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技術者150人に聞きました!工場での事故体験と安全対策

ホワイトペーパー

工場での事故や災害の経験、安全対策、安全対策のITソリューションの活用について伺いました!

さまざまな機械が稼働する製造業の工場には、多くの危険がひそんでおり、安全対策の取り組みはその現場で必須となっています。
その一方で、製造業での事故や災害のニュースがたびたび話題になり、その中には人の命を奪うような深刻な内容もあります。
今回の調査では、製造業で働く技術者に、事故や災害の経験やそこからの学び、自社の安全対策の取り組みなどについて尋ねました。

<目次>
▼実態調査:アンケート結果
 ■回答者のプロフィール
 ■工場での事故や災害の経験
 ■事故や災害の詳細について
 ■安全対策について
 ■安全対策のITソリューションについて
▼実態調査:技術者インタビュー
 ■「“火事場の馬鹿力”の体験」A さん 生産技術 約30年
 ■「より万全な安全対策を目指すためにITも利用」Bさん 生産技術 約15年
 ■「安全や危機への意識の風化が心配」Cさん 製造、技術顧問 約30年

<概要>
■調査時期:2022年4月19日〜4月27日
■対象者: 生産技術、生産管理、品質管理・保証、設計の従事者
■回答数:193
■有効回答数:150

このカタログについて

ドキュメント名 技術者150人に聞きました!工場での事故体験と安全対策
ドキュメント種別 ホワイトペーパー
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取り扱い企業 株式会社アペルザ (この企業の取り扱いカタログ一覧)

このカタログの内容

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アペルザ様_wp㉗_01[表1]

技術者150人 に聞きました! 工場での 事故体験と 安全対策
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アペルザ様_wp㉗_02[はじめに]

は じ め に さまざまな機械が稼働する製造業の工場には、多くの危険 がひそんでおり、安全対策の取り組みはその現場で必須と なっています。 その一方で、製造業での事故や災害のニュースがたびたび 話題になり、その中には人の命を奪うような深刻な内容も あります。 今回の調査では、製造業で働く技術者に、事故や災害の経験 やそこからの学び、自社の安全対策の取り組みなどについて 尋ねました。 目 次 実態調査:アンケート結果 ・回答者のプロフィール……………………………………………03 ・工場での事故や災害の経験………………………………………04 ・事故や災害の詳細について………………………………………06 ・安全対策について…………………………………………………08 ・安全対策のITソリューションについて…………………………10 実態調査:技術者インタビュー ・「‶火事場の馬鹿力”の体験」  Aさん 生産技術 約30年…………………………………………12 ・「より万全な安全対策を目指すためにITも利用」  Bさん 生産技術 約15年…………………………………………13 ・「安全や危機への意識の風化が心配」  Cさん 製造、技術顧問 約30年…………………………………14 概 要 調査時期:2022年4月19日~4月27日 対象者:生産技術、生産管理、品質管理・保証、設計の従事者 回答数:193 有効回答数:150 02
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アペルザ様_wp㉗_03[アンケート]

回答者のプロフィール 工場での安全対策や課題、過去にご経験された事故などについて、 製造業の生産技術、生産管理、品質管理・保証、保守・保全、 設計開発などの従事者152人の方にお尋ねしました。 Q 所属する企業の業態を 自動車部品 1% 教えてください 研究機関 1% その他 12% 情報通信機器 1% 産業機械 28% 医療機器 1% 航空・船舶 1% 電子部品・デバイス・電子回路 化粧品 2% 15% 食品 2% 家電、事務機器 3% 化学、材料、素材 医薬品 3% 11% 部品加工・生産 9% 自動車 10% Q 所属する企業の 従業員数を教えてください。 1~9人 11 10~19人 4 20~49人 7 50~99人 14 100~299人 17 300~499人 8 500~999人 27 1,000~2,999人 25 3,000~4,999人 7 5,000~9,999人 13 10,000~19,999人 6 20,000人以上 10 0 5 10 15 20 25 30 Q あなたの職種を 製品開発 1% 教えてください 情報システム 3% その他 2% 営業 3% 生産技術 生産管理 3% 24% 製造 4% 研究開発 保守 ・メンテナンス 5% 14% 7 その他 経営 % 電機・制御設計 ● 資材調達 ●安全環境 品質管理/品質保証 9% 11 13% 機械設計 % ● 技術顧問 03
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アペルザ様_wp㉗_04[アンケート]

工場での事故や災害の経験 Q 工場での事故や災害を 経験したことがありますか? 自社の他部署が経験 ない 39% 26% 自分自身の職場で経験 35% 「自社の他部署が経験」「自分自身の職場で経験」と回答した方におたずねしました Q どのような事故を経験しましたか 複数の経験がある方については「回答しやすい」、あるいは「回答したい」一事例を選び、回答してくださるように お願いしました。 最も多かったのが「はさまれ・巻き込まれ」でした。後に「切れ・擦れ」「転倒」と続きました。 はさまれや巻き込まれの事故は、悲惨な事故も多いですね……。 鉄粉が目に刺さる 1 切創 1 突起物への引っ掛かり 1 溺れ 2 地震 2 激突 3 破裂 4 崩壊・倒壊 4 ふみぬき 5 交通事故(敷地内) 5 爆発 6 感電 7 飛来物・落下物 9 火災 12 浸水 13 高温または低温の物質との接触 13 有害物質との接触 14 墜落・落下 17 交通事故(公道など) 18 転倒 28 切れ・擦れ 29 はさまれ・巻き込まれ 46 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 04
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アペルザ様_wp㉗_05[アンケート]

「自社の他部署が経験」「自分自身の職場で経験」と回答した方におたずねしました Q 起因物は? 「加工機械」が最多でした。 圧力容器 3 産業ロボット 5 炉窯 5 産業ロボット 5 クレーン 6 化学設備 7 運搬機 10 危険物・有害物質 10 人力・手作業の機械工具、治具 14 加工機械 19 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 Q 事故や災害が発生した原因について教えてください 「本人の不注意、操作ミス」が最多でした。次に、「安全対策ルールの不備」が続きました。 その他 5 人手不足 2 不明 2 自然災害 8 設備の経年化・老朽化 12 機械やシステムに安全機能がなかった 31 現場教育の不足 33 安全対策ルールの不備 49 本人の不注意、操作ミス 80 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 その他の回答 ● 清掃不足  ● 隣の工場の火災  ● 誰かの故意、事件性ある出来事 ● 爆発・火災:他人の不注意、操作ミス、はんだフラックスに対する知識不足 Q 事故の後、再発防止など安全対策の見直しや改善が 図られましたか? 分からない 2% ある程度図られた 未対応 59% 5% 十分図られた 35% 05
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アペルザ様_wp㉗_06[アンケート]

「自社の他部署が経験」「自分自身の職場で経験」と回答した方におたずねしました 事故や災害の詳細について 一部の回答の詳細を紹介します。身体の一部の欠損、長引いた体調不良、死亡事故など、おそろしい事故が挙がっています。 腕や手指の切断(もしくは未遂)は、回答の中でも目立ちました。 case 01 墜落・落下 不具合発生時に機械の制御盤の所まで行く途中に転落事故を起こした 起因物 メンテナンス 発生の原因 本人の不注意、操作ミス その後に起こったこと、 死亡した 変わったことなど case 02 はさまれ・巻き込まれ まだカバーをつけていないギヤに作業着が挟まってしまい停止があと少し遅れていたら腕がなくなっていた 起因物 動力・電動機 発生の原因 本人の不注意、操作ミス その後に起こったこと、 回転体に近づくときは注意する、また作業着は腕まくりをしない 変わったことなど case 03 高温、または低温の物質との接触、交通事故(公道など)、浸水、 墜落・落下、有害物質との接触、切れ・擦れ、爆発 蒸気との接触、ラダーからの落下、貯油タンクの爆発・火災(前職の化学プラントにて) 刃物・部品による手指の切創、はんだフラックスの過剰吸引による喘息様症状、鼻腔炎症(製造担当時) 起因物 加工機械、人力・手作業の機械工具、治具 , 化学設備、圧力容器、危険物・有害物質 発生の原因 安全対策ルールの不備、本人の不注意、操作ミス、爆発・火災、他人の不注意、操作ミス、 はんだフラックスに対する知識不足 その後に起こったこと、 はんだ作業時:①フラックスが滞留しないように局所排気設備があるエリアに作業場所 変わったことなど を移設 ②1年以上頻繁に発熱、風邪症状を繰り返すようになって日常生活に支障をきたした case 04 飛来物・落下物 セラミック製品の修正作業でグラインダー研磨作業中に研磨破片が目に飛び込み受傷した 起因物 人力・手作業の機械工具、治具 発生の原因 安全対策ルールの不備 , 機械やシステムに安全機能がなかった その後に起こったこと、 生産現場の設備仕様決定、作業指示をする立場として再度必要な安全対策の見直しを 変わったことなど 行った。現場管理安全作業教育と監督者による観察指導を業務ルーチンに織り込んだ。 case 05 有害物質との接触 化学物質の廃液庫において、複数の化学物質による反応で、有毒ガスが発生した 起因物 人力・手作業の機械工具、治具、危険物・有害物質 発生の原因 本人の不注意、操作ミス、現場教育の不足 その後に起こったこと、 数日、現場が立ち入り禁止になり、業務に支障があった。対応策、再発防止策を立案 変わったことなど するため、数か月にわたって複数の関係部署と調整を重ねた 06
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アペルザ様_wp㉗_07[アンケート]

「自社の他部署が経験」「自分自身の職場で経験」と回答した方におたずねしました case 06 有害物質との接触 強酸を使用した実験で、適切な保護具を使用せずに薬液を扱ったために、薬液に触れて薬症を負った 起因物 危険物・有害物質 発生の原因 安全対策ルールの不備 , 本人の不注意、操作ミス , 現場教育の不足 その後に起こったこと、 作業に適った保護具の準備、作業ごとのリスクアセスメント実施、手順書の準備を行う 変わったことなど ように全社的な指示が出され、対応に時間を費やした case 07 地震 鳥取県で発生した地震による、工場内設備(プレス機、成形機、自動組立機等)の位置ずれや破損、 工場天井や壁等の崩落等 起因物 自然災害 何トンもあるプレス機等がジャンプし、かなり大きなケーブル等に乗り上げていたのを その後に起こったこと、 見た時には恐怖を感じた。強固にラインを連結しているものの、簡易なもの。顕著に差が 変わったことなど 出ているのを見たら重要性を感じた case 08 墜落・落下、浸水、転倒、有害物質との接触、切れ・擦れ 台風による河川の氾濫による工場水没 起因物 加工機械、運搬機、人力・手作業の機械工具、治具、危険物・有害物質 発生の原因 自然災害 その後に起こったこと、 弊社製品がないと農業ができないというインフラ的な側面があり、復旧までのスピード 変わったことなど が求められた。復旧のための資材が国道寸断により手に入りづらく苦労した case 09 突起物への引っ掛かり 休憩などの移動中に、ジャンプして天井近くを走らせている配管(鉄骨だったかも)に掴まろうとした 作業員の、指輪が突起物に引っかかった。配管をつかめずに地面に降りてきたが、指輪が引っかかって しまっていたために指が抜けず、全体重が指輪にかかることで指輪から上の肉が削ぎ落されてしまった 起因物 工場配管 発生の原因 安全対策ルールの不備、本人の不注意、操作ミス、現場教育の不足 その後に起こったこと、 当時は予想できていなかった事故であり、作業環境を整える必要性と作業者教育の 変わったことなど 重要性を強く感じました 07
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アペルザ様_wp㉗_08[アンケート]

「自社の他部署が経験」「自分自身の職場で経験」と回答した方におたずねしました 安全対策について Q 職場では安全対策は十分ですか? はっきりと「十分である」との回答は10%にとどまっています。 その他 2% 不十分である 3% 十分である 11% まずまずである 52% 不足があると感じる 32% 「不足があると感じる」と考える理由 ●アルミフレームの端部の処理が不十分な箇所がある。ルールが不明確、教育が行き届いていないと感じる部分がある ●自然災害に対しては、明確に取り決めをして基準を作らないと曖昧になってしまう(各事業所で対応の差がでてしまう) ●背の高い棚類の転倒防止対策が不十分だと思う。また、棚の落下防止対策がなされておらず、いざという時に落下物か ら受ける被害や、挟まれなどが予想される ● 試験等を行う頻度は高いが、同じ作業は少ない。その都度対策になることも多いので都度検討しなければいけない ● 現所属先である中国企業も含め、おおむね外資企業と比較して安全という観点からの設備設計、工程設計、作用指示が なされていないことが多い。安全、人命が軽視される風潮にある。安全対策費用増加や安全作業指示による効率化 低減を経営者が忌避することも原因の一つだ。社会一般の考え方も、今までにそのように想定される事故が起こった事 がないから、今後も起こる事がない、という考えだ。 「不十分である」と考える理由 ●予算の不足 ●日頃のリスク抽出がいい加減 ●安全装置を解除している物がある ●安全教育や工場現場での安全対策がないため Q 職場では安全衛生の担当者、委員会など設置されていますか? 「している」が8割を占めました。 分からない 2% していない している 15% 83% 08
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アペルザ様_wp㉗_09[アンケート]

「自社の他部署が経験」「自分自身の職場で経験」と回答した方におたずねしました Q 起自社の安全衛生活動や対策について、 どのようなことが行われていますか? 安全教育 1 個人の意識のみ 1 危険予知活動 83 安全提案・改善活動 83 リスクアセスメント 96 ヒヤリハット事例の報告・共有 104 健康診断の実施 108 安全パトロール 117 4Sや5Sの徹底 117 わからない 1 0 20 40 60 80 100 120 140 Q 安全活動の課題について 「事故件数が少ないため課題意識が低い」が最多でした。 経営者が重要視していない 11 人が足りない 35 予算が足りない 39 時間がない 47 事故件数が少ないため課題意識が低い 49 0 10 20 30 40 50 60 その他 ● 小さな改善は進んでいるが、工事が必要なものや機械を止めて改善するようなものは遅れている ●安全(人命、受傷)という概念が乏しく(低い)、人命が軽視される風潮がある  ●形骸化・堕落していて本質から乖離 ● 委員会メンバーのやらされている感が蔓延している  ●安全活動が形式化して、やることが目的化している ●労働安全においても機械安全からの見方、アプローチ不足  ●災害が発生した直後は対策を行うが、時間とともに風化しがちである ● 業務内容が非常に多様なため、一律に規定することが難しい ● 事故から時間の経過とともにメンバーの入れ替えもあり、意識の希薄化が見られる  ●マンネリ化 ●対策に本質的でないものも含まれたり過剰だったりすることがある  ●慣れた作業に対する安全意識は、薄れてくることがある Q 非正規社員の安全衛生の取り組みは 万全といえますか? 非正規社員がいない 15% はい 36% 分からない 26% いいえ 23% 09
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アペルザ様_wp㉗_10[アンケート]

「自社の他部署が経験」「自分自身の職場で経験」と回答した方におたずねしました 安全対策のITソリューションについて Q 安全対策に関して、ITソリューションや システムを導入していますか? している 「していない」が7割を占めました。 11% 検討中 16% していない 73% 「ITソリューションやシステムを導入していない」と回答した方におたずねしました Q 導入しない理由を教えてください。 よくわからない 3 わからない 5 時間がない 12 適切なソリューションがない 18 必要がないと考える 24 人材不足 26 コストが高い 37 使いこなすナレッジが社内にない 44 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 その他 ● そもそも社内に基本的な知識がない  ●そのようなツールがあることが初耳 ●安全に対しIoTソリューションを関連付けさせる知識がない  ● 経営者が必要性を理解しない ● 同種の製品の生産が少ない 「ITソリューションやシステムを導入している」と回答した方におたずねしました Q 安全対策に関してどのようなシステムを 導入していますか? 「入構管理システム」が最多となりました。 画像認識による作業指示・ 逸脱動作検出など 4 安全計装システム 4 作業や検査など現場業務の無人化 5 人車分離システム 5 作業者見守りシステム 6 VR/ARによる安全教育 6 IoTやAIシステムによる危機予測 7 リスクアセスメントシステム 12 入構管理システム 15 0 2 4 6 8 10 12 14 16 その他 ● 腰痛対策として自動機を導入  ●予知保全の検討中  ●ガス警報器などの集中管理 ●危険物使用履歴システム  ● 動画による災害事例の啓蒙  ● 試薬棚のカギの一元管理 10
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アペルザ様_wp㉗_11[アンケート]

Q 安全対策の IT ソリューションや システムについて求めていること 新ビジネスの創出 2 適切なコンサルやサポートが受けられること 4 目標達成の具体的指標や指南が受けられる 5 ドキュメント生成がしやすい 6 管理の手間が減らせる 16 操作が簡易である 18 導入が簡易である 21 導入コストが安い 22 業務の効率化 28 0 5 10 15 20 25 30 Q 安全対策に関する IT ソリューションや システムについての不満 余計な手間が増える 4 自社の業務に適用できない 7 使うに当たり知識が必要 10 導入が難しい 10 使いづらい 10 コストが高い 21 0 5 10 15 20 25 その他の回答 ●システム導入で満足し、有効に機能していない ●自由度が無くなった Q 不満について詳しく教えてください 一部のコメントを紹介します。 ●コストが高く、使いづらい。現場がいやがる  ●安全には変えれないですが、コストの低価格化は必要です ●ロボットの安全対策として安全柵が必要でスペースがかさむ  ●安全に対する要求は高まっているが、導入に必要な予算は出ない ●主導する部署の説明不足などにより、現場に負荷がかかっている ●正直安全対策に関するシステムがどういうものなのか、わかっていない ●大企業ではできるのかもしれないが、中小零細企業で賄える原資がない ●カスタマイズがしにくい(固定フォーマットで運用していくしかない) ● ITの前に充実した施設が不十分であり、当社の優先課題にマッチしない ● 業務の性格上、既知でない事象が発生する可能性があるが、それへの対応が不十分 ●どのようなITソリューションやシステムがあるか、また効果についての情報が不足している ●個別に設定・調整が必要で導入・運用・保守が難しい。それに伴い、コスト的にも厳しくなる ● 試薬などの使用に際して、いちいち管理職や有資格者の同行が必要で、予定を確保する手間や心理的な負担が大きくなった ●少なからず、作業員に入退場の入力や、現場進捗の写真アップロード、KYカードの記入など、作業以外のことがあり、作業員全て に周知徹底がなされていない 11
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アペルザ様_wp㉗_12[インタビュー]

interview 01 回答者プロフィール Aさん/安全環境 技術者歴:約30年 仕事の内容 製造業[部品加工・生産] (社員数:50~99人) 安全管理、対策など 今回のお話 “火事場の馬鹿力”の体験 Q 通勤時の交通事故の 社内では、 ご経験 Q どのような対策をされましたか? 冬場で道路(坂道)が凍結していた際、前方で既 事故があってしばらく、自分自身がいなかったの に起きていた事故を回避しようとしたら、自分も追 で、直接は見ていないが、どうも直属の上司が‶つ 突してしまった。もう1つは、通勤途中で立ち寄っ るし上げ”にあっていたようだ……。それはともか たコンビニから出てきたら、急に出てきたクルマと く、エレベーターは物が挟まらない形に改造された。 接触した。いずれも、ケガはなかった。 Q 現在の社内で、 Q 通勤時の事故について、 事故の発生状況はいかがですか。 社内ではどのように報告していますか? 3年間くらい無事故できていたが、この1年くらい、 ケガの有無にかかわらず事後報告するルールで、 裁断機で手を切るなど、小さな事故が頻発するよう 全社に情報が開示される。業務中や通勤中のほか、 になった。大きな事故は起きていない。 プライベートの事故でも報告する。 社内での災害について、 Q 安全活動に Q 教えてください。 ついて 月1回の安全衛生委員会を開催し、その中でメン 自分がまだ若手の頃、保全を担当しており、土日 バーによる巡回で不安箇所の抽出を実施している。 に出勤して工場の工事を行っていた。工事の業者が 安全に関するトピックなどを社内で共有したり回覧 帰った後、部品や資材などの後片付けをしていた。 したりしている。タイムカードを打刻する場所に その時、荷物専用エレベーターで運んでいた小さな モニターを配置し、「今日で、無事故○日目です」 部品が転げ落ち、エレベーター外のフレームに引っ という情報や、安全啓発の情報などを常に表示させ、 掛かってしまい、動かなくなってしまった。 安全への意識喚起を行っている。 それを外すために溶断などの作業を行っていた。 つっかかった部品が外れた瞬間、エレベーターが突然、 落下し、足の甲あたりを直撃した。作業中、昇降ボタン Q 安全活動の を頻繁に押しているうちに、ロープが緩んだようだ。 課題について エレベーターの重量は300kgくらいあった。それ が自分の足の上に落ちてきたのだが、すぐそばにあっ 安全衛生委員会は、さまざまな部署から人を出し たバールのような物で強引にどかして脱出した。振 て活動をしているが、やはり部署や担当ごとで活動 り返ると、それはまさに「火事場の馬鹿力」で、「よ 内容や熱意にばらつきが出てしまう。業務が多忙に くあれをどかせたものだ」と思う。 なると、どうしてもおざなりになってしまいがちだ。 また、安全活動を進めていくと、さまざまな課題 や対策すべき個所が多く挙がってくる。それをすべ Q お怪我 て解消しようとすると、予算的になかなか厳しく などは? なってくる。さらに最近は、半導体不足で部品調達 が混乱しているため、保守部品の入手や工事に遅れ 怪我の程度は重く、6カ月入院する羽目になった。 が出てしまうことが起こっている。 幸いにして、後遺症は特に残らなかった。 Q 事故からの Q IT を導入して安全対策や活動することは 学びについて 検討していますか? 予算がないこともあり、当面はないだろう。ITを この時は、仕事の後に用事があって焦っていたと 導入する以前の、設備や装置での安全対策の課題が ころに、想定外の事故が重なり、普段やらない作業 多くあるため、まずはそこに取り組んでからだ。 を行ってしまった。なので、普段やらない作業を する時、事故が発生しやすいと実感した。また1人 で作業していたことも、反省点だった。 12
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アペルザ様_wp㉗_13[インタビュー]

interview 02 回答者プロフィール Bさん/生産技術 技術者歴:約15年 仕事の内容 製造業[食品] (社員数:5,000~9,999人) 生産設備の導入や手配、設計など 今回のお話 より万全な安全対策を目指すためにITも利用 Q 職場での Q 安全対策の 事故のご経験 課題は? 自分自身ではなく、生産現場の作業担当者た 機械に安全ロック機能を搭載すると、その ちの事故だ。食品工場であるため、刃物を搭 ロックを強引に解除して作業を進めてしまい、 載した設備が多く、かつ人による手作業も多 それが元で事故が起こる場合がある。ロック機 い。事故としては、設備のローラーにはさま 能があることで、作業が面倒になったり、生産 れて骨折する、包丁やはさみなどで切創を負 性を損なったりする。作業者の教育の徹底とと うなどがたまに起こっている。頻度としては、 もに、そうした安全と作業性の機能的なトレー 月1回あるかないか程度で、重傷や死亡事故な ドオフの解消が課題となる。 ど、深刻な事故の例は過去にない。 また、生産設備の数は非常に多いため、1つ 1つの対策が軽微かつ低コストであっても、数 事故の原因や、 が重なることでかなりの予算になってしまう。 Q それを踏まえた反省点 事故は、安全対策ルールの不備、本人の不注 安全対策の課題を 意や操作ミス、機械やシステムに安全機能が Q IT で解決していますか? なかったこと、現場教育の不足など、さまざま 部分的に、IoTやAIのシステムを取り入れる な要因が絡んで発生している。事故は、指導・ 試みを始めている。現場の見守りの仕組みと 教育の課題や、ハードウェア的な対策の重要 しては、工場内で煮炊きをするため、夏季に 性を再認識する機会となる。自分たちが導入 は気温が高くなってしまうため、温度監視な する設備でもより万全な対策を講じなければ どを行い、作業担当者の熱中症を防ぐ取り組 ならない。 みを行っている。 自動化は、効率化を主な目的として行って Q 安全活動に いるが、作業担当者を危険な作業や、無理な ついて 姿勢を伴う作業から解放するなど、事故防止 自社では十分に安全活動が行われ、適宜対 の目的もあると考えている。 策を取る仕組みもできあがっており、事故の 将来は、事故の発生を未然に防ぐ、危険な 発生頻度もだいぶ抑えられている。日々、現 作業にアラートを出すなどの仕組みを実装で 場の見回りや、安全活動の実施状況の報告な きたらと考えている。 どを地道に行っている。設備では、安全柵の 配置やロック機構の設置などで対策している。 13
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アペルザ様_wp㉗_14[インタビュー]

interview 03 回答者プロフィール Cさん/製造、技術顧問 技術者歴:約30年 仕事の内容 製造業[化学、材料、素材] (社員数:300~499人) 製造現場の技術顧問 今回のお話 安全や危機への意識の風化が心配 Q 職場での Q その後の安全対策、 事故のご経験 成果など 10年くらい前の有機化学品精製のための工場に タンクは新たに作り直し、安全対策も施した。ま ある、残渣などをためておく廃液タンクでの爆発 た、これまでなんとなく見過ごしてきたような小さ 事故だ。製造工程自体はそれほど危険な状況になら な事故にも着目して、安全対策を徹底した。経営者 ないが、我々が予想もしなかったところで事故が発 によるトップダウンで安全対策の見直しが全社的に 生した。 行われた。 廃液タンクのサイズは非常に大きいもので、タン 事故現場や、実際にふっとんだふたなどをモニュ クのふたは数mほどあった。ある日、そのそばで メントとして残し、事故当時の情報をパネルにして 工事が行われ、タンクの配管にも作業が入った。 掲示している。年1回、モニュメント前で安全啓蒙 その際、配管の修繕作業中に発生した火花がタンク イベントも実施。新人研修でも、過去の事故事例と 内に入り込み、タンク内の溜まっていたメタンガス してマストで紹介している。あれほどの大事故は、 に引火したことで、爆発が起こった。そこで、大 以後、発生していない。 きなふたが勢いよく、300mくらい飛んで、付近 の駐車場にたどり着き、駐車していたクルマ数台 を直撃した。 安全対策や活動の そこに人がいなかったため、人身事故にはならず、 Q 課題はありますか? 不幸中の幸いであった。もしもあの場に人がいたら、 あのような大きな事故が起こり、しばらくは社内 さらに深刻な事態となっていた。 の安全に対する意識は非常に高く、緊張感があった。 残渣はタンクの内部で腐敗していく過程でメタン しかし、人の気持ちは風化するもので、意識はだん ガスを発生する。そこで、廃液タンクは、メタンガ だん薄れていっていると感じる。当時の事故に直面 スが発生しづらい条件に制御されるようになってい した人も退職してしまうことも、その風化に拍車 た。また、メタンガスの量を可視化や検知する手段 をかける。 がなく、においなど五感で察知することもできず、 最近、現場の安全対策がおざなりになってきて 外から様子をうかがうことができなかった。そのた いるように思えて、小さなミスからまた少しずつ め、タンク内のメタンガスが爆発下限界濃度(※1) 増えてきている。年1回の啓発イベントも、アセス に達することを、誰もが想定していなかった。 メントも、いずれ形骸化してしまうのではないか ※1 メタンガスなど可燃性ガスが空気と混合し、着火に と心配だ。 よって爆発を起こす最低濃度のこと。 Q 事故の Q そうした課題を IT の仕組みで解消できると思いますか? 原因 化学品の製造事情は千差万別であり、既存のITで 過去の長い歴史のなかで、まったく起こったこと 対応するには限界があると考える。当社の顧客の がなかった事故であり、当時の皆が想像できなかっ 現場ごとで取り組まざるを得ないだろう。 た、いわゆる「正常性バイアス」にとらわれていた ことが原因の1つだと考えられる。また、「ハイン リッヒの法則(※2)」のように、小さな原因が積み 重なり、あのような事故につながったのだろう。 ※2 「同じ人間が起こした330件の災害のうち、1件は 重い災害(死亡や手足の切断等の大事故のみでは ない。)があったとすると、29回の軽傷(応急手 当だけですむかすり傷)、傷害のない事故(傷害や 物損の可能性があるもの)を300回起こしている。」 (厚生労働省のWebサイトより引用) https://anzeninfo.mhlw.go.jp/yougo/yougo24_1.html 14
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アペルザ様_wp㉗_15[奥付]

技術者 150 名に聞きました! 工場での事故体験と安全対策 発行日:2022年5月25日 発行:株式会社アペルザ 問合せ先:aperzacatalog-mail@mail.aperza.jp   リクエスト募集中! ぜひお声をお聞かせください https://forms.gle/e2M17aghUfWaFeyD8