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色測定に関する最もダウンロードされている大人気の技術資料のまとめ版

ホワイトペーパー

本ホワイトペーパーでは、弊社内に色測定に関する最もダウンロードされている大人気の技術資料を4つまとめるものです。

このまとめ版のホワイトペーパーをご覧になって頂くと、以下のご質問を答えられるようになります。

・ 産業用途に合わせて、どのように積分球、45:0、多角度の分光測色計を正しく選択できるか。
・ なぜ昼光が必要ですか︖各タイプの照明とは︖
・ 人によって色覚が異なる例とは︖
・ プラスチック、テキスタイル、塗料&塗装、自動車などの業界で目視評価をどのように効果的に行えるか。(色品質の確保、無駄/やり直し作業/サイクルタイムの削減方法)
・ デジタル時代にあって、デザインから製造までのワークフローをどこまでデジタル化できるか。

このカタログについて

ドキュメント名 色測定に関する最もダウンロードされている大人気の技術資料のまとめ版
ドキュメント種別 ホワイトペーパー
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取り扱い企業 エックスライト社 (この企業の取り扱いカタログ一覧)

このカタログの内容

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多数の技術資料の中に、弊社のホワイトペーパーをダウンロード頂き誠にありがとうございました。 本ホワイトペーパーでは、弊社内に色測定に関する最もダウンロードされている大人気の技術資料を4つまとめるものです。 このまとめ版のホワイトペーパーをご覧になって頂くと、以下のご質問を答えられるようになります。 ・ 産業用途に合わせて、どのように積分球、45:0、多角度の分光測色計を正しく選択できるか。 ・ なぜ昼光が必要ですか︖各タイプの照明とは︖ ・ 人によって色覚が異なる例とは︖ ・ プラスチック、テキスタイル、塗料&塗装、自動車などの業界で目視評価をどのように効果的に行えるか。 (色品質の確保、無駄/やり直し作業/サイクルタイムの削減方法) ・ デジタル時代にあって、デザインから製造までのワークフローをどこまでデジタル化できるか。 本ホワイトペーパーや色測定に関するご不明な点等ございましたら、弊社までご連絡頂ければ幸いです。 ※ 連絡先 エックスライト社 〒135-0064 東京都江東区青海 2-5-10 テレコムセンタービル 西棟 6F TEL: 03-6374-8734(代表) Email: japanmarketing@xrite.com
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【ホワイトペーパー】 積分球、45:0、 多角度の分光測色計 の正しい選択方法
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積分球/45:0/多角度:産業用途例 鏡面、メタリック、パールや変化のある表面など、不揃いに拡散する反射表面を一貫して測定することは困難です。  一方、測定の選択肢を把握すれば、最適なソリューションを選択し、サプライチェーン全体において正確で一貫した色 を確保できるようになります。本書では使用目的に合わせて、積分球、45:0、多角度の分光測色計を正しく選択する方 法を紹介しています。 はじめに ブランド製品など、見た目で購入することが多い商品は「色と外観」が非常に重要な要素となります。しかしながら、 生産サプライチェーン全体において色と外観を統一させることは現在大きな課題となっており、製品部品がそれぞれ異 なる場所で生産される場合は特に問題です。そのため、製品とその部品の各生産場所において、最終製品のイメージに 共通する色を厳密に管理する必要があります。消費者が購入を見た目で決定する商品は、色仕様に緻密に準拠し、消費 者に効果的にアピールすることが不可欠です。ブランド製品のイメージとデザインは共に、生産時における一貫した色 が決め手となり、それによってブランド製品のインパクトと価値が上がります。このような市場条件に対応するため、 反射性、メタリック、パール系、変動的、特殊効果塗装を用いた表面を測色する場合は、特に細心の注意が必要です。 本書では、特殊表面を測色する方法とツールを説明し、それに対する積分球/ 45:0/マルチアングルの分光測色計の特長を比較しています。反射表面に対応す る測色技術に加えて、適した各用途、また重複する点を細かく説明しています。ブ ランドオーナーおよびメーカーを含む、グローバルサプライチェーンの全関係者 が、現在生産されている製品、また今後開発予定の製品に適した測色ツールを正し く選択できるようサポートします。 積分球/45:0/多角度(MA):その違いは? 分光測色計には、産業用途を対象に主に3つのタイプがあります。 1.標準 45:0(0:45)分光測色計 2.積分球(または拡散/8°)分光測色計 図 :X-Rite Ci64積分球分光測色計 3.多角度分光測色計 反射表面の外観
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積分球/45:0/多角度 専門用語 それぞれの名前が意味するものを見てみましょう。 45:0 分光測色計:「45」は照明角度、「0」は検出角度を表します。45:0 分光測色計は、光源を測定サンプルから 45° の垂直角度で照明し、 0° またはサンプル表面に垂直となる反射光を検出します。図 1 は 45°/0 分光測色計の 光学幾何条件を示しています。 積分球(または分散/8°)分光測色計:測定サンプルを全方向から拡散照明し、測定表面から 8° の角度における反 射光を検出します。これは「積分球幾何学」と呼ばれるもので、装置の積分球から拡散照明が出力されるためです。 X-Rite Ci6x などの積分球分光測色計は、積分球が 照明を投射および拡散する高反射、低光沢、マット ホワイト基材でコーティングされており、ほぼ完全 なマット状白色(完全拡散白色)となっています。 光線が積分球の内面を照らすと、99 % 以上が反射 します。同時に、積分球内壁のマット仕上げによっ て光は全方向(ランダム)に拡散します。これは表 面全体に対し、積分球内の照明を全方向から同時に 照らす効果的な方法で、積分球の内部が光源となり ます。図2は、積分球分光測色計の操作です。 MA 分光測色計は、特殊効果表面を用いた自動車塗 図 1:45:0 分光測色計の光学幾何条件 装、メタリック、パール系インキ/コーティングや 化粧品に適しています。通常はラボ、製造ライン、 品質管理、配送部門で使用されます。MA 製品には 極めて高度な機能が備わっているため、5 つまたは それ以上の L*a*b* あるいは ΔE* の値を検証する 必要があります。標準アパーチャーサイズの 12 mm は、小型のサンプルに大きすぎる場合があります。 主要な照明は 45° の角度から出力されます。また、 15° 角度の第 2 照明が備わっている製品モデルもあ ります。MA 分光測色計の最新モデルは、12 の測定 角度を用いてカーペイント、プラスチック、金属な ど多様な特殊仕上げを測定・特徴付けします。 図 2:積分球分光測色計(拡散/8°)の光学幾何条件 MA 分光測色計の使用例は、自動車産業における多 角度測定です。特殊コーティングの色彩データを収 集し、常に正確な色を確保します。この用途では輝 度感と粒子感の測定に対する、繰り返し精度と再現 性が共に発揮されます。シラリック(Xirallic®)な どの顔料を含む、エフェクト塗装に発生するマルチ カラーの輝度感もその一つです。
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積分球/45:0/多角度 45:0 分光測色計の活用例 45:0 分光測色計がサンプルの外観を測定する際、色だけでなく光沢とテクスチャを考慮しながら、視覚的認知に最 も近似する測定値を出力します。照明は一般的な観察条件にて一定の方向から出力され、積分球の拡散形式とは異な ります。 そのため、45:0 装置は用紙や固体などの角度に影響されない拡散表面色の測定に適しています。金属フォイルや特 殊顔料(例:フレークまたは粒子輝度感)など、反射率の高い表面には必ずしも適しているとは言えません。 非接触式分光測色計「X-Rite MetaVue VS3200」は、45:0 分光測色計の最新型モデルです。小型または非平面の サンプルに適したユニークな測定機能を備え、液体、ペースト状、粉体やゼリー状のサンプルを損傷することなく、 また装置を汚染することなく測定します。搭載カメラは緻密なデジタルターゲット機能を発揮。サンプル画像の保存 や、測定記録の監視・参照も簡単です。 45°/ 0° 分光測色計 積分球分光測色計の活用例 光源 検出器 光源 積分球(または拡散/8°)分光測色計は、測定表面の光沢 要素を含むまたは除去します。これはそれぞれの専門用語 「正反射光込(SPIN)」および「正反射光除去(SPEX)」 で表現されます。この機能により、通常の分光測色計には 見られなかった柔軟性が発揮されます。 光沢を放つ表面を測定する際、45:0 装置で検出されない 光沢表面のサンプル測定 反射光は「-45°」に転換されます(図 3 参照)。光沢を 図 3:45:0 分光測色計を用いた光沢表面の効果 持つ着色サンプルの表面が暗く、同じ色のマット仕上げの 結果 -> より暗い物体色 サンプルよりも高彩度に見えるのは、これが根本的な理由 です。 45°/ 0° 分光測色計 光源 45:0 分光測色計は正反射光除去の測定専用で、表面と光 検出器 光源 沢の変動を常に考慮します。積分球装置を使用し、正反射 光込(SPIN)と正反射光除去(SPEX)の両モードで測定 する主な理由は、サンプルの光沢や表面の変化に依存する かしないかを選択するためです。 基材を再現する際、必ずしも最終品の表面や光沢を考慮す るべきとは限らず、表面に依存しない SPIN モードで測定 マット仕上げのサンプル測定 を希望するケースもあります。視覚的に一致させたい場合 図 4:45:0 分光測色計を用いたマット仕上げの表面効果 結果 -> より明るい物体色 は、物体を SPEX モードで測定し、表面と光沢の影響を測 定結果に反映させる必要があります。そのため、積分球装 置は現物サンプルの表面に関係なく測色が可能で、より万 能的と言えます。
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積分球/45:0/多角度 MA 分光測色計:活用例 エックスライト社が 5 角度分光測色計「MA68」を自動車産業 向けに発売したのは 20 年以上前の事です。以来、多角度分光 測色計はサンプルの外観表面やテクスチャをより正確に測定で きるということで、他の業界でも好評を得てきました。 MA(多角度)装置は、光源をサンプル表面に対し 45° の垂直 角度で投射。サンプルの平面を 6 つの観察角度から測定しま す。15° 照明を追加すると、さらに 6 つの角度を追加できま 図 5:多角度分光測色計 す。この過程は図 5 に表示されています。 エックスライト社の多角度分光測色計の最新シリーズとなる 「MA-T12」は 12 の測定角度、「MA-T6」は 6 つの測定角度 をサポートし、1~2 個の光源を用いてサンプル表面全体のカ ラー反射を測定します。さらに RGB カメラを搭載。タッチス クリーン操作とライブカメラの測定プレビュー表示が機能しま す。これらの装置は、自動車ペイント、プラスチック、金属な ど、多様な用途にわたるエフェクト仕上げを特徴付けおよび測 定します。図 6 には、MA-T12 がサポートする 12 の観察角 度が表記されています。 図 6:MA-T12 多角度分光測色計の観察角度 装置の選択 金属、パール系、テクスチャなど、多様な業界における製品表面の視覚的な特殊効果を最大限に発揮するために、ブ ランド色とイメージを常に正確に反映させることは大きな課題です。積分球分光測色計を使用することは最短の方法 ですが、45° 装置が適しているケースもあります。例えば、メタリックやパール系顔料の影響がなく、光沢が一定の レベルで維持される拡散基材(用紙)の印刷や車体塗装などです。 このような特殊表面は 45:0 積分球分光測色計で測定することも可能ですが、現物サンプルよりも暗く、高彩度な測 定値が出力されてしまう状態を事前に理解しておく必要があります。金属または極めて平らな基材を測定する際は、 正反射光込みの測定値を出力する積分球装置が適している場合もあります。
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積分球/45:0/多角度 複雑なエフェクト塗装には、色と外観の両方が測定可能な MA-T12 などの多角度分光測色計が適しています。多角度測 定は粒子感と輝度感も測定でき、最近多くみられるマルチカ ラーの粒子感にも対応します。 特定の用途に適した装置を選択するためには、製品とユーザ ー仕様の両方を分析し、必要な測定を実行できるかどうか、 異なるタイプの装置を複数台用意する必要があるかどうかな どを判断することが重要です。 MA-T12 ハンドヘルド多角度分光測色計 カラーサプライチェーン全体に測色精度を確保する分光測色 計は、測色のニーズや測定表面を問わず、必ず見つかりま す。それによって数値による測色が可能になり、関係者全員 の期待とニーズに対応できるようになるのです。 製品の詳細 弊社の日本公式サイト(www.xrite.co.jp) では、下記の 製品情報をご覧いただけます。 Ci6x ポータブル積分球分光測色計 • X-Rite MA-T シリーズ • X-Rite Ci6x シリーズ • X-Rite Ci7x00 シリーズ • X-Rite MetaVue VS3200 Ci7860 ベンチトップ分光測色計 MetaVue VS3200 非接触式分光測色計 エックスライト社 〒135-0064 東京都江東区青海 2-5-10 テレコムセンター 西館 6F Tel: 03-5579-6545  Fax: 03-5579-6547 http://www.xrite.co.jp L10-518-JA (2018年5月)
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【ホワイトペーパー】 照明の疑問
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v 照明の疑問 白書 「照明」を解説 製品のカラー品質を重視する企業は、厳密な数値カラー仕様から逸れることがないよう、 洗練された装置を使用します。しかしながら、色や色差の適切なビジュアル評価が 品質管理の一部になっていないケースがよくあります。 例えば、店内に陳列された製品の色が、出荷前に確認した色と一致していないというようなことが実際に 発生しています。店内や家庭の様々な照明下において、同じ製品の色がどのように見えるかをサプライチ ェーン全体を通して視覚的に評価する必要があります。異なる現場で生産された製品を、店頭に並べて販 売する場合は特に注意しなければなりません。そうすることにより、欠陥品や作業のやり直しを排除する ことができ、顧客満足度と商品力のアピールが高まります。 カラー評価に最も一般的な光源は、店内の照明、家庭の白熱光、昼光(一般的に蛍光灯や フィルター処理されたタングステン・ハロゲン)を再現する商業用蛍光ランプです。 なぜ昼光が必要ですか? カラーを誤って判断しないためには、一般的に自然昼光が唯一の光源であると知られています。自然昼光 の使用における問題は、日や季節ごと、さらには同じ日であっても時間ごとに外見や分光特徴が大きく変 化することです。曇りの日はグレーでさえない色に見え、晴天の日は青空がより青く見えます。昼光品質 の変化は大気、季節の変わり目、時間、汚染度、高度、さらには町か郊外であるかなどで影響されます。 それでは、これが色の判断にどのような影響をもたらすのでしょうか?昼間の駐車場でカラーサンプルを 評価することは、不安定また不便な方法でしょう。色が重要視される環境に最善な方法は、常に一貫し た照明を提供する照明装置を使用することです。市場には多くの照明装置があります。最終製品が展示さ れる場所の照明タイプを考慮し、それぞれ異なる状況を正確に再現する照明装置を選択することが重要で す。製品は家庭で使用されますか?店内ですか?屋外で使用されますか?上記の全てが該当しますか?最 終製品が使用される環境と必ず同じ光源下で評価することです。例えば、プラスチック製のオーナメント を生産する場合、昼光に加え、店内で使用される蛍光灯の照明下でも良好に見えることを確認する必要が あります。 エックスライト社の「SpectraLight QC(スペクトラ ライト キューシー)」は、厳密に管理された照明環 境を提供し、昼光を含む各照明下においてカラー比較を行います。 エックスライト社 〒135-0064 東京都江東区青海2-5-10 テレコムセンタービル 西棟6F 03-6374-8734 Fax:03-5579-6547 www.xrite.co.jp 1
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白書 昼光再現の実態 自然昼光は、CIE(International Commission on Illumination/国際照明 委員会)によって、特定の関連色温度、色度、分光分布をもつと定義されて います。その内のいくつかではなく、これら全てのカラー特性を再現する能 力が正確な昼光再現を行うにあたり重要なことです。 昼光のあらゆる段階に、数々の分光分布曲線(SPD)が見られます。CIE は 標準昼光照明を定義しました。標準照明は、プロファイルが作成された仮想 的な光源です。 標準イルミナントには次が含まれます。 • 「D50」は日の入りを表す平均的な昼光で、主に印刷・パッケージ印刷 に使用します。 • 「D65」は平均的な昼光で、一般的に工業用途に使用します。 • 「D75」は北空昼光を表し、使用頻度が比較的少ない照明です。 下記のグラフに、各照明に適したスペクトル出力分布曲線が表示されていま す。曲線は不規則ですが、スペクトル内の全てのカラーは比較的に等しい割 合で存在します。 Daylight SPD Curves 600 5500K 6500K 7500K 0 400 Wavelength (nm) 700 エックスライト社 〒135-0064 東京都江東区青海2-5-10 テレコムセンタービル 西棟6F Tel:03-6374-8734 Fax:03-5579-6547 www.xrite.co.jp(2021 年 10 月) 2 Normalized Spectral Power (W/% NM/100000 LM) 65 70 5 5 0 0 K 0K500K
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白書 CIE D65 SpectraLight D65 各タイプの照明 600 600 照明装置の昼光が、色を正確に再現して いるかどうかはどのようにして分かるの でしょうか? 昼光は多様なタイプの照明を用いて再現す ることが可能です。工業用の昼光には、ワ 0 0 イドバンド蛍光体、メタルハライド、タン 400 Wavelength (nm) 700 400 Wavelength (nm) 700 グステン・ハロゲンフィルターが含まれま す。これは X-Rite SpectraLight QC に備 Judge QC D65 Commercial Daylight D65 600 600 わる光源と同じです。これらの全ての照明 技術は、関連する色温度を持つ光源エネル ギー、および昼光再現の段階に等しい色度 を作り出します。しかしながら、右のグラ フに表示される分光分布曲線を見ると、昼 光がそれぞれ異なることが分かります。 0 0 400 Wavelength (nm) 700 400 Wavelength (nm) 700 ここに SpectraLight QC の曲線が表示されています。フィルター処理されたタングステン・ハロゲンランプを使用し、昼光を再現 可能な、市場で唯一の照明装置です。他の照明装置は蛍光灯を使用しています。フィルター処理されたタングステン・ハロゲン光 源は、CIE D65 照明テーブルを最も近似する照明を出力します。これは、全ての業界で色が重視される生産環境に、最も信頼のお ける昼光を用いてカラー評価をサポートすることを意味します。 「色」は重要ですか? 色が重要となるシチュエーションでは、適した照明装置を用いて目視評価を行うことが極めて重要です。評価手順の最も重要な点 は、CIE および多くの業界基準に準拠する昼光条件下においてカラー評価を行うことです。最善の方法は、フィルター処理された タングステンハロゲン昼光を使用することです。業界トップクラスのテクノロジーを採用したこの照明ブースは、管理された多様 な照明タイプを搭載。製品が店頭で並べられる照明下でどのように見えるかを評価します。 弊社の照明ガイドでは、照明が色にどのように影響するかにつるかを説明しています。SpectraLight QC の詳細は次のページをご 覧ください。https://www.xrite.co.jp/allproduct/seeing/standard-light-source-device-lighting-booth/spectralight-qc.html エックスライト社 〒135-0064 東京都江東区青海2-5-10 テレコムセンタービル 西棟6F Tel:03-6374-8734 Fax:03-5579-6547 www.xrite.co.jp(2021 年 10 月) 3 Normalized Spectral Power Normalized Spectral Power (W/% NM/100000 LM) (W/% NM/100000 LM) Normalized Spectral Power Normalized Spectral Power (W/% NM/100000 LM) (W/% NM/100000 LM)
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【ホワイトペーパー】 色覚の 基礎知識
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色覚の基礎 多くの業界では、カラーワークフローに分光測色計を導入し、忠実なデータに基づいたカラーマネージメントを確立することが重要であると 認識されています。一方、目視評価も、デザインから開発、調色、生産、品質管理に至るまで現在も活用されています。 分光測色計の出力データは、生産が仕様の範囲内に正しく管理されていることを常にチェックしますが、目視で判断することが今でも重要と なる理由がいくつかあります。消費者は新車から子供のおもちゃまで、どんな製品を購入する場合でも見た目で購入を決定します。さらに、 測定装置は色を正確に評価しますが、周辺色は考慮しません。それが人間の目と異なる点です。消費者は周りの色も目に留まり、製品の「全 体的な色」として認識し、購入を検討します。目視評価はそれらの状況を、開発、生産、品質管理の工程においてシミュレーションすること ができます。 本白書では、人によって色覚が異なる例を紹介しています。また、プラスチック、テキスタイル、塗料&塗装、自動車などの業界で目視評価 を効果的に行い、色品質を確保し、無駄/やり直し作業/サイクルタイムを削減する方法を紹介しています。 ビジネスの成功につながる製品色 皆様の事業にとって「製品の色」は重要でしょうか?それが正しい色であるかどうかは関係ありますか?お客様の目を引く商品を店頭やショ ールームに並べていますか?それはお客様が自信を持って購入できる商品ですか?ブランドのイメージは認識されていますか? 「製品色」は売り上げを影響する要素です。調査によると、消費者の 7 割が、商品を購入する際パッケージの色を考慮することが分かってい ます。また変色したパッケージの商品は素通りすると報告されています。 カラーインスピレーション 的確な色を実現するには、まずコンセプトから始まります。コンセプトや製品に適した色を創造する過程です。Pantone リファレンスガイ ドは的確な色を指定するために、多くのデザイン作業に使用されています。リファレンスガイドは非常に重要な役割を果たしますが、消耗に よる劣化を防ぐために正しく保持する必要があります。汚染物質や照明にさらすと褪色したり、損傷が発生し、色を正確に指定できなくなり ます。正しく維持されたリファレンスガイドは、カラー選択の重要なスターティングポイントとなり、工程全体を通した比較に使用します。 色覚に影響を及ぼす要素 「色」は一定していると思われがちですが、実際は人それぞれ色を異なって認識します。そして、時間、環境条件、目の疲労、また着ている 服 によっても、色は違って見えます。 また、色が全く識別できない全色盲とは異なり、一部で異常な色覚応答が生じる軽い視覚障害を持つ人は大勢います。実際、男性 13 人の内 1 人は何らかの形で色覚異常を持っています。女性は 300 人の内 1 人に症状が見られます。
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色覚の基礎 一部で異常な色覚応答が生じる軽い視覚障害にはいくつかのタイプがありますが、最も 一般的なタイプは「赤緑型色覚異常」です。年齢も色覚に影響します。色覚は年齢と共 に衰退します。色素タンパク質のカロチンが徐々に侵入し、角膜は少しずつ黄色になる ことが原因です。初期段階の症状は顕著に現れませんが、一旦発生すれば、その後は悪 化する傾向にあります。 ストレス、病気、治療薬などによる私たちの健康状態も色覚に影響します。さらには文 化や地域人種によっても、色の認識が異なります。UV カットの眼鏡をかけていますか? 床に落としてしまった時に見やすいからという理由で、カラーコンタクトレンズなどを つけていませんか?そのような微妙な状況でさえ、色覚に影響します。 図:ファンズワース・マンセル 100 ヒュー テスト (Farnsworth-Munsell 100 Hue Test) 色が重要となる状況では、色を実際どのように認識しているかを正確に判断するべき理由 がいくつかあります。最初の対策は、色の選択に携わる従業員の視覚能力を定期的に評価 することです。ファンズワース・マンセル 100 ヒューテスト(FM100 ヒューテスト) は、従業員の視覚能力を評価する効果的な方法です。40 年以上にわたり政府機関や業界で使用されてきた FM100 ヒューテストは、カラー 感覚を評価する国際基準のテストです。 カラーサイエンスによって推奨される他の条件: • 再度観察する前に目を休めてください。強い色によって「刺激しすぎた」目は、疲労により正確に色を判断することができません。 • 観察環境には常に気を付けるようにしてください。周辺色は私たちが認識する色に影響します。色を正確に判断するために照明装置 を使用し、周りに観察を妨ぐものがないことを確認してください。また、照明装置には不要な物を置かないようにしてください。 • 色を照明する光源タイプを認識してください。照明装置は照明条件を管理し、一貫性を確保してください。 • 正しく管理されたニュートラルな照明下において、色を真横に並べて比較してください。 • 測色装置からカラーデータを出力し、目視評価をサポートしてください。色彩計や分光測色計は主観的ではなく、客観的なデータを 出力し、周辺色は考慮しません。 各タイプの照明 カラーを誤って判断しないためには、一般的に自然昼光が唯一の光源であると知られています。自然昼光の使用における問題は、日や季 節ごと、さらには同じ日であっても時間ごとに外見や分光特徴が大きく変化することです。曇りの日はグレーでさえない色に見え、晴天 の日は青空がより青く見えます。昼光品質の変化は大気、季節の変わり目、時間、汚染度、高度、さらには町か郊外であるかなどで影響 されます。 右下の図は、時間によって色が違って見える状態を示しています。正午には、車が赤に見えますが、夜には青の割合が多くなります。 昼間の駐車場でカラーサンプルを評価することは、不安定また不便な方法でしょう。色が重要視される環境に最善な方法は、常に一貫 した照明を提供する照明装置を使用することです。市場には多 くの照明装置があります。そのため、最終製品が展示される場 所の照明タイプを考慮し、異なる状況を正確に再現する照明装 置を選択することが重要です。製品は家庭で使用されますか? 店内ですか?屋外で使用されますか?上記の全てが該当します か?最終製品が使用される環境と必ず同じ光源下で評価するこ とです。例えば、プラスチック製のオーナメントを生産する場 合、昼光に加え、店内で使用される蛍光灯の照明下でも良好に 見えることを確認する必要があります。   夜      正午   蛍光   日没
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色覚の基礎 異なる生産工場からの各部品を組み立て、ヘッドホンを生産する場合はどうでしょう。異なる基材に同 じ色を確保するのは困難です。レザーの耳当て、ヘッドのクッション部、印刷金属部分が、それぞれ工 場の照明下で一致するように見えます。しかし、店頭の蛍光灯、太陽が照る屋外、家庭のリビングルー ムの照明下で必ずしも一致するとは限りません。 「白」をより白く見せる効果 目視評価のもう一つの注意点は、「白」をより白く見せるために、プラスチック、ペイント、塗装、用 紙などに蛍光増白剤が使用されていることです。蛍光増白剤は製品をさらに明るく白く見せることがで き、時間の経過と共に黄色っぽく見えやすい白色の製品を補正します。 蛍光増白剤を使用するメーカーの課題は、生産工程全体において正確な測色を行い、一貫した色を始終 維持することです。蛍光増白剤は製品色をより明るく見せますが、本来の色を変えるため、正確に把握 することが非常に難しくなっています。 蛍光増白剤は蛍光によるプロセスで作動します。波長が 400 ナノメートル(nm)の目に見えない紫外 線(UV)放射を吸収し、電気生理学の変化を通し、主に 400 nm から 450 nm における可視スペクト ルの青の端で光を放射します。この光が蛍光増白剤を含む製品から放射される際、製品から観察される 光は「白」よりもさらに白く見えます。これは蛍光増白剤を含む素材の光源は、蛍光色による総反射・放射光となるためです。ブラック ライトなどの UV 光源下では、様々な量の蛍光増白剤を含む製品の色差を目視で認識することができます。蛍光増白剤を含む製品は色が 薄く、そうでない製品は色が濃く見えます。蛍光増白剤の量と影響を正しく評価するには、UV 要素を含む光源が必要です。 例えば、米国のオルティメイト・テキスタイル社は、厳密な条件下において、正確な目 視評価を行うための環境を整えました。同社のアンソニー・グアリエロ社長は、色を測 定・評価する照明の重要性を理解しています。同社では、作業場に管理された照明と X-Rite SpectraLight 照明装置が使用されています。サンプル、染色、ラボにおけるす べての照明は TL-84 狭帯域 4,100K 照明で、部屋はマンセル ニュートラルグレーで塗 装されています。 インドのマルチラグ社では SpectraLight QC 照明装置をに加え、エックスライト製品 の「ハーモニールーム」を導入し、さらなるステップアップを図りました。仕上がりの 図:蛍光増白剤を制限、蛍光増白剤を増減 評価場所として知られ、カスタムデザインされた観察ルームは、消費者の体験をシミュ (左から右) レーションし、部品や最終品を細密に評価。カラー精度と調和を実現します。ハーモニー ルームには SpectraLight QC 照明装置が天井、壁全体、あるいは移動式スタンドに設置されており、最適な観察条件が確保されていま す。マルチラグ社のハーモニールームは、2.4 m x 3 m の需要に対応するため 3 m x 4 m で構成されました。同社はまた、X-Rite Judge II 照明装置を使用し、染色工程において着色糸をチェックし、ハーモニールームで評価された承認サンプルと比較するようにしました。 その結果、色は一回の染色で承認されるようになり、製造コストを大幅に削減することができました。 正確な色を迅速に確保、そして維持するには エックスライト社は、カラーサイエンスとテクノロジーのグローバルリーダー企業として、信頼のおけるカラーマネージメント工程をあ らゆる業界に提供しています。目視評価、管理された照明システム、調色ソリューション、測色装置に関する情報は、販売店までご連絡 ください。 エックスライト社 〒 135-0064  東京都江東区青海 2-5-10 テレコムセンタービル西棟 6F www.xrite.co.jp xrite.jp TEL: 03 (6374) 8734 FAX: 03 (5579) 6547 L10-5-JA(2021 年 10 月)
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【ホワイトペーパー】 物理的スタンダードから デジタルスタンダードへ 一貫性のある色の確保 エラースタックの削減
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製造工程にデジタルカラーワークフローを導入す るための4つの秘訣 デジタル時代にあって一貫性のある色を確保する Pantone Color Instituteが最近実施した調査によれば、買い物客の60%が、何を購入するかを店内で決めています。そして65%を超 える購入の決定に色が関係しているという結果が出ました。そのため、ブランド企業とその製造サプライチェーンは、コストと市場 投入までの時間の両方を製造工程で考慮しつつ、正確で一貫性のある色を素早く効率的に実現することに、ますます注力するように なっています。 デジタルコマースが増大し続ける中で、ブランド企業が競争上の優位を獲得し、また維持するには、革新を加速することが求められ ます。ブランドの視覚的なエクイティ(資産価値)を維持していくうえでは、イノベーションの存在が不可欠です。イノベーション がなければ、ビジネスもブランドも存続できません。合理的なコスト構造を維持しながら、新製品と新たなアイデアによって市場投 入までの時間を短縮するには、ブランド企業も製造業者も、最先端のツールを活用してデザインから製造までのプロセスを効率化し なければなりません。そしてその際に重要になるのが、色の一貫性を念頭に置くことです。しかし現在の複雑化したグローバルサプ ライチェーンにあって、これは必ずしも容易ではありません。目標の達成が促進されるどうかは、デザインから製造までのワークフ ローをどこまでデジタル化できるかにかかっています。 重要なことは、色の一貫性がなければ、ブランドイメージに悪影響を及ぼしかねないということです。色が褪せて見えれば、消費者 はその商品が傷んでいるか古くなっていると考え、手に取ることはないでしょう。そして競合商品の色が魅力的であれば、そちらを 購入するかもしれません。例えば、他のセーターに比べて色に一貫性がないと感じられるセーターは、いずれディスカウント商品の 棚に置かれることでしょう。家電製品の場合も、色が適切でないように見えたり、製品全体と色が調和しない部品があったりすれ ば、購入対象から外れてしまいます。 このホワイトペーパーでは、こうした問題について検討するとともに、製造業者が今のデジタル時代にあって、それに対処する方法 を提案します。また、そのような取り組みを支援するツールや手法を紹介します。これをお読みいただくことで、デジタル対応の ワークフローによって、色の一貫性の向上、市場投入までの時間短縮、コストの抑制がどのように実現されるのかを理解いただける はずです。 ニーズへの対応力が重要 ブランドオーナーの革新的な製品アイデアを形にし、新製品の市場投入を支える製造業者は、ブランドが市場投入までの時間短縮を 求める理由を理解することが不可欠です。それは、消費者の期待値の変化に大きく影響されます。 今の消費者は、実店舗やショールームでも、あるいはオンラインショッピングでも、シームレスな体験を求めています。デジタルで も物理的な環境にあっても、メッセージ、色、商品を含めた、一貫性のあるブランドエクスペリエンスを期待します。オンライン消 費者のコメントを調べてみると、サイズ違いと、想像していた色との違いが、返品や不満の主な理由になっていることが分かりま す。特に、オンラインで注文した繊維製品やファッション商品にそれが見られます。消費者のモニターが正しく調整されていない場 合もありますが、製造段階の色の問題が影響している可能性もあります。 製造業者は市場の動向を認識して、避けられないサイクルタイムの一層の短縮化に備えなければなりません。ブランド企業が物理的 な環境とデジタルのギャップを埋めようとする中で、製造業者も特に色に関する部分では、自社のワークフロー内でデジタルに転換 できる部分を見つけていく努力が必要です。それには、色仕様をデジタルで受け取って処理できること、デジタルツールを積極的に 使用して発色を予測することが含まれます。また、現場でカラーチェックを行ったり、カラーパフォーマンスの測定用に実物のサン プルを世界中に発送する必要性を減らすこともそうです。
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デジタルカラースタンダードの導入 製造業者は、製造工程をさらに効率的でリーンにする取り組みを進めています。そこでワークフローにデジタルカラースタンダー ドを統合すれば、製造工程全体の効率性が向上します。色に納得できないことが、不合格品ややり直しの大きな理由になっていま す。さらに、製造業者がデジタルスタンダードに基づいて目的の色を一貫して作り出し、その点で顧客の信用を得られれば、現場 でのカラーチェックや、妥当性確認を目的とした製造サンプルを送付する必要性も減ります。こうした理由から、多くの主要ブラ ンドや製造業者は、製造工程に導入していた物理的スタンダードをデジタルスタンダードで補完することで、このような課題に対 応しているのです。 Pantoneカラーパレット、ブック、スウォッチ、チップ、ガイドなどの物理的スタンダードは、さまざまな業界で広範に利用され ています。物理的スタンダードはデザイナーの視覚的なガイドとして機能し、また製造業者でもよく使用されています。 次に示す図は、カラーワークフロー内での物理的スタンダードの位置付けを表しています。選択した色が最終仕様に組み込まれる 前に、このスタンダードによって物理的な妥当性確認を行います。 デジタルスタンダードに基づいたワークフローは、物理的スタンダードによる目視評価を部分的に加えることで、さらに確実性が 高まります。その理由を確認してみましょう。 CLOUD DATA 作成 Color Systems カラースタンダードを作成 前進 例: Hex、Pantone、CMYK、RGB デジタルエコシステム 精度が向上し、コミュ ニケーションに一貫性 が生まれる 例:PantoneLIVE 改善 物理的な基準 あらゆる表色系の精度が向上 例: Pantoneプラスティック チップ、Pantone PMSガイド ブック、Pantoneテキスタイル スウォッチ
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物理的スタンダードに過度に依存した製造工程の問題 製造サプライチェーン全体における色の変動の影響を理解するために、「エラースタック」と呼ばれるものについて考えてみましょ う。一般的な方法のカラーマッチングでは、承認済みの校正刷りまたはサンプルを使用します。承認は目視評価によって行われるこ とが多く、最初から不正確さが入り込んでいます。このような差異が製造工程全体を通じて積み重なって、顧客の要件に合わない最 終製品が出来上がってしまうのです。 仕様作成 デザイン 調色 製造 仕様作成 指定 引き受け デザイン 引き受け デザイン 引き受け 製造 最終製品 色環境が管理されて いない 色の伝達が管理 されている 上の図のように、個々のステップでは指定された許容範囲に収まっていても、プロセス全体で差異が積み重なれば、想定した結果は 得られません。物理的な基準を利用すると、生産ラインのステップごとにコピーのコピーが作成され、次の担当者に渡されるため、 ステップを経るたびに不正確な色となってしまうのです。 プロセスの各ステップでデジタルな基準を利用すれば、全員が同じカラーデータを基準にすることになり、エラースタックが削減さ れ、想定したとおりの結果が得られるようになります。想定した結果が得られれば自信が生まれ、いずれは物理的なサンプルや現場 での確認に依存しなくても、関係者が色の精度を効率的に監視できるようになるでしょう。 次のステップ では、デジタルスタンダードを積極的に活用して、企業が次のレベル に進むにはどうすればよいでしょうか。X-RiteとPantoneは、ブラン ドと製造業者がデジタルスタンダードをグローバルなサプライチェー ン全体にスムーズに導入できるよう、取り組みを続けてきました。企 業がリアルタイムの監視とプロセス管理を行い、カラーワークフロー 内で認定された全関係者がデジタルスタンダードを利用できるように なることが目的です。 この戦略の中核にあるのが、ブランドのカラースタンダードをデジタ ルに伝達するクラウドベースのソリューションであ る、PantoneLIVEです。PantoneLIVEを導入すれば、物理的スタン ダードへの依存に伴う変動性が解消され、主観的な色評価の必要性が 低減します。ブランドカラーの最適化と統合を行い、それをデジタル 化して、製造サプライチェーンに関わる全員で共有できるようになり ます。 PantoneLIVEではブランドオーナーがスタンダードを定義するた め、そのデジタルスタンダードによって最終製品の忠実性が高まりま す。
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デジタルカラーワークフローを導入するための4つの秘訣 X-RiteとPantoneは、製造業者がデジタルカラーワークフローを容易に導入するための4つの秘訣を明らかにしました。 これは、色の正確性を管理し、収益性を高めていく道筋を示すものです。 秘訣1: 秘訣2: 秘訣3: 秘訣4: カラースタン 効果的な伝達 標準化とコンプラ フィードバックの ダードの定義と イアンス 取得と成果物の監 デジタル化 視 秘訣1: カラースタンダードの定義とデジタル化 ここでデジタルスタンダードの有効性が発揮されます。デジタルスタンダードがあれば、プロセスごとに新しいコピー(サンプルや 物理的な基準)を作成するのではなく、元のカラーデータにリアルタイムにアクセスできるようになります。調色から製造、品質管 理まで、製造チームの全メンバーが、デザイナーやブランドが指定した正確な色を参照できるのです。これにより、生産ラインに至 るすべての工程において、最高のカラーマッチングを実現できます。 PantoneLIVEでは、ブランドカラー、そして事実上すべてのPantoneカラーが、色のDNAである分光値、マスタースタンダードとし て定義されます。色の特性を伝達する唯一の方法として、分光データの使用は非常に重要です。カスタムカラーを作成して、ブラン ドまたは製造業者のPantoneLIVEライブラリに保存することも可能です。 製造プロセス内でブランドカラーまたはカスタムカラーが必要になった場合は、PantoneLIVEにある同じデジタルスタンダードを参 照できます。すべてのユーザーが同じ色定義のソースを参照するため、エラースタックが大幅に低減します。 色指定担当者 デザイン Color iQC Color iMatch 調色担当者 製造業者B 製造業者A