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超音波の伝搬現象について Ver3

製品カタログ

超音波伝搬特性(音響特性)の分類に基づいた、超音波発振制御技術

超音波システム研究所は、
オリジナル超音波実験(発振制御に対応する対象物の超音波伝搬状態の測定解析)により、
 以下の事項を確認し、様々な応用・コンサルティングに利用しています。

1)伝搬する音圧レベルは、対象の共振状態が主要因である
(共振現象は、対象の固有振動数の影響が大きいので、強度が重要になる)

2)伝搬する周波数は、対象の表面状態と端部が主要因である
(小さなバリ、キズ・・により高い周波数(高調波)の発生が起きるが
 低周波の共振現象で高調波は減衰する)

3) 最も重要な事項は、
対象の構造と超音波素子の接触状態による、
 伝搬する超音波のダイナミックな変化である
(単純な構造による単純な接触状態では共振現象による振動モードの変化が発生し、
複雑な構造による点接触の状態では、非線形現象による高調波の変化が発生する。

しかし、均一な構造と安定した接触状態の実現は難しいため、構造と接触状態が
複雑な各部分の相互作用により、複雑な振動モードの変化が起きる

従って、変化を測定し、各作用を解析評価することが重要になる)

さらに、解析結果に基づいた超音波制御により目的の伝搬状態に改善する

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ドキュメント名 超音波の伝搬現象について Ver3
ドキュメント種別 製品カタログ
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取り扱い企業 超音波システム研究所 (この企業の取り扱いカタログ一覧)

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超音波の伝搬現象について Ver3 2023.11.23 超音波システム研究所 超音波システム研究所は、 オリジナル超音波実験(発振制御に対応する対象物の超音波伝搬状態の測定解析)により、 以下の事項を確認し、様々な応用・コンサルティングに利用しています。 1) 伝搬する音圧レベルは、対象の共振状態が主要因である (共振現象は、対象の固有振動数の影響が大きいので、強度が重要になる) 2) 伝搬する周波数は、対象の表面状態と端部が主要因である (小さなバリ、キズ・・により高い周波数(高調波)の発生が起きるが 低周波の共振現象で高調波は減衰する) 3) 最も重要な事項は、 対象の構造と超音波素子の接触状態による、 伝搬する超音波のダイナミックな変化である (単純な構造による単純な接触状態では共振現象による振動モードの変化が発生し、 複雑な構造による点接触の状態では、非線形現象による高調波の変化が発生する。 しかし、均一な構造と安定した接触状態の実現は難しいため、構造と接触状態が 複雑な各部分の相互作用により、複雑な振動モードの変化が起きる 従って、変化を測定し、各作用を解析評価することが重要になる) さらに、解析結果に基づいた超音波制御により目的の伝搬状態に改善する
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基礎実験(写真上:高周波の伝搬状態 写真下:共振現象) 説明:超音波素子の表面・接触状態や伝搬経路による、共振現象と非線形現象
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超音波伝搬実験 説明:ステンレスパイプの超音波伝搬特性による、共振現象と非線形現象 説明:50kHz 20Wの超音波による、共振現象の発生と、非線形現象の減衰
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伝搬対象物の構造による変化 説明:ステンレスパイプとステンレス線の組み合わせによる、高調波(70MHz以上)の発生 説明:洗浄器(42kHz 26W)と高調波(70MHz以上)の組み合わせた状態に対する、金属部品 (金色の伝搬部材)の伝搬特性による超音波のダイナミックな変化(制御)
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説明:ステンレス線による、共振現象の発生 説明:ステンレス線が無い場合の伝搬状態。振動系固有の共振現象と非線形現象 説明:超音波プローブの送受信テストにより、超音波の伝搬状態・伝搬特性を解析評価
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説明:金属部品の表面処理:表面残留応力の緩和処理(10-20分で効果を確認できます) ダイナミックな非線形伝搬現象の利用(発振出力 5W) 表面処理した部品は、超音波伝搬特性が大きく変わります 説明:金属部品の表面処理:表面残留応力の緩和処理 台(アルミ板)と網カゴにより、ダイナミックに変化する振動モードを利用して 低周波(1-3kHz)から、高周波(30-45MHz)の範囲で、 金属部品の表面に超音波振動による刺激を与えています
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説明:ステンレス線にメガヘルツの超音波を発振制御することで、超音波が流れる水に 伝搬して、流れの変化とステンレス線の振動モードと超音波のスイープ発振条件で、 目的に合わせた、流水式超音波システムが実現出来る(簡易モデル実験) 説明:超音波プローブのスイープ発振とパルス発振の組み合わせにより ダイナミックに変化する共振現象を制御している様子(洗浄や攪拌に有効)
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説明:グラフ青 洗浄液、 グラフ赤 水槽表面 洗浄液と水槽が相互の影響しながら、安定した超音波の状態を伝搬している様子 一般的には、洗浄効果の低い状態 説明:グラフ青 洗浄液、 グラフ赤 水槽表面 洗浄液と水槽が独立した固有の振動モードで、超音波を伝搬している様子 一般的には、洗浄効果の高い状態
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分類の詳細 1:線形型(キャビテーション主体型) 超音波の発振周波数に対して、伝搬状態の主要(最大エネルギー)周波数が 低調波(発振周波数の1/4、あるいは1/2) から高調波(発振周波数の1倍、・・3倍)の範囲で、若干の変化がある状態 注:低調波(発振周波数の1/8)以下の場合 低周波の共振状態により、不安定な共振と干渉が発生し 安定した状態が実現しない傾向になります 2:非線形型(音響流主体型) 超音波の発振周波数に対して、伝搬状態の主要(最大エネルギー)周波数が 高調波(発振周波数10倍以上)の範囲で、若干の変化がある状態 注:高調波は、超音波振動子、発振プローブ・・の 表面状態の工夫(特願2020-31017 超音波制御)により 発振周波数の100倍を実現することも可能です 3:ミックス型(キャビテーションと音響流の組み合わせ型) 超音波発振部材の設置方法や接触部材・・・の相互作用により 発振周波数に対して、伝搬状態の主要(最大エネルギー)周波数が 低調波(発振周波数の1/8,1/4、あるいは1/2) から高調波(発振周波数の1倍、・・10倍)の範囲で 自然に発生する、大きな変化がある状態 コメント 上記の1,2,3は、基本的な伝搬状態ですが 振動現象が、安定して長時間同じ現象を続けるためには、各種制御・・工夫が必要です 上記の1,2,3は、一定の発振状態を継続すると 周波数の低下や超音波の減衰現象が発生し 超音波の利用効果は小さく、無くなっていきます そのために、実用的には、変動型を利用することが必要です
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4:変動型(各種制御による変化を利用するタイプ) 4-1:線形変動型 複数の超音波発振部材や発振制御・・を利用して 伝搬状態の主要(最大エネルギー)周波数が、低調波から高調波を、 目的の範囲(発振周波数の1/8~10倍程度)で、制御可能にした状態 4-2:非線形変動型 複数の超音波発振部材や発振制御・・を利用して 伝搬状態の主要(最大エネルギー)周波数が、低調波から高調波を、 目的の範囲(発振周波数の1/2~50倍程度)で、制御可能にした状態 4-3:ミックス変動型(ダイナミック変動型) 複数の超音波発振部材や発振制御・・の 音響特性や相互作用の確認に基づいて、伝搬状態の主要(最大エネルギー)周波数が 低調波から高調波を、目的の範囲(発振周波数の1/16~100倍程度)で 制御可能にした状態 分類としては上記の通りですが、 実用的には、ミックス変動型(ダイナミック変動型)として 低調波から高調波を最適化する事が、超音波制御になります
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超音波洗浄機の事例:ミックス変動型(ダイナミック変動型) 説明:28kHz、72kHz、メガヘルツの超音波による非線形制御(解析パラメータ:バイスペクトル)
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超音波洗浄機の事例:ミックス変動型(ダイナミック変動型) 説明:28kHz、38kHz、メガヘルツの超音波による非線形制御(解析パラメータ:バイスペクトル) 矢印の時間経過:2μ秒 0-65MHzの範囲によるダイナミックな変化
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<参考> 超音波プローブ(発振型、測定型、共振型、非線形型)の製造技術 http://ultrasonic-labo.com/?p=1566 超音波プローブ http://ultrasonic-labo.com/?p=11267 超音波伝搬現象の分類1 http://ultrasonic-labo.com/?p=10908 超音波伝搬現象の分類2 http://ultrasonic-labo.com/?p=17496 超音波伝搬現象の分類3 http://ultrasonic-labo.com/?p=17540 超音波の最適化技術1 http://ultrasonic-labo.com/?p=15226 超音波の最適化技術2 http://ultrasonic-labo.com/?p=16557 超音波制御技術 http://ultrasonic-labo.com/?p=16309 超音波プローブの発振制御による振動評価技術 http://ultrasonic-labo.com/?p=15285 超音波技術:多変量自己回帰モデルによるフィードバック解析 http://ultrasonic-labo.com/?p=15785 統計的な考え方を利用した超音波 http://ultrasonic-labo.com/?p=12202 超音波の非線形現象を評価する技術 http://ultrasonic-labo.com/?p=13919 超音波洗浄に関する非線形制御技術 http://ultrasonic-labo.com/?p=1497 超音波システム(音圧測定解析、発振制御) http://ultrasonic-labo.com/?p=19422 メガヘルツ超音波の効果1 http://ultrasonic-labo.com/wp-content/uploads/adfb30ef89e6f5a76e9a04e70a0ca395.pdf メガヘルツ超音波の効果2 http://ultrasonic-labo.com/wp-content/uploads/513b007f36fc8fb58a2b9c1f558d289c.pdf
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その他:参考 説明:超音波素子にステンレス部材を取り付けたプローブを点接触することで、非線形現象によ る高い周波数(250*3=700MHz以上)の超音波伝搬状態を実現した実験 説明:超音波とファインバブルで表面処理した水槽の特性を利用した、600MHz以上の超音 波伝搬制御実験(ナノレベルの洗浄・攪拌・・・効果が高い状態)
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説明:メガヘルツの超音波とガラス容器による、ガラス容器内のステンレス部品の表面処理 説明:メガヘルツの超音波による化学反応実験システム
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以上