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ポジションエンコーディングシステム WCS

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ドキュメント名 ポジションエンコーディングシステム WCS
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このカタログの内容

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FACTORY AUTOMATION POSITION ENCODING SYSTEM WCS ポジションエンコーディングシステム WCS 製品案内
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THE SUCCESS STORY OF PEPPERL+FUCHS 1945 W alter PepperlとLudwig Fuchsがラジオ修理店を開き、 現在のPepperl+Fuchsの基礎を築く 1948 変圧器の製造を開始 1958 最初の高周波発振型近接スイッチの開発と生産を開始 1973 最初の海外法人をイギリスに設立 1979 シンガポール工場を設立 1988 M ichael FuchsとClaus Michaelが会社の経営を引き継ぎ、 Pepperl+Fuchsが有限責任会社(GmbH)となる 1991 フ ァクトリーオートメーション部門とプロセスオートメーション部門を分離 企業買収により新しい製品グループであるレベル制御装置の取扱いを開始 1996 企 業買収によりエンコーダビジネスを拡充 1997 ハ ンガリーのウェスプレームに新しい生産工場を開設 2000 V isolux GmbHとHoneywell社からのマイクロスイッチと フォトスイッチの部門の買収によりファクトリーオートメーション事業を拡大 同時に、ELCONの買収によりプロセスオートメーション部門を拡張 2000 イ ンドネシアのビンタンで製造を開始 2003 米 国Bebco Industries EPSからパージシステムを吸収 2004 O mnitron AGの買収により新しいデータマトリックスコード製品シリーズの取扱い開始 同じく買収により位置符号化システムを獲得 2005 EXTECの買収によりプロセスオートメーション部門内システム&ソリューション分野を拡張 2006 クーパー クロース-ハインズからイントリンシック セーフティ インスツルメンツ(ISB)を、 プロセスオートメーションの製品範囲を拡大させるために、OJエレクトロニクスから、 セパレーター アラーム システム(SAS)を吸収。 VMT Bildveraebeitungssystemeをファクトリーオートメーションに統合した。
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FACTORY AUTOMATION DIVISION One company, two divisions ファクトリーオートメーションの製品群 バイナリ・アナログセンサ 高周波式と静電容量式センサ 磁気式センサ 超音波センサ 光電センサ ビジョンセンサ インクリメンタル、アブソリュート ロータリーエンコーダ カウンタ、 セカンダリスイッチングデバイス RFID データマトリックスID AS-i WCS 適応産業 機械、プラントエンジニアリング 製紙、印刷、二次加工 マテリアルハンドリング 包装機械 自動車 ドア、ゲート、エレベータ 化学装置 商用車両 繊維機械
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PROCESS AUTOMATION DIVISION プロセスオートメーション製品群 信号整調器 本質安全インターフェイス機器 リモートプロセスインターフェイス 本質安全フィールドバス レベルコントロール 危険場所の操作システム パージ、内圧防爆システム プロセス計装と制御 防爆関連技術 適応産業 化学、薬品業界 オイル、ガス、石油業界 産業用、公共用排水処理技術 エネルギー産業 プロセス制御の エンジニアリングコンサルタント
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WORLDWIDE PRESENCE Twinsburg Mannheim Singapore
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WE ARE RIGHT THERE – WHERE OUR CUSTOMERS ARE ... お客様がいるところ、PEPPERL+FUCHSがあります。 3つの研究センター拠点が、世界各地のPepperl+Fuchsの中心となっています。 マンハイム ドイツのマンハイムは、Pepperl+Fuchsの創業以来の本社であり、 エンジニアリングを主眼とする研究センターです。800人以上の スペシャリストがPepperl+Fuchsの本社業務を支えています。 ツインズバーグ アメリカ、オハイオ州のツインズバーグは、1983年以来、アメリカ市 場の本拠地です。250人の社員が、アメリカ市場に適したアメリカの お客様向けのソリューションを開発しています。 シンガポール シンガポールのPepperl+Fuchsの研究センターには、700人以上 の社員が従事しています。1979年以来、アジア経済圏に関連する 業務は、すべてシンガポールが管轄してきました。この地域は、中国 市場の成長によって、より一層重要なものとなっています。 市場の拡大 Pepperl+Fuchsのグローバルな展開は、以下によって強化されています。 ・ベルリン、トゥットリンゲン、サルビアーテ(イタリア)の技術センター。各センターごとに開発部門があ  ります。お客様のニーズに最適な固有のソリューションを提供するだけでなく、小規模ロットでの極め  て柔軟な生産も行っています。 ・ハンガリーとインドネシアの生産工場は、大規模な連続生産用の設備として稼働しています。 ・ワールドワイドな販売ネットワーク。この販売ネットワークにより、世界のあらゆる地域のお客様の  ニーズに、すばやく的確に応じます。  販売代理店の連絡先は、www.pepperl-fuchs.com/company/presence.
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適応例と産業 適応例と産業 WCSは搬送装置などの移動体を、mm単位の精度で位置決めを必要とするアプリ ケーションに適します。 特に下記の特徴を活かせるアプリケーションで特長を生かすことが可能です。 ・コード板を切断分割し分岐が必要な場合 ・カーブやループを構成する場合 ・複数の台車を使用する場合 WCS3の広い溝幅は、コード板との機械的位置変動に対しても余裕があり、多くの アプリケーションで採用されています。但しアプリケーションによっては、WCS2を アルミ製の専用レールと併用し、メリットがある場合もあります。(P18参照) 下記にて、様々なアプリケーションの使用例をご紹介いたします。 立体自動倉庫制御 3D方向それぞれ1つ読み取りヘッドで位置決めをします。コードレールの長さに関係 なく常にアブソリュートの値を検出します。自動倉庫はWCS3Bシリーズを推奨します。 また、既存倉庫の改造の場合は、WCS2Bとアルミプロファイルの組み合わせたシス テムを推奨いたします。 ・後設置が簡単 ・計測システムと移動体との位置あわせを高い精度で実現 ・移動時の振動に影響されない位置計測が可能 自動天井走行クレーン制御 WCS2+アルミレールは代表的なクレーン制御アプリケーションです。 X-Y軸の位置決めにクレーン走行による振動の影響を受けずに使用可能。(常に安定 したコード板と読み取りヘッドの位置関係を保つ事ができます。) WCS2のガイドトロリーにオプションのブラシを付ける事で、走行中にコード板を クリーニング可能。セメント工場などの埃の多いアプリケーションでも使用可能。 メッキ槽走行クレーン制御 直線のレール上を1個又は複数個のクレーンが移動するアプリケーション。 異なるメッキ槽にプログラム通り移動する制御に特に効果的に採用の実績を持ってい ます。 WCSヘッドの高輝度光源採用により、長期間安定した動作を提供します。 WCS3のほか、WCS2でパウダーコーティングのアルミレールシステムも使用可能。 オーバーヘッドコンベヤ 多くの台車が循環移動する中で位置決めが必要な場合のアプリケーション。 WCS3は特に分岐や上下左右への曲線を伴う配置に柔軟に対応可能。 分岐ライン上での電源の瞬時停電の後でも現在地をただちに制御に伝えます。 全長が327m以上になるアプリケーションの場合の対応策も準備しておりますので ご相談ください。 www.pepperl-fuchs.com 6
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目 次 WCSの特長 ………………………………………………………………………………………………………………………………………… 8 機能 ………………………………………………………………………………………………………………………………………………………… 9 読み取りヘッド ……………………………………………………………………………………………………………………………………… 10 WCS2B/WCS3B …………………………………………………………………………………………………………………………… 10 旧読み取りヘッドとWCS2B、WCS3B読み取りヘッドとの交換 ……………………………………………… 10 読み取りヘッドの取り付け …………………………………………………………………………………………………………………… 12 マウンティングプレート ……………………………………………………………………………………………………………………… 13 光学部保護用プラスチック板の交換(ヘッド溝両内側) ………………………………………………………………… 13 コード板 ………………………………………………………………………………………………………………………………………………… 14 ラミネートコード板 ……………………………………………………………………………………………………………………………… 14 ステンレス鋼コード板 ………………………………………………………………………………………………………………………… 14 ステンレス鋼コード板使用時のテンションツール ………………………………………………………………………… 15 IDパッドWCS3-ID70-M1 ………………………………………………………………………………………………………………… 15 コード板の取り付け ……………………………………………………………………………………………………………………………… 15 ブラケットによるコード板取り付け …………………………………………………………………………………………………… 16 WCS2コード板取り付け用 アルミプロファイルレール ……………………………………………………………… 18 WCS3コード板取り付け用 アルミプロファイルレール ……………………………………………………………… 22 WCSコード板のパワーレールへの接続 ………………………………………………………………………………………… 25 WCS読み取りヘッドと制御部の接続 ……………………………………………………………………………………………… 26 RS485インターフェイス付き読み取りヘッド ……………………………………………………………………………… 26 CANopenインターフェイス付き読み取りヘッド …………………………………………………………………………… 28 SSIインターフェイス付き読み取りヘッド ………………………………………………………………………………………… 29 自己診断機能とオプション ………………………………………………………………………………………………………………… 30 ヘッドに埃の蓄積を検出時の警報出力 …………………………………………………………………………………………… 30 ヘッド内取り付け用ヒータ オプション LS….H(H付き) …………………………………………………………… 30 移動速度超過検出出力 オプション LS…S (S-付き)… ………………………………………………………………… 30 数値表示付きヘッド オプション LS…D(D-付き)… ……………………………………………………………………… 31 WCS3B ヘッドの3個のLED表示 …………………………………………………………………………………………………… 31 WCSインターフェイスモジュール …………………………………………………………………………………………………… 32 パラレルインターフェイスモジュール ……………………………………………………………………………………………… 33 SSI インターフェイスモジュール ……………………………………………………………………………………………………… 34 Profibus DP インターフェイスモジュール …………………………………………………………………………………………… 35 DeviceNet インターフェイスモジュール ……………………………………………………………………………………………… 36 CANopen インターフェイスモジュール… ……………………………………………………………………………………………… 37 Ethernet インターフェイスモジュール ………………………………………………………………………………………………… 38 InterBus-S インターフェイスモジュール ……………………………………………………………………………………………… 39 Profinet インターフェイスモジュール …………………………………………………………………………………………………… 40 Modbus-RTU インターフェイスモジュール ………………………………………………………………………………………… 41 診断+表示モジュール ………………………………………………………………………………………………………………………… 42 RS485読み取りヘッドとインターフェイスモジュールの接続 ………………………………………………… 44 RS485バスのケーブル配線…… …………………………………………………………………………………………………………… 44 WCS-BT111バス…端……子… ……………………………………………………………………………………………………………………… 47 データケーブルとアクセサリ ……………………………………………………………………………………………………………… 48 RS485データケーブル… …………………………………………………………………………………………………………………… 48 SSIデータケーブル ……………………………………………………………………………………………………………………………… 48 データケーブルWCS-DCS/WCS-DCF ………………………………………………………………………………………… 48 ケーブルソケットとアダプタケーブルの概要 ………………………………………………………………………………… 48 その他注意事項 …………………………………………………………………………………………………………………………………… 50 型番構成 ………………………………………………………………………………………………………………………………………………… 51 テクニカルデータ ………………………………………………………………………………………………………………………………… 52 オーダーインフォメーション …………………………………………………………………………………………………………………… 54 Pepperl+Fuchs GmbH 世界の拠点 ……………………………………………………………………………………… 56 株式会社 ピーアンドエフ 7 Tel. 045-939-7802 e-mail: fa-info@jp.pepperl-fuchs.com
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WCSの特長 WCSの特長 * アブソリュート 位置決めシステム * 光学読み取り方式(赤外線光源使用) * 堅牢なシステムを構築可能 * 容易なメンテナンス * 原点位置確認が不要 * キャリブレーションや位置決めのための調整不要 * 電源遮断でも復帰後の現在地を読み取る * ミリ単位の位置読み取り精度、繰り返し精度(温度一定時) * リアルタイムな位置情報を読み取れる * 相対移動速度12.5m/秒まで追随可能 * 分解能=±0.4mm * 設置可能レール長:MIN 0.1m~MAX 327m  (別系統にすることにより、無限に延長可能) * 曲げ半径 0.5m迄 対応可能 * 各種の搬送アプリケーション用に * 各種コード板を用意 * 各種制御システムに接続可能(直結又はインターフェイスユニット経由) * 各種診断機能により立ち上げ時やメンテナンスが容易 * 光学系の汚れに対する事前警報出力有り * 使用環境温度 -40℃まで対応可能な内蔵ヒータをオプションで用意 * 速度超過検出出力がオプションで可能 1= インターフェイスモジュール 2= コード板 3= 読み取りヘッド www.pepperl-fuchs.com 8
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機 能 機 能 WCSシステムは基本的に2つの部品により構成されています。絶対位置情報を作る コード板部とそのコード板を光学的に判読する読み取りヘッド部です。 コード板は移動本体と平行して取り付けられ、その絶対位置を読み取れるようにする ものです。コード板は位置読み取りを必要とする箇所にのみ設置することも、曲線に したり、分岐することも可能です。 コード板はお客様の発注時のご要望に対応し個別に作成し、コイル状態で出荷します。 特に指定が無い場合、コード板は常に0位置から始まるように作られ、最長327mま で可能です。コード板のスムースな設置工事を可能にするため各種のアクセサリー を用意しています。 読み取りヘッドはU-字型でコード板を跨いで取り付けてコード板の位置データを読 み取るユニットです。 ヘッドはWCS2で0.833mm、WCS3で0.8mm単位で新しい位置情報を読みます。 ヘッドは、レールに取り付け後、直ちにコード板を読み、原点位置との比較などの操作 は不要。 移動中もリアルタイムで読み取り、位置データをRS485又はSSIインターフェイス により直接制御側に伝送します。 下記のインターフェイスモジュールを用意しています。  ・パラレル出力  ・SSI  ・Profibus-DP  ・DeviceNet  ・CANopen  ・Ethernet  ・InterBus-S  ・ProfiNet  ・Modbus-RTU SSIインターフェイスモジュール以外の上記モジュールは1台に同時に4ヘッドまで接 続することが可能です。 株式会社 ピーアンドエフ 9 Tel. 045-939-7802 e-mail: fa-info@jp.pepperl-fuchs.com
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読み取りヘッド 読み取りヘッドの機構 Y方向許容誤差 読み取りヘッドのケースは強化プラスチック製(保護等級IP54)です。 Z方向許容誤差 取り付け用プレートは標準添付されます。 分解能 ヘッドの溝内部両側には取り外し可能な透明のプラスチック板が付いており、これに 最高移動速度 より光学系へのダメージを防止します。(Fig.2、Fig.3 P11参照) Table 1 この板の端面に溝に対するコード板取り付け深さの限度を示すマークが付いています。 ヘッドをコード板に取り付けの際、このマークより深い位置までコード板が入らないよ うにしてください。 深さの許容変動幅は、Table1を参照して下さい。これ以上の変動が発生するとヘッ ドは読み取り位置異常を示す"OUT"信号をコントローラに出力します。溝幅方向の変 動幅は溝幅内であれば問題なく読みます。機構的にコード板が溝内面に接触する事 は避けてください。 ヘッドの許容傾き: 垂直方向 (進行方向の前後の傾き) α: ±10°  横方向 β: ±5° コード板の曲線: 最小半径: 500mm 何らかの理由で適正な位置情報を読み取る事ができない場合、ヘッドはエラーコード を出力します。 WCS2B /WCS3B 従来品の読み取りヘッド、WCS2A、WCS3Aが改良され、新シリーズは、WCS2B、 WCS3Bとなりました。 Fig.1a 読み取りヘッドの許容傾き:垂直方向 黒と緑のハウジングの新しい読み取りヘッドはPepperl+Fuchsセンサにぴったりの デザインです。読み取りヘッドWCS2B、WCS3Bは専用のM12プラグコネクタで電 気接続されています。M12プラグコネクタには、幅広い接続ソケット及び調整済み ケーブルが使用できます。SSIインターフェイスを使用したデバイスのハードウェア とソフトウェアが改良されました。新規モデルでは、位置値とは別に、シリアルイン ターフェイスによりって現在速度を制御側に伝送します。 従来品のWCS3Aに比べて、読み取りヘッドWCS3Bでは同じ外形寸法で間隙幅が 拡大されています。 読み取りヘッドとコード板の間の隙間が25%増えたことにより、アプリケーションで の潜在的な機構的許容誤差が読み取りヘッドにより自動的に補正されます。従来の統 合インターフェイスに加えて、WCS3B読み取りヘッドにはCANopenインターフェイ スも使用されています。 旧 読み取りヘッドとWCS2B、WCS3B読み取りヘッドとの交換 Fig.1b 読み取りヘッドの許容傾き:横方向 読み取りヘッドWCS2又はWCS2AをWCS2B、WCS3又はWCS3AをWCS3Bと 交換することができます。LS221など、タイプコードが同じであることが重要です。 交換する読み取りヘッドがM12プラグで接続されていない場合、WCS2B、 WCS3B読み取りヘッドのM12プラグ接続で電気接続しなければなりませんでした。 現在のデータケーブルにあるソケットの改良を推奨します。必要なM12ケーブルソ ケットは、アクセサリとしてPepperl+Fuchs社から入手可能です。データケーブル のプラグ接続が改良できない、又はしない場合は、対応するアダプタケーブルを使用 できます。 推奨するM12ケーブルソケットとアダプタケーブルの概要は、「データケーブル とアクセサリ」(P48~)で説明しています。 www.pepperl-fuchs.com 10
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読み取りヘッド WCS2B 読み取りヘッド Fig. 2 WCS3B 読み取りヘッド Fig. 3 128 90 115 M12x1 31 ヘッド取り付け方向は、コード板の数値増加方向に電気コネクタ側を向けてください。 株式会社 ピーアンドエフ 11 Tel. 045-939-7802 e-mail: fa-info@jp.pepperl-fuchs.com 55 53 40.5 78.5 99
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読み取りヘッド 読み取りヘッドの取り付け 位置データ読み取り目的の場合、ヘッドは通常移動体に取り付け ヘッドの取り付け方向はアプリケーションに応じ自由に選択可能 ます。  です。但し、直射日光が読み取り溝の光学系に照射されないよう ヘッドを固定位置に取り付け、コード板の一部を移動体に取り付 に配慮ください。 けるID目的にも使用できます。 また、長期的に安定した動作を確保のため、取り付け工事のとき ヘッドには取り付け用専用板(マウンティングプレート)が標準添 も含めて埃が光学系に積もる事や、塗料の飛沫が光学系部分に 付されており、この板を移動体側に固定しそこにヘッドをセットし 入る事などは避けてください。 ます。WCS2の場合アルミレールとガイドトロリーを使用しますが、 また電気的接続のコネクタ部に埃や金属片が入らないように留 マウンティングプレートはガイドトロリーの一部として既に組み込 意ください。 まれています。 また、ハンマ作業などの衝撃を受けないようにしてください。 ヘッド上面及び左右両面の3箇所にマウンティングプレートを組 取り付け方向は電気的接続箇所が位置情報の数字が増える方向 み込むための溝があり、定位置まで挿入することでロック機構が に向けてください。 働きます。(マウンティングプレート取り付けネジでヘッド部本体 逆に取り付けると意味を成さないデータが出力されます。 を供に締め付ける必要はありません。) ヘッドをメンテナンスの ため取り外した後でもロックの定位置まで挿入することで、再調 整など無しで使用可能となります。 マウンティングプレート 溝 ロック機構 プラスチック スプリングロック機構 読み取りヘッド www.pepperl-fuchs.com 12
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読み取りヘッド マウンティングプレート 移動体とマウンティングプレートはM4ネジ4本で固定します。移 ヘッド部を取り外す場合は、マウンティングプレートのロック部の 動体側の取り付け部の機構設計の際は長穴とするよう推奨します。 プラスチックスプリングをマイナスドライバーで持ち上げ、ヘッド これにより取り付け後の読み取り位置データの微調整が可能とな 本体を押し出してください。 ります。マウンティングプレートを移動体に固定の後、ヘッド部の マウンティングプレートは、WCS2とWCS3とで共通です。 溝を合わせ挿入し、ロック位置に到達するまで押し込んでください。 3 φ4.5 6 9.5 φ8 105 12.5 80 40 40 58 光学部保護用プラスチック板の交換(ヘッド溝両内側) 光学系の保護用プラスチック透明カバーは、汚れや破損などで性 このプラスチック板はスペアパーツとして購入いただけます。 能悪化の場合、簡単に交換可能です。2個の固定ネジを外すこと WCS2Bヘッド用(シール付き)  でカバーを引き出す事ができます。カバーの内側には埃侵入対 WCS2-PL2 (2枚) 策のシールが付いています。取り付けの際は同じネジで固定して   ください。 WCS3Bヘッド用(シール付き)  ネジの締め付けトルクはmax 0.5Nm。 WCS3B-PL2 (2枚) カバー交換の際は、両側のカバーを交換する事を推奨します。 株式会社 ピーアンドエフ 13 Tel. 045-939-7802 e-mail: fa-info@jp.pepperl-fuchs.com
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コード板 コード板 コード板は絶対位置情報をコード化した長尺板です。WCS2と ラミネートコード板は温度範囲 -40℃~+60℃で使用ください。 WCS3ではコードが異なり、互換性はありません。 +70℃以上では材料が変形します。 WCS3用のコード板は常に70mm幅となり、WCS2用のコード 温度膨張係数は2.8×10-5K-1。材質の特性上、ラミネートコー 板は55mm又は70mm幅を指定可能です。コード板の材質は ド板の取り付け工事は気温10℃以下の温度では行わないでくだ アプリケーションにより選定可能な2種を用意しています。 さい。また使用中の温度変動幅が50℃以上となる場合はラミネ ・ラミネート加工プラスチック ートタイプではなくステンレス鋼のコード板を使用ください。 ・ステンレス鋼 コード板の納入荷姿はコイル状となります。位置データは特に指 ラミネートコード板に切削粉などが付着しないよう注意して 定が無い場合ゼロから始まり増加するデータとなります。 ください。 ラ ミネートコード板 注 意 プラスチック板のコード板は、黒色でポリエステルラミネート加工 を施しています。 ステンレス鋼コード板 物理的、化学的特性が優れており、自重も少なく耐磨耗性、耐油 ステンレスコード板は錆に強いバネ鋼で作られています。機械的 性にも優れています。 に安定した特性と低い熱膨張係数を持ち、周囲温度-40℃~ この材質は、耐摩耗性、耐油性および耐溶剤性に優れています。 +100℃で使用可能です。熱膨張係数は:1.6×10-5K-1。 耐酸性、耐苛性アルカリ性、耐活性ガスにより、亜鉛メッキ工場で ステンレスコード板を取り扱う際は怪我防止のため必ず手袋を使 の使用にも適しています。ラミネートコード板には、標準で取り付 用ください。 け穴(WCS3-CS70-L1、以下の図を参照)が付いています。ア ングルシステムでコード板取り付けの場合は、16ページの例に あるような穴無し(WCS3-CS70-L0)を推奨します。 WCS2 コード板 6桁製品番号 max 327600 a c 6.6 b 20 20 20 12 20 20 20 125 250 (min.100) 単位[mm] a b c Band 55 x 0.5 55 7.5 25 Band 70 x 0.5 70 15 41 WCS3 コード板 6桁製品番号 max. 314500 70 6.6 7.5 19.2 19.2 19.2 12 19.2 19.2 19.2 120 240 (min.96) www.pepperl-fuchs.com 14
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コード板 コード板の接地 ラミネート又はステンレス鋼のWCSコード板を取り付けるときは、 ード板の両端に3つの穴があけてあり、これにテンションツールを 少なくとも30mごとに低抵抗で落としてください。 組み込んで使います。2つの使い方があります。 1.コード板の片側を固定し、反対側のこのテンションツールで ス テンレス鋼コード板使用時のテンションツール  引っ張る。 テンションツールを使用することで、ステンレスコード板を使用時、 2.コード板のほぼ中央を固定し、両端をこのテンションツールで 温度上昇によるレールのたわみを防止する事ができます。このツ  引っ張る。 ールは取り付け工事のときにも威力を発揮します。ステンレスコ  この方式はレールが50m以上となるときには特に推奨します。 テンションツール WCS-MT1 96 45 20 20 ステンレス鋼コード板 トルク 52.5 WCS2, 55 mm 6 nm WCS2, 70 mm 9 nm M10 WCS2, 70 mm 7 nm IDパッドWCS3-ID70-M1 システム内で移動体の番号を認識する必要があるアプリケーショ なるIDパッドが提供されています。 ンでは、IDパッドと呼ばれる特殊なコード板セグメントがWCS3 移動体番号 = INT((WCS位置値30)/312)+1 システムで使用可能です。このようなアプリケーションでは、読み 取りヘッドはほとんどの場合しっかりと取り付けられており、読み 読み取りヘッドにより決定された位置値により、移動体番号の計 取りヘッドがシステムのある地点にある状態でIDパッドが移動体 算とは別に、読み取りヘッド隙間のIDパッドの微妙な位置決めが に取り付けられています。 可能になり、移動体の位置を正確に決定できます。 読み取りヘッドで読み取られた位置値を制御側で使用し、式にし たがって移動体番号(整数)を計算します。合計で、1,260の異 XXXX = 0001 ... 1260 12 19.2 192 19.2 240 ... 264 コード板の取り付け 距離の連続軌跡を測定する場合は、コード板を1本で取り付ける ード板をネジ止めする方法です。取り付けの際、垂直方向と水平 必要があります。使用条件とは関係なく、基本的に多数のコード 方向の許容誤差が該当する読み取りヘッドにより適宜測定される 板取り付け方法があります。最も簡単な方法は、適切な角度にコ ようにしてください。 株式会社 ピーアンドエフ 15 Tel. 045-939-7802 e-mail: fa-info@jp.pepperl-fuchs.com 70 7.5 6.5 25.5 57.5
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コード板の取り付け ブラケットによるコード板取り付け ラミネート板とステンレスコード板の取り付け専用のブラケットをご用意しました。 ブラケットは直線用(Fig.1)とカーブ用(Fig.5)があり、各々に対しブラケット本体 を平板にネジ止め、又はC-レール取り付けを別型番で用意しています。材質はメッ キ処理の鉄板です。 直 線部の取り付け 直線部ではブラケット取り付け間隔を最長1.25mとしてください。コード板はブラ ケットの溝に止まるまで挿入してください。 Fig.1 マウンティングブラケット直線部(WCS-MB) 直線用WCSコード板を取り付けるブラケットは、3種類ご用意しています。 WCS-MB   マウンティングブラケット直線部(固定ネジ無し)( Fig.1) WCS-MB1  マウンティングブラケット直線部(ネジ固定)( Fig.2) WCS-MB2  マウンティングブラケット直線部(C-レール30×32mmへの         取り付け用システム)( Fig.3) 直線部では、ブラケット取り付け間隔をmax1.25mとしてください。コード板はブラ ケットの溝に止まるまで挿入して下さい。 その後、コード板にテンションをかけ、引っ張り、2箇所の六角形のねじ(M6×12) でしめます。(M6×12)の六角形のねじのトルクは下記の通りです。 ・ラミネート板用 max 8 Nm ・ステンレス板用 max 5 Nm テンションは、コード板の自由な方の端にかけます。ネジ留めボルトはアングルシー トに押し込むため、ボルト留めが不要です。 Fig.2 マウンティングブラケット直線部(ネジ固定) 取り付けが適正であれば、アングルのテンションが高くなり、コード板がアングル (WCS-MB1) シートから飛び出す事はありません。 クランプで留める方法に加えて、コード板はアングルにネジ止めできます。 この場合、ブラケット上部の2箇所のアングルシートの穴(M6)を使用します。ネジ 止めにより、コード板とサブ構造の間に基準点が生まれます。 基準点のネジは標準備品ではありません。 アングルシートの取り付けには、Cレールの使用を推奨します。意図したとおり縦横 に移動するようになっているため、Cレールの方が、アングルシートの取り付けや調 整が簡単となります。 パ ウダーコート処理取り付けブラケット コード板にパウダーコーティングを使用の場合のために、取り付けブラケットもパウ ダーコーティング処理のものを用意しています。この場合の取り付けネジはステン レス製です。(高性能スチール V4A) 2種類のブラケットをご用意しています。 Fig.3 WCS-MB-C ネジなしでパウダーコーティングのコード板に固定する C-レール用マウンティングブラケット直線部 (WCS-MB2) WCS-MB2-C 30×32mmのC-レールでパウダーコーティングのコード板に固定する Fig.4 適用例: 直線部のレールコードをブラケットで固定 www.pepperl-fuchs.com 16
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コード板の取り付け 曲線部の取り付け コード板を曲線部分に取り付けるために、カーブ用ブラケット及び曲線形状保持用補 助レール(WCS-SP2)を用意しています。曲線形状保持用補助レールはお客様の M4x12 3.5x6.5 発注の長さをコイル状に巻いて出荷します。 曲線形状保持用補助レール トルク: 4nm WCSコードを曲線部分に取り付けには、次の3種類のマウンティングブラケットを用 意しています。 WCS-MB-B マウンティングブラケット曲線部(固定ネジ無し)(Fig.5) 20 Fig.5 WCS-MB1-B: マウンティングブラケット曲線部(ネジ固定) マウンティングブラケット曲線部 40 WCS-MB2-B: マウンティングブラケット曲線部(C-レール30 x 32 mmへの取 (WCS-MB/B)  り付け用システム)(Fig.6) 曲線部は、直線部分からカーブに入る際にコード板が垂直、水平方向に位置ずれを 起こさないように設計されています。 曲線部は曲げの円弧に沿って、接線方向に最大0.7m(0.5m推奨)間隔で取り付け ます。続いて、曲線形状保持用レールをカーブ部に合わせ切断し、曲線部に挿入しま す。コード板を曲線形状保持用レールの溝に完全に押し込みます。最後に、留めネジ M4x12 3.5x6.2 (六角形M4)を使用してコード板と曲線形状保持用レールを曲線部に留め、タッピ ングネジで固定します。 回路 20 40 閉ルート(回路、楕円など)の場合、以下の特殊な特徴が見られます。WCSの機能上、 コード板を回路全体に取り付けることはできないため、コード板の最初と最後の間は、 Fig.6 85 mm以上の隙間を空けてください。コード板の中断点では、制御側は読み取り C-レール用マウンティングブラケット曲線部 (WCS-MB2/B) ヘッドが読み取り領域外であることを示す"OUT"値を受信します。互いに離れた2 個の読み取りヘッドを使用する場合、回路のどの位置でも連続した移動データを取 得できます。このような場合、"OUT"メッセージを受信すると、制御側は2つ目の読 み取りヘッドの位置値に切り替わります。 コ ード板の取り付け方 コード板は上下左右いずれの方向にも取り付け可能です。但し、取り付けブラケット 間の位置関係が同じフラットなレベルとする必要があります。 Fig.7 コード板の設置位置 a: 直線ブラケット b: 曲線ブラケット C: 曲線形状保持用補助レール d: コード板 R: 最小曲げ半径 Fig.8 適用例: 直線部・曲線部のレールコードをブラケットで固定 株式会社 ピーアンドエフ 17 Tel. 045-939-7802 e-mail: fa-info@jp.pepperl-fuchs.com 16 φ6
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コード板の取り付け Fig.1 移動体を機械的に連結するためのアーム(お客様にて用意) WCS2 アルミプロファイルシステム 横方向のガタは長穴で吸収する コード板 アルミプロファイルレール レールホルダ ガイドトロリー 読み取りヘッド コード板をアルミプロファイルに固定するための専用プラスチックチューブ 79 WCS2コード板取り付け用 アルミプロファイルレール WCS2システム用の55mmタイプラミネートコード又はステンレスコードを簡単に取 り付けるための専用アルミプロファイルレールを用意しました。このアルミレールは コード板を取り付ける為のほか、読み取りヘッドが確実に機能するためのガイドトロリー を走行させる様に設計しました。 アルミレールのプロファイルは、ガイドトロリーが上下左右ともガタの無い走行を可能 にします。同時に読み取りヘッドは機械的に移動体側からの振動の影響を緩和します。 アルミプロファイルシステムは、上下左右どの方向にも取り付け可能です。アルミプロ ファイルは5m長単位で納入し、終端は45°の角度で切断されています。45°の切断面 24 32 をつなぎ合わせて必要な長さを作る事ができます。発注時の指定により、アルミプロフ 68 ァイルはパウダーコーティング処理を施す、又は指定のカーブセクションとすることもで Fig.2 きます。 C-レールへのレールホルダ取り付け(WCS2) W CS2アルミプロファイルレールの取り付け アルミレールを簡単に保持するためのレールホルダ(プラスチック)を用意しています。 レールホルダの取り付け方法により3つのタイプを用意しています。 WCS2-MH レールホルダを固定(固定ネジ無し) WCS2-MH1 レールホルダを固定(ネジ固定)( Fig.4) WCS2-MH2 レールホルダを固定(C-レール30x32mmへの取り付け用システム) (Fig.5) レールホルダの取り付け間隔は1.25m以下、(5mレールに少なくとも4箇所留め)を 推奨します。 Fig.3 レールホルダの取り付け Fig.4 Fig.5 レールホルダフラット板取り付け C-レール取り付け(WCS-MH2) 1 レールホルダ 59.3 1 レールホルダ 59.3 2 ネジM6×30 2 ネジM6×20 92 3 六角ナット M6 92.0 3 四角ナット30×25mm、 M6 4 スプリングワッシャ A6 4 ワッシャ R6.6 124.5 115.5 32.7 32.7 68 68 www.pepperl-fuchs.com 18 2 147 118.5 65.3 92
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コード板の取り付け Fig.6 接続プレート WCS2-MC1 120 20 10 21 25 25 16 45° 10 20 WCS2用アルミプロファイルの接続方法 アルミプロファイルを延長接続するため、接続板(WCS-MC1)を2枚使用します。こ れはアルミの板で3mmx4.5mmのタッピングネジで片側のみ固定します。接続す る両端に各々一枚の接続板を取り付けた後、相手側のプロファイル溝に相互に挿入し ます。 メモ: 接続板は、片側のみでネジ止めします。(Fig.6 参照) パウダーコーティングアルミプロファイルを使用の場合のため、ステンレス製接続板 (WCS-MC2)を用意しています。 ア ルミプロファイル取り付け工事の注意 アルミプロファイルの接続工事を行う場合、施工時の周囲温度に対し使用動作温度 が高くなる場合のプロファイルの接続隙間は下記を参照に確保必要です。 温度差: 10℃以下の場合 隙間 1.1mm Fig.7 20℃以下の場合    2.2mm 接続プレート(WCS2-MC1)の取り付け 30℃以下の場合    3.3mm ア ルミプロファイルとコード板の取り付け アルミプロファイルレールがレールホルダを使い水平位置に調整されていることを 確認し、接続部の隙間が上記を確保している事を確認の後、コード板を溝に完全に挿 入してください。 その後、コード板とアルミプロファイルの間に固定用プラスチックチューブを挿入します。 Fig.8 アルミプロファイルの接続 Fig.9 WCS2アルミプロファイルとコード板の取り付け 株式会社 ピーアンドエフ 19 Tel. 045-939-7802 e-mail: fa-info@jp.pepperl-fuchs.com