無電解Ni-W-Pめっき　ニウフォス(R) II

ニウフォス®Ⅱ 《特徴》 ・膜厚の均一性に優れ、筒状の品物の内径にもめっきが可能です。 ・弗酸、硫酸、塩酸などの酸や、アミンなどのアルカリに対しても優れた耐薬品性を発揮します。 ・めっき膜が硬く、耐摩耗性に優れています。また、高温時においてもその性能は保持されます。 ・ハロゲン系ガスにも侵されません。 ・塩水噴霧試験、1000時間以上でも腐食しません。 ・環境対応処理となり、硬質クロムめっきの代替となります。 《主な用途》 ・フッ素系樹脂、PTFEび射出成型用のスクリュー・ノズル（耐フッ酸性・高離型性） ・エポキシ樹脂の成型用金型部品（高離型性） ・ゴム(EPDM)の成型用金型部品（高離型性） ・半導体製造装置などの強酸性液やガスに接触する部品（耐薬品性） 接触角、硬度、非粘着性 接触角 ：水滴を 2 µL滴下し、表面との接触角度を測定 硬度 ：ビッカース硬さ試験機（荷重0.25N）を使用し、硬度を測定 接触角 硬度 [HV] ニウフォスⅠ 89.5° 644 ニウフォスⅡ 84.0° 784 硬質クロム 20.8° 770 無電解 Ni-P 89.6° 606 非粘着性 ：テープ引き剥がし時の荷重を測定 引き剥がし荷重 [N/cm] ゴム系接着剤 アクリル系接着剤 シリコン系接着剤 ※ SUS（Blank） 3.43 6.86 3.01 ニウフォスⅠ 1.80 1.65 1.81 ニウフォスⅡ 0.98 1.38 1.88 硬質クロム 2.05 1.77 2.17 無電解 Ni-P 0.89 1.41 1.61 ※ ステンレスとの非粘着性試験結果 メーカー表示値 ニウフォスは、株式会社旭プレシジョンの登録商標です。 株式 〒617-0004 京都府向日市鶏冠井町十相30-5 会社旭プレシジョン TEL :075-925-1251 E-mail :asapre@akg.jp 2019. 10 改訂

耐摩耗試験 スガ摩耗試験機を使用し、耐摩耗性を測定した。 （接触荷重1.5 Kgf ・往復回数750回までの重量を測定し それより皮膜減少量を算出した。） ニウフォスⅡは無電解Ni-Pめっきに比べ、 硬度の上昇と耐摩耗性が向上している。 耐薬品性 塩化物に対する耐薬品性を調べるため、試薬を用いて 10%塩化ナトリウム溶液を作製し、 ポテンショスタットによる電気化学的な腐食試験を行った。 不動態皮膜 腐食電位 腐食電流 [mV] [mA/cm2] 硬質クロム -518.08 6.89×10-4 ニウフォスⅠ -372.12 4.93×10-4 ● 硬質クロム 腐 ● ニウフォスⅠ 食 ニウフォスⅡ -293.95 4.41×10-4 ● ニウフォスⅡ 速度 が 遅 い 腐食されにくい ・ニウフォスⅠ・ニウフォスⅡともに不動態膜を形成することで、腐食されにくくなる ・硬質クロムめっきと比べ、塩化物に対する耐薬品性が高い ・ニウフォスⅡの耐薬品性はニウフォスⅠより向上する 他の薬品でも同様の実験を行い、結果を表でまとめた。 10%-硫酸 10%-弗酸 腐食電位 腐食電流 腐食電位 腐食電流 [mV] [mA/cm2] [mV] [mA/cm2] ニウフォスⅠ -175.36 6.84×10-5 -332.10 13.6×10-5 ニウフォスⅡ -96.98 12.8×10-5 -184.23 4.73×10-5 まとめ ニウフォスⅡ 硬質クロム 無電解 Ni-P 硬度 A B C 劣 優 耐薬品性 A C B 単価 C A B C B A 2019. 10 改訂