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エッジの IIoT 構造への統合化に取組む Edgecross コンソーシアム

ホワイトペーパー

ARC WHITE PAPER By ARC Advisory Group

目次
・概要
・ IIoT 事業が提供する価値
・ IIoT ネットワークエッジの台頭
・エッジ-クラウド連携の課題
・エッジコンピューティングへの移行
・オープンな IIoT プラットフォームの必要性
・Edgecrosss コンソーシアムが取組む課題
・Edgecross プラットフォームの構成要素
・Edgecross の適用例:予防保全
・会員及び活動スケジュール
・幹事会社6社のコメント
・筆者プロフィール

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このカタログについて

ドキュメント名 エッジの IIoT 構造への統合化に取組む Edgecross コンソーシアム
ドキュメント種別 ホワイトペーパー
ファイルサイズ 1.4Mb
登録カテゴリ
取り扱い企業 一般社団法人Edgecross コンソーシアム (この企業の取り扱いカタログ一覧)

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一般社団法人Edgecross コンソーシアム

このカタログの内容

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ARC WHITE PAPER By ARC Advisory Group DECEMBER 2017 エッジの IIoT 構造への統合化に取組む Edgecross コンソーシアム 概要 ............................................................................................ 3 IIoT 事業が提供する価値 .................................................................. 4 IIoT ネットワークエッジの台頭 ......................................................... 4 エッジ-クラウド連携の課題 ............................................................. 6 エッジコンピューティングへの移行 ..................................................... 7 オープンな IIoT プラットフォームの必要性 ........................................... 9 Edgecrosss コンソーシアムが取組む課題 ............................................. 9 Edgecross プラットフォームの構成要素 ............................................. 10 Edgecross の適用例:予防保全 ....................................................... 13 会員及び活動スケジュール .............................................................. 14 幹事会社 6 社のコメント ................................................................. 15 筆者プロフィール ......................................................................... 17 VISION, EXPERIENCE, ANSWERS FOR INDUSTRY
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ARC White Paper • December 2017 免責条項 ここに記載された情報は一般的な情報と教育目的のためのものです。法的助言を意図するものではな く、法的助言を構成するものと解釈すべきではありません。ここに記載されている情報はすべての状況 に適用されうるものではなく、最新の状況を反映していない可能性があります。ここに記載された内容 は、提示された特定の事実や状況に基づいて法的助言を得ずに、頼りにしたり、行動したりするもので はありません。ARC Advisory Group は、Edgecross コンソーシアムとの協議のもと、通知なくいつで も本書の内容を変更する権利を留保します。 Edgecross コンソーシアムが本書を他の言語で公開することに関心がある場合は、われわれは、 Edgecross コンソーシアムに対して ARC Advisory Group に正確性の確認を依頼するよう求めます。任 意の資料を他の言語に翻訳することは、便宜上の意図に限られます。翻訳の正確性は保証されておりま せん。翻訳の正確さに関連して疑問が生じた場合は、文書の原文の公式版を参照してください。翻訳で 生成された矛盾や相違は、拘束力がなく、遵守や執行の目的で法的な影響を与えません。 ARC Advisory Group および Edgecross コンソーシアムは、ここに正確かつ最新の情報を含めるために しかるべき努力をしておりますが、ARC Advisory Group および Edgecross コンソーシアムは、その正 確性、現在性または完全性に関していかなる種類の保証も表明もいたしません。読者は本書およびその 内容にアクセスし、それを使用し、その内容を信頼することは、読者ご自身の責任で行うことに同意す るものとします。ARC Advisory Group および Edgecross コンソーシアムは、明示的または黙示的なあ らゆる種類の保証を一切放棄します。ARC Advisory Group、Edgecross コンソーシアム、または本文 書の作成、製作、提供に関与する当事者は、直接的、間接的、特別、必然的、事業利益の損失または特 別損害を含むいかなる結果、損失または損害について、本書へのアクセスにともない生じること、本書 の使用または使用不能によって生じること、本書の利用に関連する事項またはコンテンツの間違いまた はコンテンツ内の不作為に対する責任を負いません。この情報の使用は、「現状のまま」の状態での使 用を承認するものです。
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ARC White Paper • December 2017 概要 あらゆる産業分野で自動化機器のユーザとサプライヤは、産業用インター ネットを基礎とする戦略によって実現可能な付加価値が数多く提供されて いることに気づき始めている。産業用モノのインターネット(IIoT)、イ ンダストリ 4.0(I4.0)、情報技術(IT) と運用技術(OT)の融合、スマー ト製造、スマート社会、などの活動はいずれも事業変革の主要な推進力と 見なされており、その変革には収益増、コスト削 産業用インターネットが可能にする事業 減、設備の最適化、顧客層の拡大が含まれる。こ 向上戦略を成功させるためには、IT/OT の融 合促進、エッジ-クラウド統合とオープンな の認識は、現場から経営層にまで広がっており、 アーキテクチャが求められる。産業用エッジ 経営層ではこれらの活動が経営に及ぼす影響の大 プラットフォームは、これらの中心となる機 きさに対する認識を深めつつある。 能的要件に対応するための主要な手段として 発展しつつある。 産業用インターネット対応戦略は、これまで製造 業企業に浸透していた IT と OT/FA の観点が対峙 するような従来型のサイロ構造からの転換を求める。インターネットが可 能にする事業向上の成果を上げるためには、IT と OT とエンジニアリング 技術(ET)を真に融合して、目的達成のために必要となるアクセス性、透 明性、セキュリティ、実行能力を備えることが条件となる。 これらの見通しは、産業用ネットワークエッジ新時代が到来していること を告げている。この産業用ネットワークエッジは、顧客がインターネット ベースの事業戦略に向けて準備し導入を開始する際には必ず考慮すべき要 件となる。この準備の範囲は、企業アプリケーションが「ネットワークエ ッジ」とみなす範囲が、接続性をベースとする事業戦略を成功させるとこ ろと一致するまで拡張される。そしてここには構造(アーキテクチャ)全 般にわたって解決すべき多数の関連事項が含まれている。 新たに結成された Edgecross (エッジクロス)コンソーシアムは、エッジ コンピューティングが成長しつつある時代に必要となる主要な機能要件に 対応することを目的としている。この活動には構造全般にわたってシーム レスに協調連携を実現するエッジプラットフォームの確立を含んでいる。 IT システムは今や、運用の向上を求めて OT/FA 領域に入り込むに留まら ず、クラウド上にあるサプライチェーンやエンジニアリング活動にまで入 り込んできている。Edgecross コンソーシアムの使命は、単純な IIoT 統合 の枠組みを超えて、事業と技術を統合化する今日的な課題に対応する能力 を備えたエッジプラットフォーム環境を創成するところにまで及んでいる。 Copyright 2018 ARC Advisory Group • ARCweb.com • 3
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ARC White Paper • December 2017 IIoT 事業が提供する価値 産業用 IoT (IIoT)、インダストリ 4.0(I4.0)、中国製造 2025、スマート 社会などの活動は、次第に設備稼働停止時間の削減、生産の柔軟性の拡張、 さらにオープンでつながるセキュアな基盤作りのための手段として見られ るようになってきている。今日的な環境においては、インターネット対応 戦略が目標とする成果は、運用コストや保守コストの削減から、機械の予 期せぬ稼働停止時間の削減、生産の柔軟性の拡張、 産業用インターネットが可能にする戦略が あるいはサービスを主体とする製品提供への移行 目指している成果には、運用・保全コストの にいたるまで、広範囲に及ぶ。これらの成果利益 低減や、装置の予期せぬ稼働停止の削減、 は、サプライヤ、OEM ベンダ、システムインテグ 生産の柔軟性の向上、 レータ、エンドユーザである顧客にいたるまでバ サービス主導型の事業への転換が含まれる。 リューチェーンを通して拡大する。 これらの目標を達成するために、ユーザ顧客は、関連する設備や、機械や、 プロセスや、つながる最終製品にダイナミックにアクセスし、監視し、管 理し、制御し、最適化できなければならない。そこで産業用ネットワーク エッジとこれに関連する機器は、インターネット対応戦略を通じて事業価 値の増加分を提供するための主要な要素として登場してきた。 IIoT ネットワークエッジの台頭 今日のインターネット戦略の多くを実現可能にしている基本的な要件とし ては、接続性、透明性、遠隔アクセスがある。クラウド接続統合と、 IT/OT/ET の融合と、現場からのデータをより高次のアプリケーション向 けに供給するための仕組みとがこれらの目標を達成するための中心的な要 件である。それとともに、構造の全領域にわたり水平軸、垂直軸のシーム レスな統合も重要である。これらのコンセプトのそれぞれは、情報の流通 路としての産業用ネットワークエッジに深く関わっている。 IIoT は、現場と設備のデータを企業管理レベルの事業改善アプリケーショ ンと広範囲につながることが要件となっており、これに活用できるアプリ ケーションの多くはクラウド上にある。IIoT の増勢にともなってすでに夥 しい数のさまざまなクラウドベースのプラットフォームが提案されている。 その中には、特定ベンダ依存型運用システムプラットフォームや、アマゾ ンウェブサービス(Amazon Web Service)やマイクロソフトアジュール (Microsoft Azure)などの公衆クラウド型のプラットフォームも含まれる。
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ARC White Paper • December 2017 分析機能プラットフォーム クラウドアプリプラットフォーム コンピュートプラットフォーム エッジプラットフォーム ネットワーク管理プラットフォーム 様々に異なる IIoT プラットフォームのタイプが発展しつつある 産業用インターネット時代のクラウドをベースとする企業管理レベルの事 業改善戦略は、分析機能などデータ駆動型の作業にデータを取込むために エッジの機械やプロセスやその他の設備・部品からのデータを必要として いる。これらのクラウドをベースとする構造は、データ通信、アプリケー ション連携、セキュリティなどの主要な役割をネットワークエッジに依存 している。 かつては孤立していた OT を中心とする実装は、IT、ET とのデータ統合の 必要性への対応を迫られている。この高次レベルのアプリケーションの通 信を強調することが「ネットワークエッジ」というの用語の背景にある。 企業管理レベルからのトップダウン的観点で見れば、現場レベルの機器は 構造の周縁部(エッジ)に現れるという見え方をするからである。 企業がすでに提案依頼書(RFP)のなかで接続性の要求を増やし続けてい るのを見れば、この傾向は明白である。各企業はこの新たな機能性を活用 して遠隔監視や遠隔診断、さらに一般に遠隔アクセスと漸次的なデータ収 集を必要とするエネルギ管理といった領域の初期段階で得やすい成果を上 げることに務めている。世界中の多種業界にわたる新規のプロジェクト申 請書の内容が、エッジの接続性を幾重にも増加する必要があることの確か な証拠を示している。 Copyright 2018 ARC Advisory Group • ARCweb.com • 5
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ARC White Paper • December 2017 Demand PLM ERP Planning Analytics Supply Chain DBMS クラウドベース Asset Management エンタープライズ アプリケーション IIoT ネットワーク エッジ Ethernet IPCs ゲートウェイ スイッチ ルータ WAPs 設備 装置 機器 センサ センサ, 伝送器, バルブ, コントローラ, ドライブ, etc. ネットワークエッジが IIoT 戦略に重要な役割を果たす エッジ-クラウド連携の課題 産業用インターネット戦略は通常、より高次レベルのアプリケーションで 実行される業績向上戦略を遂行するのに必要とされるエッジデータを供給 する手段として見なされている。とりわけ産業分野ではこの傾向が顕著で あり、ここでは、機械の予期せぬ稼働停止を低減するなどの任務を負うク ラウドベースの分析機能とそれに類するアプリケーションによって大容量 のデータが必要となる。エッジデータはまた、サービス提供と利用状況の 監視の手段として、サービスとしての製品(Product-as-a-Service)を推進 していくための要素として不可欠である。
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ARC White Paper • December 2017 このほか現状において、エッジにおけるクラウド連携は、機器の調整と管 理、遠隔アクセス・遠隔管理、データ蓄積、アプリケーションの実行など 多目的に用いられている。企業管理のアプリケーションは、産業用エッジ で生成されるデータの主要な消費者として台頭してきているが、これらエ ッジ機器によって生成されるデータの膨大な量は、 エッジからクラウドへの統合化には、 多くの場合にクラウドをベースとするデータ処理 大容量データの事前処理、許容限度を超える を非現実的なものにしている。エッジアプリケー 遅延時間、セキュリティを危険に晒す懸念 ション自体が、分析処理やフィードバックのため などの領域で問題をかかえることになる。 にクラウドとのデータのやり取りにつきものの遅 延に耐えられないという問題が生じる場合もある。 また、顧客によっては、セキュリティへの懸念から彼らのデータをクラウ ドに上げることを望まない場合もある。 エッジコンピューティングへの移行 クラウドベースのアプリケーションをネットワークエッジ基盤とインテリ ジェントな端末機器の層に移行する動きは、産業用エッジにおいて変化を 促す主要な圧力要因のひとつである。エッジからクラウドへの統合現象の さらなる進化には、エッジあるいはフォグコンピューティング戦略の台頭 がともなっている。この手法において、従来型の企業管理レベルと連携す る機能性のいくつかは、エッジ機器そのものの中に取込まれつつある。エ ッジコンピューティングは、ローカルの制御プログラムであることにより、 クラウド内のアプリケーションの実行に重点を置くタイプのオートメーシ ョン及び制御とは全く違う特質を備える。 エッジコンピューティングは、データをエッジで処理し、処理構造の分散 化を促進することにより、企業管理アプリケーションと通信リンクの過重 負荷問題を解消する。エッジ機器そのものは、接続性と演算処理性能の両 面から価格性能比の向上を続ける傾向にあるから、エッジコンピューティ ングへの移行は継続的にやり易くなる傾向にある。 エッジコンピューティングは、IT システムを この進展に貢献する 2 つの主な動因を上げると 機械データの大洪水から絶縁し、 すれば、1 つはデータのローカル処理が、現場か しかも OT/FA のアプリケーションに必要な ら企業管理レベルにいたるデータの氾濫を予防 スピードとセキュリティを供給する。 することであり、加えてもう 1 つはアプリケーシ ョンの実行をそれらのデータソースに近い、従 ってターゲットとする実行環境に近いところで処理することに伴うスピー ドとセキュリティ、その他の優位性が得られることである。分析に基づく フィードバックが対象とする設備に近接し、あるいはまさにその設備上で Copyright 2018 ARC Advisory Group • ARCweb.com • 7
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ARC White Paper • December 2017 実行されることは、迅速で、究極的にはリアルタイムのフィードバックを 実現し、それとともに運用上のセキュリティを向上させる。 エッジコンピューティングの機能は、エッジ機器が発生させるデータの洪 水的状況から企業管理アプリケーションの負荷を軽減させるのに役立つ。 エッジコンピューティングは、機器内やプロセスにおける問題発生の可能 性を持つデータの異常を特定しそれを明示することでシステムと現場を支 援できる。さらに、企業管理アプリケーションから即応を求められていな いデータをフィルタリングして負荷を軽減し、蓄積することにも役立つ。 IT/OT 融合はエッジにおけるコンピューティングと接続性の融合を含む これらのエッジコンピューティングの作用効果は、IT と OT/FA の融合の 意味をコンピュータの性能(compute)と接続性(connect)の融合にまで 拡張する。ネットワークのインフラ機器は、従来は、構造内の異なる層間 あるいは層内のデータ接続性を可能にすることが主要な役割であったが、 今や、エッジコンピューティングの必要性を満足するためにコンピューテ ィング能力を追加することがその役割となった。これと同時に、OT データ を事前処理してクラウドベースの企業管理アプリケーションに向けて加工 し送出する必要から、コンピュータ処理機能を構造内のエッジに近い領域 に移行させることになる。
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ARC White Paper • December 2017 オープンな IIoT プラットフォームの必要性 IIoT エッジに対する機能と性能要求の負担が増大したことが原因となって、 要求の増大に対応可能な専用のエッジプラットフォーム環境が求められる ようになってきた。構造内のこのプラットフォームの部分は、IT をハイブ リッドの OT 環境に接続するためにかかる時間や手間やコストや特殊な専 門技能を低減させる必要から、また機器の管理やアプリケーションの開発 と展開のための標準ツールが供給されるようになったことにより、発展す る傾向にある。 IIoT エッジプラットフォームは、 エッジプラットフォームは、構造上エッジに特有 エッジからクラウドへの統合実現に な環境の複雑性から IT と OT を解放するために必 必要となる時間や手間やコストや特殊な専門 要な要件として、発展しつつある。エッジプラッ 技能を削減する。 トフォームは事前処理した OT データを、適合す る形式に加工して、IT プロトコルのサポートを介 して IT ベースのアプリケーションに届けることが可能であり、その一方で OT の機器とプロセス向けの統合をやり易くする。エッジプラットフォーム はまた、つながるデータ向けにコンテキスト(文脈)を明らかにすること が可能であり、モデル化や、可視化や、特定の分析ツールを提供すること も可能である。 Edgecross コンソーシアムが取組む課題 アドバンテック、オムロン、日本電気、日本アイ・ビー・エム、日本オラ クル、三菱電機の 6 社は、グローバル規模で企業・産業界の枠を超えてエ ッジコンピューティングの標準化のニーズに応えることを目的として、 Edgecross (エッジクロス)コンソーシアムを設立した。設立会社のリス トが示すとおり、このコンソーシアムは IT と OT/FA を融合し、IIoT とエ ッジコンピューティングの発展によって可能になる付加価値の増大を企図 している。この設立の趣旨は、単純な IIoT 統合化の枠組みを超えて、今日 的なビジネスと技術の統合に関する課題に対応可能な単一のエッジプラッ トフォーム環境を形成するところを目指している。 Edgecross のプラットフォームは、エッジコンピューティングの需要が高 まっている分野でコアとなる機能性の提供に取組む。産業用 PC(IPC)を ゲートウェイとする構造は、ベンダや採用されているネットワークの種類 の違いに関わらず、OT/FA 環境の全域からデータ収拾を可能にする。生産 現場に近い場所でリアルタイムにデータ分析・診断を実現することにより、 Copyright 2018 ARC Advisory Group • ARCweb.com • 9
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ARC White Paper • December 2017 ローカルの生産現場でのリアルタイムなフィードバックとその応答を可能 にする。ローカルのエッジデータの処理能力を供えることは、OT/FA の担 当者とエッジアプリケーションがローカルの生産現場とグローバルにわた る製造拠点運用の双方で運用を最適化するための Edgecross プラットフォームは、 IT と OT/FA を一体化する主要な機能性を データを抽出することを可能にする。さらに、 提供し、IIoT 主導型のパフォーマンス Edgecross は IT アプリケーションが OT/FA 環境 向上を可能にする。 内で実行されることを可能にし、エッジコンピュ ーティング用のアプリケーションの幅広いライブ ラリの活用を支援する。 Edgecross プラットフォームは、構造の全体にわたってシームレスな連携 を通じてこれらのことを実現可能にする。これにより、運用の改善を追及 する IT システムは OT/FA 領域内に達することが可能になるばかりでなく、 クラウドにあるサプライチェーンやエンジニアリング活動にも連携できる ようになる。 Edgecross プラットフォームの構成要素 Edgecross コンソーシアムの初期の提供には、IT システムと OT/FA 環境の 間に広く普及しているインターフェースをエッジアプリケーションとエッ ジコンピューティング間に採用してこれをサポートすることが含まれる。 このインターフェースは、すでにエッジで実装済みの装置・機器類から収 集されたデータを構造内のエッジアプリケーションに取込むことを可能に する。 また IPC ベースのゲートウェイ通信が、OT/FA 機器とクラウドベース(あ るいはオンプレミス)の IT システム間のシームレスなデータ連携向けに提 供される。サプライヤを選ばない IPC ベースのゲートウェイとエッジ・プ ラットフォーム・ソフトウエアの組合せが、リアルタイムデータ処理とデ ータモデル管理の機能を備えた強力なエッジ処理環境を提供する基盤とな る。
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ARC White Paper • December 2017 Edgecross プラットフォームの構造概要 さてコンソーシアムの初期の開発課題には、IPC 上で Edgecross プラット フォームを機能させるのに重要な 2 つの機能コンポーネントが含まれる。 すなわち、リアルタイムデータ処理とデータモデル管理である。 リアルタイムデータ処理機能は、プラットフォームがどの装置・機器から どのような周期でデータを収集するかを設定する機能を提供する。この機 能にはまた、プラットフォームが収集したデータを特定のエッジアプリケ ーションに合せた形にフォーマット化してどういった周期でアプリケーシ ョン側に送り出すかの処理機能も求められる。さらに、アプリケーション でデータを診断した後にエッジの装置・機器にこれをフィードバックする 機能も備えることになり、このフィードバック機能も開発の対象となって いる。プラットフォーム側がフィードバック機能を備えることの意味は大 きく、これによりリアルタイム診断を実行するエッジアプリケーションの 開発が格段に容易になることが期待されている。 またデータモデル管理機能は、エッジデバイスである装置・機器の構成な どを分かりやすいツリー構造にモデル化する機能である。このモデルには、 部品表(BOM)タイプの機器の構成要素が含まれるとともに、これに加え て制御に重要となる電流値、温度、トルク値などもデータモデルとして管 理できるのが特長である。 Copyright 2018 ARC Advisory Group • ARCweb.com • 11
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ARC White Paper • December 2017 エッジ処理アプリケーションにおける精確なデータモデルの生成は、個々 のデータモデルが様々に異なる対象機器の種類、機能、サプライヤ、出荷 の仕向け地によって異なる構成となるため、その開発は容易ではないこと が予想される。しかしながら、例えば分析アプリケーションによって故障 を検知した場合に、装置や機器の精確なデータモデルが構成されていなけ れば、故障の問題の原因や箇所を効率よく特定できないことになる。 エッジにおける精確なデータモデル生成という重要な問題に対して、 Edgecross は現在、2 通りのアプローチを想定している。まず、標準の OT と IT のインターフェースを備えた標準のエッジプラットフォームを介して アクセス可能な機器の標準プロファイルに基づくことが想定される。中心 となるプラットフォームの機能性には、これらの標準の機器プロファイル に基づくモデルデータの自動生成が含まれる。機器の属性とそれらがつな がる特定のオートメーションネットワーク利用の双方を含むこのプロファ イル情報は、装置・機器のプロバイダから Edgecross に提供されることに なる見通しである。 次に、コンソーシアムは、エッジ処理をより精確かつ簡素に実現するため に、これらのデータモデルの標準化を促進することを検討している。この 標準化の活動は、今後コンソーシアム内に設立されるテクニカル部会が議 論することになるが、標準化活動に参画する装置・機器サプライヤと機器 製造業者が一体となって、共通の機器プロファイルを開発していく計画で ある。 IPC ベースのゲートウェイとエッジ・プラットフォーム・ソフトウエアの 組合せは、リアルタイムデータ処理とデータモデル管理の強力なエッジ処 理環境を提供する。さらに「データコレクタ」を Edgecross の構造に取込 むことにより、アプリケーション開発者は付加価値を伴わないカスタム統 合の作業から解放され、プラットフォームによって多種多様な現場機器か らの入力データを取込むことが容易になる。これに加えてコンソーシアム では、エッジアプリケーションの開発者向けに開発負担を軽減させるオー プン開発キットと技術支援を提供する計画である。 コンソーシアムではすでに、賛同企業に加わった IT システム会社やエッジ アプリケーション開発企業向けに開発キットのベータ版の提供を開始して いる。コンソーシアムは、2018 年春季には、Edgecross の基本ソフトウエ アプラットフォームの正式の提供開始と同時に、インターネット上にマー ケットプレイスを開設してエッジアプリケーションの提供も開始する予定 である。
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ARC White Paper • December 2017 Edgecross の適用例:予防保全 IIoT による予防保全の機能は、予期せぬ機械の稼働停止時間の削減や大規 模な設備停止の防止といった目標を達成するために重要である。Edgecross は、OT/FA と IT 間の双方向でデータの容易な収集、変換、分析を実現す ることによって、エッジの統合を実現し、予防保全の遂行に必要となる各 種要件を満たすことを計画している。 この Edgecross の適用例を見ると、まず多種多様な機器およびネットワー クのタイプから Edgecross がデータを収集、変換して、データを予防保全 アプリケーションに適合するように加工する。このデータが Edgecross に よって必要なタイミングで予防保全アプリケーション向けに配信されると、 このアプリケーションソフトウエアはデータを分析し、それ自体の実行環 境内で故障徴候に関する診断を生成し、さらに Edgecross を介して必要な 通知を生産設備・装置にフィードバック送信する。この際、Edgecross は、 信号灯を発光させて、現場の担当者に設備・機器故障の切迫状況を通知し、 適切な対応策をとる必要性を警告することもできる。Edgecross は、現場 の機器データの簡単な接続・統合と、分析と、IT システムへの伝達を実現 し、さらにまたプラットフォーム構造を通じて診断結果の応答を現場の設 備・装置にシームレスにフィードバックすることによって、この予防保全 の機能を実現可能にする。 I ( T ク シ ラ ス ウ テ ド ④ パターン配信 ③ クラウドに集約 ム ) 予防保全アプリ 予防保全アプリ (エッジアプリケーション) (エッジアプリケーション) エ ッ ジ コ ン ピ ② パターン抽出 ⑤ パターン照合 ュ ー テ ィ ン グ ⑥ 故障兆候通知 ① データ収集 ( F 生 設備 設備 A 産 現 場 ) Edgecross は複数施設にわたるパフォーマンス向上を可能にする Copyright 2018 ARC Advisory Group • ARCweb.com • 13
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ARC White Paper • December 2017 Edgecross はさらに、このアプリケーションを世界各地の施設における故 障予兆の早期検知に展開できる。すなわち、まず国内拠点の設備・装置か ら収集された稼働データと予防保全アプリケーションを用いて、国内の予 防保全を実施した分析から故障徴候検知パターンを抽出する。抽出した検 知パターンは Edgecross のゲートウェイ通信を活用してクラウドに集約さ れ、さらにクラウドを経由して海外拠点の Edgecross プラットフォーム上 の予防保全アプリケーションに配信される。他方、海外拠点で収集したロ ーカル設備・装置の稼働データは、海外ローカルの Edgecross プラットフ ォーム環境内でクラウドから配信された検知パターンと照合され、故障徴 候とみられる結果が得られた場合には、Edgecross が海外拠点内の設備・ 装置へ故障徴候を通知する。これによって、海外拠点での設備稼働データ 不足などによる課題を解決することが可能になる。 会員及び活動スケジュール コンソーシアムの設立が発表された 2017 年 11 月 6 日の発表資料には、賛 同企業の長いリストが含まれていた。この時点での幹事企業を含む賛同企 業 51 社(五十音順)は次の通り。 アイ・エル・シー、アドバンテック、アマゾンウェブサービスジャパン、 EPLAN Software & Services、インタフェース、インテル、ヴイエムウェア、 ウイングアーク 1st、ウインドリバー、NSD、MCOR、オムロン、キヤノ ン IT ソリューションズ、KSK アナリティクス、コンテック、CDS、シーメ ンス、ジェイティエンジニアリング、シチズンマシナリー、シムックス、 シュナイダーエレクトリックホールディングス、図研エルミック、セゾン 情報システムズ、ソフトサービス、ダイセック、ダッソー・システムズ、 都築電気、DMG森精機、電通国際情報サービス、東芝電子エンジニアリン グ、トレンドマイクロ、日本電気、日本アイ・ビー・エム、日本オラクル、 日本システムウェア、日本ティブコソフトウェア、日本ヒューレット・パ ッカード、日本マイクロソフト、ネットワンシステムズ、バイナス、パナ ソニックデバイス SUNX、PFU、富士ソフト、富士通、ベッコフオートメ ーション、ポートウェルジャパン、マカフィー、三菱電機、ヤマザキマザ ック、ラティステクノロジー、ルネサスエレクトロニクス。
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ARC White Paper • December 2017 Edgecross コンソーシアムが正式に設立されたのは、東京でシステムコン トロールフェア(SCF)2017 が開幕した 2017 年 11 月 29 日である。同展に 出展した同コンソーシアムのブースでは、上記リストに伊藤忠テクノソリ ューションズと KUKA ロボティクスジャパンの 2 社が加わり、賛同企業計 53 社での設立と なった。 コンソーシアム の初期の活動は、 Edgecross オープ ン・ソフトウエ ア・プラットフ ォームの仕様策 定とその普及促 進である。この 活動にはまた、 賛同企業による テクニカル部会、 マーケティング 他のプラットフォームともオープンに連携を図る 部会活動などの 企業枠・産業枠 を超えた協力と協働の場の提供に加え、Edgecross 対応製品の認証、およ びインターネット上のマーケットプレイスの運営などを通じての会員各社 の販売支援が含まれる。さらに今後は、国・地域を越えてグローバルで活 動を展開し、アプリケーションの拡張とあわせて製造業のみならずさまざ まな産業への適用拡大を目指す。このために、学術機関・関係団体との連 携も強化する見通しである。 また会員企業の拡大には、コンソーシアムとして各地の展示会への出展や その他マーケティング活動を通じて積極的に取組む。加えて、すでに活動 中の他のエッジコンピューティングプラットフォームや、クラウドベース の IoT プラットフォームともオープンな連携を模索していく方針である。 幹事会社 6 社のコメント アドバンテック社長兼日本地区最高責任者 マイク小池氏 コンソーシアムの設立趣旨にアドバンテックは強く賛同いたします。弊社 は FA-IT の肝になる、エッジインテリジェントサーバをグローバルに展開 Copyright 2018 ARC Advisory Group • ARCweb.com • 15
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ARC White Paper • December 2017 しており、今後 Edgecross を通じて、WISE-PaaS を提供し、Connected In- dustries の形成に力強く貢献してまいります。 オムロン 執行役員副社長 インダストリアルオートメーションカンパニ ー社長 宮永裕氏 コンソーシアムの設立趣旨に賛同いたします。当社は幅広い品揃えとアプ リケーションに即した制御技術を活かし、製造現場において機械、装置、 機器の IoT 化を進め、賛同企業各社と共に Edgecross を牽引することで日 本の製造業の発展に貢献してまいります。 日本電気 執行役員 松下裕氏 FA と IT を協調させる Edgecross コンソーシアム設立に賛同いたします。 NEC は自らが取り組んできたものづくり革新の知見と、NEC Industrial IoT を構成する技術を活かし、本コンソーシアムの発展に最大限尽力して まいります。 日本アイ・ビー・エム 常務執行役員事業開発バリュークリエーション 担当 松永達也氏 FA と IT を協調させる日本発の本コンソーシアムの設立趣旨に強く賛同い たします。IBM が持つグローバルな知見やスキル、また Watson IoT 領域の 各ソリューション群を生かしながら、Edgecross の趣旨を尊重し、本コン ソーシアムの発展に貢献してまいります。 日本オラクル 執行役員 クラウドソリューション営業統括 竹爪慎治氏 日本オラクルはコンソーシアム創設メンバーとなり大変光栄です。オラク ルは広範かつ統合された Oracle Cloud を世界中で展開し、IoT の領域でも 多数の実績を有しています。Edgecross の普及に Oracle Cloud の提供を通 じて貢献してまいります。 三菱電機 常務執行役 FAシステム事業本部長 宮田芳和氏 コンソーシアムの設立趣旨に強く賛同いたします。当社としては、17 年 3 月に構想発表した FA-IT オープンプラットフォームの考え方をオープンな ソフトウエアプラットフォーム Edgecross 発展の要素として提案すること で、本コンソーシアムを牽引してまいります。
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ARC White Paper • December 2017 筆者プロフィール シャンタル・ポルソネッティ (Chantal Polsonetti) Vice President, Advisory Services ARC Advisory Group cpolsonetti@arcweb.com 専門領域と経歴 シャンタルの ARC チーム内での主要な活動領域は、産業用 IoT(IIoT)、 産業用イーサネットスイッチ及び機器、無線ネットワーク、デバイスネッ トワーク、およびインテリジェント列車運行管理及び鉄道信号を含む。シ ャンタルは、ARC 産業用 IoT グループの LinkedIn 管理者でもある。 1990 年に ARC に入社。それ以降は業界をリードする多数の世界市場調査 活動に成果を上げてきた。主な調査領域には、産業用 IoT 向けのコネクテ ッドデバイス管理プラットフォーム、産業用イーサネット機器、産業用イ ーサネットスイッチ及びインフラストラクチャ、(プロセス業界、ディス クリート業界向け)産業用無線、産業用デバイスネットワーク、インテリ ジェント列車管理システム、その他、がある。 ARC に加わる以前は、Venture Development Corporation でセンサおよび 機器レベルの話題を中心に活動し、また International Data Group では市場 調査の支援を行っていた。 産業アナリストとなる以前は、Dennison Manufacturing 社でプラスチック 射出成形事業に携わり、次いでアルミニウム、亜鉛、マグネシウムのダイ キャストメーカである L.E. Mason 社で業務実績を積んだ経歴を持つ。 Copyright 2018 ARC Advisory Group • ARCweb.com • 17
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ARC White Paper • December 2017 アナリスト: シャンタル・ポルソネッティ(Chantal Polsonetti) 和訳:甲斐 真一郎(Shin Kai) 略語のリファレンス: 業界用語の略語のより詳細な解説は次のサイトをご参照下さい。 www.arcweb.com/research/pages/industry-terms-and-abbreviations.aspx BOM Bill of Materials IIoT Industrial Internet of Things BPM Business Process Management IPC Industrial Personal Computer CAS Collaborative Automation System IT Information Technology CPM Collaborative Production I4.0 Industrie 4.0 Management OT Operational Technology CRM Customer Relationship PaaS Product as a Services Management PLC Programmable Logic Controller DBMS Database Management System PLM Product Lifecycle Management ET Engineering Technology RFP Request for Proposal EAM Enterprise Asset Management ROA Return on Assets ERP Enterprise Resource Planning SCM Supply Chain Management FA Factory Automation WAP Wireless Application Protocol 1986 年に設立された ARC アドバイザリグループは、産業界向けに調査研究・助言を行 うリーダ企業で、そのカバーする技術領域は、ビジネス・システムから製品や設備資産の ライフサイクル管理、サプライチェーン管理、運用管理およびオートメーション・システ ムにまで及び、世界のビジネスおよび IT の経営幹部に信頼をいただいている企業です。 今日、複雑な問題に直面している企業にとって、弊社のアナリストは、業界の知識と直接 の体験を踏まえてユーザが最善の解を得られるように支援いたします。 本報告書に記載の情報は、ARC の独自の情報であり、著作権で保護されています。本報 告書のいかなる部分も ARC の事前の許可なく複製・複写することは固くお断りします。 本調査研究は、部分的に Edgecross コンソーシアム殿のご協力を得たものですが、本報 告書の記載内容は ARC の独自分析によるものです。 弊社のアドバイザリサービスをご利用いただくことで、ARC が現在展開中の広汎な調査 研究に加え弊社スタッフの経験を活用いただけます。ARC の提供するアドバイザリサー ビスは、特に組織の戦略と方針を策定する立場にある経営幹部の方々を対象にしたもので す。お問い合わせは、電話、FAX あるいは e メールにて下記宛にご連絡ください。 ARC ジャパンオフィス、埼玉県所沢市くすのき台 3-7-8 Tel:04-2991-1685、Fax:04-2991-1686、E-mail:sabe@arcweb.com (安部宛) ウェブサイト:https://www.arcweb.com/arc-japan ARC Advisory Group, Three Allied Drive, Dedham, MA02026 USA Tel:781-471-1000,Fax:781-471-1100 Visit our web pages at https://www.arcweb.com/
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