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サーボ弁及びサーボ比例弁 共通注意事項

ハンドブック

MOOG(ムーグ)製品(サーボ弁/サーボ比例弁)を安全にご使用して頂く上での注意事項

まえがき:
この度は、MOOG(ムーグ)製品(サーボ弁/サーボ比例弁)を購入して頂き、誠にありがとうございます。
本書は、製品を安全にご使用して頂く上での注意事項全般をまとめたものです。
ご使用前に本書を熟読して頂き、十分なご理解の上で使用して頂きますようお願い致します。

安全上の注意:
本書では、製品を安全に取扱い、且つ安全な状態で製品の性能を発揮するために、以下に示す表示を用いて
注意事項及び必要な情報を示しています。
表示内容に従わず誤った使い方をしたときに生じる危害や傷害の程度を次の表示で区分し、説明しています
ので、必ず指示された内容を守ってください。

このカタログについて

ドキュメント名 サーボ弁及びサーボ比例弁 共通注意事項
ドキュメント種別 ハンドブック
ファイルサイズ 995.6Kb
登録カテゴリ
取り扱い企業 日本ムーグ株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧)

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このカタログの内容

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文書番号: MRJ2656 サーボ弁及びサーボ比例弁 共通注意事項
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まえがき この度は、MOOG(ムーグ)製品(サーボ弁/サーボ比例弁)を購入して頂き、誠にありがとうございます。 本書は、製品を安全にご使用して頂く上での注意事項全般をまとめたものです。 ご使用前に本書を熟読して頂き、十分なご理解の上で使用して頂きますようお願い致します。 安全上の注意 本書では、製品を安全に取扱い、且つ安全な状態で製品の性能を発揮するために、以下に示す表示を用いて 注意事項及び必要な情報を示しています。 表示内容に従わず誤った使い方をしたときに生じる危害や傷害の程度を次の表示で区分し、説明しています ので、必ず指示された内容を守ってください。 この表示は、『取扱いを誤った場合、使用者が死亡又は重傷を負うことが想定されること』 を示します。 警告 この表示は、『取扱いを誤った場合、使用者が傷害を負うことが想定されるか、物的損害の 発生が想定されること』を示します。 注意 ご使用前に 製品を取り扱う場合には、必ず本書をお読みになり、十分なご理解の上、お取扱い下さるよ うお願い致します。 本書は、記載した警告・注意は、全ての場合を網羅していません。 製品の取扱い説明書が個別に付属している場合は、本書を含めて取扱い説明書をよく読んで ご利用ください。 また、製品を安全にご使用いただくために、本注意事項および下記関連規格の安全に関する 法規類を必ず守っていただくよう、お願いいたします。 警告 [安全に関する関連規格] ● 労働安全衛生法 ● 消防法 ● JIS B 8265 圧力容器の構造 - 一般事項 ● JIS B 8361 油圧システムの通則 Ⅰ
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安全に使用して頂くために 爆発または燃焼する危険性のある雰囲気の中では、対策をした製品以外は絶対に使用 しないで下さい。防爆型サーボ弁については別途お問い合せ下さい。 異常(異音、油漏れ、煙など)が発生した場合には直ちに運転を停止し、必要な処置を講 じて下さい。破損、火災、けがなどの恐れがあります。 製品はカタログ、納入仕様書、図面などに記載された仕様以外で使用しないでください。 警告 作業前には必ず、油圧を切り(油圧配管内の圧力を『0』圧力)、次に電気系統の電源及び 信号を遮断する手順を遵守して下さい。この安全の為の操作手順を守らないと、油圧機器 が引き起こす突然の予期しない動作によってケガや死亡にいたる事故を引き起こす恐れが あります。 電気配線工事は必ず電源を切ってから行って下さい。感電することがあります。 また、アンプ等の破損の原因になることがあります。 取付け、取り外し、配管、配線などの作業は、専門知識のある方が行ってください。 故障の原因となり、不慮の事故を引き起こす可能性があります。 製品の取付け/取り外しの際は、取付け面にゴミや汚れが付着しないよう注意して下さい。 表面を、やわらかでよごれがなく糸くずの出ない素材のふき取り布を使用してきれいに保 つようにして下さい。綿やウール素材のウエスの使用は避けて下さい。また、取付け面が 機械的、化学的に傷つくような方法でのふき取り作業を行わないよう注意して下さい。シ ール破損により、油漏れなどを起こす恐れがあります。また、製品の取り外し後は、直ち に油圧ポートに『製品取付け面保護板(シッピングプレート)』を取り付けて下さい。 製品の取付けが不完全な場合、油漏れが発生します。 高圧力 下での油漏れは噴霧状になって引火し易く火災の発生につながります。 油漏れを発見した時には直ちに処置してください。 注意 電源を切っても油圧発生装置に装備されているアキュムレータに残圧が残っていることが あり、取り外し時に油が吹き出すことがあります。 運転中、油温の上昇により高温となることがありますので、手や体が触れないように注意 して下さい。火傷をする可能性があります。やむを得ず、製品に触れる場合は、保護手袋 を着用してください。 製品を取り扱う際にけがをすることがありますので、状況に応じて保護具を着用して下さ い。製品の重量、作業姿勢によって、手を挟んだり、落下させたり、腰を痛めたりするこ とがあります。重量物は無理に持ち上げず、クレーン等で吊り上げ、無理のない姿勢で作 業してください。 製品は作動油が付着している場合がございます。作業をする前に、付着した作動油を拭き 取ってください。製品や床に付着した作動油は十分にふき取って下さい。製品を落とした り、すべってケガをしたりする恐れがあります。 製品に乗ったり、叩いたり、落としたり、外力を加えたりしないで下さい。作動不良、破 損、油漏れなどを起こすことがあります。 Ⅱ
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製品の確認 出荷される製品は、出荷前に製品に損傷が無いことを確認して出荷しておりますが、輸送時 などに より損傷することもございます。製品受領後、2 週間以内までに開梱して損傷が無い ことを必ずご確認して下さい。期間を過ぎますと、補償が受けられない場合もございます。 注意 保 管 出荷された製品を保管する場合、外的損傷を防ぐためにも(ビニ-ル)梱包された状態で高 温・高湿を避けて、環境条件に注意し、防塵、防錆を保って下さい。 梱包(ビニ-ル)から取り出して製品を保管する場合は、粉塵・汚れ・高低温・高湿を避け て保管 してください。製品を保管後にご使用になる際は、油圧ポートのシッピングプレート を取り外し、ポート部に錆び・異物が無いことを確認してください。 注意 また、汚れをふき取る際は清潔で糸くずの出ない素材のふき取り布を使用し、製品の表面を 清浄な状態に保つようにしてご使用ください。また、製品を長期保管後に使用する場合には シール類の交換と性能確認を必要とする場合があります。 製品の分解 お客様による製品の分解は、絶対に行わないで下さい。故障の原因となり、不慮の事故を引 き起こす可能性があります。修理、改造が必要な場合には弊社までご連絡下さい。 注意 本書について ● 本書に記載した内容は、予告無しに変更することがあります。 ● 本書は、細心の注意をもって作成しておりますが、万一お気付きの点がございましたら 弊社へご連絡ください。 ● 本書の内容の一部又は全てを弊社に無断で転載しないでください。 製品保証 製品保証期間は、納入後 1 ケ年と致します。保証期間中に弊社の責による不具合が生じた場合には、 無償修理とさせて頂きます。 但し、次に該当する場合は、保証対象外とさせて頂きます。 ● お客様の誤った操作に起因する損害。 ● 不具合の原因が弊社製品以外に起因した場合。 ● 弊社以外の作業員が修理・改造・分解を行った場合。 ● 天災・災害など弊社の責でない場合。 お問い合わせ先 日本ムーグ株式会社 〒254-0019 神奈川県平塚市西真土 1-8-37 Tel 0463-55-3767(営業) 又は Tel 0463-55-7140(リペアセンター) Ⅲ
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――――― 目 次 ―――――― まえがき ………………………………………………………………………………………………………… Ⅰ 安全上の注意 …………………………………………………………………………………………………… Ⅰ ご使用前に ……………………………………………………………………………………………………… Ⅰ 安全に使用して頂くために …………………………………………………………………………………… Ⅱ 製品の確認 ……………………………………………………………………………………………………… Ⅲ 保管 ……………………………………………………………………………………………………………… Ⅲ 製品の分解 ……………………………………………………………………………………………………… Ⅲ 本書について …………………………………………………………………………………………………… Ⅲ 製品保証 ………………………………………………………………………………………………………… Ⅲ お問い合わせ先 ………………………………………………………………………………………………… Ⅲ 1.製品使用上の基本事項 ……………………………………………………………………………………… 1 1.1 適合作動油 …………………………………………………………………………………………… 1 1.2 作動油温度範囲 ……………………………………………………………………………………… 1 1.3 作動油温度の安定化 ………………………………………………………………………………… 2 1.4 供給圧力 ……………………………………………………………………………………………… 2 1.5 戻り圧力 ……………………………………………………………………………………………… 2 1.6 環境条件 ……………………………………………………………………………………………… 2 2.製品の取付けと運転準備 …………………………………………………………………………………… 3 2.1 製品を取付ける前の確認作業 ……………………………………………………………………… 3 2.2 製品を取付けるときの注意事項 …………………………………………………………………… 3 2.3 コネクタ ……………………………………………………………………………………………… 3 3.油圧発生装置のフラッシング作業 ………………………………………………………………………… 4 3.1 装置のフラッシング方法 …………………………………………………………………………… 4 3.2 フラッシングプレートについて …………………………………………………………………… 4 4.使用時の点検とトラブル対策 ……………………………………………………………………………… 5 4.1 使用時の点検 …………………………………………………………………………………………… 5 4.2 作動油の点検 …………………………………………………………………………………………… 5 4.3 製品またはサーボ機構のトラブル対策 ……………………………………………………………… 6 5.特殊作動油について ………………………………………………………………………………………… 8 5.1 リン酸エステル系作動油 …………………………………………………………………………… 8 5.2 水グライコール系作動油 …………………………………………………………………………… 8 5.3 脂肪酸エステル系作動油 …………………………………………………………………………… 8 Ⅳ
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1. 製品使用上の基本事項 1.1 適合作動油 作動油は、油圧作動油ISO VG32、VG46相当で、発泡防止剤、酸化防止剤、防錆剤などの添加 されているものをお選び下さい。(表 1) 作動油粘度範囲:10mm²/s~100mm²/s、推奨:20~60mm²/s (10cSt~100cSt、推奨:20~60cSt) 注意 作動油粘度範囲は、動作可能範囲を示すもので、性能保証をする値ではありません。 表 1.製品用作動油の例 メーカ 銘柄 出光興産 DAPHNE HYDRAURIC FLUID 32,46,68 昭和シェル石油 SHELL TELLUS OIL 32,46,68 新日本石油 SUPER HYDRAND OIL 32,46,56 ジャパンエナジー JOMO HYDLUX 32,46,56 コスモ石油 COSMO HYDRO AW 32,46,56 エクソンモービル石油 MOBIL DTE OIL 24(VG32),25(VG46),26(VG68) メーカ及び銘柄の異なる作動油の混合使用はしないでください。本来の性能を発揮で注意 きなくなる恐れがあります。 (注記)上記は各メーカの耐摩耗性作動油です。サーボシステム用としてドラム缶内にて、作動油の 汚染度を保証したものもあります。詳細は作動油メーカーにお問い合わせ下さい。 (注記)開封し、作動油を注入する時は出口の回りに付着しているゴミを良く取り除いて下さい。 ※ドラム缶から注入する時はフィルタ付きの吸い上げポンプをご使用下さい。 1.2作動油温度範囲 作動油粘性は、作動油温度と密接に関係しますので、作動油温度は、20~60℃以内にしてご使用 ください。この温度を超えて使用すると製品の機能を害することがありますので、必要に応じて油圧発 生装置にクーラもしくはヒータを設置してください。また、必要に応じてウォーミングアップを行って から製品を駆動してください。 1
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1.3 作動油温度の安定化 高精度のサーボ機構を作るには供給圧力、作動油温度を一定にコントロールすることが重要です。 作動油温度については設定温度の±5℃内に保つことが好ましい値といえます。 1.4供給圧力 システムの状態により、供給圧力が大きく変化することがあります。このような時は、パイロット供給 圧力を別回路とし、パイロット圧力が常に一定となるシステムの安定化を図ってください。 パイロット弁駆動による製品の場合、パイロット弁とメイン弁に同時に圧力を供給すると、アクチュエ ータがわずかに振動することがあります。これは、圧力が供給されてからパイロット弁が安定するまでの わずかな時間に、メイン弁から負荷に圧油を流してしまうためです。このような現象を防止する場合にも、 パイロット供給圧力を別回路にして、時間差をつけることがあります。また、過渡状態における供給圧変 動を避けるために供給圧力のラインにアキュムレータを設置することを推奨いたします。 製品は、一定供給圧力の条件下で使用するものですので、供給圧力以上での使用 警告 又は供給圧力を ON-OFF して繰り返すような使い方は避けてください。 取付けボルトの破損、製品の破損の恐れがあり、大変危険です。 装置の立上げ時に圧力を供給する際には、配管内の空気抜きを行なった上で供給圧力 注意 を徐々に上げて下さい。配管内に溜まった空気が圧縮されてサーボ弁へ流れ込むと思 わ ぬ破損を引き起こす場合があります。 1.5 戻り圧力 製品の戻り圧力は戻り側耐圧力を絶対に超えないようにして下さい。又、製品を効率よく使用するため にも戻り圧力は、できるだけ低く、又変動しないように油圧回路を構成してください。 特にパイロット弁戻り圧力の変動は、性能に大きく影響します。変動を押さえることが難しい時に、パ イロット弁の戻り側を別回路にすることも検討ください。製品の性能を十分に発揮させる為には、静圧、 動圧合わせても 0.5MPa 以下でのご使用をお勧めします。 1.6環境条件 個別仕様書で記載されていない場合、下記が製品の環境条件となります。 ご使用の場合、作動油の粘度及び作動油の温度範囲を考慮してお使いください。 環境条件は、製品が故障することなく動作する範囲を示したもので、性能を保証する注意 も のではありません。 (1)アンプ搭載型の製品の場合 ① 周囲温度 0℃~60℃ ② 湿度 35%~85%RH(結露なきこと) ③ 耐振動 ≦98m/s²(10G) (2)アンプ別置き型の製品の場合 ① 周囲温度 -20℃~80℃ ② 湿度 35%~85%RH(結露なきこと) ③ 耐振動 ≦294m/s²(30G) 2
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2. 製品の取付けと運転準備 2.1 製品を取付ける前の確認作業 (1) 製品取付け面は表面粗さ:1.6a(0.8aが望ましい)、平面度:0.01mm 以下にして下さい。 (2) 製品取付け面の位置決めピンがマニホールドの所定の位置に正しく穴があいている事を確認して下 さい。 (3) 製品の取付け側に製品取付けボルト用タップ穴が正しく加工されている事を確認して下さい。タップ 穴が浅いと正しい取付けができず油漏れの原因となります。 (4) 製品用油圧回路にインラインフィルタ、アブソリュート3~15μm(代表例)が正しい位置に設置 されている事を確認して下さい。 (5) 油圧回路のフラッシングを行ってください。 (注)*製品の位置決めピンを抜いて取付けないで下さい。 *取付け穴、取付け面を清浄な状態にして下さい。 (6) 正しく配管がされていることを確認下さい。 注意 供給圧側、戻り圧側配管を逆にして使用しないでください。破損の原因となります。 2.2 製品を取付ける時の注意事項 (1) 製品の取付け面およびその周囲に付着しているゴミを取り除いて下さい。 この時、取付け面のポートにゴミを落とさないで下さい。 (2) 製品の取付け面にOリングが正しく取り付いている事を確認して下さい。 (3) 製品の取付けボルトは必要以上に締め付けないで下さい。締め付トルクは、取扱い説明書を参照して 下さい。 製品を取り付ける時は必ず規定のボルトを使用し、規定のトルクで締め付けて下さい。 注意 規規定外の取付けをすると作動不良、破損、油漏れをおこすことがあります。 2.3 コネクタ (1) 制御コントローラ、サーボアンプに電源が入っていないことをご確認ください。 (2) コネクタを接続する前に、相コネクタに金属などのゴミが入っていないか、ご確認下さい。 (3) コネクタはキー溝を合わせて、締め付けてください。 3
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3.油圧発生装置のフラッシング作業 3.1 装置のフラッシング方法 フラッシングとは、油圧発生装置を駆動し油を配管内全てに渡って循環させ、内部清掃処理を行うことをい います。 (1) フラッシング要領 ① 製品取付け部にフラッシングプレートを取付ける。 ② タンクにフラッシングオイルを注入する。そしてフラッシングオイルの温度を 50~80℃に加熱する。 ③ ポンプを駆動し 2 ~3 時間程度のフラッシングを行う。この間配管をハンマで全長にわたって軽くたたく と効果的です。 ④ フラッシングオイルを抜き取る。 ⑤ 作動油をタンクに注入する。 ⑥ 作動油注入後、4時間以上フラッシングする。その後、新品のフィルタエレメントに交換する。 フラッシングを確実に行ってください。 注意 コンタミ(ごみ・金属粉)が取り除かれない場合、製品の初期故障になります 3.2 フラッシングプレートについて フラッシングプレートは、油圧モータの場合4接続口のもの(図 1.a))を、油圧シリンダの場合は2接続口の もの(図 1.b))をご用意ください。 P A B T P A B T a) 油圧モータの場合 b) 油圧シリンダの場合 図 1.フラッシングプレート(例) 当社ではフラッシングプレートも取扱っておりますので、必要な場合にはお問い合わせください。 4
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4. 使用時の点検とトラブル対策 4.1 使用時の点検 製品の性能と寿命は作動油の汚染度の影響を受けますので、作動油の静浄度を維持する上で油圧フィルタは 大変重要です。正常運転を開始後、たとえば1週間、1ヶ月、6ヶ月、以後6ヶ月毎に 1 回程度のような周期 で、フィルタエレメントの目詰まりを点検してください。 フィルタは差圧指示計または差圧指示接点のついたものであれば、それら指示計の指示により、フィルタエ レメントを交換してください。 また、製品の定期点検は、以下を参考にしてください。 表 2 定期点検 点検項目 周期の目安 点検方法 取り付けボルトやコネクタの緩み 1 回/3 ケ月 製品取り付けボルトやコネクタの緩 みが無いか確認する。 電源電圧測定 1 回/3 ケ月 製品側コネクタ端子で±15V (アンプ搭載型製品の場合) 又は+24Vをテスターにて測定する。 製品コイルの絶縁抵抗測定 1 回/年 1MΩ以上であることを確認する。 4.2 作動油の点検 フィルタの点検又は交換と同じ時期に作動油の点検も合わせて行ってください。検査は市販の作動油汚染 度検査装置で調べるか、作動油メーカ、分析専門会社に依頼されることを推奨いたします。また、汚染度の 目安として、ISO規格の推奨清浄度クラスで分類します。 推奨清浄度クラス サーボ比例弁 サーボ弁 通常運転時: ISO 4406 <16/13 通常運転時: ISO 4406 <14/11 長寿命: ISO 4406 <14/11 長寿命: ISO 4406 <13/10 例) ISO コード ISO 4406 < 16 / 13 は、1ml の中に含まれる汚染粒子の数を表します。 コード 16: 5μ 以上の粒子が 320~640個 コード 13:15μ 以上の粒子が 40~80 個 注意 作動油は適正な物を使用し、汚染度も推奨値内で管理して下さい 表 3.ISO4406による汚染度表示(1ml中) コード 粒子数 ■ ISO4406コードについて 10 5~10 ISOコードは 1999年に改正されましたが、本書の清浄 11 10~20 12 20~40 度の表記は、改正前(1987年版)の ISO コードを用い 13 40~80 ています。新たな指針(1999 年版)は、粒子サイズ別 14 80~160 に三つに区切られており、左から順に、 15 160~320 16 320~640 4μ 以上~6μ 未満/6μ 以上~14μ 未満/14μ 以上 17 640~1300 の粒子のサイズに区別されています。 18 1300~2500 例)ISO 4406 16/17/13 19 2500~5000 5
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4.3 製品又はサーボ機構のトラブル対策 使用途中で製品又はそれを用いたサーボ機構に故障が発生した場合は、表 4 を参考にして原因を調べて、 的確な処置を行ってください。(アンプ搭載型は表 5も参照してください。) お客様による製品の改造、分解組立は絶対にしないでください。定められた性能を発警告 揮 できず、故障や事故の原因になります。 表 4.故障の時の症状と処置 症状 点検個所 処置 備考 ① 製品の取り付け方向は正しいか。 (PSとTがそれぞれあっているか) 油圧回路を正常にし、戻り接 弊社で製品の性能検査、 配管に誤りがないか。 続口に高圧がかからないよ 必要に応じて修理。 ② 戻り接続口(Tポート)に うにする。 高圧がかかることがないか。 製品が動作しない。 供給圧力が 1MPa 以上の設定値 供給圧力を規定の値にまで パイロット圧力もチェックす ③ [アクチュエータの不 になっているか。 上げる。 る。 良は除外する。] 油圧回路をフラッシングしイ 作動油内のゴミが多くなっていな 弊社で製品の性能検査、④ ンラインフィルタのエレメント (注) いか。 必要に応じて修理。 を交換する。 Ps・・・・供給圧力 製品取付面の平面度を出 弊社で製品の性能検査、 T・・・・・戻り圧力 ⑤ 取付面の平面度が出ているか。 す。 必要に応じて修理。 サーボ増幅器が過大電流を トルクモータ巻線が切れていない 弊社で製品の性能検査、 ⑥ 出すようであったら制限器を か。 必要に応じて修理。 つける。 ⑦ 電源が正しく供給されているか。 正しく配線する。 油圧を規定の圧力まで上げ ① 供給圧力が低くないか。 る。 製品への供給圧力流量が十分 油圧発生装置のパワー計測 ② か。 を検討する。 製品の出力流量が スプールモニタをチェックす 少ない。 ③ メイン弁は正しく変位しているか る。 [アクチュエータの最 油圧回路をフラッシングしイ 大速度が得られな 作動油内のゴミが多くなっていな 弊社で製品の性能検査、 ④ ンラインフィルタのエレメント い。] いか。 必要に応じて修理。 交換。 製品とアクチュエータ間の機器に 製品とアクチュエータ間に機 機器に異常がないかチェック ⑤ 漏れがあり、圧力損失が大きくな 器が入ることは好ましくな する。 るか。 い。 平面度を出し、ボディの歪を ① 取付面の平面度は良いか。 改善する。 ヒステリシスが大き 油圧回路をフラッシングしイ い。 弊社で製品の性能検査、 ② 作動油内のゴミが多くないか。 ンラインフィルタのエレメント 必要に応じて修理。 交換。 供給圧力が大幅に変動していな ① 供給圧力を安定化する。 いか。 油圧回路をフラッシングしイ 中立点がしばしば 作動油内のゴミが多くなっていな 弊社で製品の性能検査、 ② ンラインフィルタのエレメント 変動する。 いか。 必要に応じて修理。 ならびに作動油交換を行う。 作動油の温度が、大幅に変動し ③ 油温制御を正常に行う。 ていないか。 ① LVDTケーブルが長すぎないか。 LVDTケーブルを短くする 中立点が大幅にず れている LVDTケーブルの種類が違ってい LVDT ケーブル種類を推奨 ② ないか。 のものに変更する。 6
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表 5 故障の時の症状と処置(アンプ搭載型の場合) (注記)内蔵アンプは、電源電圧が±15V又は+24V仕様がございます。 症状 点検個所 処置 備考 電源スイッチを入れ製品コネ ① 電源のスイッチが入ってい クタ側で±15V 又は+24Vを確 ない。 認する。 製品が動作しない。 製品コネクタ側で±15V 又は ② 電源電圧が低い。 +24Vになるよう設定する。 (電源の確認) ケーブル接続を再チェックす ケーブルの接続が正しくな る。 ③ い。 コネクタが外れていないか確 認する。 製品コネクタ側で信号が入っ 製品が動作しない。 ① 信号が入力されていない。 ているか確認する。 (指令信号の確認) ケーブルの接続が正しくな ケーブル接続を再チェックす ② い。 る。 ケーブルの接続が正しくな ケーブル接続を再チェックす モニタ信号が出力さ ① い。 る。 れない。(LVDT用) 製品に直接電圧を印加して動 (モニタ信号使用時 ② 製品が動作していない。 かしモニタ信号が出力される のみ) か確認する。 ±15V 又は+24Vが入力され ±15V 又は +24Vを製品コネ ① ていない。 クタ側で確認する。 指令信号を入力して 指令信号が入力されていな 製品コネクタ側で信号を確認 ② も製品が動作しない。 い。 する。 サーボコイルの断線チェック ③ 製品電流が流れていない。 する。 DC±15Vの電圧が片側し 製品コネクタ側でチェック か入力されていない。 し、±15Vを確認する。 ① 又は +24Vが入力されてい 又は 製品コネクタ側で+24 指令信号を入力して ない。 Vをチェックする。 も片側しか動作しな 指令信号機をチェックし、正指令信号が片側しか入力さ い。 ② 常に出力されているか確認す れない。 る。 製品電流が片側のみしか流 製品の NULL及びアンプの NULL ③ れない。 をチェックする。 7
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5. 特殊作動油について 一般鉱物油以外の特殊流体をご使用になる場合の基本的な注意事項は、以下の通りで注意 すが、計画段階で必ず作動油メーカ及び当社にお問い合わせの上ご使用下さい。 5.1 リン酸エステル系作動油 製品はオプション仕様(シール材の変更)になります。油圧発生装置及び配管具は、油圧機器メーカとお打ち 合わせ下さい。 リン酸エステル系作動油は、水分と反応し塩素イオンが発生します。この塩素イオンが、金属材料、パッキン シール材等に悪影響を及ぼすことが知られています。よって、作動油中の水分、無機塩素、全塩素、全酸化量、 粘度、比重等を定期的に測定し、適正値に管理して下さい。また、ラインフィルタとは別に、活性白土フィルタ を必ず設置して下さい。 5.2 水グライコール系作動油 ほとんどの製品が標準対応できますが、特注扱いとなるモデルもございますので、当社までお問い合わせ下さ い。 また、推奨作動油として、 ■ 松村石油/ハイドールHAW ■ コスモ石油/コスモフルード HQ46 がございますが、製品よって適合しない作動油もありますので、当社までお問い合わせ下さい。 油圧発生装置および配管具は、油圧機器メーカとお打ち合わせ下さい。 一般的にシリコンゴム、ウレタンゴム系のパッキンシールは、悪影響を受ける場合があります。 製品の使用圧力は21MPa以下で、又、作動油の温度は50℃以下でご使用下さい。 作動油は、性状変化がないように定期的に管理して下さい。 5.3 脂肪酸エステル系作動油 製品は、ほとんどの作動油で標準対応が出来ます。 ただし、一部の作動油では、金属材料、塗料などを侵す物がありますので、作動油メーカにお問い合わせ下さい。 8
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――――― 改 訂 履 歴 ――――― Rev. Page 記述 作成 審査 承認 Orig. Release 岡田大輔 Feb.16,‘06 A Ⅰ 安全に関する関連規格を JIS 規格改 小宮正子 立見直樹 岡田大輔 正により変更 Apr. 6, ‘06 Apr. 6, ‘06 Apr. 6, ‘06 NOW : JIS B 8265 圧力容器の構造 – 一般事項 WAS : JIS B 8243 圧力容器の構造 B 2 1.4供給圧力内に「注意」を加筆 小宮正子 堂前和彦 吉田明彦 Jun. 1, '11 Jun. 2, '11 Jun. 2, '11