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飲料の製造工場や、製薬プラント、廃水処理プラントなどでは、水質の重要な指標を測定/制御するために水質監視システムが必須となります。
水質を表す指標としては、水の物理的、化学的、生物学的な特性を示す各種パラメータを使用できます。
具体的には、以下のようなものがあります。
▷物理的な特性:温度、濁度
▷化学的な特性:pH、酸化還元電位(ORP:Oxidation Reduction Potential)、導電率、溶存酸素
▷生物学的な特性:藻類、細菌
本稿では、これまでも不可欠だったものの、測定の信頼性が低く、測定システムの実装も容易ではなかった化学的な特性に焦点を絞ります。
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このカタログについて
ドキュメント名 | 【技術資料】ワイヤレスの水質監視システム |
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ドキュメント種別 | ホワイトペーパー |
ファイルサイズ | 3.9Mb |
取り扱い企業 | アナログ・デバイセズ株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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Vol 54 No 1, February 2020
ワイヤレスの水質監視システム
著者:Piyu Dhaker、アプリケーション・エンジニア
はじめに 通常、処理プラントでは、各所に数多くの有線センサーが配備さ
飲料の製造工場や、製薬プラント、廃水処理プラントなどでは、 れます。フィールド内のセンサーについては、頻繁にクリーニン
水質の重要な指標を測定/制御するために水質監視システムが必 グと補正を行う必要があります。また、必要に応じて何度も交換
須となります。水質を表す指標としては、水の物理的、化学的、 することになるはずです。ワイヤレス・ネットワークを活用すれ
生物学的な特性を示す各種パラメータを使用できます。具体的に ば、そうした負荷の一部を軽減することができます。ただ、そう
は、以下のようなものがあります。 したアプリケーションは、過酷な環境下で運用されることになり
XX 物理的な特性:温度、濁度 ます。そのため、堅牢性の面で問題のないセンサー・アプリケー
XX 化学的な特性:pH、酸化還元電位(ORP:OxidationX ションを実現するのは、必ずしも容易なことではありません。
ReductionXPotential)、導電率、溶存酸素 この問題は、最先端の計測技術やネットワーク技術を適用する
XX 生物学的な特性:藻類、細菌 ことで解決できます。そのようなアプローチを採用すれば、信
本稿では、これまでも不可欠だったものの、測定の信頼性が低く、 頼性の高いワイヤレス・センサー・ネットワークを実現すること
測定システムの実装も容易ではなかった化学的な特性に焦点を絞 も可能だということです。本稿では、ワイヤレスの水質監視シ
ります。 ステムの機能を実現するデモ用のプラットフォームを紹介しま
す。このプラットフォームは、化学センサー用のインターフェー
化学の分野の1つに電気化学があります。これは、ある反応物か スを備えるアナログ・コント―ラ「ADuCM355」と、堅牢性
ら別の反応物への電子の移動量を測定することにより、還元酸化 が高く消費電力の少ないワイヤレス・メッシュ・ネットワーク製
(レドックス)反応の挙動を評価するというものです。電気化学 品「SmartMesh®XIP」を組み合わせて実現されています。特に、
的な手法を直接的/間接的に使用すれば、水質に関する上記パラ SmartMeshXIPを採用したことで、有線に匹敵する信頼性を得
メータの値を測定することができます。電気化学的な測定を行う ることができます。このプラットフォームでは、水質を表すパラ
ためのシステムは、以下に示す2つの主要なブロックで構成され メータとしてpHの測定に焦点を絞っています。ただ、ワイヤレ
ます。 ス・ノードにおいて、他の電気化学的パラメータに対応するセン
XX センサー:水質を表すパラメータの値を測定し、その結果に サーを使用するよう変更すれば、このシステムは容易に拡張する
対応する電気信号を生成するために使用するデバイスです。 ことができます。
XX 測定/処理ユニット:電気信号の測定と処理を行う回路です。
図1に、システムの構造を簡略化して示しました。 pHの基本
pHの値は、水溶液中の水素イオンと水酸化物イオンの相対的な
量を表します。水素イオンの濃度と水酸化物イオンの濃度が等し
い場合、その水溶液は中性だということになります。pHは、溶
液の酸性度または塩基性度を測定し、水素イオン濃度を表す方法
水質の
測定/処理ユニット パラメータ だと表現することもできます。pHの値は、次の式で定義するこ
とが可能です。
pH = −log10(H+) (1)
ここで、H+は水素イオン濃度(単位はmol/l)です。
水溶液のpHは0~14の値をとります。中性溶液のpHは7、酸
電圧を出力する
pHプローブ 性溶液のpHは7未満、アルカリ溶液のpHは7を上回ります。
図1.X電気化学的な測定システムの構成
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pHプローブ この式は、既知の方法によりpHに応じて生成される電圧を表し
pHプローブは、ガラスの電極(測定電極)とリファレンスの電 ています。この式から、生成される電圧は溶液の温度に正比例す
極で構成される電気化学的センサーです(図2)。 ることがわかります。溶液の温度が上昇すると2つの電極間の電
位差は増加し、温度が下降すると電位差は減少します。理想的な
pHプローブは、25℃で±59.154mV/pHの電圧を生成します。
ISO
温度が変化すると、測定電極の感度も変化する可能性がありま
す。これは測定誤差の原因となります。ただ、この誤差は予測が
可能なので、温度範囲全体にわたってプローブのキャリブレー
ションを実施することにより、測定時の温度に応じて補正するこ
とが可能です。通常、pHプローブには温度センサーが組み込ま
内部の緩衝液 れています(図3)。温度センサーとしては、NTC(負温度係数)
サーミスタやPT100、PT1000などのRTD(測温抵抗体)を使
リファレンス用の電解質 用できます。
内部のリファレンス電極 温度を表す電圧
pHを表す電圧
リファレンス用の接点
ISO
測定電極
+ +
+ +
+
pHプローブ
図2.XpHプローブの構造
水溶液にpHプローブを挿入すると、測定電極は水素イオンの活 内部の緩衝液
量に応じた電圧を生成します。その電圧は、内部のリファレンス
電極の電圧と比較されます。測定電極とリファレンス電極の差が リファレンス用の電解質
電圧の測定値となります。これについては、以下に示すネルンス
トの式で表されます。
内部のリファレンス電極
2.303 R(T + 273.1)
E = a − nF × (pH – pHISO) (2) リファレンス用の接点
測定電極
各変数/定数の意味は以下のとおりです。 + +
+ +
+
E:活量が不明な電極の電圧 pHプローブ
a:ゼロ点公差。値は±30mV 温度センサー
T:周囲温度(℃) 図3.X温度センサーを備えるpHプローブ
n:原子価(イオンの電荷数)。値は1(25℃) 実際のアプリケーションでは、温度センサーが温度の変化を検知
したら、pHの読み取り値に補正係数を適用し、より正確な値が
F:ファラデー定数。値は96485C/mol メータに表示されるようにします。このようなメカニズムを採用
R:理想気体定数。値は8.314VC/K/mol することで、温度の変化によって生じ得るpHの誤差を補正する
ことができます。
pH:溶液の水素イオン濃度
pHISO:リファレンス用の電解質の水素イオン濃度。プローブの
技術ドキュメントを参照。代表値は7
2 ワイヤレスの水質監視システム
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ADuCM355を使って構成したpH測定ユニット 抑えたプラットフォームが得られることになります。センサーの
ADuCM355は、化学センサーを使用する測定システム向けの ハウジング内に実装可能なほど小型であるにもかかわらず、ベ
フロント・エンドICです。高い集積度を誇る業界最先端の製品 ンチトップ型の機器と同様の機能と性能が得られます。図4に、
であり、あらゆる測定機能を実現する回路と低消費電力のプロ ADuCM355を使用してpHを測定するための回路(ボード)の
セッサが統合されています。そのため、pHを測定するためのプ 概要を示しました。このボードはCN-0428(リファレンス設計)
ラットフォーム・ソリューションとして活用できます。同ICを採 で使用されているものであり、温度センサーを備えるpHプロー
用すれば、小さなフォーム・ファクタで消費電力を極めて少なく ブと接続するためのBNCコネクタとRCAコネクタを備えていま
す(図5)。
ADuCM355
低消費電力のポテンショスタット
Cortex-M3を搭載する超低消費
RE0 電力のマイクロコントローラ
26MHzで動作するCortex-M3
128kBのフラッシュ、64kBのSRAM
BNC S1 pH測定用の
センサーとの接続 ハイ・インピーダンス 高度なセキュリティ機能Z SE0
のバッファ・アンプ
PH
Z AIN6
PH
V LTC6078 (2/2)ZERO0 高性能のAFE
0.1H(z 未満)~200kHzに対応する
S2 INT インピーダンス測定用のエンジン 16ビットのADC+PGA/AAF
柔軟性の高いスイッチ・マトリクス
Hi-Z 構成が可能な16ビットの
受信チャンネル
ハイ・インピーダンス
のTIAチャンネル AIN5 SPI/I2C/UARTで
(10MWのゲイン) ADICUP3029と通信
VZERO0 低消費電力のポテンショスタット
LTC6078 (1/2)
RE1 デジタルの前処理機能
DFTアクセラレータ
RCA/ヘッダ
信号波形の生成
SE1 デジタル・フィルタ(sinc3、 sinc2、AVG、50Hz/60Hz)
抵抗温度センサー
(RTD、サーミスタ)
RCAL0 RCAL1 AIN0 AIN1 AIN3 DE0 AIN2 DE1
200 Ω 25.5 kΩ 2 kΩ 200 kΩ 1 MΩ
外部キャリブレーション、TIA抵抗
図4.XADuCM355を使用した測定用ボードの概要。温度センサーを備えるpHプローブとの接続手段を備えています。
図5.XADuCM355を使用した測定用ボードの外観。BNCコネクタとRCAコネクタを備えています。
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水質監視用のワイヤレス・センサー・ノード
簡略化したブロック図
LTC4062 SmartMesh IP
CN-0428(リファレンス設計) バッテリ・ LiPOバッテリ EManager/VManagerチャージャIC
LTC6078 ADuCM355
Cortex-M3を LTP5902
pHセンサーと温度 搭載する SmartMesh IPの
センサーへの接続 ADC マイクロ ワイヤレス・
コントローラ UART トランシーバー
図6.XADuCM355とSmartMeshで構成したワイヤレス・センサー・ノード。pHプローブを接続して使用します。
2ホップ 2ホップ
1ホップ 1ホップ
最大32ホップ 最大32ホップ
SmartMesh-to-IP
のゲートウェイ
モート モート
図7.XSmartMeshをベースとするネットワーク。ネットワークIPマネージャを備えるゲートウェイとセンサー・ノードで構成されています。
pH測定用のセンサー・ノードと SmartMeshをベースとするネットワークは、トリプルプレイの
SmartMeshの接続 冗長性を提供するTSCH(TimeXSlottedXChannelXHopping)の
筆者らは、ADuCM355とSmartMeshのトランシーバーを組み リンク層を使用して通信を行います。SmartMeshのネットワー
合わせて、小型で低消費電力のpH測定用センサー・ノードを構 ク・マネージャ(ゲートウェイの一部)は、スケジュールの調整、
成しました。ADuCM355は、測定したpHの値をデジタル・デー セキュリティの管理、OTA(Over-the-Air)のプログラミング、
タとして出力します。このデジタル・データは、UART(UniversalX 24時間365日にわたる接続の自動的な最適化を実施します。
AsynchronousXReceiverXTransmitter)を介してSmartMeshX ネットワーク・マネージャは、API(ApplicationXProgrammingX
IPのワイヤレス・トランシーバーである「LTP5902」に送信され Interface)を介してネットワークの健全性に関する詳細なレポー
ます。LTP5902は、SmartMeshのネットワークを介してデジタ トも提供します。小規模なネットワークの場合、1つの組み込み
ル・データをSmartMeshXIPマネージャに送信します。 マネージャによって、最大100個のセンサー・ノード(モート)
に対応できます。VManagerは、5万ものノードをサポートしま
SmartMeshは、アナログ・デバイセズのワイヤレス・メッシュ・ す。
ネットワーク・ソリューションです。IEEEX802.15.4eに準拠して
おり、2.4GHz/マルチホップに対応します。また、AES-128の SmartMeshのデータの信頼性については、厳格なネットワーク・
暗号化と認証をサポートしており、堅牢性の高いエンドtoエンド ストレス・テストによって、99.999%という値を達成すること
のセキュリティ性能が得られます。加えて、エネルギー効率が高 が確認されています。産業用のワイヤレス・センサー・ネットワー
く超低消費電力であるため、各センサー・ノードはバッテリで駆 クにおいては、高い可用性を維持し、パケットの損失が発生しな
動できます。 いようにしなければなりません。SmartMeshは、このような用
途に対して最適なソリューションです。
4 ワイヤレスの水質監視システム
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ワイヤレスの水質監視システム ハードウェアの設定
図8に、ワイヤレスの水質監視システムの概要を示しました。こ 構築したシステムは、デモンストレーションを目的としたもので
のデモ用システムは、以下のようにして構成されています。 す。そこで、3槽から成るスタッガード状の水槽を測定の対象物
として使用しました(図9)。この構成では、上部の水槽から次段
XX 4 つのセンサー・ノード の水槽へ水が流れるようになっています。各水槽には、pHプロー
■X 各センサー・ノードは、ADuCM355と SmartMeshXIP モー ブを浸しています。SmartMeshのネットワークでは、ワイヤレ
トに接続されたpHプローブで構成しました(前掲の図6)。 スで通信が行われるということを示すために、少し離れたところ
pHプローブとしては、温度センサーを内蔵し、ガラス電極 にリファレンス溶液に浸した4つ目のプローブを配置しています
を採用した既製品を使用しています。 (図9には写っていません)。上部の水槽において、溶液のpHが
■X pH プローブはpHの値を検出します。ADuCM355は測 変化すると、Node-REDのデータが更新されて新しいpH値が表
定に必要な処理と演算を実行し、得られたpH値をデジタ 示されます。この状態の溶液が上部の水槽から次段の水槽に流れ
ル・データとして出力します。このデータは、SmartMesh ていくと、他の2つのpHプローブにより測定値が更新されて、
のワイヤレス・ネットワークを介してSmartMeshXIP マネー 画面にデータが表示されます。4つ目のpHプローブは、pHが変
ジャに転送されます。 化しないリファレンス溶液に浸しています。そのため、このpH
■X SmartMeshXIPマネージャは、USB経由でPCに接続します。 プローブで取得した値は変化しません。Node-REDと測定データ
XX このシステムのゲートウェイは、PCによって実行されます。 の詳細については、次のセクションで説明します。デモの様子は
このPCには「、Node-Red」と SmartMeshXSDKがインストー こちらで視聴することが可能です。
ルされています。SmartMeshXSDK は、データ用の JSON
(JavaScriptXObjectXNotation)サーバを構築するために使
用します。同サーバはNode-REDに接続されます。Node-
REDは、各センサー・ノードで測定されたpHの値の表示に
使用します。また、Node-REDにより「、IBMXWatson」「、AWS
(AmazonXWebXServices)」などのクラウド・サービスへの
接続が可能になります。
Node-RedとSmartMesh SDK
をインストールしたPC
クラウド・サービス
への接続
USB
SmartMesh IPマネージャ
センサー・ センサー・ センサー・ センサー・
ノード1 ノード2 ノード3 ノード4
センサー・ノード:ADuCM355とSmartMesh IPモートで構成した水質測定用のプラットフォーム
図8.XADuCM355とSmartMeshを使って構成したX
ワイヤレスの水質監視システム 図9.Xデモ用システムの外観
SmartMesh(LTP5902)のボード
LiPo
バッテリ
インターポーザ pHプローブと
・ボード 温度センサー用のコネクタを
備えるADuCM355のボード
図10.Xセンサー・ノードの外観
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測定したデータ Node-REDは、ウェブ・ベースのブラウザを備えるプログラミン
4つのセンサー・ノードで測定したpHの値は、PC上で稼働する グ・ツールです。これにより、ハードウェア、API、その他のオ
Node-REDを使って表示されます。図12、13、14に測定結果の ンライン・サービスを互いに接続することができます。本稿のデ
表示例を示しました。 モに使用したJSONによる処理フローを図11に示しました。
Config Variables
Gauge
Receive (OAP) Data From Motes OAP Data Sensor Node 1 pH
http Sensor Node 2 pH
[post} /oap
Gauge
Sensor Node2
ƒ Extract Switch Sensor Node 3 pH
Gauge
Sensor Node 4 pH
Gauge
msg.topic pH from All Sensors
Sensor 1 pH
Sensor 2 pH
Reset Graph
Sensor 3 pH
Sensor 4 pH
31962f_Extract_Watson
Is Watson Enabled ƒ Extract_31962f Event_31962f
Connected
SN1 Tweet
ƒ Tweet Sensor 1 Data
SN2 Tweet
ƒ Tweet Sensor 2 Data
Which Sensor to Tweet Throttle Tweet
ƒ Tweet Sensor 3 Data
SN3 Tweet
ƒ Tweet Sensor 4 Data
SN4 Tweet
図11.XJSONによる処理フロー
図12.Xデモ用のダッシュボード
図13.XIBMXWatsonに表示されたpHの測定結果
6 ワイヤレスの水質監視システム
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参考資料
「CN-0398:X 温度補償型土壌水分およびXpHX 測定システム」X
AnalogXDevices、2020年1月
「CN-0409:X低レベル~高レベルの濁度測定システム」AnalogX
Devices、2020年1月
IBMXWatsonXIoTXPlatform、IBMXCorporation、2019年
ChristophXKämmerer「LiquidXMeasurements―FromX
WaterXtoXBlood(液体の測定――水から血液まで)」AnalogX
Devices、2019年10月
「Node-RED:XLowXCodeXProgrammingXforXEvent-DrivenX
Applications(イベント駆動型アプリケーション向けのロー・コー
ド・プログラミング)」Node-RED、2020年1月
ThomasXTzscheetzsch「温度補償付きの絶縁型pHモニタ」
AnalogXDevices、2019年7月
「WaterXQuality(水質)」FondriestXEnvironmental,X Inc.、
2020年1月
図14.XpHの測定データを示すツイート @Pd2019S「pHXofXsensorX4XisX6.877XatXtimestampX2019-
11-06X18:13:55.593000」Twitter、2019年11月、6:13XPM
まとめ
本稿では、ADuCM355とSmartMeshXIPを使用して構築したワ 謝辞
イヤレスの水質監視システムについて説明しました。これらの製 デモ用システムの開発のサポート、記事のレビューに時間を割い
品を採用すれば、フォーム・ファクタを小型化し、消費電力を削 てくれたScottXHuntとBillXLindsayに感謝します。また、記事の
減できるので、バッテリ駆動のセンサー・ノードを実現できます。 レビューと校正を行い、知見も提供してくれたDanXBraunworth
また、堅牢性の高いSmartMeshを使用することで、過酷な環境 とDanXBurtonに感謝します。
下でもデータを確実に伝送することが可能になります。本稿で紹
介したデモでは、信頼性の高いワイヤレス監視システムの機能
と、クラウドへの接続性を示しました。これらは、最終アプリケー
ションに対して大きなメリットがもたらされる可能性を示してい
ます。これらの技術を活用することにより、近づきにくい場所の
水質を監視したり、水質に関して様々な閾値を設定してアラーム
/警告を発するようにしたり、水質に関する信頼性の高い情報を
継続的に取得したりすることが可能になるからです。
著者について
PiyuXDhaker(piyu.dhaker@analog.com)は、アナログ・デバイセズの北米セントラル・アプリケーショ
ン・グループに所属するアプリケーション・エンジニアです。2017年6月に同グループに加わりました。
それ以前は、車載パワー・トレイン・グループやパワー・マネージメント・グループに所属していました。
2007年にサンノゼ州立大学で電気工学の修士号を取得しています。
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