【導入事例】愛知県海部郡 大治町様

屋外長距離無線LANシステム Case Study 導入事例 愛知県海部郡 大治町 様 災害時に想定される回線障害に備え 町内の施設を無線ネットワークで接続 WiFi®を利用した情報提供に向けた基盤を構築 愛知県海部郡 大治町 名古屋市に隣接し、ベッドタウンとして栄える愛知 県海部郡大治町。手厚い子育て支援、名古屋への通 勤利便性などから、子育て世代を中心に近隣市か ● 災害時の回線障害を想定したバックアップ回線を無線で構築 らの人口流入が続く。愛知県下有数の「赤しそ」の特 産地でもあり、リキュールやスパークリング飲料な Point ● 拠点間を4.9GHzの長距離無線LANで結び、拠点では2.4GHzと5GHzのWiFiを提供 ど新商品も意欲的に開発中。町のマスコットキャラ ● 施設を中継するなど高層建築物を迂回するネットワーク設計を実施 クター「はるちゃん」は赤しその妖精がモチーフだ。 安心して住める町をめざし情報網の整備 　愛知県海部郡大治町は、名古屋市のベッドタウンとして栄えている。住 民には子育て世代が多く、町長である村上氏も子育て支援は政策の大き 愛知県海部郡 な柱のひとつだと語る。 大治町長 村上 昌生 氏 「近隣市から転入してくる若い家族が増えています。名古屋市に通勤しや すい立地だけではなく、子育てしやすい町としても魅力を感じていただけ るように、子育て世代の支援と学校整備に力を入れています。そして政策 のもうひとつの柱が、安心して住めるまちづくりを進めるうえで欠かせな い防災対策です」 大治町マスコットキャラクター 　大治町を含む海部地域では古くから、南海トラフに起因する巨大地震 はるちゃん 愛知県海部郡 大治町 に備えてきた。庄内川と新川という大きな河川に接しており、水害などの 総務部 部長 粂野 和彦 氏 防災意識が高い地域でもある。避難所生活を経験する防災キャンプを実施するなど町民の防災意識を高 めるソフト面での取り組みを進める一方、設備面での対策においても先端的な取り組みを行っていると 村上町長は語る。 「現在力を入れているのは、被災時の情報網の整備です。実際に災害が起きて避難してきた方の不安を少 しでもやわらげるために情報は必要です。しかし、情報というものは正しいだけでも早いだけでもいけま せん。避難所に正しい情報を早く届けるために、町としてできることを考えています」 愛知県海部郡 大治町 　こうした取り組みの一環として2013年から2014年にかけて行われたのが、町役場の本庁と町内の主 総務部 企画課 課長 水野 泰博 氏 要施設を結ぶ長距離無線LANおよび拠点におけるWiFi環境の整備だ。 有線のバックアップとして主要施設を無線で接続 愛知県海部郡 大治町 　大治町がめざしたのは、万一の災害時にもダウンすることのない、情報網の整備だ。町立の保健 総務部 企画課 センターや公民館、スポーツセンターなど、大治町が運営する各施設は、既に専用線で町役場と結 企画調整係長 水野 克哉 ばれているが、そのネットワークが災害時にも必ず使えるとは限らない。 氏 「大治町全域は、地震発生時に液状化が懸念されます。また、豪雨や水害時に電柱や地中に設置さ れた回線が切断される恐れがあります。そのような事態を想定し、有線LANとは別の方式で情報 網を冗長化しなければなりません」 　そう語るのは、総務部の粂野 和彦氏。災害時の情報網の確保は国からも推奨されており、その 手段として無線LANの構築が挙げられていたことから、大治町でも有線LANのバックアップとし 導入製品 て、無線LANの活用を検討し始めた。大治町が無線LANに求めたのは、セキュリティを確保でき ● Airmuxシリーズ ● Ruckus® て、さらに将来の拡張性を確保できること。 使ってもらう予定だ。また、今後も町内の施設 しかし、その具体的な実現方法について、答 を無線LANで結んでいくとともに、避難中の えがあるのかどうかもわからない状態から 方に情報提供するためのポータルサイトも計 の検討だった。無線に関する知識もなかっ 画中だと、村上町長は今後の展望を語る。 たため、取引のあるインテグレータからの 　長距離無線LANの構築に当たっては、日立 「現在取り組んでいるのは災害が起こってか 情報が頼りだったと総務部 企画課の水野 電線ネットワークスの無線LAN構築の技術 らの対処に無線LANを活用するためのしく 泰博氏は当時を振り返る。 力が生かされたと、粂野氏は構築当時を語る。 みづくりです。将来的には整備したネット 「PCなど家庭用の機器とはまったく違い、 「高層建築物を迂回するため、町役場から直 ワークを使って災害の兆候を知るために河 用語から勉強しなければなりませんでし 接見通せる総合福祉センターを中継点とし 川に監視カメラを設置するなど、ふだんの活 た。そんなときに力になってくれたインテグ て、保健センター、スポーツセンターまでを結 用にも用途を広げていきたいと思っていま レータのひとつが、NTT西日本でした。基 ぶことにしました。将来同じように無線LAN す。最終的な目標は、町内全域をWiFiエリア 礎知識から説明してくれて、日立電線ネット 化する予定の施設を含め、通信速度や拡張性 にすること。防災、防犯にとどまらず、町民に ワークスと一緒に具体的な利活用の提案 を考慮して構成してもらいました」 向けたサービスに設備を生かすことにも取 や検証も行ってくれたのでとても助かりま 　このような中継点を設けたのは、長距離無 り組んでいきます」 した」 線LANで使われる4.9GHz帯の電波は直進 　村上町長が無線に託す夢は限りなく大き 　そうした支援を受けながら他社からも情 性が強く、お互いに見通せる場所にアンテナ い。町内に広がる無線LANが、大治町の発展 報収集を行ったうえで選ばれたのが、NTT を設置する必要があるためだ。日立電線ネッ へとつながっていくに違いない。 西日本と日立電線ネットワークスのソ トワークスの担当者が現地を見分し、高速道 リューションだった。機能面に加え費用面 路や高層マンションにより町役場から死角に でも優位だったことが決め手となったと、 なる拠点への対応を盛り込んだ。 総務部 企画課の水野 克哉氏は語る。 　2013年度の施策として無線LANで結ば 「限りある予算をできる限り有効に使うた れたのは、町役場と総合福祉センター、保健 め、コストパフォーマンスの高いソリュー センター、老人福祉センター、スポーツセン ションでなくては困ります。NTT西日本と ター、公民館の6拠点。拠点間は4.9GHzの 日立電線ネットワークスは機能面での要求 無線LANで結ばれ、それぞれの拠点には を満たしていたうえに、費用面でも納得が IEEE802.11a/b/g/nに対応したWiFi環境 できるものでした」 が屋内外へ整備されている。これらの拠点は 災害が発生した際には避難所となり、WiFiを 町民に開放して避難中の情報収集や連絡に

　大治町がめざしたのは、万一の災害時にもダウンすることのない、情報網の整備だ。町立の保健 センターや公民館、スポーツセンターなど、大治町が運営する各施設は、既に専用線で町役場と結 ばれているが、そのネットワークが災害時にも必ず使えるとは限らない。 「大治町全域は、地震発生時に液状化が懸念されます。また、豪雨や水害時に電柱や地中に設置さ れた回線が切断される恐れがあります。そのような事態を想定し、有線LANとは別の方式で情報 網を冗長化しなければなりません」 　そう語るのは、総務部の粂野 和彦氏。災害時の情報網の確保は国からも推奨されており、その 手段として無線LANの構築が挙げられていたことから、大治町でも有線LANのバックアップとし て、無線LANの活用を検討し始めた。大治町が無線LANに求めたのは、セキュリティを確保でき 屋外長距離無線LANシステム Case Study 導入事例 愛知県海部郡 大治町 様 大治町各施設に設置されたアンテナ 町役場 スポーツセンター 町役場 スポーツセンター 老人福祉センター 公民館 総合福祉センター 保健センター 保健センター 総合福祉センター 拠点間無線 1km て、さらに将来の拡張性を確保できること。 拠点間を無線化、 使ってもらう予定だ。また、今後も町内の施設 しかし、その具体的な実現方法について、答 避難所にはWiFi を無線LANで結んでいくとともに、避難中の えがあるのかどうかもわからない状態から ポータルを通じて情報提供へ 方に情報提供するためのポータルサイトも計 の検討だった。無線に関する知識もなかっ 画中だと、村上町長は今後の展望を語る。 たため、取引のあるインテグレータからの 　長距離無線LANの構築に当たっては、日立 「現在取り組んでいるのは災害が起こってか 情報が頼りだったと総務部 企画課の水野 電線ネットワークスの無線LAN構築の技術 らの対処に無線LANを活用するためのしく 泰博氏は当時を振り返る。 力が生かされたと、粂野氏は構築当時を語る。 みづくりです。将来的には整備したネット 「PCなど家庭用の機器とはまったく違い、 「高層建築物を迂回するため、町役場から直 ワークを使って災害の兆候を知るために河 用語から勉強しなければなりませんでし 接見通せる総合福祉センターを中継点とし 川に監視カメラを設置するなど、ふだんの活 た。そんなときに力になってくれたインテグ て、保健センター、スポーツセンターまでを結 用にも用途を広げていきたいと思っていま レータのひとつが、NTT西日本でした。基 ぶことにしました。将来同じように無線LAN す。最終的な目標は、町内全域をWiFiエリア 礎知識から説明してくれて、日立電線ネット 化する予定の施設を含め、通信速度や拡張性 にすること。防災、防犯にとどまらず、町民に ワークスと一緒に具体的な利活用の提案 を考慮して構成してもらいました」 向けたサービスに設備を生かすことにも取 や検証も行ってくれたのでとても助かりま 　このような中継点を設けたのは、長距離無 り組んでいきます」 した」 線LANで使われる4.9GHz帯の電波は直進 　村上町長が無線に託す夢は限りなく大き 　そうした支援を受けながら他社からも情 性が強く、お互いに見通せる場所にアンテナ い。町内に広がる無線LANが、大治町の発展 報収集を行ったうえで選ばれたのが、NTT を設置する必要があるためだ。日立電線ネッ へとつながっていくに違いない。 西日本と日立電線ネットワークスのソ トワークスの担当者が現地を見分し、高速道 リューションだった。機能面に加え費用面 路や高層マンションにより町役場から死角に でも優位だったことが決め手となったと、 なる拠点への対応を盛り込んだ。 総務部 企画課の水野 克哉氏は語る。 　2013年度の施策として無線LANで結ば 「限りある予算をできる限り有効に使うた れたのは、町役場と総合福祉センター、保健 め、コストパフォーマンスの高いソリュー センター、老人福祉センター、スポーツセン ションでなくては困ります。NTT西日本と ター、公民館の6拠点。拠点間は4.9GHzの 日立電線ネットワークスは機能面での要求 無線LANで結ばれ、それぞれの拠点には 前列：大治町様 を満たしていたうえに、費用面でも納得が IEEE802.11a/b/g/nに対応したWiFi環境 後列：（左2名）西日本電信電話株式会社 （右2名）日立電線ネットワークス株式会社 できるものでした」 が屋内外へ整備されている。これらの拠点は 災害が発生した際には避難所となり、WiFiを 町民に開放して避難中の情報収集や連絡に 日立電線ネットワークス株式会社 ※Ruckusは、Ruckus Wireless, Inc.の登録商標です。 ※WiFiは、WiFi Allianceの登録商標です。 〒111-0053 東京都台東区浅草橋1-22-16 ヒューリック浅草橋ビル4階 ※本事例に記載されているその他の社名および製品名は、各社の商標または登録商標です。 ※本事例に記載の内容（会社名、組織名、役職名、製品・サービス内容等）は、取材時の情報です。 TEL 03-6381-8856　http://www.hitachi-cnet.com/ ※本事例に記載の製品を輸出される場合には、外国為替及び外国貿易法の規制ならびに米国輸出管理規則など 外国の輸出関連法規をご確認のうえ、必要な手続きをお取りください。なお、ご不明な場合は、弊社担当営業 CAT.NO.HCNET-028 Printed in Japan 201406 にお問い合わせください。