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工場のあるべき姿を実現する! “デジタルツイン” で 生産工程のムダをなくす

ホワイトペーパー

製造業の生産性向上を実現

“デジタルツイン” という言葉を耳にしたことがある方は多いでしょう。
簡単に言えば、「現実の物理的な世界を仮想空間上に再現すること」を指します。
現実世界の仕組み、実際に起こっていることをデータとしてデジタルの仮想空間に反映させ、再現することが可能です。
この技術がいま、「製造業の生産性向上に寄与する」と注目を集めています。
ものづくりにおけるデジタルツインの価値とは何か?先端事例から紐解くデジタルツインの活用について分かりやすくご紹介いたします。デジタル化への取り組みをこれから始められる方、うまく進められていないと感じられている方は是非ご覧ください。

このカタログについて

ドキュメント名 工場のあるべき姿を実現する! “デジタルツイン” で 生産工程のムダをなくす
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製造業の生産性向上を実現。 工場のあるべき姿を実現する! “デジタルツイン” で 生産工程のムダをなくす 株式会社マクニカ インダストリアルソリューション事業部
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目次 第一章 「先端事例から紐解く デジタルツインの基礎とその価値」 ― 製造業における “デジタルツイン” とは ? 4 ― 製造業での “デジタルツイン” 活用とは? 5 ― 各工程での具体的な “デジタルツイン” 活用とは? 6 ― 最先端 “デジタルツイン” 活用事例 ~ シーメンス Amberg 工場 ~ 7   Amberg 工場での生産性向上プロジェクト/ Amberg 工場の事例に見る “デジタルツイン” 導入のメリット/ “デジタルツイン” 導入のポイント 第二章 「デジタルツインの最初の一歩 生産工程への活用事例の紹介と進め方」 ― 工場でムダが多い「生産工程」を “デジタルツイン” で改善する 11 ― 生産工程での “デジタルツイン” の取り組み方 12 ― 活用事例 13   シーメンス 成都工場 / Paulaner / Audi / Bosch Emission System ― 生産工程への “デジタルツイン” 実現での課題 15 ― シミュレーションツールの先行導入で課題を解決する 16 ― シミュレーションツール導入によって得られるメリット 17 <マクニカの製造業向けサービスと導入事例> ― デジタルツイン生産工程最適化サービス/工程見える化サービス 18 ― マクニカの事例 19 ― まとめ 20 ©Macnica, Inc. All rights Reserved. ― 2 ―
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製造業の生産性向上を実現。 工場のあるべき姿を実現する! “デジタルツイン” で生産工程のムダをなくす 第一章 先端事例から紐解く デジタルツインの基礎とその価値 “デジタルツイン” という言葉を耳にしたことがある方は多いでしょう。 簡単に言えば、「現実の物理的な世界を仮想空間上に再現すること」を指します。 現実世界の仕組み、実際に起こっていることをデータとしてデジタルの仮想空間に反映させ、再現することが可能です。 この技術がいま、「製造業の生産性向上に寄与する」と注目を集めています。 ©Macnica, Inc. All rights Reserved. ― 3 ―
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製造業の生産性向上を実現。 工場のあるべき姿を実現する! “デジタルツイン” で生産工程のムダをなくす 第一章 先端事例から紐解く デジタルツインの基礎とその価値 製造業における “デジタルツイン” とは? “デジタルツイン” に注目が集まる理由 情報のデジタル化 仮想空間上に物理的な世界を再現 • IoT 技術の向上であらゆるモノのデータの取得が可能になり、コンピュー 稼働情報などの 仮想空間上でシミュレーションし、 ターの性能向上で仮想空間の精度が向上した 現実のデータを収集、蓄積し可視化 最適な方法を検証現実データとのギャップ分析 • 人口減少社会、コロナ後の世界において、特に製造業の生産性向上が強く 求められる IoT データ 物理空間へアウトプット 製造業の現場では、主として「製品設計」「生産工程・物流」「納品後の製品 使用状況の可視化」での活用に期待が寄せられています。例えば、リアル 物理的な世界 な工場では見えにくい製造パフォーマンスを把握し、そこで見つかった改善 点に対して、改善への試行錯誤をデジタル空間で行い、その結果をリアルに 反映するといったことが可能です。デジタル空間の工場なので、実際に機材 や工場のレイアウトを変えるといった手間やコストもかかりません。既存の 工場の改善にとどまらず、新規工場の開設においても、稼働当初から高いパ フォーマンスを実現することが可能です。 こういったシミュレーションを行うソフトウエアはこれまでもありました。 工場のレイアウトを変え もっと効率化できると思う たいけれど、生産性が下 けれど、どこか手をつけれ しかし、IoT 技術の進歩に伴って、リアルタイムにデジタル空間上で同じ工場、 がったらどうしよう… ばいいのかわからない… つまり「双子」を作り出せることが、これまでのシミュレーションとの大き な違いとなります。不確実性の時代と言われるいま、製造業も高い生産性の 実現、変化への対応が求められます。 “デジタルツイン” は必須の技術とな ることは間違いありません。 ©Macnica, Inc. All rights Reserved. ― 4 ―
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製造業の生産性向上を実現。 工場のあるべき姿を実現する! “デジタルツイン” で生産工程のムダをなくす 第一章 先端事例から紐解く デジタルツインの基礎とその価値 製造業での “デジタルツイン” 活用とは? 製造業の業務の一般的な流れ 企 販売管理 開発・設計 ❶画 設計のデジタルツイン基準情報管理 ❶ 製品の企画に基づく開発設計、販売予測から販売計画の策定、そこから生 販売計画 開発設計 BOM / BOP 仮想空間上に完成品を作成設   産日程、生産計画を策定する。 計 ❷ ❶の情報、計画をもとに、生産技術部門がどのように製造していくか設 生産計画   備計画・要員計画を立案し、工程設計を行う。生産計画に基づいて資材・ 日程計画 生産計画 工程計画   部品の発注計画も作成。社外での部品製造が必要になった際は、外注先への 生産   発注、納期の確認も重要となる。 計画 MRP ❸ 必要な資材・部品が集まると製造が始まる。この段階では、製造が滞りな ❷・設 資材所要量計画   く行われるように製造フェーズごとに進捗を随時確認し、的確な指示を出 備 設   すことが求められる。 計 購買管理 在庫管理 ❹ 製品に問題がないことを確認して納品する。これまでの工程に問題はな 製造のデジタルツイン 仮想と現実が出会う場所 資材調達 外注品調達 資材入出庫   かったか、原価管理に問題はなかったかなども管理が必要。 工程管理 資材 大まかな工程を整理しましたが、いくら各工程を綿密に計算し立案しても、 製造指示 払い出し 製造 製 資材の納期遅れ、生産計画の不備、予期せぬ機械の故障など、さまざまな問 ❸造 題が発生します。これらの問題の原因を含めた製造工程のデータ、納品後の 検査 完成 原価管理 製品の使用状況データを収集し、仮想空間上でシミュレーションを実行、リ アルタイムで GAP 分析をし続けることで、生産を最適化できるのが “デジ タルツイン” なのです。 ❹ナメ 納品ンン 品質管理 現実の製品の使用情報 ステ カスタマー ©Macnica, Inc. All rights Reserved. ― 5 ―
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製造業の生産性向上を実現。 工場のあるべき姿を実現する! “デジタルツイン” で生産工程のムダをなくす 第一章 先端事例から紐解く デジタルツインの基礎とその価値 各工程での具体的な “デジタルツイン” 活用とは? 生産工程のあらゆるフェーズで “デジタルツイン” 活用の効果は期待できます。 そのなかでも大きく「設計」「製造」「納入後の製品パフォーマンス」の三つのフェーズでの活用について、簡単に解説します。 製品がさまざまな条件下において、どのように動作するかを解析し、シミュレーション上で調 設計 整、次の製品が想定通りに動作するようにしていく。複雑なシステム、特殊な材料であっても 効率的な新製品の設計のためにデジタルツインを活用 適切に対処し、優れた判断を行う。これにより、複数の試作品を開発する必要がなくなり、開 発時間の短縮、最終製品の品質向上が実現する。 工場のレイアウト・設備、加工・組み立て手順、製造時間の計算、モノの流れ、作業員の作業 製造 時間、人・AGV の導線など、実際の製造手順を仮想空間上に構築し、シミュレーションする。 これにより、実際に稼働させる前から、正確かつ効率的な生産計画を作ることができる。また、 生産計画と製造におけるデジタルツインの活用 新製品製造時のライン設計、工場新設時の設備投資の妥当性を図ることも可能。既存工場では、 ボトルネックの発見や日々の生産計画の最適化を実現することができる。 お客様へ納品した製品が、どのような環境で、どのように使用されているのか。センサー等を 製品パフォーマンス 活用することで、これらの情報の収集・分析を行う。その結果、より高品質の製品を提供する デジタルツインを活用した製品使用状況のデータ取得・分析 ために必要な生産システムの改善が可能となる。また、製品パフォーマンスのデータを取得す ることで、設計段階、製造段階での製品改善にも役立つ。 ©Macnica, Inc. All rights Reserved. ― 6 ―
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製造業の生産性向上を実現。 工場のあるべき姿を実現する! “デジタルツイン” で生産工程のムダをなくす 第一章 先端事例から紐解く デジタルツインの基礎とその価値 最先端 “デジタルツイン” 活用事例 ~シーメンス Amberg 工場~ 製品のライフサイクルを初めから終わりまでデジタル化し、製造プロセス・制御システムとの連携によって 生産性を抜本的に高めるために取り組んでいます。 • 1989 年のオープン以来、従業員数(約 1200 名)はほぼ変わらずに、生産量を約 8 倍に増加 • 最小限の不良品発生率(品質レベル 99.9988%) • PLC 制御のテクノロジーを活用して 1000 種類以上もの製品の生産を実現 • 2 秒に 1 製品のペースで出荷(年間 1500 万製品) • 製造の初期段階から出荷まで、約 1000 基の SIMATIC コントローラを使用 • 価値創造コンテンツの 75% がインテリジェントマシンやコンピューターで管理、 残りの 25% が IT(デジタル化)の支援を受けた従業員に依存 ©Macnica, Inc. All rights Reserved. ― 7 ―
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製造業の生産性向上を実現。 工場のあるべき姿を実現する! “デジタルツイン” で生産工程のムダをなくす 第一章 先端事例から紐解く デジタルツインの基礎とその価値 Amberg 工場での生産性向上プロジェクト ドイツ・ミュンヘンに本社を置くシーメンス社は、1847 年に創業された歴 課題 史あるメーカーです。そのビジネスは、情報通信、電力関連、交通、医療、 防衛、生産設備、家電製品等の分野で製造、およびシステム・ソリューショ • さまざまな製品ラインや複数のロットサイズ、顧客固有の要求を満たすため ン事業と幅広く展開されています。 の製造を実現させる その Amberg 工場では、家電から工場、発電所など、機械があるところ • 競合優位性の確保(コスト・納期短縮) で は 欠 か す こ と が で き な い 自 動 制 御 装 置「PLC(Programmable Logic • 世界規模の製造プロセスの標準化 Controller)」を製造しています。シーメンス社の数ある工場のなかでも、モ デル工場として最先端の技術が導入されている工場です。 実施したこと この工場では、製品である PLC 情報をデータ化し蓄積しています。それを 生かして、製品設計、製造プロセスの最適化を実現しています。その結果、 1989 年の工場オープン以来、従業員数は増えないまま、生産量を実に 8 倍 • 製 造 計 画 の デ ジ タ ル ツ イ ン を 実 現 す る た め の ツ ー ル を 導 入 • 組 み 立 て 工 程 と 製 造 プ ロ セ ス の シ ミ ュ レ ー シ ョ ン ツ ー ル の 導 入 にまで増やしています。不良発生率も極めて低く、多品種少量生産に対応で • 製 造 実 行 シ ス テ ム ( M E S )と 企 業 資 源 計 画 シ ス テ ム ( E R P )の 連 携 きています。工場の自動化においては、全工程の 75%が自動化されています。 成果 • 世界中の製造拠点の製造プロセスを標準化 • 一貫したデータに基づく製造拠点/製品投入に関する意思決定 • 製造工程の最適化 ©Macnica, Inc. All rights Reserved. ― 8 ―
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製造業の生産性向上を実現。 工場のあるべき姿を実現する! “デジタルツイン” で生産工程のムダをなくす 第一章 先端事例から紐解く デジタルツインの基礎とその価値 Amberg 工場の事例に見る “デジタルツイン” 導入のメリット Amberg 工場では、“デジタルツイン” を導入することで、右図のような多 くのメリットが生じました。大量生産時に起こりがちな資材、部品の納入計 リアルタイムの状況把握による 新製品を開発する際に自社工場の 画、在庫管理などでもムダがなくなり、すべての製品がいつでも確実に提供 ボトルネックの発見 現状・生産能力の把握 できるようになったのです。 このように、“デジタルツイン” を活用している工場は、飛躍的に生産性 生産性向上 が向上します。非導入の工場とは、比較にならない差が生じます。この シミュレーションデータによる 製品の受注を受けた際に Amberg 工場での成果はシーメンス社の他工場においても活用され、社全体 社内外の意思決定スピードの 歩留まりや の生産性向上にも貢献しています。 迅速化 品質・納期・適正価格の計算 “デジタルツイン” 導入のポイント “デジタルツイン” の導入は、「強い工場」を作り上げるために必要不可欠だと言えます。しかし、“デジタルツイン” を導入するには、あらゆる製造データ、工場内 の情報をデジタル化し、“デジタルツイン” を実現する複数のシステム導入が必要となります。全社を巻き込むプロジェクトとなるため、社内での調整も簡単ではな いでしょう。それらの調整ができないまま、導入しても適正に運用できない可能性が高くなります。 また、製造の方法は百社百様、デジタルツインの導入の際には、各社に合った方法で導入する必要があります。これらを自社のスタッフだけで実現することは容易で はありません。高い技術力を持ち、信頼できるパートナーを探すことが重要になるでしょう。 自社に合った“ デジタルツイン” 導入の進め方を見つけ、 導入~定着までサポートしてくれるパートナーを探すことが欠かせません。 ©Macnica, Inc. All rights Reserved. ― 9 ―
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製造業の生産性向上を実現。 工場のあるべき姿を実現する! “デジタルツイン” で生産工程のムダをなくす 第二章 “デジタルツイン” の最初の一歩 生産工程への活用事例と導入の進め方 製造業において “デジタルツイン” の導入は非常に重要です。 中でも「生産工程」に関して、“デジタルツイン” を活用するメリットは生産性向上において、欠かすことができないと言えるでしょう。 工場の生産性向上の肝とも言える「生産工程でのデジタルツインの活用」について、紹介します。 ©Macnica, Inc. All rights Reserved. ― 10 ―
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製造業の生産性向上を実現。 工場のあるべき姿を実現する! “デジタルツイン” で生産工程のムダをなくす 第二章 デジタルツインの最初の一歩 生産工程への活用事例と導入の進め方 工場でムダが多い「生産工程」を “デジタルツイン” で改善する 工場の中核と言える「生産工程」ではさまざまな課題が存在します。 日々の生産計画を 作業者の人員計画や、 シミュレーションソフト 課題は認識しているけれど、どうして現状維持なのか? 組み立てるのに AGV の導線計画が ウェアを導入したいけど 膨大な時間を費やしている 立てられない 運用していけるか不安 ➀ 現状生産はできていて納品もなんとかなっている ➁ レイアウトを変えようとすると現場から反発がある 工場新設時・ライン新設時 ➂ 紙とエクセルでなんとか計画できている の計画を無駄のない 生産ラインの 生産在庫・中間在庫の 最適なものにしたい ボトルネック把握が困難 管理人ができていない ➃ 自社の工場は特殊だからシミュレーションで再現できなそう 放置しておくと… これらの課題を放置しておくと、より大きな問題となって自社の経営に影響 を与えるようになります。競合他社が “デジタルツイン” を活用して生産性 向上に取り組んだ場合、競争に自社が対応できなくなる恐れがあります。ま 競争力の低下 カスタマイゼーション た、変種変量生産が求められるようになると、毎日のように生産計画を作り 時代についていけなくなる 競合他社がさらに安価な Excel +紙+人では 直す必要に迫られ、「紙とエクセル」では対応できなくなること必至です。 製品を販売 生産計画ができず破綻してしまう だからこそ、「生産工程」を “デジタルツイン” の活用によって、最適化し ておくことが必要なのです。工場の中核である生産工程は、変化させにくい コスト高 場所です。それはムダが多いということでもあります。工場そのもののデジ 販売機会の損失 適正な設備投資計画が立てられない 工程が増えた場合 タル化が進んでいるいま、生産工程においても、最新技術を導入して生産性 人を増やすしかない 向上に取り組むことが欠かせないのです。 ©Macnica, Inc. All rights Reserved. ― 11 ―
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製造業の生産性向上を実現。 工場のあるべき姿を実現する! “デジタルツイン” で生産工程のムダをなくす 第二章 デジタルツインの最初の一歩 生産工程への活用事例と導入の進め方 生産工程での “デジタルツイン” の取り組み方 生産工程での“デジタルツイン”導入において、必須と言えるのが「シミュレー ションツール」です。各工程のデータを取得、収集し、そのデータをもとに どのようにデータを 仮想空間上に現実と同じ工場のモデルを作り上げることで、現実の工場が抱 見える化するか える課題が浮き彫りになるにとどまらず、その解決策を導くことが可能にな ります。「過去のデータから生産効率が良いパターンを見つけ出す」「ボトル 情報のデジタル化 仮想空間上に物理的な世界を再現 ネックを発見し、その原因を分析する」「シミュレーション上で解決策を仮 仮想空間上でシミュレーションし、 想検証する」、この三つが大きなメリットとなります。 稼働情報などの 最適な方法を検証 現実のデータを収集、蓄積し可視化 現実データとのギャップ分析 では、シーメンス社の Amberg 工場のような成果をあげるには、どうすれば 何のツールを いいのでしょうか。ポイントは、 使うか         ➀ どのようにデータを取得・収集するか IoT データ 物理空間へアウトプット         ➁ どのようにデータを見える化するか         ➂ 何のツールを使うか どのようにデータを です。データ、その活用、シミュレーションツールのどれが欠けても “デジ 取得・蓄積するか タルツイン” は思うような成果をあげることができません。さらに言えば、 物理的な世界 これら三要素がそろい、適切に “デジタルツイン” が工場の最適化につなが る解決策を提示できたとしても、それを実行することができなければ意味が ありません。机上の空論で終わらせないことこそが、“デジタルツイン” に よる生産性向上実現の最後のポイントなのです。 ©Macnica, Inc. All rights Reserved. ― 12 ―
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製造業の生産性向上を実現。 工場のあるべき姿を実現する! “デジタルツイン” で生産工程のムダをなくす 第二章 デジタルツインの最初の一歩 生産工程への活用事例と導入の進め方 活用事例 シーメンス 成都工場 シーメンス社の誇る二つのデジタル化工場が Amberg 工場と、この成都工 場です。成都工場は設立の際に、Amberg 工場のデータをもとにシミュレー ションを行い、工場設計が行われました。その結果、設立初年度から、100 万個の製品のうち不良はわずかに 10 個という高い品質を実現しました。そ の後も、シーメンスのクラウドプラットフォーム “MindSphere” を活用し、 過去 2 年分の生産ラインの稼働実績を収集、そのデータをシミュレーション ツールに上げることで、工程組み換えなどの最適化を行い、生産性向上を実 現しています。 Paulaner ドイツのビールメーカー、Paulaner 社ではシーメンス社のプラントシミュ レーションを導入し、課題となっていた、既存の生産工程でのボトルネック 分析を実施しました。その成果として、確実な生産計画の立案、醸造所の規 模の検討、設備投資の最適化を実現しました。また、これらのデータは、新 設工場の計画時にも生かされました。 ©Macnica, Inc. All rights Reserved. ― 13 ―
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製造業の生産性向上を実現。 工場のあるべき姿を実現する! “デジタルツイン” で生産工程のムダをなくす 第二章 デジタルツインの最初の一歩 生産工程への活用事例と導入の進め方 Audi 著名な自動車メーカーである Audi では、自動車の生産ラインにおいて、製 品をハンガーで吊るしてモノを流していました。しかし、これを AGV でモ ノを運ぶ形式に変更することとなりました。その変更にあたって、実際に工 場を変更して検討することができないため、シミュレーションによって AGV の動線と、どの程度の効率化が実現可能なのかを検証しました。その結果、 最適な設備投資が可能となり。効率化と競争力の向上を実現したのです。 Bosch Emission System 世界的な電機メーカーである Bosch 社の関連会社の一つ、Bosch Emission System では、マグネットとそのカートリッジを生産しています。工場のム ダをなくし、生産量を上げたいという希望があり、シミュレーションによっ て工程の流れを何パターンも検証、月間生産量の向上とコスト削減を実現す ることができました。その結果、月間生産量にして 10%以上も生産力が向 上しました。年間にして約一ヶ月分の効率化につながったということです。 ©Macnica, Inc. All rights Reserved. ― 14 ―
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製造業の生産性向上を実現。 工場のあるべき姿を実現する! “デジタルツイン” で生産工程のムダをなくす 第二章 デジタルツインの最初の一歩 生産工程への活用事例と導入の進め方 生産工程への “デジタルツイン” 実現での課題 製造業において、“デジタルツイン” 導入の重要性はすでにご理解いただけ たでしょう。しかし、導入においては、課題も存在します。P.12 で述べたよ うに、工場での “デジタルツイン” 導入には、「どのようにデータを取得・ 収集するか」「どのようにデータを見える化するか」「何のツールを使うか」 の三つのポイントがあります。 そのなかでも一番基本的な「データ取得・収集、見える化」で立ち止まって GOAL しまうケースが多いようです。データ取得では、機械のデータを PLC から取 得するほか、PLC から取得できない情報はセンサーを取り付ける必要性があ ります。また、機械だけではなく、コスト、生産工程、工場のレイアウトな どの情報も必要です。 これらのデータをリアルタイムで収集することは想像以上に大変です。どの ように「データを取得できる環境を作るか」、その取り組み方がわからない、 データ取得のためのシステム設計に時間とコストがかかりすぎるというケー スもあります。こうなると、迅速な “デジタルツイン” の導入、シミュレーショ 製造工程の ンの実施にこぎつけるのには、相当の時間と労力がかかることになってしま デジタルツインによる い、途中で立ち止まってしまう大きな要因となります。 生産効率最適化 データの見える化 データ取得・蓄積 ©Macnica, Inc. All rights Reserved. ― 15 ―
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製造業の生産性向上を実現。 工場のあるべき姿を実現する! “デジタルツイン” で生産工程のムダをなくす 第二章 デジタルツインの最初の一歩 生産工程への活用事例と導入の進め方 シミュレーションツールの先行導入で課題を解決する そこで、まずシミュレーションツールを先行導入する方法があります。リア ルタイムのデータ取得、収集にこだわらず、最低限必要な情報をそろえ、シ ミュレーションツールを活用します。リアルタイム性は失われますが、これ だけでも現状の把握、ボトルネック分析や精度が高い生産計画の立案など、 工程最適化、生産性向上への取り組みを行うことは可能です。ここで重要な ことは、正確なデータをシミュレーションツールに読み取らせることです。 そうすることでシミュレーション結果の精度が上がり、生産性向上により一 状況把握 精度の 層寄与します。 ・分析 高い計画 戦略立案 リアルタイム性にこだわり、完全な “デジタルツイン” 実現を目指すことは 重要ですが、まずはシミュレーションツール導入で現実的な成果をあげつつ、 リアルタイムのデータ収集のための仕組み作りを続けることが現実的です。 シミュレーション 先に紹介した事例でも、完全な “デジタルツイン” 導入を果たしていると言 えるのは、シーメンス社の 2 工場だけで、他の工場は、シミュレーションツー ルを活用している段階ですが、それでも大きな成果をあげています。 正確なデータ ©Macnica, Inc. All rights Reserved. ― 16 ―
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製造業の生産性向上を実現。 工場のあるべき姿を実現する! “デジタルツイン” で生産工程のムダをなくす 第二章 デジタルツインの最初の一歩 生産工程への活用事例と導入の進め方 シミュレーションツール導入によって得られるメリット シミュレーションツール先行導入のメリット ❶ 生産性向上に関して大きな成果をあげる   シミュレーションツール導入だけでも、成果をあげることが可能。本格   的な “デジタルツイン” 導入よりも、時間・コスト・人員において、か   なり効率的に導入できる。 ❷ 本格的な“ デジタルツイン” 導入の下地作りになる   導入によって、取得すべきデータは何か?が明確になる。現在取得して    いるデータで足りるのか?不足しているデータをどう取得するか?と データとシミュ   いった「テータ取得・収集」での課題は、導入によってデータ収集を始 レーションツール の連携   めることで具体的に見えてくる。またデータの見える化、データの蓄積   システムはシミュレーションツールを活用していく段階で整っていく。 必要なデータの 見える化、蓄積 システムを整える シミュレーションツールそのものも “デジタルツイン” 導入には欠かせない シミュレー 必要なデータを ものです。すでに導入しているシミュレーションツールを活かすことで、“デ ションツール 自動で取得できる を導入 環境を整える ジタルツイン” の導入の手間は大きく削減されるでしょう。 製造工程の なによりも、シミュレーションツールの導入によって、“デジタルツイン” デジタルツイン でどのような成果が得られるかを社内で共有できることも大きなメリットで データの蓄積 す。いきなり本格的な“デジタルツイン”導入を目指すよりも、まずシミュレー 見える化 ションツール導入によって、社内の環境を整えることから始めてはいかがで データ取得 しょうか。 ©Macnica, Inc. All rights Reserved. ― 17 ―
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製造業の生産性向上を実現。 工場のあるべき姿を実現する! “デジタルツイン” で生産工程のムダをなくす マクニカの製造業向けサービスと導入事例 デジタルツイン生産工程最適化サービス 世界シェア No1 !デジタルツインの最初の一歩に最適なソフトウエア「シーメンス Plant Simulation」を活用した導入支援サービスです。 ・生産実績から、最適な生産順序を分析 ・新規工場計画をシミュレーション上で試作検証し、生産性が高い工場計画を策定 ・部材、中間在庫の管理、在庫を保管するための倉庫の大きさも検証可能 本サービスの詳細はこちら ・作業員、AGV の導線シミュレーションをすることで工場レイアウトを最適化 https://www.macnica.co.jp/business/ai_iot/products/ ・プログラミング知識がなくてもシミュレーションを作成することが可能 service/134560/ ・ボトルネック箇所の把握、仮説の特定、改善へ 工程見える化サービス PLC などからデータを収集し、クラウド上にデータを蓄積、可視化。シミュレーション実行に必要なデータを収集、見える化します。 ・PLC、シーケンサーなどから、シミュレーションに必要なデータをリアルタイムで取得 ・データ成形などのクレンジングを実行 本サービスの詳細はこちら ・ストリームデータ解析や機械学習をリアルタイムに実行 https://www.macnica.co.jp/business/ai_iot/solutions/ ・データクレンジング後のデータは外部のデータベースやクラウドサービスに格納 datavisualization/ ・面倒なデータ処理のプログラミングも GUI(管理画面)で容易に設定可能 ©Macnica, Inc. All rights Reserved. ― 18 ―
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製造業の生産性向上を実現。 工場のあるべき姿を実現する! “デジタルツイン” で生産工程のムダをなくす マクニカの製造業向けサービスと導入事例 マクニカの事例 ➀ 自動車メーカー様 ➅ 工作機械メーカー様   AI による目視検査工程の自動化、パワートレイン品質向上   工作機械の工具異常検知によるワークロスの低減 ➁ 自動車部品メーカー様 ➆ 検査装置メーカー様   搬送装置予知保全によるダウンタイム低減、最先端 AI 論文に   ベテラン職人の経験値を反映させた検査体制の自動化   基づいたコード実装 ➇ 食品メーカー様 ➂ 国内自動車メーカー様   匠技術の継承 生地の品質安定化   鋳造ノロ除去作業の完全自動化 ➈ ゴム製品メーカー様 ➃ 国内輸送用機器メーカー様   練りの固さ最適化による廃棄ロス削減   鋳造不良の予測による歩留まり 10%改善 ➉ 日用品メーカー様 ➄ 素材メーカー様   液体日用品の調合最適化による歩留まり改善   目視検査を AI 外観検査により自動化 ©Macnica, Inc. All rights Reserved. ― 19 ―
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いま、人口減少による社会構造の変化、経済環境の変化にとどまらず、コロナウイルスの影響による社会の 大きな変化が進んでいます。製造業においてもその変化は大きく、工場の運営においてもこれまでとは異な る環境に直面することは間違いないでしょう。 その変化のすべてを予測することはできません。しかし、これまで以上に少人数で効率よく工場を稼働させ ること、多品種少量生産ではなく「変種変量生産」と言われるように、細かく臨機応変に対応できる生産環 境を作り上げることは必要不可欠になります。 これまでのやり方にこだわるばかりでは、変化に対応できません。いまこそ「スマートファクトリー」も視 野に入れ、生産性が高く、競争力ある製造業であるために、まずは “デジタルツイン” の導入、その第一歩 としての「シミュレーションツールの導入」を検討すべきタイミングではないでしょうか。 10 年後、50 年後にも生き残る製造業であるために、変化に即座に対応することこそ、大きなポイントだと 思います。弊社では多くの製造業を支援させていただいた実績があります。 まずは、下記よりご相談ください。 株式会社マクニカ インダストリアルソリューション事業部    045-470-9118    consulting-iot@macnica.co.jp ©Macnica, Inc. All rights Reserved. ― 20 ―