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包装技術 、最新動向レポート 、【2026年9月版】 、 、
包装技術
最新動向レポート
【2026年9月版】
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ストックマーク株式会社
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包装技術の最新動向 、サマリー 、市場環境の変化 、1. 欧州PPWR(包装・包装廃棄物規則)の原則適用開始と世界的規制 、
包装技術の最新動向
2026年現在、包装技術は世界的な環境規制の「法的義務化」と、現場の深刻な「労働力不
足」という二重の歴史的潮流に直面している。EUの包装・包装廃棄物規則(PPWR)の本格
的な原則適用開始(2026年8月)や、各国のプラスチック使用規制を背景に、包装は製品の
保護という本来の機能を超え、グローバル市場への「アクセスライセンス(参入条件)」とし
ての性質を強めている。
サマリー
このような劇的な変化に対し、業界は「スマート&グリーン」を核とした技術革新で対抗して
いる。具体的には、リサイクルを容易にするための「モノマテリアル(単一樹脂・紙化)技術」
の社会実装が進み、生産現場ではAI搭載計量機や協働ロボット、さらにはヒューマノイドを
統合した「高度包装自動化」が加速している。また、NFC/RFIDやクラウドを組み合わせた
「スマート包装」は、製品のトレーサビリティや服薬支援を支える新たなデジタル基盤として
進化している。
市場環境の変化
1. 欧州PPWR(包装・包装廃棄物規則)の原則適用開始と世界的規制
2026年8月12日から、EUのPPWRが原則適用開始となった。2030年までにリサイクル可能
な包装の義務化、食品・医薬品と直接接触する包装への「再生素材10%含有」などが義務
付けられる。このほか、米国の拡大生産者責任(EPR)や、タイでの2030年に向けた「100%
リサイクル/リユース可能プラスチック」ロードマップなど、グローバル規模でサステナビリ
ティに関する法規制が急速に強化されている。
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2. 日本の包装機械市場の成長と投資動向 、3. PFAS含有規制と実務的な混乱 、4. 原材料ボラティリティとゼロウェイスト消費 、業界・企業動向 、 、1. モノマテリアル(単一樹脂)化の限界突破 、2. 紙・ファイバー系高バリア包装の台頭
2. 日本の包装機械市場の成長と投資動向
日本の包装機械市場は2025年の32.1億ドルから、2034年には52.2億ドル規模(CAGR
5.54%)へ成長することが予測されている。食品・飲料の自動化投資、医薬品の偽造防止・
GMP要件、Eコマース倉庫の自動化、さらには経産省のエネルギー効率ガイドラインを受け
た省エネ機への投資が活発化している。
3. PFAS含有規制と実務的な混乱
PPWRへの対応にともない、特に在欧日系企業などにおいて、適合宣言書(DoC)の整備や
輸入者責任の明確化が急務となっている。その中で、食品接触包装におけるPFAS含有量
の算出や、重金属などの懸念物質の確認における適合プロセスが実務上の複雑な課題と
して浮上している。
4. 原材料ボラティリティとゼロウェイスト消費
PE(ポリエチレン)やPP(ポリプロピレン)などの樹脂価格は原油価格と連動して変動し、
マージン率の薄い(8〜12%)柔軟包装メーカー(コンバーター)に強い価格圧迫を与えてい
る。一方で、QRコードと洗浄・回収ネットワークを活用したリユース容器サービス「Megloo」
が500回以上の再利用でCO₂削減を実証するなど、消費者の環境意識の変容を捉えた新
しいビジネスモデルも台頭している。
業界・企業動向
1. モノマテリアル(単一樹脂)化の限界突破
● 細川洋行グループ: オーストラリアのFlavour Makers社と共同で、PP単一素材(モ
ノマテリアル)を用いたレトルト対応スパウトパウチを開発。高いリサイクル性と密封
性、レトルト殺菌に耐えるバリア性を両立し、世界主要包装賞(WorldStar 2026な
ど)をトリプル受賞した。
● CKD: 2026年3月、容器とふたを単一の樹脂のみで構成した「モノマテリアルPTP
(押し出し包装)」対応技術を開発。従来のプラスチック+アルミ構成からふたを樹
脂化し、同社の既存ブリスター包装機(FBP-600E/300E等)へ後付け可能にするこ
とで、既存設備を活かした環境対応を可能にした。
2. 紙・ファイバー系高バリア包装の台頭
● Tetra Pak(テトラパック): 2025年サステナビリティ報告によれば、バリューチェー
ン全体のGHG(温室効果ガス)を34%削減。アルミ箔バリア層を紙ベースへと置き
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3. 日本の包装機械OEMによる「AI・協働ロボット」実装 、4. 物流・倉庫包装におけるAIロボティクスとデジタルツイン 、注目トピック 、1. 「 Design for Recycling(リサイクル容易設計)」と医薬品・レトルト包装
換える技術を開発し、CO₂排出を最大50%削減可能とする再生可能素材比率約90
%のカートンを展開している
● Huhtamaki(フタマキ): ポリマーコートを5%未満に抑えた次世代紙カップや、プラ
スチック含有10%未満のリサイクル可能乳製品用パッケージ「ProDairy」など、循
環型ファイバー包装へ大規模な投資を継続している
3. 日本の包装機械OEMによる「AI・協働ロボット」実装
● 石田製作所: 2026年4月、AI搭載のマルチヘッド計量機を核とした「包装ライン統合
システム」を発表。重量最適化アルゴリズムとシール品質の予測モニタリングをイン
ラインに組み込み、高速包装における材料ロスを削減している。
● 富士機械: 2026年3月、中小食品メーカー向けの「協働ロボット統合FFS包装セル」
を発表。狭いスペースへのコンパクト設計と、簡易プログラミングによる迅速な多品
種小ロット変更を実現している。
4. 物流・倉庫包装におけるAIロボティクスとデジタルツイン
● Schubert(ドイツ): AI最適化ロボットとエネルギー効率の高いサーボを搭載した「
TLM Generation 7」などを展開し、分速800製品以上の高速かつ柔軟なフォーマット
変更を実現。
● Delta Electronics(台湾): AIモデルとロボット制御を統合した「Embodied AI
Dual-Arm Robot Platform」を披露。デジタルツインにより、ライン設計と不良検査モ
デルの開発期間を3ヶ月から2週間へと劇的に短縮させた。
● CJ Korea Express(韓国): 物流センターの包装ラインにAIヒューマノイドロボットを
実戦投入し、クッション材の投入など、従来人手で行っていた単調作業の自律代替
を開始した
注目トピック
1. 「 Design for Recycling(リサイクル容易設計)」と医薬品・レトルト包装
従来、食品レトルトや医薬品PTPなどの高バリア・耐熱分野では、多層フィルムやアルミと
の複合素材が不可欠であり、これがリサイクルを著しく困難にしていた。CKDのモノマテリ
アルPTPや細川洋行のスパウトパウチは、これらを「単一素材」に置き換えることで回収後
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2. スマート紙包装と「消費者エンゲージメント」 、3. ゼロウェイスト・生分解性・食用フィルムの台頭 、技術・商業・政策的な課題 、1. 規制クリアのための実務的ドキュメンテーションの壁 、2. モノマテリアル・新素材の性能・コストのギャップ 、3. 自動化投資のCAPEX(初期設備投資額)と技術習得
の再資源化を圧倒的に容易にし、今後の業界のデファクトスタンダードになる兆しを見せて
いる。
2. スマート紙包装と「消費者エンゲージメント」
プラスチック代替としての紙化が進む中、単なる「紙への置き換え」に留まらず、NFC/RFID
やQRコードを紙に一体化させる「スマート紙包装」が急浮上している。TOPPAN Digitalなど
の取り組みに見られるように、スマートフォンをかざすだけでトレーサビリティの追跡や、温
度インジケーターによる鮮度管理、さらには消費者へのダイレクトなコンテンツ提供を可能
にしている。
3. ゼロウェイスト・生分解性・食用フィルムの台頭
「そもそも廃棄物を出さない」という観点から、デンプンや海藻などの植物素材を用いた「食
用包装フィルム」や、NatureFlexセルロースフィルムを使用したケチャップ・マスタードなどの
「液体用コンポスタブルサシェ」が、テイクアウトやデリバリーの普及とEPR規制を追い風
に、プレミアム食品向けに拡大している。
技術・商業・政策的な課題
1. 規制クリアのための実務的ドキュメンテーションの壁
EU PPWRが要求する適合宣言書(DoC)の作成、PFAS(有機フッ素化合物)の含有算出基
準など、制度設計が複雑で流動的であるため、特に輸出を行うアジア・日系企業の実務コ
ストが肥大化している。
2. モノマテリアル・新素材の性能・コストのギャップ
コンポスタブル(堆肥化可能)フィルムや食用フィルムなどの先進的な新素材は、既存のプ
ラスチックに比べて耐湿性、機械的強度、加工スピードの面で劣りやすく、コストも高いた
め、適用領域が依然として限定的である。また、モノマテリアル化や紙化を達成しても、社
会側の回収・選別・再資源化インフラが整っていなければ真の循環が達成されない。
3. 自動化投資のCAPEX(初期設備投資額)と技術習得
AI搭載包装機や協働ロボット、無人倉庫システム(オーケストレーション)の導入には高い
CAPEXが必要であり、データサイエンスやITを横断して扱えるデジタル人材が乏しい中小
企業にとっては、導入の心理的・財務的ハードルが極めて高い。
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今後の展望と示唆
今後5〜10年にかけて、包装技術は「素材」と「デジタル制御」が完全に融合したインフラへ
と進化を遂げる。
サステナブル対応においては、PPWR/EPR規制により「モノマテリアル化」または「リサイク
ル素材の採用(25〜30%)」に対応できないパッケージ製品は、市場アクセスを失うか重い
ペナルティを科される。また、生産プロセスにおいては、AIとデジタルツインを用いた自動
化・省エネ制御に対応できるかどうかが、人手不足と原材料高の中でマージンを確保する
ためのコスト決定要因となる。
企業は、包装を「製品を入れる箱」から、サプライチェーン全体と顧客をつなぐ「データプラッ
トフォーム(スマート包装)」として再定義し、新しい付加価値ビジネスを創出していく必要が
ある。
まとめ
直近の動向から、包装技術は「規制ドリブンなサステナブル化」「AI・自動化」「スマート・
サービス化」という3大メガトレンドが急激に融合するフェーズに入った。
リサイクル可能で高性能な「モノマテリアルPPやモノマテリアルPTP」などの新素材、AI計
量機や協働ロボットによる「歩留まりと省人化の最大化」、そしてNFC等による「情報の見え
る化」を自社の製品ポートフォリオに合わせてスマートにパッケージし、バリューチェーン全
体で「環境価値とコスト効率」を両立できる企業が、新たなグローバルものづくりの覇権を
握ることになるだろう。
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