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レール電圧は低下し続け、許容値が減少しています。そのため、パワーレールの正確な測定が困難になりつつあります。これまでは、どのオシロスコープでも従来の5 Vレールのリップル許容値10 %で測定できました。500 mVの要件が、オシロスコープのノイズレベルを十分に超えていたからです。
業界の流れは、広範囲のレールにわたって、レール電圧値を下げ、許容誤差を小さくする方向に向かっています。例えば、1 Vのレールで正確なリップル測定(許容範囲2 %)を実行することは、どのオシロスコープでも困難です。このガイドでは、オシロスコープを使って正確なパワーインテグリティー測定を行うための5つのヒントを説明します。
このカタログについて
ドキュメント名 | パワーインテグリティ ー測定を成功させるた めの5つのテクニック |
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ドキュメント種別 | その他 |
ファイルサイズ | 3.4Mb |
取り扱い企業 | ローデ・シュワルツ・ジャパン株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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パワーインテグリティ
ー測定を成功させるた
めの5つのテクニック
eGuide | Version 02.00
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レール電圧は低下し続け、許容値が減少しています。そのため、
パワーレールの正確な測定が困難になりつつあります。これま 目次
では、どのオシロスコープでも従来の5 Vレールのリップルを許
容値10 %で測定できました。500 mVの要件が、オシロスコープの ヒント1:表示特性を調整する 3
ノイズレベルを十分に超えていたからです。 ヒント2:ノイズを下げる 4
業界の流れは、広範囲のレールにわたって、レール電圧値を下
げ、許容誤差を小さくする方向に向かっています。例えば、1 Vのレ ヒント3:十分なオフセットを達成する 8
ールで正確なリップル測定(許容範囲2 %)を実行することは、ど
のオシロスコープでも困難です。このガイドでは、オシロスコー ヒント4:切り替えとEMIを評価する 10
プを使って正確なパワーインテグリティー測定を行うための5つ ヒント5:測定時間を短縮する 11
のヒントを説明します。
まとめ 12
許容誤差とレール電圧
500 mV (Vpp)
10
170 mV (Vpp)
5
66 mV (V ) 30 mV (Vpp)
pp
1
12 5 3.3 1.8 1
DCレール電圧(V)
2
許容誤差(%)
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Tip 1:
Adjust viewing characteristics
ヒント1: 波形輝度
DCレール許容誤差測定では、ワーストケースのピークツーピーク電圧(Vpp)を特定する
必要があります。これを達成するには、自動測定を使用するのが最適です。さらに、場合
表示特性を調整する によっては視覚的な確認が有効です。すべてのオシロスコープには、ユーザーが波形輝
度を変更できるディスプレイ設定があります。これは通常、約50 %に設定します。輝度を
高いレベルに調整すると、オシロスコープで波形が交差する頻度が低いピクセルが見や
すくなります。波形輝度を上げたときのデメリットは、所定のピクセルが明るくなる頻度
がわかりにくくなることです。このような区別は変調信号を確認するには重要ですが、パ
ワーインテグリティー測定では一般的に重要ではありません。
無限残光モード
無限残光モードをオンにすると、連続的な収集で波形を重ねて表示できます。無限残光
表示は、ドキュメント作成にも便利です。オシロスコープは、長時間にわたってDC電圧許
容誤差の範囲を表示します。
カラーグレード
カラーグレードをオンにすると、パワーレールの3次元表示を多く描画できます。カラーグ
レードと無限残光モードを組み合わせると、パワーレール信号を解析するための表示が
可能になります。
Rohde & Schwarz パワーインテグリティー測定を成功させるための5つのテクニック 3
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Tip 2:
Lower noise
ヒント2: 簡単なのは、自分でチェックする方法です。簡単な特性評価には数分しかかからず、外部
機器も必要ありません。すべての入力をオシロスコープから外して、Vpp測定をオンにし
て、垂直軸スケールとサンプリングレートを、測定で使用しそうな値に設定します。その
ノイズを下げる 後、安定した一貫性のあるVppノイズ値が表示されるまで、オシロスコープで測定を実行
します。ノイズレベルは、垂直軸感度、帯域幅設定、および経路選択(50 Ωまたは1 MΩ)
に依存し、同じオシロスコープでもチャネル間でわずかに異なります。
低ノイズのオシロスコープを選択する メーカーにより、オシロスコープのノイズレベルは100 %異なる場合があります。正確な
オシロスコープやプロービング/配線システムのノイズよりも小さな信号を測定するこ リップル測定を実行する必要がある場合は、低ノイズのオシロスコープを選択してくだ
とは決してできません。信号がオシロスコープに入ると、A/Dコンバーター(ADC)の前段 さい。
でフロントエンドノイズが信号に加わります。すると、蓄積された各サンプルには、元の信
号の値だけでなく、サンプルの収集時に存在したノイズ量に基づくオフセットが含まれる
ようになります。これは、オシロスコープディスプレイ上に太い波形として表示されます。
これを高速な更新レートと混同しないようにしてください。真の信号値よりも大きいピー
クツーピーク電圧が表示され、測定されてしまいます。
最善の方法は、まずは他の機種よりも低ノイズのオシロスコープを使用することです。オ
シロスコープのノイズは、どのように判断するのでしょうか?大部分のオシロスコープメ
ーカーは、該当するオシロスコープのデータシートにRMSノイズの代表値を掲載してい
ます。この値は、膨大なサンプルのオシロスコープで評価されたものです。ノイズは、特性
であり仕様ではありません。さらに、メーカーは、RMSノイズのノイズ代表値しか公表し
ていませんが、正確なリップル測定のためにはピークツーピークノイズ値が非常に重要
です。
ノイズは、DCレールのリップル測定確度を低下させる主な要因です。
信号(DUT)
結果
大きな測定のずれ
ノイズ 測定されたVpp ▷
実際のVpp
スコー 異常が隠れてい
プの表示 る可能性
入力を外し、垂直感度と帯域幅を選択して、オシロスコープのVppノイズ特性評価を簡単に測定します。
無限残光表示をオンにすると、ノイズエンベロープが確認しやすくなります。
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最も低ノイズの信号経路を選択する 垂直軸スケールの最高感度を使用する
パワーインテグリティー測定向けに使用されるオシロスコープは、一般的に50 Ωと1 ノイズは、オシロスコープのフルスクリーン垂直軸値の関数になります。そのため、垂直
MΩの信号経路を備えています。ユーザーは、これらの経路のいずれかを要件とするプロ 分解能の感度を高くするほど、測定されるノイズ総量が低下します。さらに、信号が垂直
ーブを使用するか、またはケーブル付きのパワーレール測定を行います。 方向スペースの大部分を満たすようにスケールを調整すれば、オシロスコープはADC分
解能をより多く使用できるので、Vpp測定が正確になります。
50 Ω経路は、2つの経路を備えたオシロスコープにおいて、一般的に最もノイズが少なく、
オシロスコープの全帯域幅を使用することができます。1 MΩ経路では、ノイズが50 Ω経
路の2倍から3倍になる場合があり、帯域幅は通常500 MHzに制限されます。そのため、
パワーインテグリティー測定には、50 Ω経路を選択するのが適切です。
パワーレール・インピーダンスは、通常はmΩレンジで測定されます。プローブを使用し 20 mV/div
ないケーブル付きの測定の場合、50 Ω経路には50 ΩのDC入力インピーダンスがあるの
で、抵抗負荷が生じることにより、パワーレールのDC振幅値が低下します。入力インピー
ダンスが50 kΩのR&S®RT-ZPR20などの専用パワーレール・プローブを使用して、この問
題を最小化します。
ノイズVpp=3.2 mV
50 Ωのピッグテイル同軸のような50 Ωケーブルを直接オシロスコープの1 MΩ入力に接
続すると、1 MΩと50 Ωの伝送線路の不整合により反射が生じるため、これは良い方法
ではありません。
垂直感度を上げたときの、R&S®RTO オシロスコープの50 Ωおよび
1 MΩ経路でのノイズの比較
1 2 mV/div
1 MΩ
ノイズVpp=870 μV
0.1
50 Ω
0.01 ノイズは垂直軸スケールの関数です。ノイズを減らすには、最も感度の高い垂直軸スケ
1 2 5 10 20 ールを選択します。この例では、スケールが2 mV/divのときのノイズが、20 mV/divでのノイ
フル垂直軸スケール(mV/div) ズよりも約3.5倍も小さくなっています。
Rohde & Schwarz パワーインテグリティー測定を成功させるための5つのテクニック 5
オシロスコープのノイズ(mV)
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帯域幅の制限 どのような帯域幅を使用するのが適切なのでしょうか?その答えは、信号により異なりま
ノイズは広帯域です。オシロスコープに入力が接続されていない状態でFFTをオンにす す。スイッチング速度がkHzレンジでも、急峻なエッジにより、MHzレンジまで達する高調
ると、オシロスコープの帯域幅全体に存在するノイズ量を確認できます。帯域幅制限フィ 波が発生します。クロック高調波を含む、高周波との結合信号を使用する場合には、これ
ルターをオンにして広帯域ノイズを低下させれば、より正確なパワーレール測定が可能 らを捕捉するために広い帯域幅が必要になります。R&S®RTOおよびR&S®RTE オシロス
になります。帯域幅制限の設定が狭すぎると、高周波における異常が表示されなくなる コープには、標準で帯域幅制限フィルターが付属しています。これに加えてHDモードオ
というトレードオフがあります。 プションを使用すれば、広帯域ノイズがさらに低下し、垂直軸分解能が最大16ビットま
で拡大します。
タイムドメインのノイズ 4 GHz帯域幅
200 MHz帯域幅
タイムドメインのノイズ=
∫ 0~帯域幅までの周波数ドメイン
周波数ドメインでのノイズの分布 20 MHz帯域幅
入力を接続せずにオシロスコープのFFTを実行し、信号を接続したときのFFTと比較します。信号成分が生 帯域幅制限を使用すれば、広帯域ノイズが低下するので、より正確なタイムドメイン測定が可能になりま
じている部分と、オシロスコープおよびプロービングシステムからの広帯域ノイズで占められる高周波部 す。オシロスコープチャネルに入力を接続しない状態で、帯域幅が20 MHz、200 MHz、および4 GHzのときの
分がわかりやすくなります。これを元に、帯域幅制限を適切に設定します。 1 mV/divでのノイズを比較したものです。20 MHz帯域幅のVppノイズは200 MHz帯域幅の約50 %で、4 GHzフル
帯域幅のノイズ量の13 %です。
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適切なプローブを選択する(減衰比、帯域幅、および接続) ローデ・シュワルツは、非常に正確な測定のために、R&S®RT-ZPR20 パワーレール・プ
正確なパワーインテグリティー測定の実行は、減衰比が1:1のプローブを使用することで ローブを推奨しています。これには、直接のSMA接続、またははんだ付けされた50 Ωの
かなり強化することができます。減衰比が高いプローブでは、ノイズが増幅されます。 SMA‐ピッグテイル同軸(プローブに付属)を使用することができます。こちらを使用す
それだけでなく、減衰比が高くなると、使用できる垂直軸感度が制限されます。例えば、 ると、2 GHzのフル帯域幅で極めて低いノイズを実現できます。プローブは2.0 GHz帯域
最小1 mV/divまで入力できるオシロスコープで1:1プローブを使用した場合、ユーザー 幅で仕様化されており、周波数応答のロールオフが遅いため、パワーレール上で結合す
は1 mV/divでスケール調整できますが、減衰比が10:1のプローブを使用した場合は、 る可能性のある2.4 GHzのWi-Fi信号を捕捉することができます。2.4 GHzの振幅値は約
10 mV/divまでしかスケール調整できません。 3 dBだけ減衰するものの、このような結合信号を表示できる能力が、結合ソースを検出
するときに重要な場合があります。
パワーレールをプロービングする手法は、これまでに説明した手法と同じくらい重要で
す。信号品質が高く入手しやすいSMAコネクタにパワーレールを接続するユーザーもい R&S®RT-ZPR20のブラウザーであるR&S®RT-ZA25を使用すると、帯域幅は350 MHzに
れば、接続をはんだ付けするユーザーもいます。さらに、手軽なアクセスポイントとして 狭まります。グランドを使用してグランドスプリングなどのグランドループ領域を最小化す
バイパスコンデンサを介してクリップするユーザーもいます。ハンドヘルドプローブのブ ることで、最高の測定確度を実現できます。
ラウザーを使用する人もいます。各々の手法に、手軽さ、必要な事前計画、信号品質など
に関するトレードオフがあります。
減衰比が1:1のプローブを使用すれば、小信号でよ 左側は、2 GHz同軸はんだ付けピッグテイルをチ
り正確な測定結果を取得できます。 ャネル2に接続したもの。右側は上から、パッシ
ブ350 MHzブラウザー、バイパスコンデンサのク
10:1 1:1 リップ、およびグランドスプリング。
減衰比10:1 減衰比1:1
Vpp=61 mV、50 %過大 Vpp=41 mV
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Tip 3:
Achieve sufficient offset
ヒント3: AC結合とブロッキングコンデンサ
一般的に、オシロスコープには、ユーザーが波形をディスプレイの中央に表示して拡大
できるほどの十分な内部オフセットがありません。そのため、2つの問題が生じます。1つ
十分なオフセットを達 は、オシロスコープがADC垂直分解能のごく一部しか使用できないこと、もう1つは、広
めの垂直軸スケールを使用する必要があることです。これにより、ノイズが追加され、測
定の品質が低下します。
成する 選択した経路やプローブで、ブロッキングコンデンサまたはオシロスコープのAC結合モ
ードを使用できる場合は、これらを使用して、信号のDC成分を除去することができます。
これにより、問題の一部を解決できますが、真のDC値およびドリフトは表示できなくなり
ます。
DCブロックにより低周波が認識されなくなる R&S®RT-ZPR20で、低周波のDC変化を表示
ブロックコンデンサまたはAC結合を使用すると、オシロスコープはDC値やドリフトを表示できなくなります。R&S®RT-ZPR20 パワーレール・プローブは、最大±60 Vの内部オフセットを
備えているので、小さい垂直軸スケールで拡大しても、低周波DCの変化を含むDC絶対値を確認することができます。
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内部オフセットのあるプローブ
一部のプローブでは、内部オフセットが追加されます。この利点は、ユーザーが十分な
オフセットを利用して、ドリフトやサグなど、真のDC値や低周波特性を確認することが
できるという点です。例えば、R&S®RT-ZPR20 パワーレール・プローブの内部オフセット
は±60 Vで、ダイナミックレンジは850 mVです。これを使用すれば、ユーザーは、範囲
が-60 V~+60 VのDCレール上で高さが最大850 mVまでのAC特性を確認すること
ができます。
最大±60 Vの内部オフセットを備えたR&S®RT-ZPR20 パワーレール・プローブに
より、DCパワーレール規格の広いレンジでの拡大が可能
ダイナミックレンジは、プローブが適正に測定できる最大AC振幅を仕様化しています。わずか850 mVのダ
イナミックレンジを備えたプローブは、DCレール上の小さなACノイズを測定するための真の専用ツールで
す。AC振幅が850 mVを超える、別のアプリケーションの信号を測定するためのツールではありません。
ダイナミックレンジ
R&S®RT-ZPR20 パワーレール・プローブに
オフセット は、R&S®ProbeMeterが付属しています。これに
は、オシロスコープディスプレイに表示されな
いDC信号も表示されます。これを使用すれば、
必要なオフセットを特定しやすくなります。ま
た、正確なDC値を表示するためだけにも使用
時間 できます。
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電圧
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Tip 4:
Evaluate switching and EMI
ヒント4: 周波数ドメイン表示
パワーレールの特性評価では通常、パワーレールに不要な信号が結合していないこと
を確認する必要があります。さらに、ユーザーは、スイッチング高調波を確認する必要が
切り替えとEMIを評価する ある場合もあります。タイムドメイン波形の確認では、これらを特定できません。しかし、
オシロスコープのFFT機能を使用すれば、周波数ドメインで容易に確認することができ
ます。
周波数ドメインの表示には、どのくらいの帯域幅が必要でしょうか?これは、クロックや高
速エッジ高調波など、パワーレール上に結合する可能性のある信号によって決まります。
2.4 GHz結合
1.9 GHz結合
パワーレールをタイムドメインで観測すると、Vppに関する重要な情報を得ることができます。しかし、
2.4 GHz Wi-Fi信号など、パワーレール上の結合信号を検出して分離するには、周波数ドメイン表示が必要
になります。R&S®RT-ZPR20 パワーレール・プローブは、帯域幅の仕様値が2 GHz、-3 dB帯域幅の代表値が
2.4 GHzです。そのため、ユーザーは、2.4 GHzでの結合信号を確認することができます。
10
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Tip 5:
Accelerate measurement time
ヒント5: 例えば、10 Gサンプル/秒で1 ms間捕捉すると、メモリサイズは10 Mサンプルになりま
す。10 ms間、捕捉した場合、メモリ使用量は100 Mサンプルになります。
測定時間を短縮する 波形更新レートは、オシロスコープが、メモリの処理、ディスプレイでの結果表示、新しい
収集の捕捉開始を行う速度を表すものです。例えば、R&S®RTOおよびR&S®RTE オシロ
スコープの最大更新レートは、100万波形/秒です。更新レートが高速だと、VppやFFTな
どの測定をより短時間で実行することができます。多くのオシロスコープの最大更新レー
更新レートは、パワーインテグリティー測定の速度に影響する トでの収集回数は、1秒当たり数十回から数百回の範囲です。このようなオシロスコープ
パワーレール測定には、ワーストケースの振幅の検出が含まれます。高い信頼性を得る を使用し、ワーストケースの許容誤差違反を確実に検出しようとすると、更新レートが高
ためには、時間範囲を広げて、数百回または数千回もの測定を実行する必要がありま 速なオシロスコープの何万倍もの時間がかかります。更新レートが高速なオシロスコー
す。これには時間と手間がかかる場合があります。パワーインテグリティー測定は、多く プを使用すれば、ユーザーは自信を持って、より短時間で検出することができます。
の場合にかなりのタイムスパンを必要とする点が独特です。オシロスコープでは広い帯
域幅を維持するために、高速なサンプリングレートを維持する必要があり、その結果、メ
モリ使用量が大きくなります。
R&S®RTOおよびR&S®RTEと、業界他社オシロスコープの更新レートの比較 測定、メモリ長の増加、およびR&S®RTO オシロスコープの更新レートでのFFTの
(ログスケール) 使用の影響(ログスケール)
差が大きいためログスケールで表示。R&S®RTOおよびR&S®RTEの更新レートはかなり高速でノーマルモー R&S®RTOおよびR&S®RTEは、業界内の他のオシロスコープよりも速い更新レートを維持しているため、パワ
ドで最大100万波形/秒です。これは業界内で最速です。いずれもハードウェアアクセラレーテッドFFTを使 ーレールを短時間で特性評価できます。
用しています。この性能により、パワーレール・テストの結果をすばやく取得できます。
106 106
105
104 104
103
102 102
10
10 1
¸RTO/RTE 他社の同クラス製品A 他社の同クラス製品B 他社の同クラス製品C 1 kサンプルメモリ Vppの追加 10 Mサンプルまでの FFTの使用
(カーソル使用) (統計情報付き) メモリの増加
Rohde & Schwarz パワーインテグリティー測定を成功させるための5つのテクニック 11
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Summary
まとめ このガイドでは、オシロスコープを使って正確なパワーインテグリティー測定を行うため
の5つのヒントを紹介しました。
► 正確なパワーインテグリティー測定のためには、必ず低ノイズのオシロスコープを選
択する
► 優れた機能と測定を実現するために、内部オフセット、広い帯域幅、高いDCインピ
ーダンスを備えた1:1プローブと付属のR&S®ProbeMeterを、オシロスコープと組み
合わせて使用する
► 結果の確度を向上させるために、垂直軸スケールや帯域幅制限フィルターなどのオ
シロスコープ特性を理解して適切に設定する
► 短時間で結合信号を分離するために、周波数ドメイン表示を追加する
► パワーレールのテスト時間を短縮するために、高速な更新レートを使用する
R&S®RTOおよびR&S®RTE オシロスコープにR&S®RT-ZPR20 パワーレール・プローブを
組み合わせて使用すれば、パワーインテグリティー測定の速度と確度を大幅に向上させ
ることができます。
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ローデ・シュワルツ
ローデ・シュワルツはテクノロジーグループとして、電子計測、
テクノロジーシステム、ネットワーク/サイバーセキュリティの
分野の最先端ソリューションを提供することで、安全でつなが
り合った世界の実現を先導する役割を果たしています。創業か
ら85年を超えるこのグループは、全世界の産業界と政府機関
のお客様にとっての信頼できるパートナーです。本社をドイツの
ミュンヘンに構え、独立した企業として、70か国以上で独自の
販売/サービスネットワークを展開しています。
www.rohde-schwarz.com/jp
ローデ・シュワルツ カスタマーサポート
www.rohde-schwarz.com/support
R&S® は、ドイツRohde & Schwarz の商標または登録商標です。
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PD 5215.0434.96 | Version 02.00 | 5月 2022 (sk)
パワーインテグリティー測定を成功させるための5つのテクニック
おことわりなしに掲載内容の一部を変更させていただくことがあります。
あらかじめご了承ください。
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