計測機器が持つ多様な情報を活用

Products Solutions Services 計測機器が持つ多様な情報を活用 信号分配器とデータマネージャの 追加で簡単にHART信号を活用 技術情報 Active/Passive Barrier RN22 • アクティブ/パッシブのどちらも使用 可能なアイソレータ • 2線式伝送器への電源用ディストリ ビュータとしても機能 • 4線式機器のアクティブ出力にも 対応 • 信号分配機能により、4-20 mA HART 信号を電流信号とHART信号に分配 して出力 • 入力と出力、入力と信号分配後の各 出力も電気的に絶縁 突発的なプロセス変化やフィールド機 フィールド機器の内部データを活用で 器の故障対応に苦労されていません きていますか？ データマネージャー Memograph RSG45 か？ • HART信号を入力し、HART変数から • プロセスの異常や計装機器の異常を プロセスプラントの運転に携わってい 何らかの方法で検知したい 任意の変数を選択して記録 る皆様にとって、プラントを安全に、安 • メンテナンスを時間ベースではなく、 • 最大20チャンネル、40変数を記録 定して稼働させることは最も重要な課 コンディションベースにしたい 可能 題です。突然のプラント停止につながる • ウェブサーバーを搭載 ような、プロセスの異常が発生しないよ このような要望をお持ちではないでしょ うに、また、フィールド機器の突然の故 • IPアドレスを割り当てると、汎用ブラ うか？ 障が起きないように、最新の注意を払 ウザで記録された測定値にアクセ 最新の計装機器は主計測信号だけで われていることでしょう。 一方で、予想外の故障や突発事象に早 はなく、温度などの副次変数、機器の ス可能 急に対応できるように、日夜努力を続 保全に関連する、付着や腐食の情報、 • しきい値を設定することで、セット けられていることと思います。 計測を妨げるプロセスの状態情報な ポイント到達時に警報接点出力や プロセスの異常やフィールド機器の異 ど、様々な情報が内部にあります。こ メール配信が可能 常を何らかの方法で検知することがで れらの情報を監視することで、プロセ きれば、皆様の負担を少しでも、軽くす スの異常や機器の異常につながる兆 ることにつながるのでは、ないでしょう しを把握することが可能になります。 か。 Endress+Hauser のディストリビュータ と記録計を使用して、どのようなプロセ スの変化や機器故障の予兆を把握する 事例を、ご紹介いたします。

2 計測機器が持つ多様な情報を活用 フィールド機器の内部信号 最新のフィールド機器では、主計測値だけでなく、温度などの副次変数の他、予知保全につながる豊富な自己診断変数も、外 部に出力し、監視することができます。これらを活用することで、泡の発生などのプロセス変化に利用したり、センサ部の腐食や 付着の検出に利用することで、突発的なプロセス変化や突然の機器故障などの予兆を検知して、操業の効率化の実現に貢献い たします。ここからは、代表的なフィールド機器と利用可能な内部信号やその活用事例をご紹介いたします。 流量計 Proline シリーズ Endress+Hauser の流量計 Proline シリーズは、高精度で計測 するだけでなく、測定性能や生産工程に悪影響を及ぼす要因を 特定するパラメータを備えています。例えば、腐食、摩耗、堆積 物の形成、ガス巻き込みなど、計測制度への影響や保全要求に 関連する情報により、予知保全が可能となり、計測の健全性を 維持できます。また、安全性や品質が重要視されるアプリケー ションにおいても、コスト削減とプラントの安全性向上にお役 立ていただけます。 監視可能な内部信号 • HBSI（センサ健全性診断指標） • 付着の測定値 • 浮遊気泡の指標 音叉式レベルスイッチ Liquiphant 新しい音叉式レベルスイッチ Liquiphant は、単なるレベルス イッチではありません。内蔵の Bluetooth® インターフェースと SmartBlue App で、検出部の摩耗、付着、腐食といった、セン サの健全性の情報にアクセスでき、早期発見による信頼性とプ ロセス安全性の向上に活用できます。また、2022 年には、音叉 式レベルスイッチでも、HART 信号出力オプションを選択できる ようになりました。 監視可能な内部信号 • 音叉部の振動周波数

フィールド機器の内部信号 3 圧力計 Evo2.0 シリーズ 新しい圧力・差圧伝送器 Cerabar/Deltabar は、導圧管の詰ま り、メンテナンス後の遮断弁の開け忘れ、メンブレンへの付着 物の形成など、従来の圧力・差圧伝送器では検出が難しかっ た診断機能が搭載されました。これは、新たに搭載された、 Heartbeat Technology による統計的センサ診断によって実 現しています。この機能により、スマート圧力センサの「ノイズ プロファイル」の記録と現在の計測状況の変化を比較し、プロ セス稼働中においても検知を実現します。例えば配管が詰まり 始めるなどして運転中にパラメータが変化すると、圧力センサ はその変化を検知し、ラインが完全に詰まる前にアラームを発 します。 これにより、付着物の早期発見による信頼性とプロセス安全性 の向上や付着物の形成状況を監視することで、不調の発生前に 洗浄などのメンテナンス計画を立てることが可能となりました。 監視可能な内部信号 • 圧力ピークカウンタ • 信号ノイズ • 信号の中央値 レーダーレベル計 Micropilot レーダーレベル計のアンテナ部分への付着形成は、測定時に 観測しているマイクロ波の反射に悪影響を及ぼします。測定物 からの反射が小さくなったり、ベースノイズが上昇すると、信 頼のおける測定の継続は難しくなります。レーダーレベル計 Micropilot は、アンテナ近傍の反射（インカップリングエリア） を数値化し、観測することができます。付着が発生するとイン カップリングエリアの数値が上昇します。この機能を利用して、 測定が不安定になる前に付着を検知し、事前に清掃などの予知 保全を行うことが可能になります。 監視可能な内部信号 • インカップリングエリア • エコーの相対振幅 フィールド機器の多くの有用な情報を活用しましょう。 フィールド機器には、数多くの有用な情報があります。しかし、これまでの 4-20 mA 信号では、有用な情報の活用はできません。 ここでご紹介したプロセスの変化や機器不調の予兆検知は、フィールド機器の内部情報を活用する事例の一例です。これらの 内部情報を有効活用する簡単な方法をご紹介いたします。 HART 信号の利用はコストを抑えてを活用できます。 Endress+Hauser のフィールド機器は、標準で 4-20 mA HART 信号を搭載しています。この信号ループに HART 信号の読み 取り装置を設置すれば、既設の制御監視設備の変更なく、プロセスや機器の不調の予兆を検知することが可能となります。 フィールド機器の HART 出力変数に目的の診断パラメーターを割り当てるだけです。

制御システム 利点 • 既存の設備を更新せずに、フィールド 機器の内部信号を活用 • アクティブ/パッシブ信号用バリア 4-20mA により、フィールド機器と既存設備、 追加機器を安全に絶縁 • 4-20 mA信号は、従来通りDCSやPLC などの上位機器へ伝送 • 4-20 mA HART信号は、HART信号を 処理可能な追加機器へ伝送 データマネージャ RSG45 信号分配機能付きアイソレータで、簡単にデジタル信号を活用 Endress+Hauser の信号分配機能付きアイソレータは、2 線式伝送器のディストリビュータ としても使用可能なインターフェスモジュールです。4 線式機器のアクティブ出力には、 パッシブバリアとして機能します。フィールド機器の 4-20 mA HART 信号を受信し、HART 信号をそのまま上位機器に伝送することができます。オプションの信号分配機能を選択す ると、入力された 4-20 mA HART 信号を HART 信号と電流信号に分けて出力することが できます。入力と出力、信号分配された各出力は電気的に絶縁されます。 従来の 4-20 mA 信号ループに追加するだけで、簡単、安全に HART 信号を活用できます。 データマネージャの活用 データマネージャー RSG45 は、フィールド機器が HART 信号を介して伝送する PV 値、 SV 値、TV 値、QV 値を受信、監視、記録します。値のトレンドを記録するので、ゆっくりと 変化する経年的な指標においても、明確なしきい値を見出し、プロセスの状況に応じた適 切な判断も可能です。 監視した情報から警報接点を出力したり、Ethernet 接続によってメール配信することも 可能です。上図のように 4-20 mA のループに並列に RSG45 を接続するだけで、従来の 4-20 mA 信号は DCS や PLC といった上位機器に、HART 信号のみを RSG45 に入力する ことが可能です。 また、データマネージャー RSG45 は、HART 通信の Gateway 機能も備えており、RSG45 を介して接続された機器の遠隔設定や自己診断の詳細を把握したり、機器の健全性の評 価レポートを取得することもできます。 Contact エンドレスハウザージャパン株式会社 東京都府中市日新町 5-70-3 Tel 042（314）1911 Fax 042（314）1951 info.jp@endress.com www.jp.endress.com