして最適なも フォテインメント、安全装置などのシステムがイノベーションの のを選択する必要があります。高精度かつ高速で、コモンモード 対象です。EVは、ドライブ・トレインに加え、内燃機関エンジ 電圧除去比が高く、消費電力が少なく、他のデバイスとの間で安 ン車が搭載するのと同等の多くの電子システムを搭載します。 全に通信を実施できるものを選定しなければなりません。BMS Micron Technologyによると、EVの価格に占めるエレクトロニ に求められるその他の機能としては、エネルギーをバッテリ・ス クス製品のコストは75%にも上ると言います。しかも、半導体 タックに戻す機能(回生動作)、セル・バランシング機能、危険 技術の進化によって様々な電子モジュールやサブシステムのコス なレベルの電圧/電流/温度からバッテリ・スタックを保護する トが低下し続けているのにもかかわらず、その割合は増加を続け 機能、他のサブシステム(充電器、負荷、熱管理システム、緊急 るというのです。Intel®など、従来は自動車業界とは縁のなかっ 停止システムなど)との通信機能などが挙げられます。 た企業までもが、この市場への参入を目指しています。 VISIT ANALOG.COM/JP 1 高電圧の電気自動車を支える低電圧バッテリ・モニタ
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自動車メーカーは、精度、信頼性、製造のしやすさ、コスト、電 ます。また、直列に接続するバッテリ・パックの製造可能性をよ 力などに対する要件を満たすために、BMSによるモニタリング り高められます。更に、IC間の通信に低消費電力のSPI(Serial においては、複数種のトポロジを使い分けることになります。図 Peripheral Interface)/isoSPITMを使用することによって、高い 1に示したのは分散型トポロジの例です。この構成の場合、ロー 信頼性を得ることができます。 カルのスマートな能力によって高い精度を実現することができ スタックの最上部 + セルN V+ + ILOAD セルN - 1 + セルN - 2 + セルN - 3 + セルN - 4 + バッテリ・ セルN - 5 パックN LTC6811-1 バランシング + セルN - 6 + セルN - 7 + セルN - 8 + セルN - 9 + セルN - 10 + V– セルN - 11 isoSPI (ツイスト・ペア) + セルN - 12 V+ + セルN - 13 + セルN - 14 LTC6811-1 + セル15 LTC6811-1 + セル14 + – セル13 V isoSPI (ツイスト・ペア) + セル12 V+ + セル11 + セル10 + セル9 + セル8 + セル7 バッテリ・ パック1 + LTC6811-1 バランシング セル6 BMSの マイクロ + コントローラ セル5 コントローラ + セル4 + セル3 isoSPI SPI (ツイスト・ペア) + セル2 + V– セル1 LTC6820 isoSPI (ツイスト・ペア) LTC2949 スタック・モニタ 図1. 分散型トポロジのBMS。 複数のLTC6811-1と1個のLTC2949を組み合わせて構成しています。 2 高電圧の電気自動車を支える低電圧バッテリ・モニタ . . . . . . . .
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この構成では、LTC2949によってローサイドの電流検出を実施 LTC2949の中心には、電圧を正確に測定するための5つのA/D します。また、いちばん下のバッテリ・モニタ「LTC6811-1」と コンバータ(ADC)があります。いずれもシグマ・デルタ(Σ 並列にisoSPIの通信ラインを設けています。信頼性を高めるため Δ)方式のADCであり、レールtoレール入力でオフセットが小 に、2つ目のisoSPI対応トランシーバーをバッテリ・スタックの さい点を特徴とします。5つのうち2つは、分解能が20ビットの 最上部に接続し、双方向の通信が可能なリング・トポロジを構成 ADCです。図2に示した2つの検出抵抗の電圧を測定すること しています。それにより、デュアル通信スキームを実現すること で、0.3%という卓越した精度、1μV未満のオフセットで異なる ができます。SPIのマスタ・コントローラとの間で行う絶縁通信 2つのレールを流れる電流の値を検出できます。ダイナミック・ は、isoSPIからSPIへの変換を担う「LTC6820」によって実装し レンジが非常に広いこともLTC2949の特徴の1つです。同様に、 ています。LTC6811-1を含む「LTC681x」は、スタックが可能 バッテリ・スタック全体の電圧は最大18ビットの分解能、0.4% なマルチセル用バッテリ・モニタの製品ファミリです。同ファミ の精度で測定できます。電力専用の2つのADCは、シャント抵 リの製品を使用すれば、直列に接続された最大6/12/15/18個 抗とバッテリ・スタックの電圧入力をセンシングし、0.9%の精 のバッテリ・セルの個々の電圧を測定することができます。同時 度で測定を行います。5つ目のADCは15ビットの分解能を備え に、1個のLTC2949によって、スタックとしての総合的なパラ ています。最大12系統の補助電圧の測定が可能であり、外付け メータの値を測定することが可能です。LTC681xとLTC2949を の温度センサーや抵抗分圧器を対象とするケースに役立ちます。 組み合わせれば、EV向けの包括的なBMSソリューションを実現 LTC2949では、内蔵マルチプレクサを使用することで、12個の できます。この種の回路を、BMSのアナログ・フロント・エンド バッファ入力の任意のペアを対象として差動レールtoレール電 (AFE)として認識している方もいるでしょう。 圧を0.4%の精度で測定することができます。 LTC2949は、EV向けに特別に設計された高精度のメータICで 設定を簡素化するために、LTC2949では5つのADCによって す。電流、電圧、温度、電荷、電力、エネルギーという主要な 3つのデータ・アクイジション・チャンネルを構成できるように パラメータの値を測定することができます。これにより、バッテ なっています。表1に示すように、アプリケーションに応じて、 リ・スタック全体のSOCやSOHなど、リアルタイムの性能指数 各チャンネルをいずれかの速度に対応するよう構成することが可 を計算するために必須の情報を取得することが可能です。図2は、 能です。例えば、2つのチャンネルを使用して1個のシャント抵 LTC2949をハイサイドの電流検出に使用する場合のブロック図 抗をモニタリングするといったことが行えます。一方のチャンネ です。この例では、LTC2949を使って調整が可能なフローティ ルで電流、電力、電荷、エネルギーを低速(100ミリ秒)かつ高 ング・トポロジを構成しています。14.5Vの定格電圧に制限され 精度で測定し、他方のチャンネルで、バッテリ・スタックの電圧 ることなく、非常に電圧の高いバッテリ・スタックのモニタリン 測定と同期をとって電流のスナップショットを高速(782マイク グを実施できます。LTC2949の電源は、VCCをバッテリの正極 ロ秒)に取得し、インピーダンス・トラッキングやプリチャージ に接続した絶縁型フライバック・コンバータ「LT8301」を介し 測定を実施することができます。あるいは、2つのチャンネルに て供給されます。 よって値の異なる2つのシャント抵抗をモニタリングするように し(図2)、各シャント抵抗の精度と電力損失のバランスをとるこ アナログ性能 とも可能です。3つ目の補助チャンネル(AUX)は、選択が可能 車を運転する人にとっては、LTC2949のデジタル出力と精度 なバッファ入力の高速測定に使用したり、構成が可能な2つの入 が重要です。しかし、システム設計者に高く評価されているの 力、スタックの電圧、ダイの温度、電源電圧、リファレンス電圧 はLTC2949のアナログ性能です。また、ほぼすべてのBMS の自動ラウンドロビン(RR)測定に使用したりすることができま にシームレスに統合できる点も非常に大きな魅力になります。 す。 低電流パス(AC、ヒーター、DC/DC、12V) 高電流パス(モータ) LTC2949 LT8301 電流 SCK SCK isoSPI CSB CSB 電圧 電流 電荷 LTC6820 µC MOSI MOSI 電力 エネルギー 温度 MISO MISO リターン電流パス 図2. LTC2949をハイサイドの電流検出に使用する例。フローティング・トポロジでバッテリをモニタする場合の 一般的な接続を示しています。LTC2949の電源は、VCCをバッテリの正極に接続したLT8301を介して供給されます。 VISIT ANALOG.COM/JP 3
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表1. 3つのデータ・アクイジション・チャンネルの LTC2949では、電流、電圧、電力、温度の最小値/最大値を 構成オプション トラッキングすることができます。そのため、バスやホストは 構成 LTC2949に対して絶えずポーリングする必要がなく、他の処理 チャンネル シングル デュアルシャント にクロック・サイクルを費やすことが可能です。また、LTC2949 シャント 1 低速 低速 高速 では、最小値と最大値を検出して保存するだけでなく、ユーザー 2 高速 低速 高速 が定義したいずれかの閾値を超えた場合にアラートを発すること AUX RR/高速 RR/高速 RR/高速 ができます。このことも、ホスト・コントローラとバスからのポー リングが不要になる理由の1つです。更に、LTC2949では、指 定された量のエネルギー/電荷が供給された後や、事前に設定さ LTC2949において、3つのデータ・アクイジション・チャンネル れた時間が経過した際に、オーバーフローを示すアラートを生成 のうちいずれかを高速モード(変換時間は782マイクロ秒、分解 することもできます。 能は15ビット)に構成しているとします。その場合、LTC2949 によるバッテリ・スタックの電圧と電流の測定と、任意の LTC2949は、プログラマブルなゲイン補正係数を使用できるよ LTC681xによるセル電圧の測定を同期をとって実施し、個々の うになっています。それらは、測定に使う部品の許容誤差を補償 セルのインピーダンスやSOHを推定することができます。その してモニタリングの精度を確保するために使用します。対象とす 情報を基に、スタックの耐用年数を評価することが可能です。ス るのは、2つのシャント抵抗、バッテリ電圧の分圧器、4つのマ タック全体のSOHは、最も劣化したセルによって決まるからです。 ルチプレクサ入力です。ゲイン補正係数は、外付けのEEPROM に格納可能なので、バッテリ・パックを工場から出荷する際にモ SOHは、バッテリ(またはバッテリ・スタック)がライフ・サイ ジュール方式でキャリブレーションを実施することができます。 クルのどの段階にあるかを示す指標であり、真新しいバッテリに また、LTC2949では、プログラマブルな係数を使用してスタイ 対する劣化状態を表します。航続距離を延ばすためだけでなく、 ンハート・ハート式を解くことにより、最大2つの外付けNTC 予期せぬバッテリの故障を防ぐためにも、BMSでは高い測定精 (Negative Temperature Coefficient)サーミスタを対象として 度を実現しなければなりません。バッテリの耐用年数にも関連し 温度の読み出し値を線形化することが可能です。それらの読み出 ますが、LTC2949の消費電流は稼働時で16mA、スリープ時に し値は、シャント抵抗の読み出し値の自動温度補償に利用できま はわずか8μAです。 す。許容誤差と温度の影響の両方を継続的に補償することにより、 モニタリングの精度が高まります。それだけでなく、低価格の外 デジタル性能 付け部品を使用することが可能になります。 LTC2949は特徴的なデジタル機能として、1個のオーバーサン プリング型乗算器と複数の加算器を搭載しています。18ビット LTC2949は、マイクロコントローラと直接接続するための標準 の電力値と48ビットのエネルギー値/電荷値を生成して最小値 的なSPIに加えて、アナログ・デバイセズ独自のisoSPIにも対応 /最大値を報告すると共に、ユーザーが定義した上下限値に基 しています。isoSPIは、チップレベルのSPIの物理層を改変した づいてアラートを発することができます。これにより、BMSの ものです。これを利用することで、費用対効果の高い分散型バッ コントローラとバスから、電圧と電流のデータを取得するために テリ・パックの性能を最大限に引き出すことが可能になります。 LTC2949に対して絶えずポーリングする必要がなくなります。 高電圧で高ノイズのシステム向けに設計されており、1本のツイ また、その結果に基づいて計算を実行するという処理からも解放 スト・ペア・ケーブルとシンプルなパルス・トランスだけを使用 されます。LTC2949では、電流と電圧の平均値の乗算を行うの することで、最長100m、最高1Mbpsのデータ伝送を高い安全 ではなく、ADCのオーバーサンプル・クロック・レート(プリ 性/堅牢性で実現できます。しかも、他のオンボードの絶縁ソ デシメーション・フィルタ)で電力のサンプルを取得します。そ リューションよりもコストを低く抑えられます。 の変換速度をはるかに上回る速度で電流と電圧が変動する場合で も、最高50kHzの信号を使用して電力を正確に測定することが できます。 4 高電圧の電気自動車を支える低電圧バッテリ・モニタ
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5 kΩ IOVCC 0 M–1 M MISO SDO IMB IMA IMB IMA LTC2949をデイジー・ MOSI SDI チェーンの最後の要素 SPI マスタ LTC6811-1 • • • LTC6811-1 LTC2949 として使用する例 CSB CSB IPB IPA IPB IPA SCK SCK MISO SDO IMB IMA IMB IMA LTC2949をLTC6811との MOSI SDI SPI 並列構成で使用する例 マスタ LTC6820 LTC6811-1 LTC6811-1 CSB CSB IPB IPA IPB IPA SCK SCK 0 M-1 IMA LTC2949 IPA 図3. LTC2949とisoSPIの構成 図3は、LTC2949とLTC6811-1をisoSPIで接続する方法を示し することが可能です。電流、電圧、電力、エネルギー、電荷、温度、 たものです。LTC2949は、デイジー・チェーンの最後の要素と 時間を正確に測定することにより、バッテリのSOHとSOCを正 して配置するか、アドレスで指定が可能な並列構成で使用します。 確に評価することができます。LTC2949は、その高いアナログ 性能に見合うデジタル性能を備えており、高速な処理によって必 まとめ 要なデジタル値を出力します。例えば、主要な最小値、最大値を 今やEVは主流になりつつあり、大規模な普及に突入する変曲点 報告したり、アラートを発したりすることが可能です。データの に達しています。システム設計者は競争力を保つために、最終的 伝送には、卓越した性能を備えるisoSPIを利用できます。そうす なユーザー・エクスペリエンスに多大な影響を及ぼすバッテリと れば、ホストやバスの設計/テスト、ソフトウェアの設計に関す BMSの両技術に目を光らせておかなければなりません。アナロ る要件が緩和されます。LTC2949が備えるデジタル機能として グ・デバイセズは、BMS向けのモニタICとしてLTC2949を提供 は、乗算器、加算器、最小値/最大値用のレジスタ、構成が可能 しています。この製品は、バッテリ・スタックのモニタリングに なアラート機能、外付け部品の許容誤差と温度の補償機能など 利用される複数種のトポロジや構成に簡単に対応できます。これ が挙げられます。LTC2949は単体でも使用できますし、任意の を使用すれば、ほぼすべての電圧レベルとすべての電流レベルに LTC681xと組み合わせて利用することも可能です。AEC-Q100 おいて、安全性、柔軟性、信頼性に優れる高性能のBMSを実現 の厳しいガイドラインや安全規格であるISO 26262に準拠しつ つ、EV用の次世代BMSに不可欠な要件に対応します。 著者について Christopher Gobok(christopher.gobok@analog.com)は、アナログ・デバイセズでパワー・システ ム・マネージメント製品を担当するプロダクト・マーケティング/オペレーション・マネージャです。以前 はPMEとして光エレクトロニクス、パワーMOSFETを担当していました。サンノゼ州立大学で電気工学の 学士号と修士号、経営学の修士号を取得しています。 VISI T A N A L O G . C O M /JP お住いの地域の本社、販売代理店などの情報は、analog. ©2020 Analog Devices, Inc. All rights reserved. com/jp/contact をご覧ください。 本紙記載の商標および登録商標は、各社の所有に属します。 Ahead of What’s Possibleはアナログ・デバイセズの商標です。 オンラインサポートコミュニティEngineerZoneでは、アナ ログ・デバイセズのエキスパートへの質問、FAQの閲覧がで きます。 AD5410-0-10/20 VISIT ANALOG.COM/JP 5