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エネルギーロス低減の要は、圧縮空気漏れ点検だ
近年、国内外において環境問題への関心がより高まる中で、脱炭素やカーボンニュートラルを経営ビジョンとして掲げ、二酸化炭素(CO2)低減に関して厳しい到達目標を設定する企業が増えています。
圧縮空気漏れの検査の重要性が高まっています!
本資料は、「圧縮空気漏れ検査の重要性が高まる理由」、「従来の人の感覚頼りとなる圧縮空気漏れチェックと革新的な超音波カメラでの空気漏れ検知方式との比較」などを紹介いたします。
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アンリツはTeledyneFLIR (フリアーシステムズ)社製各種サーモグラフィーカメラを取り扱っております。
※アプリケーション:
熱測定;熱;熱監視;超音波カメラ;エア漏れ;エア漏れチェック;圧縮空気漏れ;コロナ放電;部分放電;放電;電力設備点検;リークディテクタ;リークディテクター;エアリーク;カーボンニュートラル
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このカタログについて
ドキュメント名 | 圧縮空気や水素の漏れ点検を可視化できる検査とは |
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ドキュメント種別 | ホワイトペーパー |
ファイルサイズ | 1.1Mb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | アンリツ株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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White Paper
エネルギーロス低減の要は、圧縮空気漏れ点検だ
圧縮空気や水素の漏れ点検を 可視化できる
超音波カメラ「FLIR Si124 」とは
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もくじ
はじめに ....................................................................................................... 3
1. 圧縮空気漏れの検査の重要性が高まる理由 ..................................................... 3
2. 人の感覚頼りとなる圧縮空気の漏れチェック .................................................. 4
3. 超音波カメラで空気漏れを検知する .............................................................. 4
4. 超音波カメラ「FLIR Si124」とは ............................................................ 5
5. 水素の漏れ検知にも対応可能 ...................................................................... 7
6. よりよき今後を拓く、FLIR Si124 .............................................................. 8
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はじめに、1. 圧縮空気漏れの検査の重要性が高まる理由
はじめに
近年、国内外において環境問題への関心がより高まる中で、脱炭素やカーボンニュートラルを経営ビジョンとして掲げ、
二酸化炭素(CO2)低減に関して厳しい到達目標を設定する企業が増えています。
製造業においては、生産設備における日々の電力消費量を抑えることが重要になります。それと共に、設備稼働中にエネ
ルギーロスが派生していないかチェックをしなければなりません。また、生成過程において CO2を低減あるいは排出させ
ない仕組みが実現できるとして注目されている次世代エネルギーが「水素」です。その水素を生産するための設備や供給
ステーション、水素をエネルギー源とする自動車の研究開発も今後、より加速すると見られています。
そうしたことを背景として、圧縮空気漏れ検査の重要性がより高まりまっています。圧縮空気漏れ検査機器においては、
従来の生産設備で使用されてきた窒素だけではなく、他のガス種(例えば、水素など)の検知のニーズも高まっています。
1. 圧縮空気漏れの検査の重要性が高まる理由
生産設備において、電力については一般的には年 1、2回程度の法定点検が実施されます。頻度が多いわけではありません
が、保守や保全の活動により、事故や機器・装置の停止リスクを回避することが可能です。一方、設備内の動力源として
使用される圧縮空気については法定点検がなく、積極的な点検が行われないケースが目立ちます。そのため、配管の継ぎ
手やバルブなどからの圧縮空気漏れに気が付かず、放置されたままの場合もあり得ます。工場全体の電力消費量のうち 2
割を、空気圧縮機(コンプレッサーなど)の電力が占めるというデータもあります(図1)。
図 1 一般製造業の電力消費量と一般工場の空気、圧縮空気の電量消費量
(引用:日刊工業新聞「製造現場におけるエアコンプレッサの電力消費」
さらに、設備における圧縮空気の全利用量のうち 2~3割が漏れてしまっているともいわれます。つまりその分、余計な電
力も消費しているということになります。つまり、電力と併せて、圧縮空気についても定期点検を行うことで、エネルギ
ーロスをより抑えられるということになります。
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2. 人の感覚頼りとなる圧縮空気の漏れチェック、3. 超音波カメラで空気漏れを検知する
2. 人の感覚頼りとなる圧縮空気の漏れチェック
目に見えない空気をどのように監視して、点検すればよいのかといえば、集音マイクなどを用いて圧縮空気漏れのかすか
な音を聞き取ったり、圧力計を用いて圧力効果を観察したり、せっけん水やリークチェック液など用いて目視確認する手
法があります(図 2)。
図 2 圧縮空気漏れのチェック方法の例
このような評価では、漏れているのか否かの判定は、人の感覚で差が出てしまいます。また正確に評価するにあたっては、
個人のセンスや、過去の経験で培った勘やコツが必要になります。空気漏れの検査は、誰でもできる業務ではない上、設
備の隅々まで点検したり問題箇所を特定したりするために多くの工数が割かれます。その上、多くの機械が稼働する工場
においては騒音が多く、かすかな空気漏れ音の確認にはとても不利な環境です。また、このように人の感覚頼りとなる繊
細な評価になってしまうことから、自動化や遠隔監視の取り組み難易度も高くなります。そしてこれらの課題を解決でき
るのが、超音波カメラなのです。
3. 超音波カメラで空気漏れを検知する
超音波カメラを用いることで、空気漏れを簡単にデジタル画像にして可視化できます。それでは、超音波を測定すること
で、なぜ空気漏れが分かるのでしょうか?
空気漏れが派生する際の層流(定常な流れ)と、空気漏れが原因である乱気流がぶつかり合うことで超音波が生じるため
です。超音波カメラでは、空気漏れを起因とする超音波を拾うことで、以下のように空気漏れが発生している様子を色分
けして表示させることができます。また、従来の目視や音の聞き取りでは困難であった、漏れ箇所の正確な特定が可能に
なります。
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4. 超音波カメラ「FLIR Si124」とは
図 3 超音波カメラで空気漏れの可視化
このように、空気漏れを超音波という客観的なデータに基づいて可視化できることで、人による評価のばらつきをなくす
ことが可能です。
超音波カメラによる検査では、従来の検査と比較して約 10分の 1の工数で行えるようになります(図 4)。
図 4 従来手段と超音波カメラの比較
4. 超音波カメラ「FLIR Si124」とは
超音波カメラ「FLIR Si124」は、超音波マイクロフォンと可視カメラを内蔵したハンディ機です。空気漏れと併せ、放電
についても可視化できます。また、使い方は誰でもすぐ簡単に覚えられます(図 5)。
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図 5 超音波カメラ「FLIR Si124」(左)と使用例(右)
124個の内蔵マイクによるノイズキャンセリング機能により、測定時の環境音やノイズの影響を大幅に低減。高精度に超
音波を検知して、空気漏れを正確に検知できます。以下のように、このノイズキャンセリング機能がない場合は、エア漏
れに該当する箇所なのかが不明瞭になります(図 6)。
図 6 (参考)外部騒音の影響でノイズが出てしまう場合
また、小さなハンディ機であるため、狭い空間に入り込んでの計測も難なく対応可能である一方、広範囲の検知に可能で
あることも利点です。数十メートル先の検知にも対応します。そのため、広い敷地の設備の点検を速やかに効率よく進め
ることが可能です(図 7)。
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5. 水素の漏れ検知にも対応可能
図 7 高さ 70~80mほどの鉄塔上の検知の例
また、FLIR Si124による測定データは収集と保管ができるため、後から分析を行ったり、遠隔監視に応用したりといった
ことも可能になります。
参考:超音波カメラ(エアリーク測定器)比較
5. 水素の漏れ検知にも対応可能
もう 1つ、FLIR Si124ならではの特徴が、水素の漏れも検知可能であるということです。従来の超音波カメラだと、軽元
素である水素により起こる乱流の圧力が微小であることから超音波を検知することができませんでした。FLIR Si124は微
小な圧力による超音波も逃さないため、水素の漏れも正しく可視化できます。
図 8は、アンリツによる FLIR Si124を用いて水素の漏れを検知させる実験の結果です。
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6. よりよき今後を拓く、FLIR Si124
図 8 アンリツによる FLIR Si124を用いて水素の漏れを検知させる実験の結果
純度 99.9%の水素を詰めたボンベに、直径 1.5mmの漏出口を設け、0.3MPaほどの圧力、流量で 0.1L/minの漏れを生じさ
せました。この条件でも超音波が発生しており、それをきちんと検知できたことを確認しました。さらに、水素を送り込
む経路に劣化や亀裂が生じたケースを想定し、直径 0.65mmの漏出口かつ前記よりも流量を落として検証したところ、こ
ちらでもきちんと検知できていました。
このように、従来は超音波カメラであっても困難とされた水素が、FLIR Si124では検知して可視化することが可能です。
水素を用いた設備や動力源を用いる際の研究開発や、保守・保全でも活用していただくことができます。
6. よりよき今後を拓く、FLIR Si124
今日の製造業の多くで、人材不足に悩まされており、今後はより少子高齢化が進むことによる問題の深刻化が懸念されま
す。まず空気漏れの検査に超音波カメラの FLIR Si124を適用することで、属人化された点検業務から脱却でき、点検の自
動化などに取り組むことが可能になります。
また工場全体の空気漏れの点検が定期的に行えるようになることで、エネルギーロスの大幅削減が実現でき、それが企業
の事業の力となります。
さらに、FLIR Si124は水素の漏れも検知が可能であるため、現在の次世代エネルギーの研究開発や、未来の生産設備や水
素供給ステーションの保守・保全でも活用が期待できます。そのため、新たなビジネス開拓の成功の後押しともなり得る
でしょう。
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アンリツ株式会社 環境計測カンパニー 営業本部 パートナーソリューションチーム
〒243-8555
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8 ■このカタログの記載内容は2022年 6月現在のものです。 No. E-PEL1009-00