サーモカメラモジュールSSVシリーズ用途集　

サーモカメラモジュール SSV シリーズ 用途集 -DX 化で広がる温度センサの用途 -

サーモカメラモジュール SSV シリーズ　用途集 -DX化で広がる温度センサの用途 - 1. はじめに 　昨今では様々な分野で DX化が進み、 温度情報の取得目的も幅広くなりました。 弊社にも様々な用途の問 合せが届く中で、 SSV シリーズはどういった用途に使用できるのかという疑問をよくいただき口頭で説明する 機会が多くありましたが、 説明に時間がかかり理解していただくことが困難でした。 この資料は弊社がこれま で口頭で説明してきた内容を見える化し、 分かりやすく用途について知ってもらうために作成しました。 ご不明な点はお気軽にお問い合わせください。 2. SSV シリーズとは 　SSV シリーズはサーモグラフィに利用可能な温度計測モジュールです。 人や物から発生している放射エネルギー （赤外線） を測定することにより、 非接触で表面温度を測定するこ とが出来ます。 サーモグラフィに利用される多くの製品は高額な “ボロメータ” を使用していますが SSV シリー ズは “サーモパイル” を使用しています。 　サーモパイルはボロメータより低コストで量産製品に適しており、 連続した温度監視を特に得意としています。 これまでは画素数がボロメータに劣っておりサーモグラフィとしての利用がされてきませんでした。 しかし最近で は5,000画素以上のサーモパイルセンサーがあり高解像度のサーモグラフィとして利用できるようになりました。 　8x8、 32x32、 80x64 etc..　様々な画素数と視野を標準ラインナップしており、 お客様のアプリケーション に応じた選択を弊社サポートのもと選択いただけます。

3. SSV シリーズの用途例 用途例①　人検知 　SSV シリーズから出力される温度情報をサーモグラフィとして利用することにより、 対象空間の温度情報から 人の位置 ・ 数の検知が可能です。 夜間など目で人や物が確認できない状況でも使用することが出来、 防犯 を目的とした機器での利用や、 施設内の空調 ・ 照明の管理といった省エネルギーを目的にした利用方法も可 能です。 A.(80x64 画素タイプ ) 　エレベータホールへ設置することで、 どの階で何人エレベータを待っているかが分かり、 効率的なエレベータ の運用をサポートすることが出来ます。 この場合センサ部とターゲットの距離が離れてしまうため 80x64 画素 以上のタイプをお勧めいたします。 ３人 2人 1人 B.(8x8 画素タイプ ) トイレ個室の在室検知のようなセンサ部とターゲットの距離が近くピンポイントでの利用を目的とする場合は低 画素でも十分に検知することが出来ます。 照明 ・換気扇と連携させ自動制御も想定されます。 不在 在室 照明 OFF 照明 ON

用途例②　分電盤 ・ キュービクルの安全性向上 　電気設備の端子部や配線を監視し、 接続不良や腐食 ・ 酸化等による温度上昇を検知することで設備保全 の手助けをすることが出来ます。 漏電による火災などの電気事故を未然に防ぐため、 アラーム等の通知シス テムと組み合わせることが想定されます。 A.(8x8 画素タイプ ) キュービクル内で負荷のかかりやすいトランス端子部やコンデンサ端子部を SSV シリーズで継続的に監視する ことで、 温度上昇による発火の危険性を事前に検知しアラームで現場や保守会社へ通知するサポートデバイ スとして利用できます。 端子同士が近い場合や、 端子とセンサ部の距離を長くとれる場合は、 1 つのモジュー ルで複数の端子部を監視することが出来、 効率的です。 =想定する温度測定部分 B.(32x32 画素タイプ ) 電気設備の保全ツールとして利用し、 効率的な保全をサポートできます。 温度上昇部分をモニターで直感的 に判断でき、 異常の有無を判断できます。 約 60℃

用途例③　介護 ・ ヘルスケア 　SSV シリーズで人の表面温度を取得することで “検温”、 “個室内の位置情報”、 “プライバシーに配慮した 見守り” といった様々な応用が可能です。 介護現場での人材不足が進む中で、 少ない人員でも介護の質を 落とさずにスタッフをサポートできる環境を作ることが出来ます。 A.(32x32 画素タイプ ) 天井面や壁面に設置し継続的な検温効果を期待できます。 センサ部の視野内に顔全体が入っていることが 望ましく、 マスクや髪で顔が隠れてしまうなどの理由により検温が難しい場合があります。 バイタルチェック体制を強化する ヘルスケア機器へ組込 B.(80x64 画素タイプ ) 高画素なサーモグラフィを利用し、個人のプライバシーに配慮しつつ個室内での動きを見守ることが出来ます。 不足する介護士をサポートする 見守り機器へ組込

用途例④　食品の温度管理 　2021 年 6月から食品事業者に向けて HACCP に沿った衛生管理が義務付けられました。 特に熱処理は 重要管理点に指定されており、 これまで以上に温度管理の意識を高める必要があります。 SSV シリーズは非 接触で温度計測をおこなうため、 安全で衛生的な温度管理をすることが可能です。 計測エリアを熱画像で確 認できるため、 熱処理が十分でない部分を直感的に見分けることが出来ます。 A.(8x8 画素タイプ ) 　食品工場ラインで流れている製品がしっかり加熱されている （あるいは低温になっている） ことを継続的に 監視することで食品の安全性や品質を向上するのに役立ちます。 製茶工場では 　　特に温度管理が重要視されています 適正温度で次の工程に 進められます B. (32x32 画素タイプ ) キッチンシステムへ組み込んで、 調理状況をリアルタイムで知ることが出来ます。 温度情報と換気扇を連動 させた応用方法も見込まれます。 コンロの使用状況を 　　　エリアで細かく判別 温度情報から 　　　換気扇の強弱を自動制御

用途例⑤　製造現場での利用 　製造現場では高温となる機器や部品が多数あります。 こういった高温の物体は常に人々を危険にさらして おり、 特に工程を急いでいる際は安全確認が不十分のまま触れてしまい、 ケガをしてしまうケースがあります。 SSV シリーズは製造現場で使用される機器や部品の温度情報を分かりやすく伝えることで安全性を向上させ るサポートが出来ます。 A.(8x8 画素タイプ ) 　装置に内蔵されている基盤には実装された様々な部品があり、 稼働させている間にそれら部品が発熱し装 置内を高温にしてしまう可能性があります。 SSV シリーズは基板の温度情報を検知し、 ファンと連動させるこ とで装置の効率的な稼働を助けることが出来ます。 基板や部品の大きさにより適切な画素や視野を選択いた だけます。 ファンと連動させ 装置内の温度上昇を 未然に防止 × B. (80x64 画素タイプ ) 　協働ロボットの作業部へ組みこみ、 ターゲットの温度情報を確認しながら作業をおこなわせることが出来、 汎用性をより高めることが出来ます。 人の目では判断できなかった 対象の温度によって 温度情報を確認しながら 異なる動きをティーチングするなどの 製造ラインを運用 応用が想定されます

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