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分光測色計CM-26dG_実測例_金属
奈良大学 名誉教授 西山要一氏のご協力のもと真鍮の色の違いを分光測色計CM-26dGを使用して10種の金板/真鍮を測定した事例
このカタログについて
| ドキュメント名 | 「真鍮」の分光反射率が面白い |
|---|---|
| ドキュメント種別 | 事例紹介 |
| ファイルサイズ | 2Mb |
| 取り扱い企業 | コニカミノルタジャパン株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
Page1
スライド番号 1
平安時代「金」の代用品
「真鍮」の分光反射率が面白い
『美福門院得子願経・荒川経』断簡
奈良大学図書館提供
Page2
スライド番号 2
「金」「銀」「銅」「メッキ」などの
色評価にも測色計が活用
金属やメッキなどのピカピカの鏡面状態の試料を測定する場合は、照明
した光の正反射光成分が反射し、それ以外の方向の光は返ってきません。
そのため、金属やメッキなどの
ピカピカの鏡面サンプルの測定
には、「積分球タイプ」かつ
「正反射光を含むSCIの測定」
が必要になります。
正反射光を含む SCI 正反射光を含まない SCE
JIS Z 8722 条件c JIS Z 8722 条件c
[di:8°] [dei:8°]
受光器 正反射光除く 受光器
n≦10° 光トラップ n≦10°
照明光
照明光 照明光
試料 試料
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スライド番号 3
測定測サ定ンサプンルプ「ル真鍮」
これまで「金」の代用品として銅と亜鉛真を鍮混(ぜし合んわちせゅたう「)真鍮*(しんちゅ
う)」という合金は、江戸時代に普及したというのが定説でした。
しかし、平安時代後期に書かれた装飾経銅「と紺亜紙鉛金の字合一金切。経黄」銅(美と福も門呼院ば得れ子る。
願経・荒川経)の金文字が、「真鍮」で書かれているということが奈良大学
の調査によって明らかになりました。
このお経は、鳥羽法皇の三回忌に菩提を弔うために皇后の美福門院得子が
平治元年(1156年)に高野山に寄進したもので、法皇に係わるものですか
ら当時、最高級の経典でした。
その調査研究にご尽力された奈良大学の西山要一名誉教授(保存科学)の
ご協力を得て、「金板」、「銅」、「亜鉛」の比率を変えた「真鍮」の色
の違いを分光測色計CM-26dGで測定してみたところ、「分光反射率」でと
ても面白い測定結果が得られました。
*「真鍮」は、5円玉にも使用されている身近な金属です。
金板・真鍮サンプル10種類
金板 1-A 2-A 3-A 銅と亜鉛の混合比率(%)
銅 亜鉛
1-A 100 0
4-A 5-A 2-A 95 5
6-A
3-A 90 10
4-A 85 15
5-A 80 20
7-A 8-A 9-A 10-A 6-A 75 25
7-A 70 30
8-A 65 35
9-A 60 40
10-A 0 100
光沢面
サンプルご協力:奈良大学 保存科学 西山要一 名誉教授
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スライド番号 4
測定器
測定方式:全反射率測定(SCI)
測定径 :鋳物測定時:Φ8mm、板測定時:Φ3mm
観察条件:D65光源 10°視野
測定方法:写真のように測定器の測定部を鉛直上向きにした後、
サンプルを乗せて測定
鋳物測定 板測定
反射測定の照明受光光学系
分光測色計 CM-26dGは、積分球を使用しています。そのため、JIS Z 8722
規格の拡散照明8度受光方式(SCI、SCE)の測定が可能です。
またJIS Z 8741規格に準拠した60°光沢度の測定も可能です。
JIS Z 8722 条件c
[di:8°] 正反射光を含む SCI
受光器
n≦10° 正反射光を除かない測定では、全ての方向の反射光が測定で
き、表面状態(光沢)によらない素材そのものの色が測定で
照明光 きます。光トラップを閉じると正反射光と拡散反射光のすべ
てを受光。この状況を国際的に標準化し規定された光学系が
「拡散照明、 8 方向受光、正反射光を含む」 (di:8°)光学系、
すなわち SCI 光学系です。
試料
JIJSIS Z Z 88722 条件件cc
[die:8°°] 正反射光を含まない SCE
正反射光除く 受光器
光トラップ
照明光 n≦10° 検査室や屋外は拡散照明であり、人は拡散照明下で試料か
らの反射光を垂直方向から観察します。
照明光 (但し、照明光の正反射光は避けて観察)
この状況を国際的に標準化し規定された光学系が「拡散照
明、8°方向受光、正反射光を除く」(de:8°)光学系、すな
わちSCE光学系です。
試料
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スライド番号 5
金属鏡面の評価には、SCI
ソリッド塗装 「光沢面」 「マット面」
ソリッド塗装や樹脂
の色を評価する場合、 100 SCI 100 SCI
SCE SCE
SCIは素材そのもの 白 白
の色、 反 反
SCEは見た目 射 射
に合う評価結果が得 率 率
られます。 % %
0 400 700 0 400 700
素材が同じ試料であ 波長(nm) 波長(nm)
れば、SCIの測定値 ❶
は同じになります。 ❷ 正反射光 ❷
拡散反射光 (白) 拡散反射光
(黄色) (黄色) ❶
拡散した
正反射光
(白)
金属面 「鏡面」 「マット面」
金属鏡面を評価する
場合、正反射光に色 100 100
がつき拡散反射光は SCI SCI
ほとんどないため、 反
反 射 黄色 SCE
SCIで評価する必要 射 率
があります。 率 黄色 %
%
SCEでは右図の様に 0 SCE 0
400 700 400 700
なり、反射光が極め 波長(nm) 波長(nm)
て少ない黒い色に ❶
なってしまいます。 正反射光
マット面になると拡 (黄色)
❶
散した正反射光に色 拡散した
正反射光
が付きます。 (黄色)
Page6
スライド番号 6
真鍮と金板の測定結果
金板 1-A 2-A 3-A
4-A 5-A 6-A
サンプル
ご協力:
奈良大学 7-A 8-A 9-A 10-A
保存科学 金板のSCIの色彩値(素材の色)
西山要一
名誉教授 に一番近い真鍮は、5-A
CM-26dG(SCI)
絶対値 金板との色差
L* a* b* 疑似カラー ΔL* Δa* Δb* ΔE*ab ΔE00
金板 88.97 7.37 39.18 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00
1-A 82.91 15.81 22.47 -6.06 8.44 -16.71 19.68 12.68
2-A 83.98 12.37 23.48 -4.99 5.00 -15.70 17.22 9.88
3-A 84.71 9.30 26.17 -4.26 1.93 -13.01 13.83 6.86
4-A 85.51 5.51 28.24 -3.46 -1.86 -10.94 11.62 4.90
5-A 86.65 3.60 29.39 -2.32 -3.77 -9.79 10.74 4.61
6-A 89.24 -0.36 28.09 0.27 -7.73 -11.09 13.52 6.14
7-A 88.53 -1.31 30.80 -0.44 -8.68 -8.38 12.07 5.87
8-A 88.42 -0.58 29.83 -0.55 -7.95 -9.35 12.29 5.75
9-A 88.53 -1.26 30.54 -0.44 -8.63 -8.64 12.22 5.91
10-A 90.87 -1.54 0.09 1.90 -8.91 -39.09 40.14 22.60
分光全反射率
1-A
100 2-A
90
80 3-A
70 4-A
60 5-A
50
6-A
40
30 7-A
20 8-A
10
9-A
0
10-A
金板
波長
真鍮の分光反射率データをみると、銅と亜鉛の比率に応じて
460~580㎚あたりの分光全反射率が変化しています。
分光全反射率 %
360nm
370nm
380nm
390nm
400nm
410nm
420nm
430nm
440nm
450nm
460nm
470nm
480nm
490nm
500nm
510nm
520nm
530nm
540nm
550nm
560nm
570nm
580nm
590nm
600nm
610nm
620nm
630nm
640nm
650nm
660nm
670nm
680nm
690nm
700nm
710nm
720nm
730nm
740nm
Page7
スライド番号 7
真鍮のSCI/SCE、錫板と銀板の測定結果
CM-26dG (SCI) CM-26dG (SCE)
L* a* b* 疑似
カラー L* a* b* 疑似
カラー
1-A 82.91 15.81 22.47 26.49 4.52 3.40
2-A 83.98 12.37 23.48 23.77 2.48 3.45
3-A 84.71 9.30 26.17 22.11 0.58 3.13
4-A 85.51 5.51 28.24 25.12 -1.15 4.63
5-A 86.65 3.60 29.39 19.35 -1.82 3.63
6-A 89.24 -0.36 28.09 23.66 -3.22 4.03
7-A 88.53 -1.31 30.80 22.83 -4.06 3.67
8-A 88.42 -0.58 29.83 28.11 -4.29 4.42
9-A 88.53 -1.26 30.54 24.54 -3.94 4.73
10-A 90.87 -1.54 0.09 33.83 -1.90 -8.56
正反射光を除去したSCEモード(拡散反射光)は
正反射光を含んだSCIモード(全反射光)と比べて
色が暗くなっています。
錫(すず)板と銀板の測定結果
「銀」の代用品として、「錫」が使われていた。
絶対値 銀板との色差
疑似
銀板 L* a* b* カラー ⊿E*ab ⊿E00
銀板 90.15 0.28 6.03 0.00 0.00
錫板 88.00 -0.42 4.63 2.66 2.01
錫板
分光全反射率
100
90
80
70
60
50 銀板
40 錫板
30
20
10
錫板と銀板の値は 0
非常に近い結果!
波長
サンプルご協力:奈良大学 保存科学 西山要一 名誉教授
分光全反射率%
360nm
380nm
400nm
420nm
440nm
460nm
480nm
500nm
520nm
540nm
560nm
580nm
600nm
620nm
640nm
660nm
680nm
700nm
720nm
740nm
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スライド番号 8
「色」や「光沢」など
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