1/2ページ
ダウンロード(381.7Kb)
日本AM協会・澤越氏にアペルザが独自インタビューしました。
AM(積層造形技術)の発展は、日本の製造業に新たな変化をもたらしつつあります。今回、アペルザでは日本AM協会の澤越 俊幸氏にインタビュー取材を実施。独自技術開発や大企業から地域企業までの普及活動、建築分野での挑戦、さらには生成AIとの融合による製造プロセスの変革まで、現場の取り組みから見える"これからのものづくり"の未来像についてお話を伺いました。
このカタログについて
ドキュメント名 | 『AM技術が切り開く新時代』ー日本における積層造形技術(AM)の最新動向と普及活動ー |
---|---|
ドキュメント種別 | 製品カタログ |
ファイルサイズ | 381.7Kb |
取り扱い企業 | 株式会社アペルザ (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
この企業の関連カタログ

このカタログの内容
Page1
AM(積層造形技術)の発展は、⽇本の製造業 その⼀⽅で、⽇本ならではの動きもありま
に新たな変化をもたらしつつあります。今 す。⾦属や樹脂を単体で造形するだけでな
回、アペルザでは⽇本AM協会の澤越 俊幸⽒に く、プリント基板を直接造形し、回路まで⼀
インタビュー取材を実施。独⾃技術開発や⼤ 体化させる組み合わせ技術も現れています。
企業から地域企業までの普及活動、建築分野 「AM for Electronics」のような新しい応⽤範
での挑戦、さらには⽣成AIとの融合による製 囲の広がりは、⽇本の展⽰会でも注⽬を集め
造プロセスの変⾰まで、現場の取り組みから ています。
⾒える"これからのものづくり"の未来像につ
いてお話を伺いました。 製造業におけるAM技術の
活⽤⽅法、適⽤領域の変化
国内3Dプリンタ業界、AM技術の
トレンドと変化 ⽇本の企業ではこの10年ほど、AM技術をどう
ビジネスに⽣かせるか、試⾏錯誤を重ねて取
近年、アディティブ‧マニュファクチャリン り組んできました。当初はAMそのものがよく
グ(AM)の展⽰内容は海外からの影響を強く 理解されておらず、⼿探りの状況でしたが、
受け、⼤型造形サンプルの出展が増加してき 時間が経つにつれてそれぞれの企業が持つ技
ています。ただ、⽇本国内では、依然として 術やアイデアをAMに取り込み始め、付加価値
⼤型化には⾄っていないのが現状です。 を⽣み出そうという動きが加速しています。
Page2
ただ、⽇本では海外と⽐べ航空‧宇宙‧防衛 動的に複雑な形状が⽣成され、それをそのま
分野でのAM技術への⼤規模投資はまだ限定的 ま3Dプリンタで造形できるようなケースも出
です。そうした背景もあり、まずはCADデー てきています。
タを変更せずに、既存の製造プロセスにAMを
組み込むような取り組みが広がっています。 こうなると、設計の専⾨知識がなくても、⾃
たとえば補修技術や⾦属コーティングといっ 分が欲しいものを⾃分で形にできるようにな
た、⼩規模で⽐較的取り⼊れやすい領域から る時代が⾒えてきます。また企業でも、特定
スタートし、徐々に複雑な設計形状に挑戦す 分野に特化した“パーソナルAI”を育成し、設
るというステップへと進んでいく、といった 計段階での試⾏錯誤をデジタル空間内で効率
流れが⽣まれつつあります。 的に完結させる。このように開発プロセスそ
のものが劇的に変⾰される可能性もでてきま
建築分野でのAM技術活⽤から した。これからは⼈間の役割として、やりた
考える、価値の再評価 いことに特化した教育をAIにしていく時代に
なるのかもしれませんね。
建築業界では、AMの活⽤が注⽬されてきてい
ます。とくにコンクリートの施⼯時にAMを使 ⽇本AM協会の取り組み
う動きが進んでおり、たとえば応急的な仮設
住宅や防護壁のような場⾯では、⽐較的早い こうしたAMの可能性を現場に届けるべく、⽇
段階で実⽤化が期待されています。 本AM協会では地道な普及活動を続けていま
す。⼤⼿企業に対しては「訪問展⽰会」とい
もちろん、建築基準法などの規制があるた うかたちで、緩急開発部⾨だけでなく、実際
め、本格的な建築物への実⽤化には時間がか に製品設計を担当する部⾨や経営層にも直接
かっているのが現状です。でも、型枠⾃体を AMのメリットを訴求しています。
AMで造形すれば、これまで難しかったような
⾃由曲⾯を持つ建築物が短時間で実現可能に また、中⼩企業への導⼊促進にも⼒を⼊れて
なります。これにより納期短縮などの効率化 いて、各地の公設試験場(⼯業技術セン
や新しいデザインの導⼊といった、これまで ター)と連携し、地域企業向けの訪問展⽰会
にない価値が⽣まれてくる可能性を感じてい も実施。このような活動を通して、⽇本各地
ます。 でAM技術の認知度を⾼め、企業の積極的な取
り組みを後押しする役割を担っています。
AI時代における、
AM‧3Dプリンタ活⽤
最近はAI技術の発展により、AIとの組み合わせ
によるAM活⽤にも注⽬が集まっています。た
とえば、設計条件をAIに⼊⼒するだけで、⾃