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AI実装に向けたプロセスの最適解

ホワイトペーパー

プロジェクトがとん挫する理由から学ぶ AI実装に向けたプロセスの最適解

日本においてAI が大きなブームになっており、多くの企業でPoC(概念実証)が進められています。
しかし、AI プロジェクトの多くが失敗の憂き目にあっており、90%以上のAIプロジェクトが途中で計画倒れやとん挫してしまっていると報じる情報もあるなど、AI 実装まで至らないケースが少なくありません。
PoC の段階でつまずいてしまう理由はどこにあるのでしょうか。
AIプロジェクトにおける実態について見ていきながら、プロジェクトを成功に導くためにはどのような視点が必要なのかについて考えていきます。

このカタログについて

ドキュメント名 AI実装に向けたプロセスの最適解
ドキュメント種別 ホワイトペーパー
ファイルサイズ 683.9Kb
登録カテゴリ
取り扱い企業 株式会社マクニカ (この企業の取り扱いカタログ一覧)

このカタログの内容

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プロジェクトがとん挫する理由から学ぶ AI 実装に向けたプロセスの最適解  日本において AIが大きなブームになっており、多くの企業で PoC(概念実証)が進められています。 しかし、AIプロジェクトの多くが失敗の憂き目にあっており、90%以上の AIプロジェクトが途中で計 画倒れや頓挫してしまっていると報じる情報もあるなど、企業の業務プロセスへの AI 実装まで至らな いケースが少なくありません。PoC の段階でつまずいてしまう理由はどこにあるのでしょうか。AI プ ロジェクトにおける実態について見ていきながら、プロジェクトを成功に導くためにはどのような視点 が必要なのかについて考えていきます。
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目 次 AIプロジェクトメンバーに求められる資質・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 データサイエンティストにおける3つのスキル ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 AI プロジェクト担当者に必要な姿勢 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 AIプロジェクトが失敗してしまう理由 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 AI プロジェクト失敗の原因は「技術先行」にあり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 ITの常識を捨てられないことで失敗するケースも多い・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 多くのプロジェクトに見られる“プロセス”の誤解 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 経営課題・事業課題の明確化から始めるべき ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 保有するデータを前提に仮スコープを決定しない ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 スコープは実現可能な、効果が出やすい小さな単位に設定する ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 サンプルデータにて成功するか事前に分析することが大切 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 ボトルネックの洗い出し、PoCでシステムは作り込まない ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 AI の性能、精度を意識してメンテナンスを継続的に行う ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 複数のプロジェクトを稼働させながら確実に成功するものを見つけ出す・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8
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プロジェクトがとん挫する理由から学ぶAI実装に向けたプロセスの最適解 AIプロジェクトメンバーに求められる資質  まず、AIプロジェクトを推進するためには、AIプロ トの存在が欠かせません。そんなAI推進の中心的な役割 ジェクト推進を担っている担当者やデータサイエンティス を持つ人材に求められるスキルについて考えます。 データサイエンティストにおける3つのスキル  第4次産業革命のキーテクノロジーの1つとして注目さ 理解してAIとつなげるための分析を行うBusiness Prob- れているAI。コンピュータ自らが判断して一定の結果を lem Solvingと呼ばれる「ビジネス」力がスキルとして求 提示することが可能になるAIは、ビジネスに新たな付加 められます。 価値を与えるものとして、そして既存業務の劇的な改善に   つながるものとして、今やあらゆる産業のなかで活用が期  これらAI活用に必要な3つの力をうまく生かしていくこ 待されています。 とがプロジェクト推進には重要ですが、現実のAIプロ ジェクトの多くはうまくいっていないケースが多く見受け  そんなAIを活用するためには、データ分析でビジネス られます。その背景にあると考えられるのが、ビジネスの の意思決定をサポートするデータサイエンティストの存在 課題をAIとつなげていくためのビジネス力が十分に発揮 が不可欠です。このデータサイエンティストには、情報処 できていないこと。特に3つの力のなかで経験が必要にな 理や統計学、人工知能など情報科学系の分野に精通した るビジネス力は、日本よりも圧倒的に米国の方が経験豊富 DataScience、つまり「データサイエンス」力をはじ であり、しかも成功だけでなく失敗も十分に経験していま め、データサイエンスを意味のある形として使えるよう実 す。AIプロジェクトを成功させるためには、このビジネ 装するための ITに長けたDataEngineeringとしての ス力に関する経験を積んでいくことが大切なのです。 「データエンジニアリング」力、そしてビジネスの課題を データサイエンティスト DataScience 情報処理、人口知能、統計学 BPS などの情報科学系の知恵を理 経営課題 解し活用する 対 話 Business Problem Solving 解決策 経営背景を理解した上で 経営層 ビジネス課題を整理し解決 DataEngineering システム データサイエンスを意味のある 形に使えるようにし、実装、運 用可能な状態にする 対 話 参考:データサイエンティスト協会 データサイエンティストに求められるスキルセット http://www.datascientist.or.jp/files/news/2014-12-10.pdf 業務部門 2
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プロジェクトがとん挫する理由から学ぶAI実装に向けたプロセスの最適解 AIプロジェクト担当者に必要な姿勢  データサイエンティストに必要な3つのスキルについて クトの担当者には右腕の意識を持つ必要があります。実際 言及しましたが、AIプロジェクトを推進する担当者に のプロジェクト担当者からは「経営層からこんなことを言 とっても必要な能力があります。最も重要だと考えられる われている」「経営層に確認してみる必要がある」といっ のが、経営者の期待をコントロールする力、いわゆる期待 た話が出てきますが、経営層に考えを求めるのではなく、 値をうまく調整する力です。担当者のなかには経営者の理 経営層に考えを与える立場で仕事をしていくことが大切で 解が十分でないことを嘆く方も少なくありませんが、そも す。そもそも経営者は、経営課題に対する投資判断を行う そもAIを理解している経営者は少ないのが現実です。経 のが大きな仕事であり、AIプロジェクトの担当者は経営 営者に対して勉強不足を指摘するのではなく、経営者の期 課題に対してAIの実装を判断していくことが重要な役割 待を正しくコントロールすることで、プロジェクトの成功 です。つまり、経営者の投資判断に対して助言する、ある 率を飛躍的に高めることが可能なのです。特にITに関して いは起案することが仕事であり、経営課題の理解はもちろ は感覚的なものを持っている経営者に対して、そのITとAI ん、データの理解、AIの理解、プロセスの理解などが求 の違いについての理解を進めながら経営者が持つAIに対 められるのです。 する過度な期待をコントロールしていくことが重要です。  もっと言えば、経営層から信頼を得て、しっかり助言で きる立場になることが重要で、言い換えればAIプロジェ 経営課題 経営層 助言(起案) AIプロジェクト担当 「投資判断」 「AI実装判断」 データの理解 AIの理解 プロセスの理解 3
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プロジェクトがとん挫する理由から学ぶAI実装に向けたプロセスの最適解 AIプロジェクトが失敗してしまう理由  AIプロジェクトに関わる人材に求められるスキルを見 実装できない状況になってしまうのでしょうか。 てきましたが、なぜAIプロジェクトがうまくビジネスに AIプロジェクト失敗の原因は「技術先行」にあり  AIプロジェクトでは、ある段階では技術的なアプロー  技術ばかりに目を向けてしまい、本当に解決すべきビジ チが必要なのは間違いありませんが、技術を軸に進めてい ネス課題がプロジェクトとして事前に把握できていない くと、AIプロジェクトによって達成したいことがぼやけ ケースが少なくないのです。そもそもどんなビジネス課題 てきてしまい、結果としてうまくいかなくなる場面も。そ をAIで解決したいのか、ビジネス的な側面をしっかり押 うなってしまう背景の1つに、ビジネスの課題を理解して さえておく必要があるのです。 AIとつなげるための分析を行うBusiness Problem Solvingの力が十分に発揮できていないことが挙げられま す。 ITの常識を捨てられないことで失敗するケースも多い  また、AIに関するPoCを始めようと計画したものの、  特にAIは、継続的なトレーニングによって学んでいく なかなかPoCが進まない企業も少なくありません。実 機械学習を用いるケースが多く、データを収集しながら学 は、AIとITの違いが理解できておらず、ITのプロジェクト 習していくことで成果を出していく類のものです。AIは で培ってきたプロジェクトの進め方、つまりこれまでの常 徐々に学習しながら成果を出していくものであり、当初は 識を捨てることができていないケースも少なくありませ 成果が小さくとも、決してあきらめる必要はないのです。 ん。そもそもAIは”やってみなければ分からない”ものであ その意味では、徐々に成果が得られる、効果を伸ばしてい り、これまでのITのように計画立てて進めたとしても、そ けるようなスコープを描けるかどうかが重要になってきま の通りに進まないもの。そんなAIの特徴を理解したうえ す。しかし、一足飛びに成果を求めるようなスコープを描 で進めていけるかどうか、つまりITの常識をAIに引きずら いてしまうケースが多く、結果としてプロジェクトがうま ないことが必要なのです。 くいかなくなってしまうのです。 4
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プロジェクトがとん挫する理由から学ぶAI実装に向けたプロセスの最適解 多くのプロジェクトに見られる“プロセス”の誤解  AIの検討や導入においても、成功に導くためのプロセ について見ていきます。 スが存在しています。そこで、AI成功に向けたプロセス AI検討・導入のプロセス 経営課題・事業課題 Vision Big Picture Direction 成功・失敗事例 課題のブレイクダウン AIの特徴 仮スコープ設定 データセット 確実に成果が 出そうなもの サンプルデータ分析 サンプルデータ スコープ決定 可能な限り ボトルネック洗い出し 複数走らせる ボトルネック解決の検証 開 発 実装・運用(AI精度メンテ) 5
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プロジェクトがとん挫する理由から学ぶAI実装に向けたプロセスの最適解 経営課題・事業課題の明確化から始めるべき  プロセスの出発点には、やはり経営課題、事業課題があ (Direction)を、世の中にある成功・失敗事例やAIの特徴 るべきです。会社全体で取り組むのであれば経営課題、あ などをしっかり押さえたうえで、ざっくりと決めておくこ る一部の事業部門でプロジェクトを始めるのであれば事業 とも必要です。いずれにせよ、その組織の最も上位の課題 課題を明確にすることから始めましょう。また、将来ある を明確にすることがプロジェクトの第一歩です。 べき姿(Vision)や全体像(Big Picture)、そして方向性 保有するデータを前提に仮スコープを決定しない  次に課題を詳細にブレイクダウンしていきますが、AI す。よくあるパターンでは、持っているデータから何がで のプロジェクトとして最低限成り立つレベルまでブレイク きるのかを検討するケースが見られます。確かにデータが ダウンして、そこで仮のスコープを設定します。このス あることは重要ですが、データから入ると具体的なビジネ コープはあくまで仮で、ざっくり設定したDirectionと合 ス課題にマッチせず、Visionとは相いれないものを、無 致しているのか、そのスコープを達成するためのデータ 理やり理屈をこねて目指してしまう可能性も否定できませ セットが存在しているのかどうかなどを検討していきま ん。 スコープは実現可能な、効果が出やすい小さな単位に設定する  現時点では仮のスコープですが、多くの失敗プロジェク が、最初から大きなスコープで始めると必ず失敗します。 トで見られるのが、プロジェクトにおける成果を示すス スコープは、実現可能な、かつ効果が出やすい小さなもの コープを大きく設定しすぎてしまうこと。大きな効果が出 から始めていくべきです。 せそうなスコープから取り組みたい気持ちは理解できます 6
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プロジェクトがとん挫する理由から学ぶAI実装に向けたプロセスの最適解 サンプルデータにて成功するか事前に分析することが大切  次にサンプルデータの分析を行いますが、PoCで失敗 し、確かにこのプロジェクトであれば成果が出せそうだと するプロジェクトの多くがこのサンプルデータによる分析 いうことを確認したうえで、スコープを正式決定していき プロセスを経ずに、スコープを決定してしまっています。 ましょう。 データセットからサンプルデータを抜き出して分析を実施 ボトルネックの洗い出し、PoCでシステムは作り込まない  スコープが決定した段階で、今度はプロセスにおけるボ  この段階でPoCであってもシステムをしっかり作り込 トルネックを洗い出していきます。ボトルネックになる要 もうとするプロジェクトも見受けられますが、ボトルネッ 素は、「AIの性能・精度」や「オペレーションへの実 クはAIの精度であり、UIは現時点では重要ではありませ 装」あたりが議論の対象になるケースが多く見受けられま ん。データを投入してしっかり精度が確保できるかどうか す。AIは常に100%の精度で答えを出せるわけではあり だけをチェックすればよく、わざわざUIを持ったシステ ません。そのため、業務プロセスのなかにチェックフロー ムを時間とコストをかけて作るような無駄は避けたいとこ をどう組み込むことができるのかについて検討する必要が ろです。 あります。 AIの性能、精度を意識してメンテナンスを継続的に行う  ボトルネックが議論できたところで、後は開発から実 て学習データを増やしていくなどAIの精度向上に向けた 装、そして運用フェーズへとプロセスが移ります。運用時 メンテナンスを行っていきます。単に学習データを増やす には、事前に組み込んだAIの性能や精度をチェックする だけでなく、きちんと精度の維持や向上していけるような フローに従って定期的に状況を確認し、そのレベルに応じ メンテナンスを継続的に心掛けていく必要があります。 7
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プロジェクトがとん挫する理由から学ぶAI実装に向けたプロセスの最適解 複数のプロジェクトを稼働させながら確実に成功するものを見つけ出す  このAIプロジェクトが企業の成長に欠かせない重要な クトを稼働させながらそのなかで一番精度の高いプロジェ ものであれば、確実に成功するような小さなプロジェクト クトを優先的に進めるといった柔軟な運用を行い、小さく を複数並行して進めていくことが重要です。実際にモデル ても最初のプロジェクトを成功に導くことが、社内のAI を作ってAIに判定させてみないと、どの程度の精度にな プロジェクトを継続させていくには必要不可欠なのです。 るか判断できません。だからこそ、できれば複数プロジェ  AIプロジェクトを成功に導くためには、データサイエ い場合は、AIプロジェクトの経験豊富な伴走者の力をう ンティストに求められるスキルを改めて確認したうえで、 まく活用していくことも検討すべきです。AIを自社のビ 経営者に対する“期待値調整能力”をフルに発揮し、正しい ジネスに生かすための最適なプロセスを念頭に、プロジェ プロセスを確認しながら複数のプロジェクトを同時に運用 クトを推進していきましょう。 していくことが必要です。自社だけで推進することが難し 8
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