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油脂分解微生物製剤「オイルバニッシュ」技術資料

事例紹介

「オイルバニッシュ」のラボ試験データ及び事例の紹介

このカタログについて

ドキュメント名 油脂分解微生物製剤「オイルバニッシュ」技術資料
ドキュメント種別 事例紹介
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油脂分解微生物製剤「オイルバニッシュカタログ」
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シーシーアイ株式会社

このカタログの内容

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油脂分解微生物製剤 オイルバニッシュ® 10 μm 微生物(酵母)の顕微鏡写真 (2,000倍) シーシーアイ株式会社 住設・建材事業部
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1/18 1. オイルバニッシュ 油脂を強力に分解する新規酵母(特許第6099054号)を配合した微生物製剤です。 除害施設での油脂の処理に優れた効果を発揮します。 図1- オイルバニッシュ 2. 特徴・効果 (1) 培養により活性化された菌を使用することで、投入と同時に油脂の分解が 始まります。 (2) 油脂の廃棄処理のコストや手間が削減できます。 (3) 排水の水質を改善することで環境への負荷を低減します。 (4) 油脂の腐敗などによる悪臭を低減します。 (5) 配合している酵母は、クエン酸生産菌としてアメリカ食品医薬品局(FDA)より 安全基準合格証(GRAS)を与えられている酵母と同属同種であり、安心して お使いいただけます。
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2/18 3. 使用方法 (排水量 400 ㎥/日以下の場合) 給水 製剤投入 培養 培養液の投入 水道水 オイル バニッシュ 散気管 B B B B 培養タンク 原水槽 給水ボタンを押す オイルバニッシュを 培養開始ボタンを押す 1日1回培養液20Lが原水槽に投入される (160 L自動給水) 1袋(3.6 kg)投入 (7日間自動で繰り返される) する 製剤投入頻度 :1回/週 培養液投入頻度 :1回/日(自動)
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3/18 4. ラボ試験での効果の検証 (他社製剤との性能比較)
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4/18 4.1 温度およびpHの影響 4.1.1 試験方法 (1) 微生物製剤 No. 微生物製剤 形状 1 オイルバニッシュ 液体(培養液) 2 他社品A ↑ 3 他社品B 液体 4 他社品C 粉末 図2- オイルバニッシュの培養液 (2) 試験条件 (a) 液量 : 200 mL(モデル排水) (e) 微生物製剤の投入量(推奨使用量) (b) 油脂 : 大豆油:ナタネ油=1:1 オイルバニッシュ : 10 μL (c) 油脂濃度 : 300 mg/L 他社品A : 21 μL (d) 反応時間 : 24 h 他社品B : 4 μL 他社品C : 0.2 mg (3) ノルマルヘキサン抽出物質(n-Hex)の除去率 排水に含まれるn-Hexを測定(JIS K0102)し、減少量から除去率を算出した。
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5/18 4.1.2 結果 100 100 80 80 60 オイルバニッシュ 60 オイルバニッシュ 他社品A 他社品A 他社品B 他社品B 40 40 他社品C 他社品C 20 20 0 0 15 20 25 30 35 40 45 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 温度 (℃) pH 図3- 温度の影響 (pH 6) 図4- pHの影響 (30℃) オイルバニッシュは、広い温度およびpH範囲において、他社品に比べて 高い油脂分解率を示す。 油脂分解率 (%) 油脂分解率 (%)
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6/18 4.2 除害施設モデルを用いた効果の検証 4.2.1 試験方法 (1) 除害施設のミニスケールモデル モデル排水の 流入 排出 各槽の容量の合計 : 2,750 mL 1日の流入量 : 2,000 mL 滞留時間 : 33 h 原水槽 第1曝気槽 第2曝気槽 第3曝気槽 (500 mL) (750 mL) (750 mL) (750 mL) (2) 微生物製剤 No. 微生物製剤 形状 1 オイルバニッシュ 液体(培養液) 2 他社品A ↑ 3 他社品B 液体 4 他社品C 粉末
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7/18 (3) 試験条件 (a) モデル排水の流入速度 : 83 mL/h (b) モデル排水の油脂濃度 : 150、200、250 mg/L (c) pH : 4.4 (d) 温度 : 28±2 ℃ (e) 給気量 : 原水槽 300 mL/min、第1槽~放流槽 450 mL/min (f) 評価時間 : 30 h (g) 微生物製剤の投入量 : オイルバニッシュ 100 μL (推奨使用量) 他社品A 210 μL 他社品B 40 μL 他社品C 2 mg (4) 水質(排水)の測定 n-Hex、SS、BOD : JIS K0102に準じて測定した。
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8/18 4.2.2 結果 単位 mg/L モデル排水の油脂濃度 製剤 排水基準 150 200 250 微生物製剤 微生物製剤 微生物製剤 投入前 30 h後 投入前 30 h後 投入前 30 h後 n-Hex 30以下 150 24 200 26 250 28 オイル SS 600未満 88 48 100 40 106 48 バニッシュ BOD 600未満 1,107 369 1,107 369 1,107 461 n-Hex 30以下 150 × 52 - - - - 他社品A SS 600未満 88 30 - - - - BOD 600未満 1,107 461 - - - - 他社品B n-Hex 30以下 - - - - 250 × 64 他社品C n-Hex 30以下 - - - - 250 × 64 注記 :排水基準に合格 ×:不合格 (1) オイルバニッシュは、油脂濃度250 mg/Lの場合においても、n-Hex、SS、BODの 排水基準に合格する。 (2) 他社品Aは、油脂濃度150 mg/Lの場合、の排水基準に不合格となる。 (3) 他社品BおよびCは、油脂濃度250 mg/Lの場合、n-Hexの排水基準に不合格となる。 (油脂濃度 250 mg/L未満での試験は未実施)
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9/18 5. 現場試験での効果の検証
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10/18 5.1 食品工場A (下水道放流、他社品Aを使用していたがn-Hexの排水基準に不合格) 5.1.1 試験方法 (1) 微生物製剤 : オイルバニッシュ(培養液) (2) 試験条件 (a) 試験現場の排水量 : 400 m3/日 (滞留時間:33h) (b) 試験期間 : 2017年8月~2018年2月 (c) 微生物製剤の投入量 : 20 L/日 (3) 水質(排水)の測定 n-Hex、SS、BOD : JIS K0102に準じて測定した。 (4) 処理フロー (赤字:現場試験に伴う変更箇所) オイルバニッシュ 投入 原水 原水槽 スクリーン 曝気槽1 曝気槽2 放流槽 下水放流 オイルバニッシュ P ポンプ 散気管
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11/18 5.1.2 結果 < 他社品A > < オイルバニッシュ > 2014年4月~2017年6月 2017年8月~2018年2月 単位 mg/L 単位 mg/L 項目 排水基準 原水 放流水 項目 排水基準 原水 放流水 n-Hex 30以下 142 × 39 n-Hex 30以下 242 23 SS 600未満 292 389 SS 600未満 96 179 BOD 600未満 957 284 BOD 600未満 1,113 250 注記1 N=54の平均値 注記1 N=48の平均値 注記2 :排水基準に合格、×:不合格 注記2 :排水基準に合格、×:不合格 オイルバニッシュを使用することで、放流水のn-Hexは排水基準に合格する。
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12/18 5.2 食品工場B (下水道放流、油水分離槽の油脂を廃棄処分、処理コスト高) 5.2.1 試験方法 (1) 微生物製剤 : オイルバニッシュ(培養液) (2) 試験条件 (a) 試験現場の排水量 : 400 m3/日 (滞留時間:48.8h) (b) 試験期間 : 2018年5月~2018年6月 (c) 微生物製剤の投入量 : 20 L/日 (3) 水質(排水)の測定 n-Hex : JIS K0102に準じて測定した。 (4) 処理フロー (赤字:現場試験に伴う変更箇所) オイルバニッシュ 廃止 投入 原水 油水 流量 嫌気 好気 原水 スクリーン 沈殿槽 下水× × ポンプ槽 分離槽 調整槽 処理槽 処理槽 放流 バイパス配管 オイルバニッシュ P バイパス配管 P P P P ポンプ 散気管
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13/18 5.2.2 結果 < オイルバニッシュ投入前 > < オイルバニッシュ投入後 > 2017年9月~2018年5月 2018年5月~2018年6月 単位 mg/L 単位 mg/L 項目 排水基準 原水 放流水 項目 排水基準 原水 放流水 n-Hex 30以下 159 9 油水分離槽を n-Hex 30以下 208 10 注記 N=8の平均値 廃止 注記 N=8の平均値 項目 費用 オイルバニッシュ 項目 費用 約60万円 /月 投入 0円 /月 廃棄処分費 3 廃棄処分費(20m /月) (廃棄なし) 計 約60万円 / 月 製剤費 約20万円 /月 計 約20万円 / 月 (1) 放流水のn-Hexは排水基準以下を維持する。 (2) 月々約40万円コストダウンできる (年間約480万円)。
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14/18 5.3 乳製品製造工場A (河川放流、他社品Dを使用、オイルボールが大量発生、配管閉塞のリスクあり) 5.3.1 試験方法 (1) 微生物製剤 : オイルバニッシュ(培養液) (2) 試験条件 (a) 試験現場の排水量 : 80 m3/日 (滞留時間:41.5h) (b) 試験期間 : 2018年7月~2018年9月 (c) 微生物製剤の投入量 : 5 L/日 (3) 水質(排水)の測定 n-Hex : JIS K0102に準じて測定した。 (4) 処理フロー (赤字:現場試験に伴う変更箇所) オイルバニッシュ 投入 スクリーン 回分式処理槽1 原水 原水送り槽 原水調整槽 放流槽 河川放流 ピット 回分式処理槽2 オイルバニッシュ P P P P ポンプ 散気管
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15/18 5.3.2 結果 < 他社品D > < オイルバニッシュ > 2017年10月~2018年7月 2018年7月~2018年9月 単位 mg/L 単位 mg/L 項目 排水基準 原水 放流水 項目 排水基準 原水 放流水 n-Hex 10以下 302 10 オイルバニッシュ n-Hex 10以下 342 4 注記 N=15の平均値 投入 注記 N=13の平均値 項目 結果 項目 結果 オイルボール発生量 180kg / 月 オイルボール発生量 60kg / 月 配管閉塞のリスク 高 配管閉塞のリスク 低 製剤費 約11万円 / 月 製剤費 約 6万円 /月 (1) 放流水のn-Hexは排水基準以下を維持する。 (2) オイルボールの発生量が1/3になり、配管閉塞のリスクが低減できる。 (3) 月々約5万円コストダウンできる (年間約60万円)。
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16/18 5.4 食品工場C (下水放流、油水分離・加圧浮上有り、製剤コスト・浮上油脂の廃棄コストが高い) 5.4.1 試験方法 (1) 微生物製剤 : オイルバニッシュ(培養液) (2) 試験条件 (a) 試験現場の排水量 : 200 m3/日 (滞留時間:45.2h) (b) 試験期間 : 2018年8月~2018年9月 (c) 微生物製剤の投入量 : 10 L/日 (3) 水質(排水)の測定 n-Hex : JIS K0102に準じて測定した。 (4) 処理フロー (赤字:現場試験に伴う変更箇所) オイルバニッシュ 廃止・曝気 投入 油水分離槽 曝気槽 沈殿槽 流量 原水 原水槽 スクリーン 放流槽 下水放流 調整槽 加圧浮上槽 曝気槽 沈殿槽 廃止・素通り P P P P P ポンプ 散気管
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17/18 5.4.2 結果 < オイルバニッシュ投入前 > < オイルバニッシュ投入後 > 2018年7月 2018年8月~2018年9月 単位 mg/L 単位 mg/L 項目 排水基準 原水 放流水 加圧浮上槽・ 項目 排水基準 原水 放流水 n-Hex 30以下 256 7 油水分離槽を n-Hex 30以下 154 11 廃止 注記 N=4の平均値 注記 N=5の平均値 項目 結果 項目 結果 オイルバニッシュ 加圧浮上 投入 加圧浮上 0円 / 月 薬剤費・廃棄処分費 約25万円 / 月 薬剤費・廃棄処分費 (余剰汚泥処分費含む) 余剰汚泥処分費 約6万円 / 月 油水分離 約10万円 / 月 油水分離 廃棄処分費 約4万円 / 月 廃棄処分費 計 約35万円 / 月 製剤費 約15万円 / 月 計 約25万円 / 月 (1) 放流水のn-Hexは排水基準以下を維持する。 (2) 月々約10万円コストダウンできる (年間約120万円)。
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18/18 オイルバニッシュの特徴 1. 特許を取得した新規酵母配合で油脂分解力アップ 2. 排水中のn-Hexを大幅に低減し法規制をクリア 3. 油脂の蓄積量低減により廃棄処分の費用削減 4. 簡単作業で作業者の負担軽減 5. 油脂の腐敗などによる悪臭を低減し環境保全 以上
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【参考】 製品外観 (1) オイルバニッシュ (2) 培養装置