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真空吸着技術の基礎的な知識と、真空システムを構成する機器についてご紹介
製品のハンドリングでも多く使用される、真空吸着技術について、その基礎的な知識やシステムを構成するために使用される機器についてご紹介します。
このカタログについて
| ドキュメント名 | 真空吸着技術の基礎知識 |
|---|---|
| ドキュメント種別 | ハンドブック |
| ファイルサイズ | 1.3Mb |
| 登録カテゴリ | |
| 取り扱い企業 | シュマルツ株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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技術情報
真空技術の基礎知識
真空圧と真空吸着との関係 真空単位
「真空」とは、大気圧よりも低い圧力の気体で満たされている空 真空 / 圧力単位の換算表
間の状態を表す用語です。大気を例にとると、図に示すように、 atm, mm Torr,
海抜ゼロメートルにおける気圧は 101.3 kPaで、標高2,000 m bar N/cm2 kPa kp/cm2 H2O mm Hg in Hg
では気圧は76.3 kPaしかありません。このように標高が上がる bar 1 10 100 1.02 10200 750 29.5
につれ気圧は低くなります。これと同時に、単位空間での圧力状 N/cm2 0.1 1 10 0.102 1020 75 2.95
態で捉えれば、標高が上がるにつれ空間の真空度が高くなると kPa 0.01 0.1 1 0.0102 102 7.5 0.295
言えます。 atm,
工業の領域における「真空」は、日本産業規格(JIS)やドイツ工 kp/cm2 0.981 9.81 98.1 1 10000 736 29
業規格(DIN)において定義されているように、低真空~極高真 mm H2O 0.0000981 0.000981 0.00981 0.0001 1 0.0736 0.0029
空まで複数の領域に分けられています。 Torr;
吸着搬送という利用用途に限れば、用いる真空は比較的弱い真 mm Hg 0.00133 0.0133 0.133 0.00136 13.6 1 0.0394
空圧帯(低真空)で十分です。JISでは低真空は大気圧未満/100 in Hg 0.0339 0.339 3.39 0.0345 345 25.4 1
Pa以上の真空状態と定義されています。
絶対圧と相対圧の比較値
絶対圧 相対 相対圧:
標高2,000 mの大気圧 = 76.3 kPa 真空度 atm, mm Torr,
[mbar] [%] bar N/cm2 kPa kp/cm2 H2O mm Hg in Hg
900 10 –0.101 –1.01 –10.1 –0.103 –1030 –76 –3
800 20 –0.203 –2.03 –20.3 –0.207 –2070 –152 –6
700 30 –0.304 –3.04 –30.4 –0.310 –3100 –228 –9
600 40 –0.405 –4.05 –40.5 –0.413 –4130 –304 –12
標高600 mの大気圧 = 93.8 kPa 500 50 –0.507 –5.07 –50.7 –0.517 –5170 –380 –15
400 60 –0.608 –6.08 –60.8 –0.620 –6200 –456 –18
300 70 –0.709 –7.09 –70.9 –0.723 –7230 –532 –21
海面(0 m)の大気圧 = 101.3 kPa 200 80 –0.811 –8.11 –81.0 –0.827 –8260 –608 –24
真空圧を発生させるために必要なエネルギー
真空度が高ければ高いほど必要なエネルギーは多くなります
が、その増加量は単純な正比例の関係にはなく、想定よりも多く
のエネルギーを消費します。例えば、到達する真空圧を -60 kPa
相対値または絶対圧として表される真空圧 から-90 kPaに引き上げるとした場合、吸着保持力は理論的に
一般的に周囲空気の圧力は、絶対値として表します。絶対値は 1.5倍になりますが、この真空圧を達成するために必要になるエ
絶対真空を基準(0 kPa)としており、これは空気のない空間を ネルギー消費と到達までにかかる時間は約3倍になります。
意味します。つまり、真空であろうと圧力の値は常にプラスの値 真空吸着搬送では、エネルギー消費量や運転費用を抑えるため
(正の数)になります。 に、真空生成は必要な場所で最小限に留めることが肝要です。
真空業界では、真空圧は大気圧を基準とした相対値として表し
ます。基準となる大気圧を0 kPaとして換算した場合、真空圧の 代表的なアプリケーションにおける真空度の例
値はマイナスの値(負の数)になります。 · 気密性の高いワーク(金属、プラスチックなど)の場合: 真空圧
-60 ~ -80 kPa
· 通気性の高いワーク(段ボール箱やパーティクルボードなど)
の場合: 真空圧-20 ~ -40 kPa。この場合は、吸込量と吸着面
相対圧 積を増やすことで必要な吸着力を補います。
負圧/真空圧 正圧
保持力
-100 -50 0 +50 +100 エネルギー
0 +50 +100 +150 +200
周囲圧力 [kPa]
絶対圧
0 -10 -2-100 -30 -40 -50 -60 -70 -80 -90 -100
真空圧 [kPa]
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技術情報
真空吸着システムの構成機器
真空パッド 真空ポンプ
真空パッドは、ワークを吸着把持し移動させるために使用しま 真空ポンプには様々な駆動方式がありますがここではベーン式
す。真空パッドとワークとの間の空間の圧力が周囲圧力よりも ポンプの駆動原理について述べます。
低い状態を作り出すと、周囲圧力によって真空パッドが外側から 円筒型のハウジングの中に、板状のベーン(A)と、ベーンが収
潰れ、ワークに押しつけられ固定されます。この状態になると、 まる溝を備えたロータが偏心した状態で格納されています。ロ
真空パッドがワークを把持し、持ち運ぶことができるようになり ータをモータで回転させると、ベーン(A)は遠心力によってロー
ます。真空パッドはワークの表面に接着されるわけではなく、真 タから張り出しハウジング内壁へ押しつけられ、その結果ベーン
空状態を作り出すだけでワークを自在に操れるのです。 (A)とハウジング内壁との間に密閉された閉空間(B)が作られ
ます。閉空間(B)の容積は、ロータ1回転を1サイクルとして増減
この時に必要な圧力差は、真空発生器を使って真空パッドの内 します。閉空間(B)が大きくなるような回転位置にある時、空間
側の空気を吸引することで実現します。ワークへ真空パッドが 内の圧力は下がり内部は負圧(真空)になります。ロータを回転
接した時に、真空発生器を使って真空パッドとワークの間にあ させている間、このような圧力変化が連続的に起こるため、外
る空気を素早く排出します。真空パッドがワーク表面に隙間なく 気を入口(C)から引き込み、出口(D)から排出するようなポンプ
接している場合、大気がパッド内に流入 機構が形成されます。
することはなく、パッド内が真空状態に
なります。 真空ポンプは圧縮比が高いため、非常に高い真空圧を発生させ
る事が可能です。また仕様によって、吸込み能力が大きな真空
真空パッドの保持力は、周囲圧力と真空 ポンプもあります。
パッド内の圧力の差に比例して大きくな
ります。 真空ポンプの利点
・ 高い真空圧と大きな吸込量
・ 中央集中真空システムの真空発生器として使用可能
真空エジェクタ
真空エジェクタはベンチュリの原理に基づいて真空を発生しま
す。下図の接続ポート(A)から投入された圧縮エアは、ベンチュ
リノズル(B)を通過します。圧縮エアはこの過程で加速され、圧
縮されますが、ノズル(B)を通過すると同時に膨張し、負圧(真
空)が発生します。これにより、真空接続ポート(D)にはエアの引
き込みの流れが発生します。これを真空吸着のための真空源と
して用います。なお、引き込まれたエアは、投入された圧縮エア
と共にサイレンサ(C)を通って排出されます。
真空エジェクタには、ノズルを1つ備えたシングル式のエジェク
タと、ノズルを直列に複数持つ多段式のエジェクタ(マルチステ 真空ブロワ
ージエジェクタ)があります。
円周上に気室が並んだインペラ(A)を、ハウジングの内部で高
速回転させると、吸込み側(B)では外気をハウジング内に掻き
込む負圧が、排出口(C)では吸入気を圧縮して吐出する正圧が
発生します。吸着搬送では、ブロワの吸込み側(B)を真空源とし
て用います。
真空ブロワは、非常に大きな吸込量を実現します。しかし一方
で、発生する真空圧は比較的低い圧力です。
シュマルツのエジェクタには、ベーシックタイプの他にも、コン 真空ブロワの利点
パクトエジェクタという製品群があります。コンパクトエジェク ・ 極めて大きな吸込量
タは、エジェクタにソレノイドバルブや電子制御を組み合わせ ・ エア漏れのあるアプリケーションに対応
た、より高機能なエジェクタです。シュマルツのコンパクトエジェ ・ 短時間で大きな排気量を実現
クタには、真空発生のためのエア供給を制御する“吸着バルブ”
と、ワークをリリースするための“真空破壊バルブ”が搭載され
ています。また、真空センサ、逆止弁やフィルターなどを搭載した
上位モデルもあり、それらには電子制御によって圧縮エアの消
費量を最大限抑える機能(エアセービング機能)等が盛り込ま
れています。
コンパクトエジェクタの利点
・ 軽量で、省スペース
・ 多数の追加機能を搭載
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技術情報
真空システムの計算例
システム構成の方法 ケース I :
持ち上げ動作のみの場合
ここでは1例を取り上げ、真空システムを構成するための理論か
ら、実用値を算出するまでの手順を説明します
この例では以下のワークと搬送システムを使用し、
3つのケースに分けて考察します。
ワーク
材質 : 鋼板(パレットに積み重ねられた状態)
表面 : 滑らかで段差がなく、乾いた状態
寸法 : 長さ 最大 2,500 mm ワークの上面を吸着し、上方向に持ち上げます。
幅 最大 1,250 mm
厚さ 最大 2.5 mm FTH = m x (g + a) x S
FTH = 必要保持力 [N]
搬送システム: ガントリー(門型)搬送ユニット m = ワーク質量 [kg]
圧縮エア : 0.8 MPa g = 重力加速度( [9.81 m/s2] )
制御電圧 : DC 24 V a = 搬送システムの加速度(Z軸方向) [m/s2]
必要な作業 : 水平方向のピック&プレース S = 安全率(少なくとも1.5にします。危険性があるワーク、
1枚の鋼板をパレットから持上げて 通気性があるワーク、表面が粗いか表面に凹凸がある
水平搬送し、マシニングセンタに ワークの場合には2.0以上にします)
位置決めする
最大加速度 : X、Y 軸方向 : 5 m/s2
Z 軸方向 : 5 m/s2 この例の場合:
サイクルタイム : 30 秒 FTH = 61.33 kg x (9.81 m/s² + 5 m/s²) x 1.5
計画時間 : 吸着 : < 1 秒 FTH = 1,363 N
リリース : < 1 秒
ケース Ⅱ :
持ち上げに加えて水平移動する場合
ワークの質量の計算
最初にワークの質量(m)を決定します。ワークの質量は様々な
計算に必要な値です。
m = L x B x H x ρ m = 質量 [kg]
L = 長さ [m]
B = 幅 [m]
H = 厚さ [m]
ρ = 密度 [kg/m3] ワークの上面を吸着して持ち上げた後、水平方向にワークを
移動します。
この例の場合: FTH = m x (g + a / µ) x S
m = 2.5 m x 1.25 m x 0.0025 m x 7,850 kg/m³
m = 61.33 kg FTH = 必要保持力 [N]
m = ワーク質量 [kg]
g = 重力加速度( [9.81 m/s2] )
a = 搬送システムの加速度(X、Y軸方向) [m/s2]
必要な理論保持力の計算 µ = 摩擦係数
真空パッドは、ワークの質量による静荷重を保持するのはもち = 0.1 (油が付着した表面)
ろん、加速時に受ける力も担保しなければなりません。それに = 0.2 ~ 0.3 (湿った表面)
加え、理論計算では不明な負荷を担保するために安全率を使 = 0.5 (木材、金属、ガラス、石材など)
用します。 = 0.6 (粗い表面)
安全率は、ワークが滑らかで通気性がない場合、少なくとも S = 安全率(少なくとも1.5にします。危険性があるワーク、
1.5(ケース③は2.0)とします。危険性があるワーク、通気性があ 通気性があるワーク、表面が粗いか表面に凹凸がある
るワーク、表面が粗いか表面に凹凸があるワークの場合には、 ワークの場合には2.0以上にします)
安全率は2.0以上(ケース③は2.5以上)とします。また、加速度
や摩擦係数などの条件が未知か、正確に把握できない場合に この例の場合:
も、2.0以上の安全率を使用します。 FTH = 61.33 kg x (9.81 m/s² + 5 m/s2 / 0.5) x 1.5
FTH = 1,822 N
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技術情報
真空システムの計算例
ケース Ⅲ :
ワークの立て掛けや反転など、ワークの側面からの吸着を 真空パッドの選定
含む場合
計算による必要保持力は、真空パッドがワークを安全に搬送す
るために理論的に必要な力です。
この例で選択した真空パッド:
立て掛けてあるワークの側面を吸着し、上方向に持ち上げます。 フラット真空パッド SUF (ニトリルゴム製)
この真空パッドは、滑らかで平らなワークを搬送する場合に、費
FTH = (m / µ) x (g + a) x S 用対効果に優れたソリューションです。
FTH = 必要保持力 [N] この時、計算による理論上の保持力を1個の真空パッドが担う
m = ワーク質量 [kg] のか、複数の真空パッドで分けて担うのかを決める必要があり
g = 重力加速度( [9.81 m/s2] ) ます。
a = 搬送システムの加速度(Z軸方向) [m/s2]
µ = 摩擦係数 この例のような鋼板(2,500 mm x 1,250 mm)の場合、一般に
= 0.1 (油が付着した表面) 6~8個の真空パッドを使用します。真空パッドの個数を決めるに
= 0.2 ~ 0.3 (湿った表面) あたり、考慮すべき最も重要なポイントは、搬送時に鋼板がたわ
= 0.5 (木材、金属、ガラス、石材など) まないことです。
= 0.6 (粗い表面)
S = 安全率(少なくとも2.0にします。危険性があるワーク、 真空パッド1個に必要な吸着力 FS [N] の計算
通気性があるワーク、表面が粗いか表面に凹凸がある
ワークの場合には2.5以上にします) FS = FTH / n
FS = 吸着力
この例の場合: F
TH = 必要保持力
FTH = (61.33 kg / 0.5) x (9.81 m/s2 + 5 m/s2) x 2 n = 真空パッドの個数
FTH = 3,633 N
この例の場合: FS = 1,822 N / 6
ケースI~IIIの比較: FS = 304 N
今回取り上げた例の場合、必要な作業はワークをパレットから
持ち上げ、水平方向に移動し、マシニングセンタに位置決めする 真空パッド SUFを6個使用する場合には、テクニカルデータ
というものです。そのためケースIIIのような回転運動はなく、 からSUF-90-NBR(径 90 mm、吸着力 328 N)を使用する
ケースIIだけを考慮する必要があります。 必要があることがわかります。
この場合、理論上の必要保持力(FTH)は1,822 Nです。この保持 FS = 1,822 N / 8
力がワークの水平搬送時、真空パッドに求められます。以下、安 FS = 228 N
全なシステムの構成に向け、この値に基づいて計算を進めます。 真空パッド SUFを8個使用する場合には、テクニカルデータ
からSUF-80-NBR(径 80 mm、吸着力 254 N)を使用する
必要があることがわかります。
この例で選択した真空パッド:
真空パッド SUF-90-NBR (6個)
6個の真空パッドで、厚み2.5 mmの鋼板を持ち上げ、搬送する
ことができます。
重要:
真空パッドの吸着力は、計算で出した必要保持力よりも大きく
なければなりません。
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真空システムの計算例
真空発生器の選定 真空到達時間の計算
最初に、排気すべき総排気量を求め、真空システムの効率
(真空到達時間)を計算します。
• • • • • •
VG= V1 + V2 + V3 + V4 + V5 + …
V• G = 総排気量 [m3]
V• 1 = 真空パッドの容積 [m3] (6 x 35 cm3)
V• 2 = 真空パッド用取付部品の容積 [m3] (6 x 9.5 cm3)
V• 3 = 真空ホースの容積 [m3] (6 x 43 cm3)
V• 4 = マニホールドの容積 [m3] (38.5 cm3)
V• 5 = プレフィルターの容積 (使用する場合) [m3]
V• 6 = ソレノイドバルブの容積 (使用する場合) [m3]
この例で選択した機器: …
真空エジェクタ
真空エジェクタを選択した理由は、本例のワーク(鋼板)には この例の場合:
通気性がないことです。エジェクタを使用することにより、真空 •
V
システムの簡素化と軽量化をはかり、短い吸着時間とリリース G = 6 x 35 cm3 + 6 x 9.5 cm3 + 6 x 43 cm3 + 1 x 38.5 cm3
•
VG = 564 cm3 = 0.000564 m3
時間を実現することができます。
真空発生器の吸込量 真空到達時間の計算 t [h]
使用する真空パッドの直径から、真空発生器が真空パッドの内 •
容積を排気するために必要な吸込量を見積もることができま t = (VG x In (pa / pe) x 1.3) / V•
す。 •
シュマルツでは、真空システムの設計・製作から得られた測定結 VG = 排気量 [m3]
果と経験により、下表に基づいて真空発生器を選択することを I n = 自然対数
推奨しています。 pa = 初期絶対圧(大気圧)( [101.3 kPa] )
真空パッド径と必要な吸込量の対応 pe = 最終絶対圧 [kPa]
V• = 真空発生器の吸込量 [m3/h]
真空パッドの直径 Ø 真空発生器の最大吸込量 VS
~ 60 mm 0.5 m3/h 8.3 l/min
~ 120 mm 1.0 m3/h 16.7 l/min この例の場合:
~ 215 mm 2.0 m3/h 33.3 l/min 真空度 60 % = 絶対圧 40 kPa
~ 450 mm 4.0 m3/h 66.7 l/min |
t = (0.000564 m3 x In (101.3 kPa / 40 kPa) x 1.3) / 8.4 m3/h
注記: t = 0.000564 x 1.208 / 8.4
表中の吸込量の値は、真空発生器の種類とは無関係にすべて t = 0.000081 h
の真空発生器に適用できます。推奨の吸込量は、表面が滑らか t = 0.29 秒
で通気性がないワークにおける真空パッド1個あたりの値です。
通気性があるワークについては、実際のワークを使用した吸着 システム全体の真空到達時間は 0.29秒です。このシステムは
テストを行うことを推奨します。 低コストで効率的であり、短いサイクルタイムを実現できること
がわかります。
真空発生器に求める吸込量 •
V [m3/h, l/min]
V• = n x V• 実際のワークを使用したテスト
S
以上のように、シュマルツの真空機器を用いてエネルギー効率
n = 真空パッドの個数
V•
の高い真空システムを組立てることが可能です。
S = 真空パッド1個に必要とする吸込量 [m3/h, l/min] ただし、計算による真空システムの設計は真空システムの全体
像を把握するためのものであり、シュマルツでは実際のワークを
この例の場合: 使用した吸着テストを推奨します。
V• = 6 x 16.7 l/min
V• = 100.2 l/min シュマルツでは 社内にテストルーム"バキュラボ"を設けており、
実際のワークをお預かりし、無償でテストを行っています。社外
への持ち出しが禁止されているワークの場合、デモ機の貸出や、
この例で選択した真空発生器: 弊社営業担当がデモ機を持参し訪問させて頂くことも可能で
コンパクトエジェクタ SCPi-20 (最大吸込量 140 l/min) す。お気軽にご連絡ください。
このコンパクトエジェクタは、吸着バルブと真空破壊バルブを搭
載しています。また状態監視機能を搭載しており、吸着の確から
しさを常に確保しながら搬送することが可能です。
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ワーク密度 / ネジ規格
各種材質の密度
ワークの材質 密度(立方メートルあたり) ワークの材質 密度(立方メートルあたり)
鋼鉄 7,900 kg/m3 ガラス 2,500 kg/m3
アルミニウム 2,700 kg/m3 アクリルガラス 1,200 kg/m3
鉛 11,300 kg/m3 ゴム 800 ~ 2,000 kg/m3
青銅 8,830 kg/m3 紙 700 ~ 1,100 kg/m3
真鍮 8,500 kg/m3 ガラス繊維 1,150 ~ 1,250 kg/m3
チタン 4,500 kg/m3 ギプス(石膏) 2,300 kg/m3
銅 8,900 kg/m3 コンクリート 2,350 kg/m3
ガソリン 730 kg/m3 天然石 2,800 kg/m3
ディーゼル油 830 kg/m3 再生ダンボール 750 kg/m3
高温油 830 kg/m3 MDFボード 900 kg/m3
グリース 910 kg/m3 合板、ベニヤ板 600 ~ 800 kg/m3
水 998 kg/m3 木材 450 ~ 850 kg/m3
※ワーク質量の見積計算例: 質量 [kg] = 長さ [m] x 幅 [m] x 高さ [m] x 密度 [kg/m3]
ネジ規格
タイプ 平行オネジ略号 平行メネジ略号 テーパオネジ略号 テーパメネジ略号 オネジ外径 メネジ内径 ピッチ
M3 M3 M3 – – 3.00 mm 2.46 mm 0.5 mm
M4 M4 M4 – – 4.00 mm 3.24 mm 0.7 mm
M5 M5 M5 – – 5.00 mm 4.13 mm 0.8 mm
M6 M6 M6 – – 6.00 mm 4.92 mm 1.0 mm
1/16" G1/16 Rp1/16、G1/16 R1/16 Rc1/16 7.72 mm 6.56 mm 0.91 mm
M8 M8 M8 – – 8.00 mm 6.65 mm 1.25 mm
1/8" G1/8 Rp1/8、G1/8 R1/8 Rc1/8 9.73 mm 8.57 mm 0.91 mm
M10 M10 M10 – – 10.00 mm 8.38 mm 1.5 mm
M12 M12 M12 – – 12.00 mm 10.11 mm 1.75 mm
1/4" G1/4 Rp1/4、G1/4 R1/4 Rc1/4 13.16 mm 11.45 mm 1.34 mm
M14 M14 M14 – – 14.00 mm 11.84 mm 2.0 mm
M16 M16 M16 – – 16.00 mm 13.84 mm 2.0 mm
3/8" G3/8 Rp3/8、G3/8 R3/8 Rc3/8 16.66 mm 14.95 mm 1.34 mm
M20 M20 M20 – – 20.00 mm 17.29 mm 2.5 mm
1/2" G1/2 Rp1/2、G1/2 R1/2 Rc1/2 20.96 mm 18.63 mm 1.81 mm
M24 M24 M24 – – 24.00 mm 20.75 mm 3.0 mm
3/4" G3/4 Rp3/4、G3/4 R3/4 Rc3/4 26.44 mm 24.12 mm 1.81 mm
M30 M30 M30 – – 30.00 mm 26.21 mm 3.5 mm
1" G1 Rp1、G1 R1 Rc1 33.25 mm 30.29 mm 2.31 mm
1-1/4" G1-1/4 Rp1-1/4、G1-1/4 R1-1/4 Rc1-1/4 41.91 mm 38.95 mm 2.31 mm
1-1/2" G1-1/2 Rp1-1/2、G1-1/2 R1-1/2 Rc1-1/2 47.80 mm 44.85 mm 2.31 mm
2" G2 Rp2、G2 R2 Rc2 59.61 mm 56.66 mm 2.31 mm
2-1/2" G2-1/2 Rp2-1/2、G2-1/2 R2-1/2 Rc21/2 75.18 mm 72.23 mm 2.31 mm
3" G3 Rp3、G3 R3 Rc3 87.88 mm 84.93 mm 2.31 mm
※Mネジ: JIS B 0205-4: 2001、 R・Rc・Rpネジ: JIS B 0203-1999、Gネジ: JIS B 0202-1994
R: テーパオネジ Rc: テーパメネジ R: テーパオネジ G = Rp: 平行メネジ
テーパーメネジ (例 ナット)
メネジ内径
G: 平行オネジ G = Rp: 平行メネジ G: 平行オネジ Rc: テーパメネジ
オネジ外径
テーパーオネジ
(例 ボルト)
オネジとメネジの組み合わせ ネジの外径と内径
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案内 技術情報 スペシャル フィルター バルブ 真空発生器 真空パッド用 真空パッド 製品概要
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技術情報
真空技術で使用する記号
真空技術では、回路図や機能図を描き、真空システムを表現します。このような回路図や機能図には、特定機器やモジュールを示す
記号が記載されています。下表には、真空機器を表すために、もっとも頻繁に使用されている重要な記号が、一覧表としてまとめら
れています。
バルブ タンク 専用真空パッド アダプタニップル
2方向 フラット真空パッド エジェクタ
ボールバルブ 真空/圧力スイッチ (シングルリップ) (シングルノズル)
3方向 フラット真空パッド
ボールバルブ 落下防止弁 (ダブルリップ) エジェクタ
(チェックバルブ) (多段ノズル)
3方向 フラット真空パッド
手動スライドバルブ (シールコード製)
圧力調整弁 サイレンサ
3方向2位置
ソレノイドバルブ ベローズ真空パッド
逆止弁 真空ポンプ
3方向2位置
エアパイロット式 タッチバルブ スプリングプランジャー 真空ブロワ
ソレノイドバルブ
フィルター フレックスリンク、
ボールジョイント 真空レギュレーター
スロットルバルブ
圧力計(ゲージ) シールコード ホース
エジェクタ コンパクトエジェクタ
真空スイッチ
サイレンサ
圧力計
サイレンサ
真空エア用
フィルター 逆止弁 真空フィルター マニホールド
エジェ
クタ
圧力計 真空パッド
真空エアコント
ロール用バルブ 真空破壊バルブ
(ノーマルオープン, 2/2) (ノーマルクローズ, 2/2)
真空パッド
ベーシックエジェクタを使用した真空回路 コンパクトエジェクタを使用した真空回路(一点鎖線内がコンパクト
エジェクタ)
真Vac空uuセmン ceタntーre ((VZZ) ) 真空エアコントロール用バルブ
Vacu u(ノmー coマntルrolク vaロlveー 3ズ/2-,N 3O/2)
M圧an力om計eter Ma圧no力m計eter
N逆on止-re弁turn valve 真V空acuum 真空エア用
Va真cuu空mタ reンseクrvoir V真ac空uuフm ィfilルterター フfィiltルerター Vマacニuuホm ーmaルniドfold
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A
真Suc空tioパnsッ pドads
P 排Ve気ntフilaィtioルn タfiltーer
Blow真-o空ff 破val壊ve バ2/2ル-NブC Vacuum switch
Va真cuu空mス swイitッchチ 真空スイッチ
(alte (rノnaーtivマelyル) クロー
モーVaタcuコumン-dトepロenーdeラnt ズ, 2/2)
(真空m圧otにor 連con動trしollたer 制御)
真空センター (VZ) と制御用の電磁弁を使用した真空回路
280 WWW.SCHMALZ.CO.JP/VACUUM-KNOWLEDGE
案内 技術情報 スペシャル フィルター バルブ 真空発生器 真空パッド用 真空パッド 製品概要
グリッパー / コネクタ / スイッチ 取付部品 / サービス
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